12 Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
- Oracle SOA Suiteの構成時に使用される変数
Oracle SOA Suiteを追加してドメインを拡張する際には、この項にリストされているディレクトリ変数を参照します。 - システム・クロックの同期
各ホスト・コンピュータのシステム・クロックが同期していることを確認します。 - エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアのインストール
この項では、エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアをインストールする手順について説明します。 - Oracle SOA Suiteデータベース・スキーマの作成
Oracle SOA Suiteドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。 - Oracle SOA Suiteを含めるエンタープライズ・デプロイメント・ドメインの拡張
次のタスクを実行して、Oracle SOA Suiteソフトウェアを含めることで既存のエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張します。 - 新しいフロントエンド・アドレスの証明書の更新
この項では、新しいフロントエンド・アドレスの証明書について説明します。 - WebLogic Serverのセキュリティ設定の更新
この項では、WebLogic Serverのセキュリティ設定について説明します。 - ドメイン・ディレクトリおよびマシンへの拡張済ドメインの伝播
Oracle SOA Suiteインスタンスを含めることでドメインを拡張し、SOAHOST1上の管理サーバーを再起動したら、そのドメイン変更をドメイン・ディレクトリとマシンに伝播する必要があります。 - WLS_SOA1管理対象サーバーの起動および検証
これでドメインの拡張、管理サーバーの起動、およびドメインの他のホストへの伝播を完了したので、新しく構成したOracle SOA Suite管理対象サーバーを起動できます。 - 管理対象サーバーWLS_SOA2の起動と検証
WLS_SOA1管理対象サーバーが正常に構成され起動されたことを確認したら、WLS_SOA2管理対象サーバーを起動して検証できます。 - uploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更
ドメインを構成し、すべてのホスト上の管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリにそのドメインを解凍した後、新しいクラスタの管理対象サーバーのuploadディレクトリとstageディレクトリを検証および更新します。 - 拡張したドメイン用のWeb層の構成
Web層のWebサーバー・インスタンスを構成して、SOAドメイン内の適切なクラスタにインスタンスがルーティングされるようにします。 - Oracle SOA Suiteの構成後ステップ
Oracle SOA Suiteをインストールして構成した後、次のような構成後タスクを検討します。 - 接続文字列の適切なTNS別名への置換
Oracleでは、複数の接続プール間で長いJDBC文字列を繰り返すのではなく、FMWコンポーネントで使用される接続文字列でTNS別名を使用することをお薦めします。 - 構成のバックアップ
Oracleのベスト・プラクティスとしては、ドメインの拡張が正常に完了した後や別の論理ポイントでバックアップを作成することをお薦めします。インストールが正常に行われたことを確認したら、バックアップを作成します。これは、後のステップで問題が発生した場合に即座にリストアするための迅速なバックアップになります。
上位トピック: 「エンタープライズ・ドメインの構成」
Oracle SOA Suiteの構成時に使用される変数
Oracle SOA Suiteを追加してドメインを拡張する際、この項にリストするディレクトリ変数を使用します。
いくつかのディレクトリ変数の値については、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」に定義されています。
-
ORACLE_HOME
-
ASERVER_HOME
-
MSERVER_HOME
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APPLICATION_HOME
-
DEPLOY_PLAN_HOME
-
WEB_DOMAIN_HOME
-
JAVA_HOME
-
ORACLE_RUNTIME
さらに、「エンタープライズ・デプロイメント用の必須IPアドレスの予約」で定義されている、次の仮想IP (VIP)アドレスを参照します。
-
ADMINVHN
この章のアクションは、次のホスト・コンピュータで実行します。
-
SOAHOST1
-
SOAHOST2
-
WEBHOST1
-
WEBHOST2
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
システム・クロックの同期
各ホスト・コンピュータのシステム・クロックが同期していることを確認します。
ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)の使用をお薦めします。「NTP (時間)サーバーを使用するためのホストの構成」を参照してください。
時刻同期を確認するには、それぞれのホストでchronyc -n tracking
コマンドを実行してNTPサービスに問合せを実行します。
出力例:
$chronyc -n tracking
Reference ID : A9FEA9FE (169.254.169.254)
Stratum : 3
Ref time (UTC) : Tue Jan 14 15:28:01 2025
System time : 0.000043127 seconds fast of NTP time
Last offset : +0.000034640 seconds
...
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアのインストール
この項では、エンタープライズ・デプロイメント用のソフトウェアをインストールする手順について説明します。
- SOAHOST1でのOracle SOA Suiteインストーラの起動
- インストール画面への移動
- 他のホスト・コンピュータへのOracle SOA Suiteのインストール
- インストールの確認
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
インストール画面への移動
インストール・プログラムでは次の表に記載された順番で一連の画面が表示されます。
インストール画面に関して詳細な情報が必要な場合は、画面名をクリックしてください。
画面 | 説明 |
---|---|
製品のインストーラの紹介画面です。 |
|
この画面を使用して、使用可能なパッチを「My Oracle Support」で自動的に検索するかユーザーの組織のためにすでにダウンロードされているパッチを、ローカル・ディレクトリで自動的に検索します。 |
|
この画面を使用してOracleホーム・ディレクトリの位置を指定します。 Oracle Fusion Middlewareのディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Fusion Middlewareのインストールのプランニング』のインストールおよび構成用のディレクトリの選択に関する項を参照してください。 |
|
この画面を使用してインストールのタイプと、それに従ってインストールされる製品および機能を選択します。
|
|
この画面では、ご使用のシステムが最小要件を満たしていることを検証します。 警告メッセージまたはエラー・メッセージが表示された場合は、『Oracle Fusion Middleware Infrastructureのインストールと構成』のシステム環境の検証ロードマップに関する項に記載されているドキュメントのいずれかを参照してください。 |
|
この画面を使用して、選択したインストール・オプションを検証できます。 「インストール」をクリックしてインストールを開始します。 |
|
この画面では、インストールの進行状況を参照できます。 進捗バーが100%完了になった後で、「次へ」をクリックします。 |
|
この画面の情報を確認してから、「終了」をクリックしてインストーラを終了します。 |
他のホスト・コンピュータへのOracle SOA Suiteのインストール
SOAHOST2で製品マウント・ポイントおよびORACLE_HOME用に別の共有記憶域ボリュームまたはパーティションを構成している場合は、SOAHOST2でも製品インストールを実行する必要があります。
