cloneEnvironment

現在の環境、およびオプションでアイデンティティ・ドメイン・アーティファクト(ユーザーおよび事前定義済役割の割当て)、データ管理レコード、監査レコード、ジョブ・コンソール・レコード、受信ボックスと送信ボックスのコンテンツおよび保存されたスナップショットをクローニングします。このコマンドは、移行に環境のクローニング機能を使用する方法にかわるものです。

Note:

  • Account Reconciliation: クローニング後に、ターゲットのAccount Reconciliationアプリケーション設定はデフォルト値にリセットされます。ターゲット・アプリケーションの設定を保持する場合は、exportARApplicationPropertiesコマンドを使用して、ソース環境から設定をエクスポートします。次に、クローニングが完了した後、importARApplicationPropertiesコマンドを使用して、アプリケーション・プロパティをターゲット環境にインポートします。
  • データ管理: ステージング表に非常に多数のレコードが含まれている場合は、データ管理レコードのクローニングに長時間かかることがあります。同様に、受信ボックスと送信ボックスのコンテンツや保存されたスナップショットのクローニングでは、特に大量のデータが含まれている場合は、かなりの時間を要する可能性があります。
  • レガシー環境: 次のシナリオで説明するように、クローニングにより現在のOracle Essbaseバージョンを維持します:
    • シナリオ1: ハイブリッド・キューブをサポートしないEssbaseバージョンを使用するソース・レガシー環境を、ハイブリッド・キューブをサポートするEssbaseバージョンを使用するターゲット・レガシー環境にクローニングします。このシナリオでは、ターゲット環境のEssbaseは、ソース環境のバージョンと一致するようにダウングレードされます。
    • シナリオ2: ハイブリッド・キューブをサポートするEssbaseバージョンを使用するソース・レガシー環境を、ハイブリッド・キューブをサポートしないEssbaseバージョンを使用するターゲット・レガシー環境にクローニングします。このシナリオでは、ターゲット環境のEssbaseは、ソース環境のバージョンと一致するようにアップグレードされます。
    • シナリオ3: ハイブリッド・キューブをサポートしないEssbaseバージョンを使用するソース・レガシー環境を、ハイブリッド・キューブをサポートするEssbaseバージョンをデフォルトで使用するターゲットEPM Standard Cloud Service環境またはEPM Enterprise Cloud Service環境にクローニングします。このシナリオでは、ターゲット環境のEssbaseは、ソース環境のバージョンと一致するようにダウングレードされません。
  • Planning: カスタム期間メンバーに置き換えられ、名前が変更されたシード済期間メンバーがPlanningビジネス・プロセスに含まれると、クローニングが失敗する可能性があります。たとえば、シード済のYearTotal期間メンバーの名前をunused_YearTotalに変更し、元のシード済メンバー名(この例ではYearTotal)を使用して別タイプの期間メンバーを追加したとします。この場合、環境のクローニングは失敗する可能性があります。
  • このコマンドの実行時期: このコマンドは、ソース環境およびターゲット環境のスケジュール済の日次メンテナンスの後に実行します。

    クローニング・プロセスの実行中は、ソース環境とターゲット環境の両方の日次メンテナンスを開始できません。日次メンテナンスは、クローン・プロセスが終了するか、36時間後に停止された後、次のスケジュール済時間に実行されます。

このコマンドがソース環境のスナップショットの生成中、たとえば日次メンテナンス中に実行された場合は、「ファイルが見つかりません」エラーが表示されます。

これらのトピックの詳細は、Oracle Enterprise Performance Management Cloud移行の管理EPM Cloud環境のクローニングを参照してください。

適用対象

PlanningPlanningモジュールフリーフォームFinancial Consolidation and CloseTax ReportingAccount ReconciliationProfitability and Cost ManagementEnterprise Profitability and Cost ManagementOracle Enterprise Data Management CloudNarrative ReportingSales PlanningおよびStrategic Workforce Planning

必要な役割

サービス管理者

ユーザーと事前定義済役割を複製するには、アイデンティティ・ドメイン管理者役割が必要です。

使用方法

epmAutomate cloneEnvironment TARGET_USERNAME TARGET_PASSWORD TARGET_URL [SnapshotName=NAME] [UsersAndPreDefinedRoles=true|false] [DataManagement=true|false] [appAudit=true|false] [jobConsole=true|false] [storedSnapshotsAndFiles=true|false] [DailyMaintenanceStartTime=true|false]。ここで:

