消去メンバーの移入における連結ルールの目的は、報告されたデータを再分類、調整および消去するためにソース・データから仕訳エントリを作成することです。この仕訳エントリが財務勘定科目(貸借対照表および損益計算書)に適用されると、仕訳の転記結果によって賃借が一致したエントリが生成されます。
連結ルールによって、ルールセットを作成します。各ルールセットには、1つ以上のルールが含まれます。ルールセットは仕訳を表し、各ルールは1つの仕訳の転記エントリを表します(単一の仕訳詳細行)。
ルールセットおよびルールの作成の詳細は、次のトピックを参照してください。
構成可能な連結ルールの詳細は、次のビデオを参照してください:
ルールセット
ルールセットには複数のパラメータを適用できます。
条件
ルールセットが実行される条件
条件は次に基づくことできます。
処理対象のエンティティ・ディメンションの親/子の組合せに適用可能な連結メソッド
ディメンション・メンバーまたはディメンション・メンバー属性の組合せ - ルールセット条件に適用可能なディメンションはページ・ディメンション(シナリオ、年、期間、エンティティ(S/Y/P/E))、サブキューブ・ディメンション(勘定科目、会社間、増減、データ・ソース、複数GAAP (適用可能な場合))、およびユーザー作成済カスタム・ディメンションがあります
データ値
条件は"Always run"にデフォルト設定されます。
係数
ソース・データ値に適用される係数
ソース・データは、選択した係数で乗算されます。係数には、エンティティまたはパートナの「連結%」、「出資比率%」、「少数株主持分%」、これらのいずれかのパーセンテージの各期の変化、これらのいずれかのパーセンテージのエンティティ値またはパートナ値の低い方、エンティティとパートナのパーセンテージの積、これらのいずれかのパーセンテージの前期間値、特定の比率/パーセンテージ、あるいは前年の最後の期間からの値があります。
ソース・データセット
連結ルールセットが処理するソース・データセットは、現在のシナリオ、現在の年、現在の期間のページ・ディメンション・メンバー、FCCS_Entity Total連結ディメンション・メンバーおよび親通貨のレベル0メンバーにデフォルト設定されます。ソース・データセットは、特定の制限内で異なるPOVに変更できます。一般に、ソース・データセットは、現在の連結プロセスによるデータポイントの転記によって影響を受けるデータセットにはできません。詳細は、連結ルールセットの作成を参照してください。
スコープ
ディメンションごとにルールセットの適用先データセットをフィルタするためのソース・データPOVです。デフォルトのソースPOVには、サブキューブ・ディメンション(勘定科目、会社間、増減、データ・ソース、複数GAAP (適用可能な場合))のレベル0メンバーすべて、およびユーザー作成済カスタム・ディメンションが含まれています。
サブキューブ・ディメンションに対して1つ以上のベース(レベル0)メンバーの選択を行うことができます(リストを含む)。ソースPOVフィルタでのサブキューブ・ディメンションの選択により、ルールの実行対象が、データセット全体から、サブキューブ・フィルタ定義に適合するデータポイントのみに限定されます。このため、たとえば、ソースPOVにより、ルールセットを適用する単一の勘定科目を指定できます。ソースPOVにディメンションが追加されない場合、そのディメンションのすべてのベース・メンバーがデータセットに含まれます。
シナリオ、年、期間およびエンティティのページ・ディメンションも、ルールセットのスコープに追加できます。ページ・ディメンションのフィルタ処理により、メンバーが連結プロセスのスコープ内かどうかに関係なく、ルールセットのスコープに含まれていないディメンション・メンバーにはルールセットが実行されなくなります。ページ・ディメンション・メンバーを連結のスコープから除外するこの方法は、条件フィールドを使用するより効率的ですが、複数のディメンションを条件とする選択には対応していません。
パートナ消去
アプリケーションでパートナ消去機能が有効になっており、ルールセット内の1つ以上のルールがパートナ消去エントリの記述である場合は、「パートナ消去の作成」ボタンをクリックします。選択すると、ルール作成者によって追加されていない場合は、3つのディメンションがルールセットのスコープに追加されます。
ルールセット・レベルでは係数エントリおよびスコープはオプションですが、定義されている場合は、設定がルールセット内の各ルールに継承されます。
ルール
ルールセット内では複数のルールを作成できます。ルールセット・レベルで作成される条件、係数およびスコープは、各ルールに継承され、変更できません。
ルールセットがパートナ消去ルールセットとして定義されている場合は、パートナ消去データを書き込むための個々のルールを設定できます。パートナ消去ルールセットのすべてのルールにパートナ消去を記述する必要はありません。
ルールセットから継承したパラメータ以外にも、ルールごとに追加のパラメータを定義できます。
ソース・データ値に適用される係数(ルールセット・レベルで定義されていない場合)
処理オプションの加算または減算
1つ以上のターゲット・リダイレクション・ディメンション・メンバー
サブキューブ・ディメンションでは、ディメンションごとに1つ以上のターゲット・リダイレクション・メンバー(ディメンションごとに1つのリダイレクション・エントリ)を定義できます。ターゲット・リダイレクション・ディメンション・メンバーが定義されていない場合、ソース・データは、ソース・ディメンション・メンバーを使用してターゲット消去連結ディメンション・メンバーに書き込まれます。リダイレクション・メンバーが定義されている場合、ソース・データは、定義されたリダイレクション・メンバーを使用して書き込まれます。
会社間ディメンションのリダイレクションに対して"#Source POV entity#"エントリを選択する場合、リダイレクションは会社間"ICP_<ソースPOVエンティティ>"メンバーに適用されます。
ソースPOVエンティティが有効な会社間メンバーとして指定されていない(および"ICP_<ソースPOVエンティティ>"メンバーが存在しない)場合、リダイレクションは無視され、データはソースPOV会社間メンバーに書き込まれます。
ルールがパートナ消去ルールである場合、エンティティ、会社間およびデータ・ソース・ディメンションのリダイレクションは事前に設定され、変更できません。
ノート: 構成可能な連結ルールでパートナ消去(PElim)ロジックを使用し、その結果、パフォーマンスの低下が発生している場合は、EnablePelimNewLogic
という名前の代替変数を使用し、値をTrueに設定することでパフォーマンスを向上できます。
エンティティとパートナが同じメンバーのPELIMを使用している場合は、データ値が変わる可能性があることに注意してください。
ターゲット・リダイレクション条件
1つ以上の条件を使用して複数のターゲット・リダイレクション・メンバーを指定することにより、各リダイレクション・メンバーが適用されるタイミングを決定できます。条件ブロックは、次のフォームで作成できます。
If <condition1> Then
<redirection member 1>
ElseIf <condition2>
<redirection member 2>
Else
Same as Source
End
ルールの実行時に条件が満たされた場合、データは、定義されたソースPOVメンバーのリダイレクション・メンバーを使用して書き込まれます。
ターゲット・リダイレクション条件によって、様々な条件の複数のリダイレクション・メンバーを定義できます。条件は、ソース・データ・ポイントまたはデータ値のディメンション・メンバーに基づくことができます。
例1:
Source POV = Base members of Balance Sheet accounts
Account redirection 1 condition = Account is base member of the Net Income account
Account redirection 1 = Equity Company Income account
Account redirection 2 = Investment Elimination account
この例の結果は、次のようになります。
If the source account is a base member of the Net Income account then
Redirect to the Equity Company Income account
Else
Redirect to the Investment Elimination account
End If
例2:
Source POV = Base members of Balance Sheet accounts
Account redirection 1 condition = Account is base member of the Net Income account
Account redirection 1 = Equity Company Income account
Account redirection 2 condition = Account is base member of the Comprehensive Income account
Account redirection 2 = Investment Elimination account
この例の結果は、次のようになります。
If the source account is a base member of the Net Income account then
Redirect and write to the Equity Company Income account
Else if the source account is a base member of the Comprehensive Income account then
Redirect and write to the Investment Elimination account
Else
Write to the source dimension member
End If