設計が不十分なFinancial Reportingのレポートは、複数のマルチディメンショナル式(MDX)リクエストまたはOracle Essbase問合せを生成し、Oracle Enterprise Performance Management Cloudの大量のリソースを消費する可能性があります。過剰なリソース消費は、同時ユーザーがそのようなレポートにアクセスする際にパフォーマンスが低下します。
多数のMDXリクエストが生成される主な理由は、レポート内の複数のセグメントの存在です。この項では、セグメントの数を削減することでFinancial Reportingのレポートをさらに効率的にする方法について説明します。
レポートの再設計: ユース・ケース
元のレポート
次の図は、元のレポート設計を示しています:次の表は、元のレポート設計と最適化された設計の概要を示しています:
元のレポート設計 | 最適化された設計 |
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Entity メンバーごとに複数の行:
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各
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すべてのメンバーのすべてのセグメントを1つのセグメントに結合:
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最適化されたレポート
次の図は、セグメント数を削減するように最適化されたレポート設計を示しています。セグメント数を削減すると、MDXリクエストの数が減少してレポートの実行が速くなります:
レポート設計に関する他の重要な考慮事項
CellText
、PlanningAnnotations
、ListOfCellDocuments
など)が指定されている多数のセルがあるレポートは避けてください。非対称問合せが検出されると、対称グリッドのみを処理するEssbaseハイブリッド問合せエンジンによって、複数の対称グリッドに自動的に分割されます。これらの対称グリッドは一度に1つずつ処理されてから元の非対称フォームで返されるため、プロセスの効率が低下します。
Financial Consolidation and Closeの取得パフォーマンスのトラブルシューティング
Financial Consolidation and Close環境のレポート・パフォーマンスのトラブルシューティングの詳細は、Financial Consolidation and Closeの取得パフォーマンスのトラブルシューティングを参照してください。
最近のアプリケーションの変更の確認
アプリケーションへの最近の変更に起因して、レポート生成速度が遅くなっているかどうかを特定します。そのためには、現在のアクティビティ・レポートのアプリケーション・サイズ表の情報を、レポートが良好に機能していた以前の日付のアクティビティ・レポートの情報と比較します。また、レポート設計と使用方法に対する最近の変更を確認し、それらの変更がレポートに影響を与えていないことを確認します。