値を取得する関数
次の関数は、引数なしで使用します。
@na
定義
数字以外です。
一般的な入力値として、または非論理演算の結果を取得するために使用します。
戻り値
N/A
例
ある比率勘定科目が、予測期間のみに関連する場合、その他の期間には@na
を使用します。例:
@if(@ishist, @na, v1400/ v2890)
この式の「v1400」は「支払利息合計」、「v2890」は「負債合計」です。
注:
「N/A* X = N/A」および「N/A + X = X」です。
@LOG
定義
10を底とする引数の対数を計算します。これにより、参照のより小さなフレームを使用して、非常に大きい値を表せます。たとえば、LOGは、地震活動の評価に使用されます。
例
LOG(value, base))
たとえば、LOG(4 100,000))= 0.12
たとえば、LOG10(86)=1.93449
@LN
定義
引数の自然対数を計算します
@nummonths
定義
ある期間の月数を取得します。
戻り値
ある期間の月数
期間構造が週単位の場合は「N/A」が戻されます。
例
期間が四半期の場合は、その四半期の月数が戻されます。
半期の場合は、「6」が戻されます。
年の場合は、「12」が戻されます。
@numweeks
定義
ある期間の週数を取得します。
戻り値
ある期間の週数
例
期間が月の場合はその月の週数、つまり「4」または「5」が戻されます。
四半期の場合は「12」または「13」が戻されます。
半期の場合は「26」または「27」が戻されます。
年の場合は「52」または「53」が戻されます。
@numweeks
定義
ある期間の週数を取得します。
戻り値
ある期間の週数
例
期間が月の場合はその月の週数、つまり「4」または「5」が戻されます。
四半期の場合は「12」または「13」が戻されます。
半期の場合は「26」または「27」が戻されます。
年の場合は「52」または「53」が戻されます。
@LIKEPD
定義
同じタイプの期間累計に対して、順方向と逆方向のどちらに時間を進めるかを指定する場合に使用します。この関数を使用すると、前の期間の値を使用するのではなく、期間累計の期間全体を遡る式を作成できます。
例
Oct09:YTDを使用して式を定義し、これには前年の2008年の値(V1000)がV1000(-1)として使用されているとします。2008年の期間累計の結果以外の値を使用するには、V1000(@likepd(-1))とします。
@dimexact(vXXXX,ディメンション・メンバー)
定義
この計算式を使用する勘定科目とは別のディメンションに割り当てられている勘定科目から、このディメンショナル勘定科目インスタンスを参照するための関数です。これにより、この計算式を使用する勘定科目に現在割り当てられていないディメンションを参照できます。
戻り値
ディメンショナル・インスタンスを戻します。
例
「売上高」に「製品」ディメンションでなく「地域」ディメンションが割り当てられ、「売上原価」には「地域」ディメンションでなく「製品」ディメンションが割り当てられている場合、「売上原価」では次の計算式を使用できます。
@dimexact(v1000,"North")*.1
この計算式では「売上高(v1000)/北部(North)」のインスタンスが取得され、10%で乗算されます。
@scalar
注意:
@scalarを使用して他の勘定科目から値を取得する場合は、引数を指定しないでください。今後のリリースでは、この関数の使用が推奨されなる可能性があります。
定義
予測方法に基づくスカラー値を取得します。
フリーフォーム式による予測方法で@scalarを使用すると、勘定科目ではすべての予測期間についてスカラー値を入力できます。
戻り値
フリーフォーム式による予測方法を使用している場合に、指定した変数に応じた単一の予測入力値が戻されます。
@calc(PROCESS,Vxxxx)
定義
複雑な計算ルーチンを呼び出すための一般的なメソッドです。
戻り値
TRUE - 計算が正常に実行される場合。
FALSE - 計算が正常に実行されない場合。
@ipvalue(PROCESS,Vxxxx)
検索エンジンに対する指示。指定した勘定科目について、あるプロセスで期間内の値が保管されており、その値を取得すること、また、キャッシュ・フロー勘定科目の場合は、その期間内の値を合計したレポート値を取得することを指示します。
@debt(Vxxxx,TOKEN_NAME)
計算式やレポートに使用する値が、債務スケジュールから直接戻されます。わずかな内部計算を除き、この関数では計算は行われません。