Note:

  • dataManagementパラメータは、Oracle Enterprise Data Management CloudおよびNarrative Reporting環境には適用されません。

    データ管理レコードは、ソース環境とターゲット環境の両方が同じ月次更新の場合、またはターゲット環境がソース環境よりも1つ新しい更新である場合のみクローニングします。たとえば、22.01のデータ管理レコードは、別の22.01環境または22.02環境のみにクローニングできます。

  • jobConsoleパラメータは、PlanningPlanningモジュールフリーフォームFinancial Consolidation and CloseTax ReportingEnterprise Profitability and Cost ManagementSales PlanningおよびStrategic Workforce Planningにのみ適用されます。
  • appAuditパラメータは、PlanningPlanningモジュールフリーフォームEnterprise Profitability and Cost ManagementSales PlanningおよびStrategic Workforce Planningにのみ適用されます。

    Financial Consolidation and CloseおよびTax Reportingの監査情報は、デフォルトでスナップショットに含まれます。

  • dataManagementjobConsoleまたはappAuditパラメータを環境に適用できない場合、EPM自動化は指定された値を無視します。
  • TARGET_USERNAMEは、ターゲット環境のサービス管理者のIDです。ターゲットのアイデンティティ・ドメイン・ユーザー名(SSOユーザー名ではなく)を使用する必要があります。ターゲット環境でユーザーと役割の割当てをクローニングする予定がある場合、このユーザーにはアイデンティティ・ドメイン管理者の役割も必要です。
  • TARGET_PASSWORDは、TARGET_USERNAMEで識別されるユーザーの暗号化されたパスワード・ファイルの場所です。
  • TARGET_URLは、クローニングされた環境になる環境のURLです。
  • SnapshotNameはオプションで、クローニングに使用されるスナップショットの名前です。このスナップショットはソース環境に存在する必要があります。デフォルトはArtifact Snapshotで、最後のメンテナンス・スナップショットを使用して環境をクローニングします。
  • UsersAndPreDefinedRolesはオプションで、ユーザーとその事前定義済役割の割当てをクローニングするかどうかを識別します(アクセス制御グループは常にクローニングされます)。デフォルトはfalseです。

    このオプションが機能するためには、TARGET_USER_NAMEで識別されるユーザーに、ターゲット環境のアイデンティティ・ドメイン管理者の役割が必要です。

    このチェック・ボックスを選択した後に、アイデンティティ・ドメイン管理者ではないユーザーが環境をクローニングすると、ユーザーとその事前定義済役割のインポートは失敗します。次のエラーが移行ステータス・レポートに記録されます: 外部ディレクトリ・アーティファクト<artifact_name>のインポートに失敗しました。ユーザー<user_name>には、この操作を実行する権限はありません。この操作を実行するには、ユーザーにアイデンティティ・ドメイン管理者役割が必要です。
    • ユーザーをインポートせず、ソース・スナップショット内のユーザーがターゲット環境の事前定義済役割に割り当てられていない場合は、エラー(EPMIE-00070: 割り当てられた役割のインポート中にユーザーが見つかりませんでした)が表示されます。
    • アイデンティティ・ドメイン管理者の役割の割当てはクローニングされません。アイデンティティ・ドメイン管理者の役割のみが割り当てられているユーザーは、ターゲット環境にクローニングされません。

      アイデンティティ・ドメイン管理者の役割とソース環境の事前定義済役割の組合せに割り当てられているユーザーはクローニングされますが、ターゲット環境の個々の事前定義済役割にのみ割り当てられます。これらのユーザーは、ターゲット環境のアイデンティティ・ドメイン管理者の役割を持ちません。

