ヒューマン・ワークフロー・サービス
リリース11g 以降、すべてのヒューマン・タスク・メタデータはメタデータ・サービス(MDS)リポジトリに保存されて管理されます。ワークフロー・サービスは、ビジネス・プロセスと人間の相互作用の様々な側面を処理する多数のサービスで構成されています。
図27-6は、次のワークフロー・サービス・コンポーネントを示しています。
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タスク・サービス:
タスク・サービスにより、タスク状態の管理およびタスクの永続性が提供されます。これらのサービスに加え、タスク・サービスでは、タスクの更新、完了、エスカレート、再割当てなどの操作が公開されます。タスク・サービスは、ユーザーに割り当てられているタスクを取得するためにOracle BPM Worklistで使用されます。また、このサービスでは、タスク状態が変化したときにユーザーやグループに通知を送信するかどうかも決定されます。タスク・サービスは、次のサービスで構成されます。
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タスク・ルーティング・サービス
タスク・ルーティング・サービスは、タスクのルーティング、エスカレートおよび再割当てを実行するサービスを提供します。サービスでは、宣言的な指定をルーティング・スリップ形式で解析することで、これらの決定が行われます。
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タスク問合せサービス
タスク問合せサービスでは、様々な検索基準(キーワード、カテゴリ、ステータス、ビジネス・プロセス、属性値、タスクの履歴情報など)に基づいて、ユーザーのタスクを問い合せます。
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タスク・メタデータ・サービス
タスク・メタデータ・サービスにより、タスク関連のメタデータ情報を取得するための操作が公開されます。
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アイデンティティ・サービス
アイデンティティ・サービスは、Oracle Application Server 11g のセキュリティ・インフラストラクチャまたはカスタム・ユーザー・リポジトリの上部に位置するWebサービスのシン・レイヤーです。これにより、ユーザーの認証および認可と、ユーザー・プロパティ、ロール、グループ・メンバーシップ、権限のルックアップが可能になります。
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通知サービス
通知サービスは、電子メール、IMおよびSMSチャネルを通じて、指定のユーザーに対して特定のコンテンツを含む通知を配信します。詳細は、「ヒューマン・ワークフローからの通知」を参照してください。
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ユーザー・メタデータ・サービス
ユーザー・メタデータ・サービスにより、ワークフロー・ユーザー関連のメタデータ(ユーザー作業キュー、プリファレンス、休暇、委任ルールなど)が管理されます。
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ランタイム構成サービス
ランタイム構成サービスは、タスク・サービスのランタイム環境で使用されるメタデータの管理メソッドを提供します。主に、タスク・ペイロード・マップ済属性マッピングの管理をサポートします。
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エビデンス・サービス
エビデンス・サービスはデジタル署名されたワークフロー・タスクの保存と否認防止をサポートします。
図27-7は、サービスとビジネス・プロセス間の相互作用を示しています。