@Debtキーワード:
@sub(Vxxxx.xx)
@dimと同様、引数なしで使用し、計算対象の変数と同じ番号のサブ勘定科目を参照します。一部の債務スケジューラ変数に関する計算の場合と同様に、サブ勘定科目に関する計算式で便利です。
特定の複数の期間を参照する関数
次の関数では、現在の期間に別の期間から期間情報を戻します。いずれも引数なしで使用します。
@basepd
定義
基本期間
戻り値
基本期間内の勘定科目の値を戻す相対時間参照 - 期間の設定を参照してください。
例
基本期間が2007年度の場合、v1000(@basepd)
と記述すると、2007年度の「売上高」(v1000)勘定科目の値が戻されます。
@closing
定義
期末期間
戻り値
対応する時間が参照され、その期末期間における勘定科目の値が戻されます。
例
次の計算式: v1000(@closing)
では、「売上高」(v1000)勘定科目の期末期間の値が戻されます。
@deal
定義
取引期間
戻り値
対応する期間が参照され、その取引期間における勘定科目の値が取得されます。
例
次の計算式: v2005(@deal)
では、「取引に使用された現金」(v2005)勘定科目の取引期間の値が取得されます。
@firstfore
例
売上高の最新の履歴値(例: 1999)が10で、その後の全期間における成長率が10%である場合に、売上高勘定科目について最初の予測期間の出力値を戻すには、次のように記述します。
v1000(@firstfore)
戻り値は11(10*1.1)または2000年度の売上高です。
@firstpd
定義
最初の期間
戻り値
対応する時間が参照され、その最初の期間における勘定科目のモデルの値が取得されます。
例
モデルの最初の期間が2007年度の場合、次の計算式
v1000(@firstpd)
では、2007年度の「売上高」(v1000)勘定科目の値が戻されます。2007年度の期間の種別が四半期であれば、戦略モデリングの戻り値は2007年度の第1四半期の売上高(v1000)です。
@firsthist
定義
この関数は、モデルにおける最初の履歴期間(期首残高期間後の最初の期間)の期間参照を指定します。
戻り値
このメソッドからは、モデルにおける最初の履歴期間(期首残高期間後の最初の期間)の期間参照が戻されます。
例
v1000(@firsthist)
最初の履歴期間の勘定科目"v1000"の値を取得します。
@lastfore, vXXXX(@lastfore)
定義
指定した勘定科目の最後の予測値が参照されます。
戻り値
その勘定科目の最後の予測値。
その他の期間については「N/A」です。
例
計算式と値が次の場合、
v1000(@lastfore)
V1000 | 1998H | 1999H | 2000F | 2001F | 2002F | 2003F | 2004F |
---|---|---|---|---|---|---|---|
売上高 |
10 |
15 |
16.5 |
18.15 |
19.965 |
21.962 |
24.158 |
戻り値は2004年度の「24.158」で、その他の期間については「N/A」です。
@lasthist, vXXXX(@lasthist)
定義
その勘定科目について、最終履歴期間の値が戻されます。
戻り値
最終履歴期間の数値。
最終履歴期間よりも前の全期間については「N/A」。
例
計算式と値が次の場合、
v1000(@lasthist)
V1000 | 1998H | 1999H | 2000F | 2001F | 2002F | 2003F | 2004F |
---|---|---|---|---|---|---|---|
売上高 |
10 |
15 |
16.5 |
18.15 |
19.965 |
21.962 |
24.158 |
戻り値は1999年度の「15.000」で、1998年度およびその他の期間については「N/A」です。
@opening
定義
期首期間
戻り値
その期首期間における勘定科目の値を取得する相対期間参照。期首期間には、期末期間と取引期間の数値が集約されます。たとえば、99年3月の取引期間については、戦略モデリングでは「99年3月: 期末」と「99年3月: 取引」という勘定科目が生成され、「99年3月」に集約されます。99年3月が期首期間です。
例
式: v2000(@opening)
では、期首期間の「現金」(v2000)勘定科目の数値が戻されます。
@lastactual
定義
最後の実績値。
戻り値
最終実績期間の参照結果
@lastpd
定義
最後の期間。
戻り値
最後の期間の参照結果
期間情報を取得する関数
