フレックス・フォームでの無効なメンバーの保持

フレックス・フォームでは、リフレッシュ後にシートの無効なメンバーを保持できます。

フレックス・フォームにメンバー名を入力する際は、たとえば、次のようにエラーが発生することがあります:

「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」が有効になっていない場合、前述の状況が発生すると、無効なメンバーを含む行または列がシートのリフレッシュ時に削除され、問題の原因がわかりにくくなり、メンバー名を再入力する必要が生じます。

Oracle Fusion Cloud Enterprise Performance Managementサービス管理者が、無効なメンバー・オプションの有効化で説明されているように、「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」チェック・ボックスをフォーム定義の「レイアウト」タブの「Smart Viewのオプション」で選択すると、フレックス・フォームはリフレッシュ後もフォーム上に無効なメンバーを保持できます。

関連トピック:

無効なメンバーの保持と解決

メンバー名のスぺスミスの例

複数ディメンション行でのメンバー名の欠落の例

フォーム定義外で入力されたメンバー名の例

無効なメンバー・オプションの有効化

無効なメンバーの保持と解決

無効なメンバーを保持して解決するには:

  1. フレックス・フォームで、必要に応じて行、列、またはその両方を追加します。
  2. 新しい行、列または両方に、メンバー名を入力またはコピーします。
  3. リフレッシュを実行します。

    無効なメンバー・セルが強調表示され、対応するデータ・セルに#InvalidMemberが表示されます。

  4. 無効なメンバーのセルを確認し、入力ミスや不足しているメンバーを修正してから、リフレッシュを実行します。
  5. 無効なメンバーがすべて修正されるまで、前のステップを繰り返します。

Note:

  • 複数のディメンションを含む行と列では、1つのメンバーのみが無効な場合も、その行または列のすべてのメンバーが無効として強調表示されます。たとえば、行にTabletメンバーとCurrentメンバーが含まれる場合に、Tabletと正しく入力した一方で、誤ってCurrntと入力すると、TabletメンバーとCurrntメンバーの両方が無効として強調表示されます。強調表示されているすべてのメンバー名を調べて、正しく入力されていないメンバー名を修正する必要があります。
  • フレックス・フォームに空白の行または列を挿入し、リフレッシュした後、メンバー名が入力されていない場合、挿入した行または列は、無効なメンバー行またはメンバー列として強調表示され、フレックス・フォームに空白の行または列として残ります。
  • 行または列の無効なメンバー・セルを選択して[Delete]キーを押すことで、行または列全体を削除しようとすると、リフレッシュ時にメンバー・セルに無効なメンバーが表示されます。フレックス・フォームの行全体または列全体を削除するには、Excel行全体の削除操作または列全体の削除操作を使用します。

次に、シートの無効なメンバーを操作する方法を示すいくつかのシナリオ例を示します。

メンバー名のスぺスミスの例

たとえば、HR ExpensesというVisionアプリケーション・フォームに基づいて、フォームをフレックス・フォームとして開きます。サービス管理者が、Smart Viewのオプション「行のフレックス・フォームの有効化」と「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」を有効にしました。

Figure 9-1 "7690: Meals"メンバーが含まれていないフレックス・フォーム


"7690: Meals"メンバーが含まれていないフレックス・フォーム

フォームに"7690: Meals"メンバーがないことに気付き、それを追加することにしました。グリッドに行を挿入して入力を開始しましたが、スペルを間違えました。リフレッシュすると、Smart Viewで行がコールアウトされ、メンバー・セルが強調表示されてデータ・セルに#InvalidMemberが表示されます。