    • ユーザーの事前定義済役割に対する変更は、ソース・スナップショットで割り当てられている役割に基づいて更新されます。ただし、ソース・スナップショットの割当てと一致させるためにターゲットの役割の割当てが削除されることはありません。たとえば、jdoeがターゲット環境ではパワー・ユーザーという事前定義済役割に割り当てられているが、ソース・スナップショットではユーザー役割のみを持っているとします。この状況では、このコマンドによって、ターゲット環境でjdoeユーザー役割に割り当てられますが、パワー・ユーザーの役割の割当ては削除されません。
    • このコマンドでは、ターゲット環境に存在するユーザーは、ソース・スナップショットに存在しなくても削除されません。たとえば、jdoeにはターゲット環境にアカウントがありますが、ソース・スナップショットにはこのアカウントが存在しないとします。この状況では、ターゲット環境のjdoeのアカウントは削除されません。
    • このコマンドでは、ターゲット環境に存在しないユーザーは追加されます。ターゲット環境の現在のユーザー・プロパティは、ソース・スナップショットと異なる場合でも更新されません。たとえば、ソース・スナップショットのjdoeの姓のスペルがターゲット環境で異なる場合、ターゲット環境では変更は加えられません。ターゲット環境の新しいユーザーにはランダムなパスワードが割り当てられます。新しいユーザーは、パスワードの変更を求めるアカウントのアクティブ化の電子メールを受信します。
    • このコマンドでは、ターゲット環境の既存のユーザーのパスワードがソース・スナップショットと異なる場合でも変更されません。
  • dataManagement=true|falseはオプションで、ソース環境のデータ管理レコードをターゲット環境にクローニングします。デフォルトはtrueで、データ管理レコードをクローニングします。データ管理レコードをクローニングしない場合は、この値をfalseに設定します。
  • appAudit=true|falseはオプションで、ソース環境の監査レコードをターゲット環境にクローニングします。デフォルトはtrueで、アプリケーション監査データをクローニングします。アプリケーション監査データをターゲット環境にクローニングしない場合は、この値をfalseに設定します。
  • jobConsole=true|falseはオプションで、ソース環境のジョブ・コンソール・レコードをターゲット環境にクローニングします。デフォルトはtrueです。ジョブ・コンソール・レコードをクローニングしない場合は、この値をfalseに設定します。
  • storedSnapshotsAndFilesはオプションで、受信ボックスと送信ボックスのコンテンツおよび保存されたスナップショットをクローニングするかどうかを識別します。デフォルトはfalseです。

    Note:

    受信ボックスおよび送信ボックスの最上位フォルダのみがクローニングされ、サブフォルダはクローニングされません。サブフォルダの内容を保持する必要がある場合は、サブフォルダの内容をローカル・コンピュータにバックアップしてから、ターゲット環境にアップロードします。
  • DailyMaintenanceStartTimeはオプションで、クローニングされたターゲット環境のメンテナンス開始時間をソース環境のメンテナンス開始時間にリセットします。デフォルトはtrueです。ターゲット環境の現在のメンテナンス開始時間を維持するには、この値をfalseに設定します。

  • 環境、ユーザーおよび事前定義済役割の割当て、監査データ、ジョブ・コンソール・レコードおよびデータ管理レコードをクローニングします。また、ターゲット環境のメンテナンス開始時間もソース環境のメンテナンス開始時間に変更します:

    epmAutomate cloneEnvironment serviceAdmin Password.epw https://test-cloudpln.pbcs.us1.oraclecloud.com UsersAndPreDefinedRoles=true

  • 受信ボックスと送信ボックスのコンテンツ、保存されたスナップショットを対象に含めて、ユーザーおよび事前定義済役割の割当て、データ管理レコード、監査データおよびジョブ・コンソール・レコードは対象から除外し、ターゲット環境のメンテナンス開始時間を変更せずに環境をクローニングします:

    epmAutomate cloneEnvironment serviceAdmin Password.epw https://test-cloudpln.pbcs.us1.oraclecloud.com DataManagement=false appAudit=false jobConsole=false storedSnapshotsAndFiles=true DailyMaintenanceStartTime=false

  • カスタム・スナップショットを使用して、環境全体(ユーザーおよび事前定義済役割の割当て、監査データ、ジョブ・コンソール・レコード、受信ボックスと送信ボックスのコンテンツ、保存されたスナップショットおよびデータ管理レコード)をクローニングします。また、ターゲット環境のメンテナンス開始時間もソース環境のメンテナンス開始時間に変更します:

    epmAutomate cloneEnvironment serviceAdmin Password.epw https://test-cloudpln.pbcs.us1.oraclecloud.com UsersAndPreDefinedRoles=true storedSnapshotsAndFiles=true SnapshotName=SampleSnapshot