次の関数は、必要に応じて引数を使用して絶対または相対期間参照を指定できます。引数を使用しない場合は、現在の期間の値が戻されます。
@halfnum
定義
上半期または下半期を示す数字
その年の上半期または下半期と同じ条件にして、@if文をトリガーするために使用します。
戻り値
1 - 上半期
2 - 下半期
例
年度の上半期分の法人税額を累計して下半期に納税する場合は、次の計算式を「未払法人税」の勘定科目に入力します。
@if(@halfnum=1, @sum(v1690,@ytd), 0)
税金合計(v1690)を使用しています。
@inputpd([期間参照])
定義
入力期間
この関数は、オプションで相対期間(通常は順方向または逆方向)参照を使用するのに便利ですが、絶対期間参照も使用できます。
戻り値
計算対象期間の値を導出する入力期間が戻されます。計算対象期間が入力期間である場合は、その期間の値が戻されます。
例
例: @inputpd( -1 )
現在の期間のタイプと同じかどうかに関わりなく過去の入力期間を参照できるので、その逆方向参照により、複数のタイプの期間からデータを取得できます。
次の計算式:
@Vxxxx(-1)
では、期間のタイプが同じ直前の期間から「Vxxxx」勘定科目の値が戻されます。
次の計算式:
@Vxxxx(@inputpd(-1))
では、直前の入力期間から「Vxxxx」勘定科目の数値が戻されます。
@isagg
定義
集約期間
@if
文内の相対参照。集約期間の元になる期間構造内のメモ勘定科目、比率勘定科目、およびコベナンツ勘定科目とともに使用します。
たとえば、使用モデルが四半期ベースの場合は、詳細な会計年度末集約期間が生成されます。これは月、半期、サブ期間についても同様です。@if文で使用すると、これらの集約期間に数種類の計算を実行できます。
戻り値
TRUE - 期間が集約期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが四半期ベースで、年度末が集約期間の場合の次の計算式
@if(@isagg,1,2)
では、四半期ごとに「2」、年度末の集約期間に「1」が戻されます。
注:
この関数が機能するのは、「ユーザー定義勘定科目」の1つが計算済(CALC)のフィールドで、「なし」オプションが選択されている場合のみです。
@isclosing
定義
モデルの期末期間
@if
文内の相対参照。
戻り値
TRUE - その期間がモデルの期末期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
次の計算式:
@if(@isclosing, 1, 2)
では、期末期間は「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@isdeal
定義
取引期間
@if
文内の相対参照。
戻り値
TRUE - その期間がモデルの期末期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
次の計算式:
@if(@isdeal, 1, 2)
では、期末期間は「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@iseoy
定義
会計年度末
月次、四半期、または半期ベースのモデルに使用される@if
文の相対参照。この関数では、未払い債務を年度末に返済するモデルが作成されます。年次明細に問題が生じることはありません。
戻り値
TRUE - その期間が会計年度の期末期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが四半期ベースで、12月が会計年度の決算月の場合の次の計算式
@if(@iseoy,1,2)
では、第1-第3四半期は「2」、第4四半期は「1」が戻されます。
@isfirstpd
定義
最初の期間
@if
文内の相対参照。
戻り値
TRUE - その期間がモデルの最初の期間の場合
FALSE - そうでない場合
例1
1998年度の第1四半期がモデルの最初の期間の場合の次の計算式
@if(@isfirstpd, 1, 2)
では、1998年度の第1四半期については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
例2
1998を削除した場合、例1の計算式では1999年度の第1四半期については「1」、後続の四半期については「2」が戻されます。
@isfirsthist
戻り値
TRUE - 参照される期間が最初の履歴期間(期首残高期間後の最初の期間)である場合
FALSE - そうでない場合
例
@if(@isfirsthist,@na,@sum(v1000,-1))
最初の履歴期間の期間参照を戻します。
@isfirstfore
戻り値
TRUE - その期間がモデルの最初の予測期間の場合
FALSE - そうでない場合
例1
使用モデルが年次ベースで、履歴/予測境界が2007/2008、予測期間が2008の場合の次の計算式
@if(@isfirstfore,1,2)
では、2000年度については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
例2
例1と同じ計算式で、モデルが四半期ベース、最初の予測期間が2008年度の第1四半期の場合、2008年度の第1四半期については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@isfore
戻り値
TRUE - 期間が予測期間である場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが2006年を初年度とする6年間を含み、初年度が履歴期間で、その他の2007年から2011年が予測期間であるとします。次の計算式:
@if(@isfore, 1, 2)
では、2006年度については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@isfirstforeyr
定義
最初の予測年です。
期間参照を引数として使用します。
戻り値
TRUE - この期間が最初の予測年に含まれる場合。または、特に最初の年が予測期間である場合。
FALSE - そうでない場合。
@ishalf
定義
半期ベースの期間
@if
文内の相対参照。
1年を四半期に分割して上/下半期ごとに集約したり、1年を上/下半期に分割したりできます。ただし、集約期間は作成されません。期間の詳細は期間の設定で決まります。
戻り値
TRUE - その期間が集約期間かどうかに関わりなく、半期ベースの場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルの2006年が年次ベース、2007年が半期ベースの場合の次の計算式
@if(@ishalf, 1, 2)
では、2006年度に「2」、2007年度に「1」が戻されます。
@ishist
戻り値
TRUE - 期間が履歴期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが2006年を初年度とする6年間を含み、初年度が履歴期間で、その他の2007年から2012年が予測期間であるとします。次の計算式:
@if(@ishist, 1, 2)
では、2006年度については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@isinput
定義
入力期間
@if
文内の相対参照。
集約期間または年度末の期間を含む期間構造(月、四半期、半期)に使用します。この関数は、算出勘定科目(メモ勘定科目、比率勘定科目、コベナンツ勘定科目)に変換可能な勘定科目とともに使用します。
戻り値
TRUE - 期間が入力期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
2006年が四半期ベースで、集約期間が年度末の場合の次の計算式
@if(@isinput, 1, 2)
では、2006年度の各四半期については「1」、2006年度末については「2」が戻されます。
@islastfore
定義
最後の予測期間
@if
文内の相対参照。
戻り値
TRUE - その期間がモデルの最後の予測期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが2011年を最終年度とする6年間を含み、2007年から2011年は予測期間である場合の次の計算式
@if(@islastfore, 1, 2)
では、2011年度(最後の予測期間)については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@islasthist
戻り値
TRUE - その期間がモデルの最終履歴期間の場合
FALSE - そうでない場合
例
使用モデルが2005年を初年度とする6年間を含み、2006年が最終履歴期間で、2007年から2010年は予測期間であるとします。次の計算式:
@if(@islasthist, 1, 2)
では、2006年度については「1」、その他の期間については「2」が戻されます。