「エンタープライズ・デプロイメントをインストールおよび構成する場合の共有記憶域の推奨事項」を参照してください。
トポロジ内の他のホスト・コンピュータにソフトウェアをインストールするには、各ホストにログインして、「SOAHOST1でのInfrastructureインストーラの起動」と「Infrastructureインストール画面のナビゲート」の手順に従って、適切な記憶域デバイスにOracleホームを作成します。
インストールの確認
インストールの完了後、次のタスクを正常に実行することでインストールを検証できます。
インストール・ログ・ファイルの確認
インストール・ログ・ファイルの内容を確認し、何も問題が発生していないことを確認します。ログ・ファイルとその場所の詳細は、『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のインストール・ログ・ファイルの理解に関する項を参照してください。
親トピック: インストールの確認
ディレクトリ構造のチェック
インストールの内容は、インストール中に選択するオプションによって異なります。
Oracle SOA Suiteを追加すると、次のディレクトリおよびサブディレクトリが追加されます。ls --format=single-column
コマンドを使用して、ディレクトリ構造を確認します。
ls --format=single-column $ORACLE_HOME/soa bam bin bpm common integration jlib modules plugins readme.txt reports soa
インストール後のディレクトリ構造の詳細は、Oracle Fusion Middlewareの理解のOracle Fusion Middlewareの主要ディレクトリに関する項を参照してください。
親トピック: インストールの確認
Oracleホームの内容の表示
viewInventory
スクリプトを使用して、Oracleホームの内容を表示することもできます。『Oracle Universal Installerによるソフトウェアのインストール』のOracleホームの内容の表示に関する項を参照してください。
親トピック: インストールの確認
Oracle SOA Suiteデータベース・スキーマの作成
Oracle SOA Suiteドメインを構成する前に、このリリースのOracle Fusion Middlewareで使用する動作保証されたデータベースに必要なスキーマをインストールする必要があります。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
スキーマ作成のためのRCU画面のナビゲート
スキーマ作成に必要なタスクは、次のとおりです。
- タスク1 RCUの導入
-
「次」をクリックします。
- タスク2 スキーマ作成の方法の選択
-
対象のデータベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションと権限が付与されている場合は、「システム・ロードおよび製品ロード」を選択します。この手順は、必要な権限が付与されていることを前提としています。
データベースに対するDBAアクティビティの実行に必要なパーミッションまたは権限が付与されていない場合は、この画面で、「システム・ロードに対するスクリプトの準備」を選択する必要があります。このオプションによってSQLスクリプトが生成され、必要なスキーマを作成するためにデータベース管理者が利用できます。『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のシステム・ロードと製品ロードの理解に関する項を参照してください。
「次」をクリックします。
- タスク3 データベース接続の詳細の指定
-
RCUがデータベースに接続できるようにするために、データベース接続の詳細を指定します。
-
「データベース・タイプ」で、「Oracle Database (エディションベース再定義対応)」を選択します。
ノート:
エディションベース再定義(EBR)に対応したOracle Databaseは、ゼロ・ダウンタイム・アップグレードをサポートするために推奨されます。詳細は、https://www.oracle.com/database/technologies/high-availability/ebr.htmlを参照してください。 -
「ホスト名」フィールドに、Oracle RACデータベースのSCANアドレスを入力します。
-
RACデータベースのスキャン・リスナーの「ポート」番号、たとえば1521を入力します。
-
データベースのRAC「サービス名」を入力します。
-
スキーマとスキーマ・オブジェクトを作成する権限を持つユーザーの「ユーザー名」、たとえば「SYS」などを入力します。
-
ステップ4で指定した名前のユーザーの「パスワード」を入力します。
-
SYSユーザーを選択した場合は、ロールを必ずSYSDBAに設定してください。
-
「次へ」をクリックして先に進み、データベースへの接続が成功したことを確認するダイアログ・ウィンドウで、「OK」をクリックします。
-
- タスク4 カスタム接頭辞の指定とスキーマの選択
-
「既存の接頭辞の選択」を選択し、初期ドメインを作成したときに使用した接頭辞を選択します。
スキーマのリストから「SOA Suite」スキーマを選択します。これにより、「SOAインフラストラクチャ」が自動的に選択されます。また、次の依存スキーマがInfrastructureとともにすでにインストールされて灰色表示されています。
-
共通インフラストラクチャ・サービス
-
Oracle Platform Security Services
-
ユーザー・メッセージング・サービス
-
監査サービス
-
監査サービスへの追加
-
監査サービス・ビューア
-
メタデータ・サービス
-
WebLogicサービス
カスタム接頭辞は、これらのスキーマを論理的にグループ化して、このドメイン内でのみ使用することを目的としています。複数のドメイン間でのスキーマの共有はサポートされていないため、ドメインごとに固有のスキーマのセットを作成する必要があります。
ヒント:
カスタム接頭辞の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のカスタム接頭辞の理解に関する項を参照してください。
マルチドメイン環境のスキーマを構成する方法の詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のスキーマの作成計画に関する項を参照してください。
「次へ」をクリックして続行し、スキーマ作成の前提条件チェックが成功したことを通知するダイアログ・ウィンドウで「OK」をクリックします。
-
- タスク5 スキーマのパスワードの指定
-
スキーマのパスワードをデータベースに設定する方法を指定してから、パスワードの指定と確認を行います。パスワードが、データベースのセキュリティ要件を満たすくらい複雑であることを確認してから続行します。パスワード・ポリシーを満たしていない場合でも、この時点でRCUでは処理が続行されます。したがって、次のチェックはRCU以外で実行します。
ヒント:
この画面で設定するパスワードは、ノートにとっておく必要があります。このパスワードは、後述するドメイン作成のプロセスで必要になります。
「次」をクリックします。
- タスク6 カスタム変数の指定
-
SOAインフラストラクチャ・スキーマのカスタム変数を指定します。
エンタープライズ・デプロイメント・トポロジの場合、「データベース・プロファイル」カスタム変数に
LARGE
を入力します。『Oracle SOA SuiteおよびBusiness Process Managementのインストールと構成』のSOA Suiteスキーマに必要なカスタム変数に関する項を参照してください。「次」をクリックします。
- タスク7 必須スキーマの表領域の検証
-
「表領域のマップ」画面で情報を確認し、「次へ」をクリックして、デフォルト値を受け入れます。
確認ダイアログ・ボックスで「OK 」をクリックします。
「次」をクリックします。
- タスク8 スキーマの作成
-
ロードするスキーマのサマリーを確認し、「作成」をクリックするとスキーマの作成が完了します。
ノート:
エラーが発生した場合は、リストされているログ・ファイルを確認して根本原因を特定し、問題を解決し、RCUを使用してスキーマを削除してから再作成します。
- タスク9 レビュー完了のサマリーとRCU実行の完了
-
「完了サマリー」画面まで進んだら、スキーマ作成がすべて正常に完了していることを確認し、「閉じる」をクリックしてRCUを閉じます。
スキーマ・アクセスの確認
RCUで作成した新しいスキーマ・ユーザーとしてデータベースに接続し、スキーマ・アクセスを確認します。接続にはSQL*Plusなどのユーティリティを使用し、RCUで入力した適切なスキーマ名とパスワードを指定します。
たとえば:
ノート:
データベースがプラガブル・データベース(PDB)の場合、PDBを指す適切なtns別名をsqlplusコマンドで使用する必要があります。./sqlplus FMW1412_SOAINFRA/<soainfra_password> SQL*Plus: Release 23.0.0.0.0 - for Oracle Cloud and Engineered Systems on Wed Sep 11 14:20:00 2024 Version 23.5.0.24.07 Copyright (c) 1982, 2024, Oracle. All rights reserved. Connected to: Oracle Database 23ai EE Extreme Perf Release 23.0.0.0.0 - for Oracle Cloud and Engineered Systems Version 23.5.0.24.07 SQL>
トランザクション・リカバリ用のSOAスキーマの構成
Oracle SOA Suiteスキーマを正常にインストールしたら、この項の手順に従ってトランザクション・リカバリのスキーマを構成します。
この手順では、WebLogic Serverが予期せずに使用不可になった後、進行中のトランザクションをリカバリする際に、Oracle WebLogic Serverトランザクション・マネージャでトランザクション状態の情報を問い合せて該当するコマンド(commitやrollbackなど)を発行できるように適切なデータベース権限を設定します。
これらの権限は、RCUでスキーマを作成したときに定義した、SOAINFRAスキーマの所有者に付与する必要があります。
トランザクション・リカバリ権限のSOAスキーマを構成するには:
Oracle SOA Suiteを含めるエンタープライズ・デプロイメント・ドメインの拡張
次のタスクを実行して、Oracle SOA Suiteソフトウェアを含めることで既存のエンタープライズ・デプロイメント・ドメインを拡張します。
ノート:
フットプリントを改善し起動を最適化するために、構成ウィザードのセッション後にコア・アダプタのみをSOAクラスタ(MFTを構成する場合はMFTクラスタ)にターゲット指定します。二義的なアダプタを手動でターゲット指定する必要があります(このアダプタが必要な場合)。「手動でのアダプタのターゲット指定」を参照してください。
ドメインを拡張するには、次のタスクを実行する必要があります。
- 構成ウィザードの起動
- Oracle SOA Suiteを含めるドメイン拡張を行うための構成ウィザード画面のナビゲート
これらの項の手順に従って、Oracle SOA Suiteのドメインを拡張します。 - 手動でのアダプタのターゲット指定
構成ウィザードの実行後は、コア・アダプタのみがSOAクラスタにターゲット指定されます。必要ベースで、二義的なアダプタも手動でターゲット指定する必要があります。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
構成ウィザードの起動
ノート:
ドメインの作成の章で、SSLストアのカスタマイズがsetUserOverridesLate.sh
に追加されました。このファイルに追加されたカスタマイズはドメインの拡張時に保存され、packおよびunpackコマンドを使用する際にリモート・サーバーに継承されます。
ただし、ドメイン内のsetDomainEnv.sh
スクリプトに別のカスタマイズ(カスタム・ライブラリ、サーバー起動用のJAVAコマンドライン・オプション、環境変数など)を追加した場合、それらはドメインの拡張時に構成ウィザードによって上書きされます。ドメイン内のすべてのサーバーに適用されるすべての起動パラメータをsetUserOverridesLate.sh
ファイルに追加します。これにより、拡張全体でそれらが保持されます。
構成ウィザードを起動するには:
Oracle SOA Suiteを含めるドメイン拡張を行うための構成ウィザード画面のナビゲート
これらの項の手順に従って、Oracle SOA Suiteのドメインを拡張します。
ノート:
この手順では、既存のドメインを拡張することを想定しています。手順に示された内容と要件が合わないときは、適切な内容を選択していることを確認し、その他の詳細について説明されているドキュメントを参照してください。
ドメインを作成して構成するためのタスクは次のとおりです。
- タスク1 ドメイン・タイプとドメイン・ホームの場所の選択
-
「構成タイプ」画面で、「既存ドメインの更新」を選択します。
「ドメインの場所」フィールドで、ASERVER_HOME変数の値を選択します。これは、「エンタープライズ・デプロイメント用の初期インフラストラクチャ・ドメインの作成」で作成した管理サーバー・ドメイン・ホームの完全なパスを表します。
ディレクトリの場所の変数の詳細は、「このガイドで使用するファイル・システムとディレクトリ変数」を参照してください
この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成タイプに関する項を参照してください。
- タスク2 構成テンプレートの選択
-
「テンプレート」画面で「製品テンプレートを使用してドメインを更新」が選択されていることを確認した後に、次のテンプレートを選択します。
-
Oracle SOA Suite参照構成[soa]
この画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のテンプレートに関する項を参照してください。
ノート:
BPMやBAMなど、参照構成をサポートしないコンポーネントを追加するようにドメインを拡張する場合(参照構成はSOA、OSB、B2BおよびESSでのみサポートされます)、ドメインはSOAクラシック・テンプレートを使用して更新する必要があります。
参照構成に含まれる最適化を実装しないクラシックSOAテンプレートは、次のとおりです:
- Oracle SOA Suite - 14.1.2.0.0. [soa]
B2BまたはOSBのクラシックSOAドメインでの後続の拡張は、参照構成テンプレートではなくクラシック拡張テンプレートで行う必要があります。
-
- タスク3 高可用性オプションの選択
-
この画面は、自動サービス移行またはJDBCストア、あるいはその両方を使用するクラスタを作成するときに初めて表示されます。クラスタのHAオプションを選択すると、構成ウィザードを使用してドメインに追加される以降のクラスタはすべて、自動的にHAオプションが適用されます(つまり、構成ウィザードによってJDBCストアが作成され、それにASMが構成される)。
「高可用性のオプション」画面で、次の手順を実行します。
-
「データベース・ベース」で、「自動サービス移行の有効化」を選択します。
-
「JTAトランザクション・ログ永続性」を「JDBC TLogストア」に設定します。
-
「JMSサーバー永続性」を「JMS JDBCストア」に設定します。
ノート:
JDBCストアは、Oracleデータベースの一貫性、データ保護および高可用性の機能を活用して、クラスタのすべてのサーバーでリソースを利用できるようにすることをお薦めします。そのため、構成ウィザードの各ステップでは、JDBC永続ストアと自動サービス移行を一緒に使用すると想定しています。
JDBC永続ストアを選択すると、余分な未使用のファイル・ストアが自動的に作成されますが、クラスタをターゲットとしたものではありません。こうしたファイル・ストアは無視してください。
「次」をクリックします。
-
- タスク4 データベース構成タイプの指定
-
「データベース構成タイプ」画面で、「RCUデータ」を選択します。
Infrastructureドメインに必要なFusion Middlewareスキーマを参照するためのドメインをすでに構成済であるため、すべてのフィールドが事前移入されています。「RCUデータ」画面で、次のことを行います。
-
「ベンダー」がOracle、「ドライバ」が*Oracle's Driver (Thin) for Service Connections; Versions: Anyであることを確認します。
-
「接続パラメータ」が選択されていることを確認します。
-
すべてのフィールドにおける資格証明が、Oracle Fusion Middleware Infrastructureの構成中に指定したものと同じであることを確認します。
データベース接続情報の確認が完了した後で、「RCU構成の取得」をクリックします。「接続結果ログ」の次の出力は、操作が成功したことを示します。
Connecting to the database server...OK Retrieving schema data from database server...OK Binding local schema components with retrieved data...OK Successfully Done.
