ブレークポイントを設定してデバッグを開始する方法
ブレークポイントは、SOAコンポジット・アプリケーション内でデバッグのために設定する意図的な一時停止位置です。次のコンポーネントに対してブレークポイントを設定できます。
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サービス・バインディング・コンポーネント
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BPELプロセス・アクティビティおよびBPMプロセスのサービス・コンポーネントのインバウンド部分とアウトバウンド部分
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Webサービス、JCAアダプタなどの参照バインディング・コンポーネント
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Oracle Service Busサービス(『Oracle Service Busでのサービスの開発』のOracle Service Busアプリケーションのデバッグに関する項を参照)
ブレークポイントが設定されているコンポーネントは、赤のリクエスト(アウトバウンド)アイコン、リプライ(インバウンド)アイコン、またはリクエスト/リプライ(アウトバウンド/インバウンド)アイコンによって示されます。図50-4に、ブレークポイント・アイコンが設定されているSOAコンポジット・アプリケーションの例を示します。
ブレークポイントを設定してデバッグを開始するには:
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表50-3に示すように、ブレークポイントを設定するコンポーネントを選択します。
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サービス・バインディング・コンポーネントにブレークポイントを設定する手順は、次のとおりです。
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次のメッセージが表示されているサービスの右側のハンドルを右クリックします。
Use context menu to initiate WS debugging
このアクションにより、図50-5に示すコンテキスト・メニューが開きます。
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表50-4に示すものから、該当するブレークポイント相互作用オプションを選択します。
表50-4 ブレークポイント相互作用オプション
オプション 説明 ブレークポイント・ペアの作成
リクエスト/リプライ(アウトバウンド/インバウンド)相互作用の場合に設定します。これは、リクエストとリプライの両方が重要であるシナリオに役立ちます。
リクエスト・ブレークポイントの作成
リクエスト(アウトバウンド)相互作用の場合に設定します。これは、リクエストのみが重要であるシナリオに役立ちます。
リプレイ・ブレークポイントの作成
リプライ(インバウンド)相互作用の場合に設定します。これは、リプライのみが重要であるシナリオに役立ちます。
WSデバッグの開始
デバッグ・セッションを開始します。たとえば、デバッグ・セッションには、WebサービスからBPELプロセス、アダプタ参照バインディング・コンポーネントへの開始SOAPリクエストが含まれます。
相互作用の選択項目を表す赤のアイコンが追加されます。
たとえば、「ブレークポイント・ペアの作成」を選択した場合は、リクエストとリプライのブレークポイント・アイコンが追加されます。図50-6に詳細を示します。
図50-6 サービス・バインディング・コンポーネントのリクエストおよびリプライのブレークポイント・アイコン
「図50-6 サービス・バインディング・コンポーネントのリクエストおよびリプライのブレークポイント・アイコン」の説明 -
ステップ5に進みます。
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参照バインディング・コンポーネントにブレークポイントを設定する手順は、次のとおりです。
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サービス・コンポーネントにブレークポイントを設定する手順は、次のとおりです(この例では、BPELプロセスが選択されています)。
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図50-8に示すように、「編集」を選択します。
これにより、Oracle BPELデザイナでBPELプロセスが開きます。
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ブレークポイントを設定するBPELアクティビティを右クリックして、「ブレークポイントの切替え」を選択します。図50-9に詳細を示します。
アイコンがアクティビティに追加されます。これらのブレークポイント・アイコンは、単なる赤い点です。これは、フローが必ず1方向に進むからです。ブレークポイントは、常に、非同期BPELプロセス内の最初のアクティビティに設定することをお薦めします。
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ブレークポイントを無効にするには、右クリックして「ブレークポイントの切替え」を再び選択します。赤いドットが削除されます。BPELプロセス内のすべてのブレークポイントのリストを表示するには、アクティビティを右クリックして「ブレークポイント」を選択します。このダイアログでは、ブレークポイントを有効化および無効化することもできます。
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ステップ5に進みます。
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SOAコンポジット・アプリケーションのデバッグを開始するには、図50-5に示すサービス・バインディング・コンポーネントの右側のハンドルを右クリックして、メニューから「WSデバッグの開始」を選択します。
これによりHTTPアナライザが起動します。
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送信するリクエスト・メッセージ・データを入力して「リクエストの送信」をクリックするか、「HTTPコンテンツ」をクリックし、XMLファイルからコンテンツをコピーして貼り付けます。フィールドごとにデータを入力するか、XMLドキュメントをコピー・アンド・ペーストできます。図50-10に詳細を示します。
デバッガは、最初に設定したブレークポイントで停止します(この例では、サービス・バインディング・コンポーネントで)。
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Oracle JDeveloperの下部にあるログ・ウィンドウで、「データ」をクリックします。
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メッセージのコンテンツを展開します。図50-11に詳細を示します。値をダブルクリックして変更できます。XML以外の変数では、右クリックして「値の表示」を選択します(たとえば、データベース・アダプタから返されるメッセージ)。