10 EDQファイルへのリモートからのアクセス

この章では、EDQディレクトリ内の特定のディレクトリへのアクセス方法について説明します。

10.1 HTTPおよびHTPSサーバーを使用したEDQファイルへのアクセス

EDQ 14.1.2.0.0以降では、HTTPおよびHTTPSを使用してEDQ構成およびログ・ファイルにアクセスできます。Webアクセスはデフォルトで有効になっていません。これらのファイルへのWebアクセスを制御するには、director.propertiesおよびMBeanの設定を使用します。

次の領域に対するWebアクセスを構成できます:

領域 説明 必要な権限 書込み可能

baseconfig

ホーム構成ディレクトリ。

システム管理

いいえ

localconfig

ローカル構成ディレクトリ。

システム管理

はい

landingarea

データ・ファイルのランディング領域。

ファイルのアップロード/ダウンロード

はい

projectlandingarea

プロジェクト固有のデータ・ファイル領域。

ファイルのアップロード/ダウンロード

はい

logs

EDQログ・ファイル。

システム管理

いいえ

wlslogs

WebLogicログ。

システム管理

いいえ

projectlandingarea以下のディレクトリは、EDQプロジェクト名です。コール元のユーザーには、パスで参照されているすべてのプロジェクトにアクセスする権限が必要です。

Webパスは次のとおりです:

http://server:port/edq/files/spacename/...

領域またはサブディレクトリの内容をリストするには、次を使用します:

http://server:port/edq/files/space/

http://server:post/edq/files/space/directory/

内容をリストするには、領域のリスト・モードが有効になっている必要があります。「ファイルのアップロードと削除」を参照してください。

デフォルトでは、ブラウザで表示するためのリストが生成されます。アプリケーションで使用するJSON配列としてリストを生成するには、URLに?format=jsonを追加します。

結果は、各要素に次の属性が含まれるJSON配列になります:

属性 タイプ 説明

name

文字列

エントリ名。

Size

数値

ファイル・サイズ。エントリがディレクトリの場合、この属性は存在しません。

directory

ブール

エントリがディレクトリの場合、true

timestamp

文字列

変更タイムスタンプ。

ファイルのアップロードと削除

書込み可能領域にファイルをアップロードするには、PUTまたはPOSTリクエストを使用します。ファイルを削除するには、DELETEリクエストを使用します。ディレクトリを削除できるのは、エントリが含まれていない場合のみです。空でないディレクトリを削除しようとすると、リクエストは400エラーで失敗します。

Webアクセスの有効化

ファイル領域へのWebアクセスを有効にするには、プロパティfileserver.enabled.spacesdirector.propertiesに追加します。値は、領域名のスペースまたはカンマ区切りのリスト(オプションのモード指定子付き)です。すべての領域を有効にするにはallを使用し、すべての領域を無効にするにはnone (または空のリスト)を使用します。領域のモードは、領域名の後のカッコ内に指定します。モード値は次のとおりです:
属性 説明

r

読取り専用モード。領域の書込みまたはリストは不可能です。

rl

読取り/リスト。領域の読取りとリストは可能ですが、書込みは不可能です。

rw

読取り/書込み。領域の読取りと書込みは可能ですが、リストは不可能です。

rwl

読取り/書込み/リスト。領域の読取り、書込みおよびリストが可能です。

w

書込み専用。領域の読取りまたはリストは不可能です。

wl

書込み/リスト。領域の読取りは不可能です。

書込み不可の領域(logsなど)は、書込み可能にすることはできません。

例:

fileserver.enabled.spaces = all
fileserver.enabled.spaces = logs(rl) localconfig(rl)
fileserver.enabled.spaces = localconfig landingarea

デフォルトでは、http://server:port/files/の最上位レベルをリストすることはできません。使用可能な領域をリストできるようにするには、fileserver.listable = truedirector.propertiesに追加します。

実行時構成

実行時のファイル・サーバーの構成を有効にするには、次を追加します:

fileserver.dynamic = true

director.propertiesに追加します。その後、次の名前を持つMBeanを使用して、有効な領域のセットおよびグローバル・リスト可能フラグを制御できます:

edq:component=System,name=FileServer

Webパスは次のとおりです:

http://server:port/edq/management/mbeans/System/FileServer

MBeanには次の属性があります:
属性 タイプ 説明

enabledSpaces

文字列の配列

モード付きの有効な領域のリスト。

listable

ブール

最上位レベルのリスト可能フラグ。

また、次の操作があります:
属性 説明

disableAllSpaces()

すべてのファイル領域を無効にします。

enableAllSpaces()

デフォルト・モードを使用してすべての領域を有効にします。

setEnabledSpaces(list)

有効な領域のリストを設定します - fileserver.enabled.spaces設定と同じです。

disbleSpace(space)

名前付き領域を無効にします。

enableSpace(space)

オプション・モードを使用して名前付き領域を有効にします。

MBeanはWeb対応で、REST APIを使用して読取りおよび書込みが可能です。詳細は、「MBean用のREST API」を参照してください。たとえば、領域のリストを設定するには、次のようなペイロードを使用します:

{ "operation": "setEnabledSpaces",
  "arguments": ["wlslogs(rl) baseconfig(l)"]
}

10.2 SFTPサーバーを使用したEDQファイルへのアクセス

EDQには、Secure File Transfer Protocol (SFTP)の内部サーバーが付属しています。このサーバーでは、構成ファイル領域およびランディング領域ファイルへのリモート・アクセスが可能です。

SFTPサーバーは、director.propertiessshd.portプロパティで制御されます。デフォルト値は2222です。

次のディレクトリは、SFTPサーバー経由で使用できます:

ディレクトリ 説明

config

EDQベース構成ディレクトリ(edqhome)に対応します。

config1

EDQローカル構成ディレクトリ(edq.local.home)に対応します。

landingarea

EDQインストール環境のlandingareaディレクトリに対応します。

projectlandingarea

EDQインストール環境のプロジェクト固有のランディング領域に対応します。

commands

EDQローカル構成ディレクトリ(oedq_local_home)内のcommandareaディレクトリに対応します。