ヒント:
「RCUデータ」オプションの詳細は、『リポジトリ作成ユーティリティによるスキーマの作成』のサービス表スキーマの理解 に関する項を参照してください。
この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のデータ・ソース・デフォルトに関する項を参照してください。
-
- タスク5 JDBCコンポーネント・スキーマ情報の指定
-
「JDBCコンポーネント・スキーマ」画面で、表にあるSOAスキーマをすべて選択します。
スキーマを選択すると、ページ上のフィールドがアクティブ化され、データベース接続フィールドに自動的に値が移入されます。
「GridLinkへ変換」、「次へ」の順にクリックします。
- タスク6 GridLink Oracle RACデータベース接続の詳細情報の指定
-
「GridLink Oracle RACコンポーネント・スキーマ」画面で、次の表に示すように、RACデータベースおよびコンポーネント・スキーマへの接続に必要な情報を入力します。
要素 説明と推奨値 サービス名
Oracle RACデータベースのサービス名が適切であることを確認します。たとえば、soaedg.example.comです。
SCAN、ホスト名とポート
「SCAN」チェック・ボックスを選択します。
「ホスト名」フィールドに、Oracle RACデータベースのSingle Client Access Name (SCAN)アドレスを入力します。
「ポート」フィールドには、データベースのSCANリスニング・ポートを入力します(
1521
など)。「ONSホスト」と「ポート」
ONSリストはデータベースからドライバに自動的に提供されるため、Oracle 12cデータベース以上のバージョンを使用している場合、これらの値は必要ありません。
FANの有効化
データベースがFANイベントを受信して処理できるように、「FANの有効化」チェック・ボックスが選択されていることを確認します。
- タスク7 JDBC接続のテスト
-
「JDBCコンポーネント・スキーマ・テスト」画面を使用して、構成したデータ・ソース接続をテストします。
「ステータス」列に示される緑色のチェック・マークは、テストが成功したことを表します。問題が発生した場合は、この画面の「接続結果ログ」セクションに示されるエラー・メッセージを確認し、問題を修正してから接続テストを再試行してください。
この画面に示されるその他のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のコンポーネント・スキーマのテスト関する項を参照してください。
- タスク8 キーストア
-
この画面を使用して、ドメインで使用されるキーストアの詳細を指定します。
標準的なエンタープライズ・デプロイメントの場合は、デフォルト値を残すことができます。
詳細は、構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成のキーストアを参照してください。
- タスク9 拡張構成の選択
-
トポロジのドメイン構成を完了するには、「拡張構成」画面で「トポロジ」を選択します。
ノート:
推奨はJDBCストアで、タスク3「高可用性オプションの選択」でも選択されるので、「ファイル・ストア」を構成する必要はありません。
- タスク10 管理対象サーバーの構成
-
「管理対象サーバー」画面で、サーバーのリストにOracle SOA Suite用の新しい管理対象サーバーが表示されます。このサーバーは、タスク2「構成テンプレートの選択」で選択したOracle SOA Suite構成テンプレートによって自動的に作成されました。
次のタスクを実行して、デフォルトのOracle SOA Suite管理対象サーバーを変更して2つ目のOracle SOA Suite管理対象サーバーを作成します。
-
デフォルトのOracle SOA Suite管理対象サーバーの名前を
WLS_SOA1
に変更します。 -
「追加」をクリックして新しいOracle SOA Suite管理対象サーバーを作成し、それに
WLS_SOA2
という名前を付けます。ヒント:
ここで推奨するサーバー名は、このドキュメント全体で使用します。別の名前を選択する場合は、必要に応じてそれらの名前に置き換えてください。
-
次の表の情報を使用して、各Oracle SOA Suite管理対象サーバーの残りの列を入力します。
「管理対象サーバー」画面のオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の管理対象サーバーに関する項を参照してください。
表12-1に、構成ウィザードの「管理対象サーバー」画面で各SOA管理対象サーバーに対して指定する情報を示します
サーバー名 リスニング・アドレス リスニング・ポートの有効化 リスニング・ポート SSLポートの有効化 SSLリスニング・ポート 管理ポート サーバー・グループ WLS_WSM1
SOAHOST1
選択解除
無効
チェック・ボックスを選択
7010
9003
WSMPM-MAN-SVRおよびJRF-MAN-SVR
WLS_WSM2
SOAHOST2
選択解除
無効
チェック・ボックスを選択
7010
9003
WSMPM-MAN-SVRおよびJRF-MAN-SVR
WLS_SOA1
SOAHOST1
選択解除
無効
チェック・ボックスを選択
7004
9004
SOA-MGD-SVRS-ONLY
WLS_SOA2
SOAHOST2
選択解除
無効
チェック・ボックスを選択
7004
9004
SOA-MGD-SVRS-ONLY
-
- タスク11 クラスタの構成
-
このタスクでは、Oracle SOA Suiteソフトウェアのターゲットとすることができる管理対象サーバーのクラスタを作成します。
クラスタの「フロントエンド・ホスト」プロパティも設定します。これにより、WebLogic Serverは必要に応じてWebサービス・コールバックやその他のリダイレクトを、各リクエストのHOSTヘッダーにあるアドレスではなく、ロード・バランサ上の
にリダイレクトするようになります。soa.example.com
soa.example.com
仮想サーバー・アドレスの詳細は、「ハードウェア・ロード・バランサでの仮想ホストの構成」を参照してください。「クラスタ」画面を使用して、新しいクラスタを作成します。
-
「追加」ボタンをクリックします。
-
「クラスタ名」フィールドで
SOA_Cluster
を指定します。 -
「フロントエンド・ホスト」フィールドで
soa.example.com
を指定します。 -
「フロントエンドHTTPポート」は空白のままにし、「フロントエンドHTTPSポート」には
443
(またはアプリケーション・リクエスト用の適切なLBSリスナー・ポート)を使用します。
ノート:
デフォルトでは、クラスタのサーバー・インスタンスはユニキャストを使用して相互に通信します。マルチキャストを使用するようにクラスタの通信を変更する場合は、『Oracle WebLogic Serverクラスタの管理』のユニキャストかマルチキャストかを選択する際の考慮事項に関する項を参照してください。
この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のクラスタに関する項を参照してください。
-
- タスク12 サーバー・テンプレートの割当て
-
「次へ」をクリックして続行します。
- タスク13 動的サーバーの構成
-
静的クラスタとして残そうとするクラスタに対して、動的サーバーのすべてのオプションが無効になっていることを確認します。
-
この画面の「計算済マシン名」および「計算済リスニング・ポート」チェック・ボックスの選択が解除されていることを確認します。
- 「サーバー・テンプレート」および「動的サーバー・グループ」で「未指定」が選択されていることを確認します。
- 「次」をクリックします。
-
- タスク14 クラスタへの管理対象サーバーの割当て
-