Figure 9-2 無効なメンバー行が強調表示されているフレックス・フォーム


無効なメンバー行が強調表示されているフレックス・フォーム

スペルミスを修正した後、リフレッシュすると、フレックス・フォームが有効なメンバー名とデータで正しく表示されます。

Figure 9-3 エラーが修正され、有効なメンバーが表示されているフレックス・フォーム


エラーが修正され、有効なメンバーが表示されているフレックス・フォーム

複数ディメンション行でのメンバー名の欠落の例

行または列に複数のメンバーがあり、その行または列のメンバー・セルにメンバーを入力し忘れると、Smart Viewのフレックス・フォームに#InvalidMemberが表示されます。次の例では、行に2つのディメンションがあります。行14の後に2行追加しました。列Aの製品ディメンションのメンバー、行15と16は正しく入力されています。しかし、列Bの同じ行には何も入力しませんでした。これらのセルに、エンティティ・ディメンションのメンバー名がありません。これは、リフレッシュ実行後の結果です。

Figure 9-4 フレックス・フォームの列B、行15と16に、メンバー名がありません


フレックス・フォームの列B、行15と16に、メンバー名がありません

この問題を修正するには、正しいメンバー("ESales East"と"ESales NorthEast")を列B、行15と16に追加し、リフレッシュを実行します。

フォーム定義外で入力されたメンバー名の例

フォーム定義を超えるメンバーを入力すると、Smart Viewのフレックス・フォームに#Invalidmemberが表示されます。

たとえば、フォームのYearディメンションがFY17、FY18、FY19に制限されているとします。しかし、アプリケーションのアウトラインには、ディメンションにFY20、FY21、FY22、FY23など、さらに多くのメンバーが含まれています。

フレックス・フォームを設計する際に、サービス管理者がYearディメンションに対して「フォーム定義を超えるフレックス」オプションを選択した場合、FY20など、フォーム定義外のメンバーを追加できます。「フォーム定義を超えるフレックス」オプションが選択されていない場合は、フォーム定義外のメンバーを追加すると、メンバーがアウトラインに存在する場合でも、無効なメンバーが作成されます。

次のケースでは、列の年ディメンションに対して「フォーム定義を超えるフレックス」オプションは選択されていません。FY17とFY18の列は非表示になっています。4つの列を追加し、最初の行にFY20、2行目にJan、Feb、Mar、Q1を入力してリフレッシュします。列NからOの下に、現在は無効なメンバーが表示されます。

Figure 9-5 「フォーム定義を超えるフレックス」が未選択で、メンバーがフォーム定義外の場合


「フォーム定義を超えるフレックス」が未選択で、メンバーがフォーム定義外の場合

これを修正するには、サービス管理者が年ディメンションに対して「フォーム定義を超えるフレックス」オプションを選択する必要があります。フォームでこのオプションが選択されていると、フォーム定義外のメンバーを入力してリフレッシュしても、フレックス・フォームのメンバーが保持されます。

無効なメンバー・オプションの有効化

サービス管理者: 新しい「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」チェック・ボックスを選択すると、ユーザーは、フレックス・フォームにメンバー名を入力する際に発生した可能性のあるエラーを簡単に確認、理解および修正できるようになります。

フレックス・フォームに無効なメンバーを保持するには、サービス管理者がCloud EPM Webインタフェースで次のステップを実行します:

  1. ナビゲータの「作成および管理」で、「フォーム」を選択します。
  2. 編集する既存のフォームを選択するか、フォームとアド・ホック・グリッドの管理ページで、「アクション」ドロップダウン・メニューをクリックして「単一のフォームの作成」を選択します。
  3. フォーム定義ページの「レイアウト」タブの「Smart Viewのオプション」で、必要に応じて「行のフレックス・フォームの有効化」および「列のフレックス・フォームの有効化」チェック・ボックスを選択します。これらのオプションの一方または両方を選択できます。
  4. 「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」チェック・ボックスを選択します。

    Tip:

    前の手順で説明したように、「フレックス・フォームの無効なメンバーの表示」チェック・ボックスは、「行のフレックス・フォームの有効化」または「列のフレックス・フォームの有効化」、あるいはその両方が選択されている場合にのみ有効になります。

  5. オプション: 個々の行または列に対して、「ディメンション・プロパティ」「フォーム定義を超えるフレックス」オプションを必要に応じて有効にします。
  6. フォームを保存します。

このオプションの設定の詳細は、次を参照してください: