「累計ビューの保管の管理」オプションの使用

「累計ビューの保管の管理」オプションについて

デフォルトで、連結ルールと換算ルールは、連結プロセスと換算プロセス中にQTD、YTDおよびHYTDメンバーのすべてのビュー・メンバー値を自動的に計算して保管します(有効な場合)。「累計ビューの保管の管理」アプリケーション設定では、累計ビュー・メンバー値を保管するかどうかを指定するオプションを使用できます。

「累計ビューの保管の管理」オプションは、拡張ディメンション・アプリケーションでのみ使用できます。

累計ビュー・メンバー値を計算および保管しないことを選択した場合、アプリケーション・サイズが小さくなり、連結時間と再構築時間が短縮され、メンテナンスが容易になります。

ノート: 「累計ビューの保管の管理」オプションを有効にする前に、アプリケーションに対する影響を考慮する必要があります。機能を有効にする前に次のステップを確認して理解し、最適なパフォーマンスが得られるようにしてください。

「累計ビューの保管の管理」オプションは、アプリケーションの作成中に、または既存のアプリケーションの「アプリケーション構成」画面から有効化できます。アプリケーションの機能の有効化を参照してください。

この機能を有効にすると、システムは次の連結ルールと換算ルールをアプリケーションに自動的に追加します:

  • Consolidate - 選択されたビューによる

  • ForceConsolidate - 選択されたビューによる

  • Translate - 選択されたビューによる

  • ForceTranslate -選択されたビューによる

Consolidate - 選択されたビューによるルールまたはTranslate - 選択されたビューによるルールで、必要なビュー・ディメンション・メンバーを選択します(「定期的」はデフォルトで選択されており、常に計算されます)。連結または換算プロセス中に、システムは選択された1つ以上のビュー・メンバーに対してのみ計算を実行します。

これらのルールを実行すると、累計値がアプリケーションから削除されます。最適なパフォーマンスを得るには、キューブを再構築する必要もあります。

すでにロックしている期間の累積値を削除してアプリケーション・サイズを削減する場合は、次に説明するように、期間のロックを解除してから、シナリオ/年/期間/エンティティの組合せを再連結する必要があります。すべてのシナリオ/年/期間/エンティティの組合せに対してこのステップを実行した場合、パフォーマンスが最大限に向上します。

このステップを実行しない場合は、この機能を有効にした後でも、既存の連結ルールおよび換算ルールを引き続き使用できます。

「累計ビューの保管の管理」機能の使用

重要: アプリケーションのサイズによっては、これらのアクションが完了するまでに長時間かかるため、このプロセスが完了するまでスケジュールされたジョブ、自動メンテナンス・ウィンドウ(AMW)プロセスおよびバックグラウンド・プロセスをすべて無効にする必要があります。

  1. ホーム・ページで、「アプリケーション」をクリックし、「構成」を選択して、「機能を使用可能にする」画面で「累計ビューの保管の管理」機能を有効にします。機能が有効になるまで待ち、ログアウトして再度アプリケーションにログインします。

  2. ホーム・ページで「ルール」をクリックし、「ルール」リストで、Consolidate - 選択されたビューによるおよびTranslate - 選択されたビューによるルールがアプリケーションに追加されたことを確認します。

  3. 「ルール」から、アプリケーションにロードされたすべての月に対してConsolidate –選択されたビューによるを実行します。このプロセスは、現在アプリケーションに保管されているすべてのQTD、HYTDおよびYTDデータを削除します。

  4. 「ルール」から、「ClearEmptyBlocks」ルールを実行します。

  5. ナビゲータの「アプリケーション」列から「ジョブ」を選択します。「ジョブのスケジュール」をクリックして「キューブの再構築」ジョブを実行します。キューブの再構築を参照してください。

  6. データベースのリフレッシュを実行し、Consolidate – 選択されたビューによるルールを使用して連結時間をテストします。

  7. ヒント: 「アプリケーション設定」の「累計表示計算の無効化」設定を使用してデータ・ロードの一環としてのビュー・メンバーの計算と保管をスキップし、データ・ロードが改善されることを確認することもできます。計算の表示の無効化を参照してください。

計算結果

  • アプリケーション・サイズは約40%以上削減されました。

  • 連結時間は約40%以上短縮されました。

  • 再構築時間は約25%以上短縮されました。

次のステップ - メンバー式の変更

「累計ビューの保管の管理」オプションは、カスタム作成のメンバー式に影響します。このオプションを有効化してキューブ・サイズを削減したら、定数値を返す現在のメンバー式すべてに次の変更を加える必要があります。

例: 元の式


元のメンバー式の例

これは次のように変更する必要があります:


変更されたメンバー式の例

システムは、この目的で使用される交差"Scenario"->"Years"->"Period"->"Entity"->"Account"->"FCCS_Entity Input"->"FCCS_No Data Source"->"FCCS_No Movement"->"FCCS_Periodic"-> <No members of Currency, MultiGAAP and Custom dimensions> "にゼロ(0)を保管します。

累計ビュー値で使用可能なビジネス・フロー

  1. アプローチ1: 既存の連結および換算ルールを引き続き使用します。「累計ビューの保管の管理」機能を有効にする必要はありません。連結または換算を選択した場合、連結または換算プロセス中に、システムのすべての交差に対してQTD、YTDおよびHYTD値がシステムによって自動的に計算され、保管されます。この場合、キューブ・サイズが非常に大きくなることに注意してください。

  2. アプローチ2: 期別メンバーのみを選択して、新しいConsolidate - 選択されたビューによるおよびTranslate - 連結されたビューによるオプションを使用します。これらのルールが実行された場合、期別データのみが連結されて保管されます。QTD、YTDおよびHYTDビュー・メンバーのデータを取得するには、関連するビュー・ディメンション・システム_RuleメンバーのFCCS_QTD_RULE、FCCS_YTD_RULEおよびFCCS_HYTD_RULEを使用します。これらは動的計算メンバーで、取得のパフォーマンスはアプリケーションによって異なります。Financial Consolidation and Closeの取得パフォーマンスのトラブルシューティングを参照し、すべてのステップを必ず実行してください。これにより、_Ruleメンバーを使用する際の問題がすべて解決されます。結果に満足できない場合は、アプローチ3を使用します。

  3. アプローチ3: 期別メンバーのみを選択して、新しいConsolidate - 選択されたビューによるおよびTranslate - 連結されたビューによるオプションを使用します。次に、計算の表示の更新ルールを実行します。これらのルールが実行された場合、期別データのみが連結されて保管されます。既存のレポートおよびフォームに基づき、1回かぎりの操作として、レポートするすべてのシナリオ、年、期間、エンティティ、通貨およびビュー・メンバーを識別する必要があります。次に、これらのパラメータを使用して計算の表示の更新ルールを実行できます。このプロセスは、レポートするこれらの交差のみを計算して保管します。この操作の実行にかかる時間は、すべての交差のビュー・メンバー値を計算および保管する場合よりも大幅に短くなります。