「サーバーのクラスタへの割当」画面を使用して、
WLS_SOA1
およびWLS_SOA2
を新規クラスタSOA_Cluster
に割り当てます。-
「クラスタ」ペインで、サーバーを割り当てるクラスタ(ここでは
SOA_Cluster
)を選択します。 -
「サーバー」ペインで、次のいずれかの操作を実行して、
WLS_SOA1
をSOA_Cluster
に割り当てます。-
WLS_SOA1
管理対象サーバーを1回クリックして選択し、右矢印をクリックして「クラスタ」ペインで選択されているクラスタの下に移動します。 -
WLS_SOA1
をダブルクリックして、クラスタ・ペインで選択されているクラスタの下に移動します。
-
-
同じ手順を繰り返して、
WLS_SOA2
をSOA_Cluster
に割り当てます。
この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのクラスタへの割当てに関する項を参照してください。
-
- タスク15 Coherenceクラスタの構成
-
「Coherenceクラスタ」画面を使用して、ドメインに自動的に追加されるCoherenceクラスタを構成します。ポート番号値は、初期Infrastructureドメインの作成中に定義されているため、
9991
のままにします。Coherenceライセンス情報については、Oracle Fusion Middlewareライセンス情報ユーザー・マニュアルのOracle Coherence製品に関する項を参照してください。
- タスク16 既存のマシンの検証
-
「次へ」をクリックします。
- タスク17 マシンへのサーバーの割当て
-
「サーバーのマシンへの割当」画面を使用して、作成したばかりのOracle SOA Suite管理対象サーバーを、ドメイン内の対応するマシンに割り当てます。
WLS_SOA1
をSOAHOST1
に割り当て、WLS_SOA2
をSOAHOST2に割り当てます。この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』のサーバーのマシンへの割当てに関する項を参照してください。
- タスク18 構成の仕様の確認とドメインの構成
-
「構成サマリー」画面には、これから拡張するドメインの構成情報の詳細が含まれています。この画面に示された各項目の詳細を調べて、情報に間違いがないことを確認します。
変更が必要な場合は、「戻る」ボタンを使用するか、ナビゲーション・ペインで画面を選択することで、任意の画面に戻れます。
「更新」をクリックして、ドメインの拡張を実行します。
終了したら、「構成の進行状況」画面で「次へ」をクリックします。
この画面に示されるオプションの詳細は、『構成ウィザードによるWebLogicドメインの作成』の構成のサマリーに関する項を参照してください。
- タスク19 ドメイン・ホームと管理サーバーURLのメモ
-
「構成に成功しました」画面には、構成したばかりのドメインについて、次の項目が表示されます。
-
ドメインの場所
-
管理サーバーURL
どちらの項目も後で必要になるためノートにとってください。ドメインの場所は、管理サーバーの起動に使用するスクリプトへのアクセスで必要になります。また、管理サーバーのURLはWebLogicリモート・コンソールとOracle Enterprise Manager Fusion Middleware Controlへのアクセスで必要になります。
「終了」をクリックして、構成ウィザードを閉じます。
-
- タスク20 管理サーバーの起動
-
管理サーバーを起動して、ドメインに行った変更が適用されたことを確認します。
静的クラスタを含めるドメインの拡張を完了したら、「手動でのアダプタのターゲット指定」に進みます。
手動でのアダプタのターゲット指定
構成ウィザードの実行後は、コア・アダプタのみがSOAクラスタにターゲット指定されます。必要ベースで、二義的なアダプタも手動でターゲット指定する必要があります。
ノート:
これらのアダプタの一部は、デフォルトのインストールでは使用できないことがあります。使用可能なアダプタについてはOracle Technology Networkを参照してください。-
MSMQAdapter
-
SocketAdapter
-
OracleBamAdapter
-
CoherenceAdapter
-
SAPAdapter
-
SiebelAdapter
-
ERPAdapter
-
Oracle SalesCloudAdapter
-
RightNowAdapter
-
EloquaAdapter
-
NetSuiteAdapter
-
LdapAdapter
-
JDEWorldAdapter
-
CloudSDK
二義的なアダプタを手動でターゲット指定するには:
新しいフロントエンド・アドレスの証明書の更新
この項では、新しいフロントエンド・アドレスの証明書について説明します。
ノート:
ドメイン拡張の証明書について。SOAおよびWSMサーバーでは同じリスニング・アドレス(異なるポート)が使用されるため、新しい証明書を作成してストアを更新する必要はありません。ただし、SOAクラスタでは、「拡張したドメイン用のWeb層の構成」で信頼できるエンドポイントとして追加される、異なるフロントエンド・アドレスが使用されます。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
WebLogic Serverのセキュリティ設定の更新
この項では、WebLogic Serverのセキュリティ設定について説明します。
「WebLogic Serverのセキュリティ設定の更新」で説明されているステップに従って、WLS_SOA1およびWLS_SOA2サーバーのSSL設定を更新します。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
ドメイン・ディレクトリおよびマシンへの拡張済ドメインの伝播
Oracle SOA Suiteインスタンスを含めることでドメインを拡張し、SOAHOST1上の管理サーバーを再起動したら、そのドメイン変更をドメイン・ディレクトリとマシンに伝播する必要があります。
表12-2は、変更をすべてのドメイン・ディレクトリとマシンに伝播するために必要なステップをまとめたものです。
更新済ドメインをWEBHOST1およびWEBHOST2マシンに伝播する必要はありません。それらのホスト・コンピュータ上のOracle HTTP Serverインスタンスに対する変更はないためです。
表12-2 ドメイン変更をドメイン・ディレクトリおよびマシンに伝播するために必要なタスクのサマリー
タスク | 説明 | 詳細情報 |
---|---|---|
SOAHOST1での拡張済ドメインの圧縮 |
ドメインを圧縮する際には、 |
|
SOAHOST1の管理対象サーバー・ディレクトリでのドメインの解凍 |
SOAHOST1のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。 |
|
SOAHOST2でのドメインの解凍 |
SOAHOST2のローカル記憶域上の管理対象サーバー・ディレクトリにテンプレートJARファイルを解凍します。 |
- SOAHOST1での拡張済ドメインの圧縮
- SOAHOST1の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリでのドメインの解凍
- SOAHOST2でのドメインの解凍
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
SOAHOST1の管理対象サーバー・ドメイン・ディレクトリでのドメインの解凍
更新したドメイン構成情報を管理サーバーのドメイン・ディレクトリから管理対象サーバーのドメイン・ディレクトリに伝播するには:
WLS_SOA1管理対象サーバーの起動と検証
