フィルタ・タイプ

Oracle Analyticsでは、フィルタ・スコープとフィルタに使用するデータ要素に応じて使用できる様々なタイプのフィルタがサポートされています。

フィルタ・タイプ 説明
リスト

リスト・フィルタは、テキスト・データ型や日付データ型、および集計できない数値データ型のデータ要素に適用できます。リスト・フィルタには、選択するための単純な値リストがあり、選択済の値と未選択の値を確認できます。長い値リストがある属性に適しています。

可用性: リスト・フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • 複数選択
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 無効化
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。

制限事項: リスト・フィルタで表示できる値の数に制限はありませんが、10,000を超える値が選択されるとパフォーマンスが低下する可能性があります。

リスト・ボックス

リスト・ボックス・フィルタは、リスト・フィルタに似ており、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。単純な値リストもありますが、1つまたはすべてのみ選択できます。

可用性: リスト・ボックス・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。

プロパティ:
  • カスタム値
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • リスト・ボックス・フィルタは無効にできません。
  • 「複数選択」はリスト・ボックス・フィルタでは使用できません。
チェック・ボックス/ラジオ・ボタン

チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。「複数選択」がオンの場合、フィルタはチェック・ボックスを使用し、オフの場合、ラジオ・ボタンを使用します。

可用性: チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。

プロパティ:
  • 複数選択
  • デフォルト値
  • 除外
  • Null
  • 表示値
  • 選択パラメータ・バインディング
  • 除外モード・パラメータ・バインディング
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • このフィルタ・タイプはデフォルトで、最初の50件のデータ値のみを表示するよう最適化されています。フィルタ列の値が50件を超える場合は、リスト・ボックス・フィルタなど、別のフィルタ・タイプを使用することをお薦めします。
  • チェック・ボックスまたはラジオ・ボタン・フィルタは無効にできません。
上位下位N件

上位下位N件フィルタは、メジャーおよび属性のデータ要素に適用できます。たとえば、売上げに基づく上位10件の顧客でビジュアライゼーションをフィルタできます。

可用性: 上位下位N件フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • 方法 - 上位(最高値)と下位(最低値)のどちらでフィルタするかを指定します。
  • 件数 - 表示する値の数を指定します。
  • 基準 - 制限の基準とするメジャーまたは属性を指定します。
範囲

範囲フィルタは、数値データ型であり「集計ルール」が「なし」以外に設定されているデータ要素に対して生成できます。範囲フィルタは、メジャーであり、$100,000から$500,000の売上のように連続する値の範囲にデータを限定するデータ要素に適用されます。あるいは、連続する値の範囲を(含むのではなく)除外する範囲フィルタを作成できます。こうした排他的フィルタでは、連続しない範囲(例: $100,000未満または$500,000超の売上)にデータが限定されます。

可用性: 範囲フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:

  • 開始 - 最小値を指定します。
  • 終了 - 最大値を指定します。
  • 基準 - 制限の基準とするメジャーまたは属性を指定します。
日付範囲

日付範囲フィルタでは、カレンダ・コントロールを使用して時間または日付の選択を調整し、データを特定の期間に制限します。1つの連続的な日付範囲を選択するか、指定範囲内の日付を除外するための日付範囲フィルタを使用できます。

可用性: 日付範囲フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:

  • 範囲 - フィルタする開始日と終了日が必要です。
  • 開始 - フィルタを始める開始日のみが必要です。
  • 終了 - フィルタを終える終了日のみが必要です。
  • 等しい - フィルタする特定の日付が必要です。
相対時間

相対時間フィルタは、今日または最後の期間の終了時からの相対で指定された期間の値にフォーカスします。たとえば、過去3年間、今後3年間、または最後の会計期間までの年累計にフォーカスできます。

問合せで使用される現在日付と時間は、サーバーのタイムゾーン(ブラウザ・ホストの時間またはタイムゾーンではない)のOracle Analyticsサーバー・ホストの日付と時間です。

可用性: 相対時間フィルタは、すべてのフィルタ・スコープで使用できます。

プロパティ:
  • タイプ - フィルタの相対基準を過去や未来の期間にするか、今日の日付にするかを指定します。
    • 最後 - 「増分」および「時間レベル」の値を使用して、今日の日付または最後の期間の終了までの期間を指定します。

      「日時」列に基づいた、日よりも長い粒度(たとえば、年、四半期、月、週、日など)を持つ「最後」フィルタは、開始日の同じ時刻からデータを取得します。たとえば、サーバーの日付/時間が現在、木曜日の午後3:15である場合、「日時」列の最後の2日間フィルタは、サーバーのタイムゾーンで火曜日の午後3:15と木曜日の午後3:15の間のタイムスタンプを持つデータを取得します。日付列に基づいたフィルタ問合せ(定義時に時刻が関連付けられていない問合せ)は、サーバー・ホストの日付のみに依存しており、時刻には依存しません。

    • - 「増分」および「時間レベル」の値を使用して、今日の日付または次の期間の開始より後の期間を指定します。
    • 累計 - 「時間レベル」の値を使用して、「時間レベル」の値の開始から今日の日付までの期間を指定します。たとえば、「月累計」では、今月の初日の午前0時から現在の日時(つまり今日)までのデータが取得されます。
  • 増分 - フィルタに使用する単位時間の増分を指定します。
  • 時間レベル - フィルタに使用する単位時間を指定します。
  • 相対位置 - フィルタ・データの相対基準を「今日」、「次の期間の開始」または「前の期間の終了」のどれにするかを指定します。

制限事項: 相対時間フィルタは、データ・ソースにすでに存在する日付列のみに適用でき、「年」または「四半期」などの派生列には適用できません。相対時間フィルタ・タイプでは、「日付」および「日時」列タイプがサポートされています。

スライダ

スライダ・フィルタは、ビジュアライゼーションをアニメーション化し、時間などの特定のディメンションでデータがどのように変化するかを動的に表示する場合に使用できます。スライダ・フィルタは、テキスト、数えられない値、日付に適用できます。

可用性: スライダ・フィルタは、ダッシュボード・フィルタでのみ使用できます。スライダ・ダッシュボード・フィルタを使用したビジュアライゼーションのフィルタ処理およびアニメーション化を参照してください。

プロパティ:
  • フォント - 「値」と「ラベル」
  • 自動再生 - 「オン」、「オフ」、「速度」および「繰返し」
これらのプロパティの詳細は、ダッシュボード・フィルタ・コントロールのプロパティを参照してください。
制限事項:
  • スライダ・フィルタは無効にできません。
  • パラメータ・バインディングは、スライダ・フィルタでは使用できません。

既存のフィルタのフィルタ・タイプを変更するには、フィルタ・タイプの変更を参照してください。

Oracle Analyticsでは、次のフィルタ・オプションも使用できます: