関連トピック
サーバー始動リフレッシュの有効化
サーバー始動リフレッシュは、Narrative Reporting Webアプリケーションではデフォルトで有効になっています。
要件
サーバー始動リフレッシュ機能を使用するには、次のコンポーネントの現在サポートされているバージョンが必要です:
Oracle Smart View for Office
Smart ViewのNarrative Reporting拡張機能
Oracle Enterprise Performance Management Cloud
サーバー始動リフレッシュが有効になると、そのオプションがNarrative Reporting Webインタフェースに表示されます。Smart Viewで、有効になっているサービスに接続すると、「プロパティ」ダイアログで「オプト・イン」タブが使用可能になり、リフレッシュするシートを指定できます。
データ・ソース
管理者は、Narrative Reportingの「データ・ソース」フォルダにデータ・ソースを設定します。データ・ソース接続の作成と編集を参照してください。
ワークブックのサイズ制限
Excelドックレットまたはリファレンス・ドックレット・ワークブックのサイズは、3 MBを超過できません。ワークブックのサイズが3 MBを超えると、「プロパティ」ダイアログのオプト・イン・タブにあるすべてのチェック・ボックスが無効になります。
ワークブック・レイアウト
ワークブックがリフレッシュされると、サービスによってワークシートが順番に処理されます。最初のパスでは、ワークブック内の選択されたすべてのワークシートで、Sheet1、Sheet2、Sheet3 (左から右へ)のように、データ・リフレッシュが実行されます。2番目のパスでは、選択されたシートで再計算が実行されます。
グリッドの設計に関する考慮事項およびガイドライン
サーバー側リフレッシュが適切に機能するようにするには、ワークブックの設計で考慮すべき事項があります。これらの事項に合うように再設計または再構築が必要になる場合があります。
グリッドの設計の際は、次の考慮事項およびガイドラインに注意してください。
ワークシートの要素を次のようにレイアウトします。
データ問合せ(アド・ホック・グリッドまたはフォーム)はシートの最上部にします。
式、関数およびコメントのセルは、問合せの一部であるメンバーまたはデータ・セルで式または関数を参照しない場合、データ問合せ領域の下に配置します。
サーバー始動リフレッシュでは、サポートされるEPM CloudソースのSmart Viewコンテンツを含むシートのみを再計算およびリフレッシュします。
Smart Viewでオンプレミスのシートを選択した場合でも、Narrative Reporting Webから、オンプレミス・データ・ソースをリフレッシュ対象として選択できません。オンプレミス・データ・ソース・コンテンツおよびSmart View以外のコンテンツはスキップされます。
レポート・パッケージ変数は、問合せのPOVに直接挿入するか、同一シートまたはワークブック内の別のシート内のセルの場所を参照する式を介して挿入できます。
HsGetValue関数、関数グリッドおよび動的データ・ポイントはSmart View 11.1.2.5.900以上を使用して作成して一度リフレッシュし、接続情報を保存する必要があります。そうしないと、サーバー始動リフレッシュで関数、関数グリッドまたはデータ・ポイントを評価できず、#No Connection
メッセージが返されます。
Smart Viewバージョン11.1.2.5.900以上を使用していない場合、選択したシートにHsGetValue関数、関数グリッドおよび動的データ・ポイントを含めることはできません。
グリッドの設計の制限
グリッドの設計の際は、次の制限に注意してください。
リフレッシュ対象として選択したシートに外部式参照を含めないでください。
たとえば、他のネットワークまたはローカルの場所の式への参照を含めないでください。
VBA関数は実行されません。
ユーザー定義マクロは実行されません。
リフレッシュが開始されると、ワークブックで定義したセルのスタイルは保持されます。
サーバー始動リフレッシュ時、最新のデータ値のみがリフレッシュされます。既存のSmart Viewのセルのスタイルは保持され、サーバー始動リフレッシュ時、セルのスタイルの変更は行われません。
サポートされるグリッド・タイプとサポートされないグリッド・タイプ
この項には、サポートされるグリッド・タイプとサポートされないグリッド・タイプの説明と図が含まれます。リファレンス・ドックレットのグリッドを設計する際、サポートされるグリッド・タイプを検討してください。
基本的なアド・ホック・グリッド
次の例では、シートに基本的なアド・ホック・グリッドのみが含まれます。式、関数、貼り付けられたデータ・ポイント、参照されているセルやその他のSmart ViewまたはExcelの要素はシートにありません。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
式を持つアド・ホック・グリッド
式のセルをグリッド外に配置できます。次の例では、セルB9に式が含まれています。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
コメントを持つアド・ホック・グリッド
グリッド外のセルにテキスト・コメントを配置できます。次の例では、セルA9に式が含まれています。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud
空白の行と列を持つアド・ホック・グリッド
空白の行と列をグリッドに使用できます。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
単一シート上の複数のアド・ホック・グリッド
単一シートでの複数アド・ホック・グリッドのシナリオはサポートされません。
参照されているメンバーを持つグリッド
このグリッドには、別のシートの式として参照されるメンバー(セルA4)が含まれています。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
Narrative Reporting変数として参照されるメンバーを持つグリッド
EPM Cloudデータ・ソースに基づくこのグリッドには、Narrative Reporting変数として参照されるメンバー(セルC1)が含まれています。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
貼り付けられたデータ・ポイントを含むグリッド
EPM Cloudデータ・ソースに基づくこのグリッドには、貼り付けられたデータ・ポイントで構成されるセル範囲(セルC3からE5)が含まれています。データ・ポイントは同じワークブック内の別のシートまたは異なるワークブックからコピーできます。データ・ポイントのデータ・ソースは元のシートと同じデータ・ソースに基づくことも、別のデータ・ソースに基づくこともできます。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
関数のみのグリッド
このグリッドには2つの関数が含まれ、2つともEPM Cloudデータ・ソースに基づいています。シートには、異なるサポート・データ・ソースに基づく関数を含めることができます。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
関数を持つアド・ホック・グリッド
EPM Cloudデータ・ソースに基づくこのグリッドには、現在のEPM Cloudデータ・ソースにも基づく2つの関数が含まれています。2つの関数がグリッドの下に配置されていることに注意してください。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
フォームのみのシート
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud
コメントと式のセルを持つフォーム
EPM Cloudデータ・ソースに基づくこのグリッドには、コメントのセルと式のセルが行5に含まれています。コメントのセルと式のセルがフォームの下に配置されていることに注意してください。フォームを含むシートには、コメントのセルまたは式のセル、あるいはその両方を含めることができます。
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud
フォーマットされたアド・ホック・グリッド
サポートされるアプリケーション: EPM Cloud、Narrative Reporting
ワークブック使用例のシナリオ
この項では、リファレンス・ドックレット・ワークブックをベースにした使用例のシナリオを示します。ワークブックには5つのシートが含まれ、各シートには異なるデータ・ソースのデータ問合せが含まれています。データ・ソースは、クラウドとオンプレミスの両方です。シナリオでは、Narrative Reporting Webアプリケーションからリフレッシュを実行する場合にどのシートを選択すると、どのような結果になるかを示します。
次の使用例シナリオのワークブックの例には、次のシートが含まれています。
シート1: Planningデータ問合せ
シート2: Narrative Reportingデータ問合せ
シート3: Oracle Hyperion Financial Managementデータ問合せ(オンプレミス・データ・ソース)
シート4: データ問合せなし
シート5: Planningデータ問合せ
シナリオ1 - サーバー始動リフレッシュおよび再計算の対象のシートが未選択
ワークブックの検査時、何も選択されていないため、リフレッシュ可能として示されるデータ・ソースはありません。
サーバー側から見ると、これはリフレッシュ不可能なドックレットです。
シナリオ2 - シート1のみ選択
ワークブックの検査時、リフレッシュ可能なデータ・ソースはPlanningのみです。
サーバー側からは、Planningのみがリフレッシュ可能なデータ・ソースと認識されます。
リフレッシュ時、シート1のみがリフレッシュされ、再計算されます。シート5もPlanningのシートですが、シート5はリフレッシュも再計算もされません。
シナリオ3 - シート1と2を選択
ワークブックの検査時、リフレッシュ可能なデータ・ソースはPlanningとNarrative Reportingです。
サーバー側からは、PlanningとNarrative Reportingがリフレッシュ可能なデータ・ソースと認識されます。
リフレッシュ時、シート1と2のみがリフレッシュされ、再計算されます。シート5もPlanningのシートですが、シート5はリフレッシュも再計算もされません。
シナリオ4 - シート1、2および3を選択
ワークブックの検査時、リフレッシュ可能なデータ・ソースはPlanningとNarrative Reportingです。
サーバー側からは、PlanningとNarrative Reportingがリフレッシュ可能なデータ・ソースと認識されます。
リフレッシュ時、シート1および2がリフレッシュされ、再計算されます。シート3は再計算されますが、Financial Management問合せは影響を受けません。シート5もPlanningのシートですが、シート5は選択されていないため、リフレッシュも再計算もされません。
シナリオ5 - シート1、2、3および4を選択
ワークブックの検査時、リフレッシュ可能なデータ・ソースはPlanningとNarrative Reportingです。
サーバー側からは、PlanningとNarrative Reportingがリフレッシュ可能なデータ・ソースと認識されます。
リフレッシュ時、シート1および2がリフレッシュされ、再計算されます。シート3は再計算されますが、Financial Management問合せは影響を受けません。シート4は再計算されません。シート5もPlanningのシートですが、シート5はリフレッシュも再計算もされません。
シナリオ6 - すべてのシートを選択
ワークブックの検査時、リフレッシュ可能なデータ・ソースはPlanningとNarrative Reportingです。
サーバー側からは、PlanningとNarrative Reportingがリフレッシュ可能なデータ・ソースと認識されます。
リフレッシュ時、シート1、2および5がリフレッシュされ、再計算されます。シート3は再計算されますが、Financial Management問合せは影響を受けません。シート4は再計算されません。
シナリオ7 - シート3および/または4を選択
ワークブックの検査時、選択されているシートにリフレッシュ可能なデータ・ソースが含まれていないため、サーバーに返されるリフレッシュ可能なデータ・ソースはありません。
サーバー側から見ると、これはリフレッシュ不可能なドックレットです。