これでドメインの拡張、管理サーバーの起動、およびドメインの他のホストへの伝播を完了したので、新しく構成したOracle SOA Suite管理対象サーバーを起動できます。
このプロセスには、次の各項で説明する3つのタスクが含まれます。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
WLS_SOA1管理対象サーバーの起動
ノート:
SOAサーバーは、ポリシー・アクセス・サービスに依存して機能します。これは、SOAサーバーが起動する前に、ドメイン内のWSM-PM管理対象サーバーが稼働していてアクセス可能になっている必要があることを意味します。
WLS_SOA1管理対象サーバーを起動するには:
親トピック: WLS_SOA1管理対象サーバーの起動と検証
AdministratorsグループへのSOAAdminロールの追加
WLS _SOA1管理対象サーバーのOracle SOA Suite構成を検証する前に、SOAAdmin
管理ロールをエンタープライズ・デプロイメント管理グループ(SOA Administrators
)に追加します。
このタスクを実行するには、「エンタープライズ・デプロイメントの管理用のロールの構成」を参照してください。
親トピック: WLS_SOA1管理対象サーバーの起動と検証
SOAインフラストラクチャへのログインによる管理対象サーバーの検証
SOAAdmin
ロールをSOA Administratorsグループに追加した後、次のようにWLS_SOA1管理対象サーバーのOracle SOA Suiteソフトウェアの構成を検証できます。
親トピック: WLS_SOA1管理対象サーバーの起動と検証
WLS_SOA2管理対象サーバーの起動と検証
WLS_SOA1管理対象サーバーが正常に構成され起動されたことを確認したら、WLS_SOA2管理対象サーバーを起動して検証できます。
WLS_SOA2管理対象サーバーを起動して検証するには、WLS_SOA2管理対象サーバーに対して「WLS_SOA1管理対象サーバーの起動および検証」の手順を使用します。
URLの検証のために、Webブラウザに次のURLを入力し、エンタープライズ・デプロイメント管理者ユーザー資格証明(weblogic_soa
)を使用してログインします。
https://SOAHOST2:7004/soa-infra/
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
uploadおよびstageディレクトリの絶対パスへの変更
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
拡張したドメイン用のWeb層の構成
Web層のWebサーバー・インスタンスを構成して、SOAドメイン内の適切なクラスタにインスタンスがルーティングされるようにします。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
OHS SSLリスナーに必要な証明書の生成
「Oracle HTTP Serverインスタンスの起動」の「OHS SSLリスナーに必要な証明書の生成」で説明されているステップに従って、新しいフロント・アドレスを証明書ストアに追加し、OHSリスナー証明書のSANを更新します。
既存のOHS仮想ホスト証明書を置き換えるかどうか尋ねられたら、「はい」と回答して、SOAクラスタの新しいフロントエンド・アドレスでSANとして更新されるようにします。
親トピック: 拡張したドメイン用のWeb層の構成
WLS_SOA管理対象サーバー用のOracle HTTP Serverの構成
Oracle SOA Suiteクラスタにリクエストを正しくルーティングするようにWeb層のOracle HTTP Serverインスタンスを構成するには、次の手順を使用して、soa.example.com
仮想サーバーのパラメータを作成して定義するOracle HTTP Server構成ファイルを追加作成します。
この手順では、「リクエストをアプリケーション層にルーティングするようにOracle HTTP Serverを構成」で説明されているOracle HTTP Server構成タスクが実行済であることを想定しています。
既存のadmin_vh.conf
ファイルをコピーして、soa_vh.conf
ファイルを作成します。これにより、必要なほとんどのSSL構成が転送されます。次に、SOAで必要なエントリでそれを更新します:
ノート:
システムで内部呼出しを使用する場合は、soainternal仮想ホストに適切なロケーションを追加してください。
親トピック: 拡張したドメイン用のWeb層の構成
ロード・バランサを使用したOracle SOA Suite URLの検証
Oracle HTTP Server仮想ホストの構成を検証し、ハードウェア・ロード・バランサがOracle HTTP Serverインスタンスを経由してアプリケーション層にリクエストをルーティングできることを確認するには:
親トピック: 拡張したドメイン用のWeb層の構成
Oracle SOA Suiteの構成後ステップ
Oracle SOA Suiteをインストールして構成した後、次のような構成後タスクを検討します。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
Oracle SOA Suite用のOracleアダプタの構成
開発しているOracle SOA Suiteアプリケーションで、Oracle SOA Suite用のOracleアダプタのいずれかを利用する場合、それらのアダプタがエンタープライズ・トポロジで効率的かつセキュアに機能するように構成されていることを確認します。
詳細は、次の各項を参照してください。
親トピック: Oracle SOA Suiteの構成後ステップ
OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化
開発またはデプロイするOracle SOA Suiteアプリケーションで、OracleファイルおよびFTPアダプタを必要とする場合、エンタープライズ・デプロイメント・トポロジで高可用性が得られるようにそれらのアダプタを構成する必要があります。
次の各項を使用してこのタスクを完了します。
OracleファイルおよびFTPアダプタ構成の理解
OracleファイルおよびFTPアダプタを使用すると、プライベート・ファイル・システムやリモート・ファイル・システム上のファイルをFTP(ファイル転送プロトコル)を使用してBPELプロセスまたはOracle Mediatorで読取りまたは書込みできるようになります。
適切に構成した場合、これらのアダプタは、Oracle BPEL Process ManagerおよびOracle Mediatorサービス・エンジンでのアクティブ/アクティブ・トポロジに対する高可用性機能を、インバウンドおよびアウトバウンドの両方の操作でサポートします。
このタスクの一般情報は、テクノロジ・アダプタの理解のOracleファイルおよびFTPアダプタの構成に関する項を参照してください。ここで説明する手順は、Oracle SOA Suiteエンタープライズ・デプロイメントに固有のものです。
ノート:
ファイル・アダプタは、インバウンド・ディレクトリからファイルを取得して処理し、出力ディレクトリにファイルを出力します。ファイル・アダプタでの処理はトランザクション方式ではないので、ファイルは2回処理できます。この結果として、RACバックエンドまたはSOA管理対象サーバーでフェイルオーバーが発生したときに、重複するファイルが得られる可能性があります。
親トピック: OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化
リモート・コンソールでのOracleファイル・アダプタの構成
Oracleファイル・アダプタの高可用性を実現するには、最初に、eis/HAFileAdapter
に対応するconnection-instanceのOracleファイル・アダプタのデプロイメント・ディスクリプタを変更します。
アダプタを構成するには、WebLogicリモート・コンソールで次のステップを実行します:
-
次のように、共有記憶域にデプロイメント・プラン・ディレクトリを作成します(存在しない場合):
mkdir -p $DEPLOY_PLAN_HOME/soaedg_domain
- 次のように、共有ランタイム・フォルダにファイル・アダプタ制御ディレクトリを作成します:
mkdir -p /u01/oracle/runtime/soaedg_domain/SOA_Cluster/fadapter
- 「モニタリング・ツリー」で、「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「ファイル・アダプタ」に移動します。
-
「計画の作成」をクリックし(計画がまだない場合)、そのディレクトリとして
DEPLOY_PLAN_HOME/domain_name/
を使用します。 -
「ファイル・アダプタ」の下に新しい計画が表示されたら、「モニタリング・ツリー」で「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「ファイル・アダプタ」に移動します。
-
「構成」→「アウトバウンド接続プール・グループ」を選択します。
- 「javax.resource.cci.ConnectionFactory」→「アウトバウンド接続プール・インスタンス」に移動します。
-
「eis/HAFileAdapter」→「プロパティ」に移動します。
-
次の表に示すプロパティの値を変更します:
表12-3 次の表では、変更するパラメータを説明します
パラメータ 説明 controlDir
制御ファイルを格納するディレクトリを入力します。1つのクラスタ内で複数のWebLogic Serverインスタンスを実行する場合は、共有の場所に設定する必要があります。この共有記憶域のディレクトリは次のような構造にします。
ORACLE_RUNTIME/domain_name/cluster_name/fadapter
inboundDataSource
値を
jdbc/SOADataSource
に設定します。outboundDataSource
値を
jdbc/SOADataSource
に設定します。outboundDataSourceLocal
値を
jdbc/SOALocalTxDataSource
に設定します。これは、高可用性に対応するスキーマが事前作成されるデータ・ソースです。outboundLockTypeForWrite
Oracle Databaseを使用している場合は、この値を
oracle
に設定します。デフォルトでは、OracleファイルとFTPアダプタはインメモリーmutexを使用してアウトバウンドの書込み操作をロックします。書込み操作を同期化するには、次の値のいずれかを選択する必要があります。-
memory
: OracleファイルとFTPアダプタはメモリー内mutexを使用してファイル・システムへのアクセスを同期化します。 -
oracle
: アダプタは、Oracle Databaseシーケンスを使用します。 -
db
: アダプタは事前作成されたデータベース表(FILEADAPTER_MUTEX
)をロック・メカニズムとして使用します。このオプションは、Oracle Databaseスキーマ以外のスキーマを使用している場合にのみ使用します。 -
user-defined
: アダプタはユーザー定義のmutexを使用します。ユーザー定義mutexを構成するには、mutexインタフェースoracle.tip.adapter.file.Mutex
を実装し、アウトバウンド参照のmutexの完全修飾クラス名として名前oracle.tip.adapter.file.mutex
および値を指定して新規バインディング・プロパティを構成する必要があります。
workingDirectory
このデフォルト値を保持します。
-
-
コンソールを使用してアダプタを再デプロイします。
-
「モニタリング・ツリー」で、「デプロイメント」→「アプリケーション管理」に移動します。
-
「FileAdapterデプロイメント」チェック・ボックスを選択します。
-
「更新/再デプロイ」→「再デプロイ - サーバー上のデプロイメント・ソースおよびプラン」をクリックします(動的でない変更であるため、「更新 - サーバー上のデプロイメント・プラン」を使用することはできません)。
「プラン・パス」フィールドでデプロイメント・プランが正しいことを確認します。
-
-
「完了」をクリックします。
操作の完了を待機します。
-
操作が完了したら、「モニタリング」→「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「FileAdapter」→「デプロイメント・プラン」で入力した値を確認します。
親トピック: OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化
コンポジット・アプリケーション内でのJCAファイルの編集
リモート・コンソールでFileAdapterデプロイメントを構成したら、例12-1に示すように、デプロイするコンポジット・アプリケーションに含まれている.jcaファイルを編集し、それらが前のステップで構成した接続ファクトリを使用できるようにすることができます。
ノート:
接続ファクトリの位置属性は、eis/HAFileAdapter
に設定されています。
例12-1 エンタープライズ・デプロイメント用のファイル・アダプタ.JCAファイルの変更の例
<adapter-config name="FlatStructureOut" adapter="File Adapter" xmlns="http://platform.integration.oracle/blocks/adapter/fw/metadata"> <connection-factory location="eis/HAFileAdapter" adapterRef=""/> <endpoint-interaction portType="Write_ptt" operation="Write"> <interaction-spec className="oracle.tip.adapter.file.outbound.FileInteractionSpec"> <property../> <property../> </interaction-spec> </endpoint-interaction> </adapter-config>
親トピック: OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化
Oracle FTPアダプタの構成
アプリケーションでFTPアダプタが必要な場合、「リモート・コンソールでのOracleファイル・アダプタの構成」および「コンポジット・アプリケーション内でのJCAファイルの編集」の各手順を繰り返します(ただし、次の点が異なります):
-
リモート・コンソールのデプロイメントのリストで「FtpAdapter」デプロイメントを探します。
-
「FtpAdapter」をクリックすると、FtpAdapterページの「設定」が表示されます。
-
接続ファクトリとしてeis/Ftp/HAFtpAdapterを使用します。
-
次の場所としてControlDirを使用します:
ORACLE_RUNTIME/domain_name/cluster_name/ftpadapter
-
デプロイメント・プランの共有記憶域場所を入力します。そのディレクトリ構造は次のとおりです。
DEPLOY_PLAN_HOME/
soaedg_domain
/FtpAdapterPlan.xml -
コンソールでFTPAdapterデプロイメントを更新します。「リモート・コンソールでのOracleファイル・アダプタの構成」を参照してください。
親トピック: OracleファイルとFTPアダプタの高可用性化
Oracle JMSアダプタの高可用性化
Oracle JMSアダプタがクラスタ内の複数のサーバーと通信する場合、アダプタの通信ファクトリのプロパティFactoryProperties
に使用可能なサーバーがリストされている必要があります。サーバーがリストされない場合、ランダムな1台のサーバーのみと接続が確立されます。そのサーバーが停止しても、追加のメッセージは処理されません。
この問題を回避するために、メンバーの静的リストを使用するかわりに、アダプタのFactoryProperties
でクラスタ名構文を使用できます。クラスタ名構文は、次のとおりです。
cluster:t3s://cluster_name
cluster:t3s://cluster_name
を使用すると、この呼出しによって任意の時点でクラスタに存在するメンバーの完全なリストがフェッチされるため、初期サーバーへの依存性が回避され、その時点でクラスタ内の有効なすべてのメンバーが判明します。このクラスタ構文は、クラスタが同じドメイン内に存在する場合にのみ使用できる点に注意してください。
- 次のように、共有記憶域にデプロイメント・プラン・ディレクトリを作成します(存在しない場合):
mkdir -p $DEPLOY_PLAN_HOME/soaedg_domain
-
「モニタリング・ツリー」で、「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「JMSアダプタ」に移動します。
- 計画を作成し(計画がまだない場合)、そのディレクトリとして
DEPLOY_PLAN_HOME/domain_name/
を使用します。 -
「JMSアダプタ」の下に新しい計画が表示されたら、「モニタリング・ツリー」で「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「JMSアダプタ」に移動します。
-
「構成」→「アウトバウンド接続プール・グループ」に移動します。
-
「oracle.tip.adapter.jms.IJmsConnectionFactory」→「アウトバウンド接続プール・インスタンス」に移動します。
-
「eis/wls/Queue」→「プロパティ」をクリックします。
- 「FactoryProperties」フィールドをクリックし(「プロパティ」値の下の対応するセルをクリック)、次のように入力します。セミコロンで区切ってすべてを1行に入力してください。クラスタ名、ユーザー名およびパスワードと一致するように値を調整します:
java.naming.factory.initial=weblogic.jndi.WLInitialContextFactory; java.naming.provider.url=cluster:t3s://SOA_Cluster; java.naming.security.principal=soaedgadmin; java.naming.security.credentials=<password>
- これらのプロパティを更新した後、「保存」をクリックします。
- コンソールを使用してアダプタを再デプロイします。
- 「モニタリング」→「デプロイメント」→「アプリケーション管理」に移動します。
- 「JMSAdapterデプロイメント」チェック・ボックスを選択します。
- 「更新/再デプロイ」→「再デプロイ - サーバー上のデプロイメント・ソースおよびプラン」をクリックします(動的でない変更であるため、「更新 - サーバー上のデプロイメント・プラン」を使用することはできません)
「プラン・パス」フィールドでデプロイメント・プランが正しいことを確認します。
- 「完了」をクリックします。
操作の完了を待機します。
-
操作が完了したら、「モニタリング」→「デプロイメント」→「アプリケーション管理」→「JMSAdapter」→「デプロイメント・プラン」で入力した値を確認します。
Oracle Databaseアダプタの高可用性の有効化
Oracle Databaseアダプタを利用しながら高可用性を確保するために、通常は、物理削除より高速な論理削除ポーリング方式が使用されます。しかし、複数のノードが同じデータをポーリングするクラスタ化環境では、1つのレコードが複数回処理されることがあります。この問題を回避するために、Oracle Databaseアダプタでは、「ロックのスキップ」と呼ばれるOracle Database機能を使用する分散ポーリング技術を使用します。
以前に論理削除ポーリング方式のアプローチを使用していた場合は、MarkReservedValue
を(db.jca
内で)削除するか、(ウィザードの「論理削除」ページで)クリアできます。それによってロックが自動的にスキップされるようになります。
予約された値に対してロックのスキップを使用することには、次のような利点があります。
-
ロックをスキップすると、クラスタにおいて、また負荷がかかっている状態で、スケーリングが向上します。
-
(更新/予約の次にコミットを行ってから新しいトランザクションで選択するのとは反対に)すべての作業が1つのトランザクションで行われるため、高可用性環境でリカバリ不能な状況に直面するリスクが最小に抑えられます。
-
一意のMarkReservedValueを指定する必要がありません。以前は、そのようにするためには、
R${weblogic.Name-2}-${IP-2}-${instance}
のように、複雑な変数を構成することが必要でした。
論理削除ポーリングを使用していて、MarkReservedValue
を設定している場合は、ロックのスキップは使用されません。
詳細は、『Oracle Fusion Middlewareテクノロジ・アダプタ・ユーザーズ・ガイド』のスケーラビリティとポーリング戦略に関する項を参照してください。
SOAクラスタ内の同期/非同期相互作用に関する考慮事項
SOAクラスタでは、次のシナリオはサポートされていません。
-
mid-process receiveを持つ同期BPELプロセス
-
非同期サービスをコールする同期BPELプロセス。
-
同期プロセスからのコールバック。
親トピック: Oracle SOA Suiteの構成後ステップ
FusionAppsFrontendHostUrlの更新
適切なURLを構成するには:
親トピック: Oracle SOA Suiteの構成後ステップ
接続文字列の適切なTNS別名への置換
Oracleでは、複数の接続プール間で長いJDBC文字列を繰り返すのではなく、FMWコンポーネントで使用される接続文字列でTNS別名を使用することをお薦めします。
データソースでTNS別名を使用する方法の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントの共通の構成および管理タスク」の章の「接続文字列でのTNS別名の使用」を参照してください。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張
構成のバックアップ
Oracleのベスト・プラクティスとしては、ドメインの拡張が正常に完了した後や別の論理ポイントでバックアップを作成することをお薦めします。インストールが正常に行われたことを確認したら、バックアップを作成します。これは、後のステップで問題が発生した場合に即座にリストアするための迅速なバックアップになります。
バックアップ先はローカル・ディスクです。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了すると、このバックアップは破棄できます。エンタープライズ・デプロイメント設定が完了したら、バックアップとリカバリの通常のデプロイメント固有プロセスを開始できます。
構成をバックアップする方法の詳細は、「エンタープライズ・デプロイメントのバックアップとリカバリの実行」を参照してください。
親トピック: Oracle SOA Suiteを含めるドメインの拡張