@ismonth
戻り値
TRUE - 期間が月次ベースの場合
FALSE - そうでない場合
例
2006年が年次ベースで、2007年が月次ベースの場合の次の計算式
@if(@ismonth, 1, 2)
では、2006年度に「2」、2007年度の月次期間に「1」が戻されます。
@isopening
定義
モデルの期首期間
@if
文内の相対参照。
期首期間には、期末期間と取引期間の数値が集約されます。
たとえば、2008年3月の取引期間を作成すると、戦略モデリングでは「2008年3月: 期末」と「2008年3月: 取引」という勘定科目が作成され、2008年3月に集約されます。この場合は2008年3月が期首期間です。
戻り値
TRUE - その期間がモデルの期首期間の場合
FALSE - そうでない場合
@isqtr
定義
四半期ベースの期間
@if
文内の相対参照。
戻り値
TRUE - その期間が四半期ベースの場合
FALSE - そうでない場合
例
2007年が年次ベースで、2008年が四半期ベースの場合の次の計算式
@if(@isqtr, 1, 2)
では、2007年度に「2」、2008年度の各四半期に「1」が戻されます。
@issub
定義
サブ期間
@if
文内の相対時間参照。
期首期間には、期末期間と取引期間の数値が集約されます。
戻り値
TRUE - この期間がゼロ日のサブ期間である場合
FALSE - そうでない場合
例
2007年が年次ベースで、2008年が2つのサブ期間で構成され、その1つが365日でもう1つはゼロ日である場合の次の計算式
@if(@issub, 1, 2)
では、2007年度に「2」が戻され、2008年度については、365日の期間に「1」、再更新期間またはゼロ日の期間に「1」が戻されます。
@isweek
戻り値
TRUE - その期間が週次の詳細ベースの場合
FALSE - そうでない場合
例
2007年が月次ベースで、2008年が週次ベースの場合の次の計算式
@if(@isweek, 1, 2)
では、2007年度の月次期間には「2」、2008年度の週次期間には「1」が戻されます。2008年度の集約期間の戻り値は「2」です。
@isyear
定義
年次ベースの期間
@if
文内の相対時間参照。
戻り値
TRUE - この期間が1年または年度末である場合
FALSE - そうでない場合
例
2007年が年次ベースで、2008年が四半期ベースの場合の次の計算式
@if(@isyear, 1, 2)
では、2007年度に「1」、2008年度の各四半期に「2」が戻されます。
@monthnum
定義
会計月次の番号
@monthnum
を@if
文で使用すると、年に1回しか行わない会計処理をモデリングできます。戦略モデリングでは、会計年度の最初の月を起点として、12か月を1から12までの番号で表します。たとえば、ある債務を特定の月に返済する場合にこの関数を使用します。
戻り値
月を表す番号(1-12)
例
「未払法人税等」がv2530、「法人税等合計」がv1690、9月の月番号が9である場合の次の計算式
@if(@monthnum= 9, v1690, v2530(-1m)+v1690)
では、すべての法人税が9月までv2530に集約されてから、残高がゼロになるように支払われ、現在の期間の法人税の累計が開始されます。
@period
定義
最初の予測期間から始まる期間番号
この関数では、集約および入力列数がカウントされます。最後の履歴期間の列番号は0で、後続の各列の番号は1ずつ増分されます。
戻り値
TRUE - その期間の番号が@if
に入力された番号と等しい場合
FALSE - そうでない場合
例
次の計算式:
@if(@period= 2, 1, 2)
では、計算式が2番目の予測時間列に達した後に実行されます(結果: 1)。
@pdexists
定義
存在する期間
その期間が存在する場合にコマンドが実行されます。
戻り値
TRUE - 期間が存在する場合
FALSE - そうでない場合
例
売上高(v1000)勘定科目の場合:
@if(@pdexists(-3),V1000(-3),@na)
これをさらに大きい計算式に組み込むと、過去3期分の売上高勘定科目が確実に計算対象となります。この期間に売上高の値がない場合は「N/A」が戻されます。
@pdlen
戻り値
ある期間の日数が戻されます。
例
次の計算式では、支払利息が計算されます。
@pdlen/@yearlen * v2520 * 9%
この「支払手形」(v2520)には、9%の年率が設定されています。この式では、期間の日数を取得し、年間の日数で除算した値で債務残高を乗算し、さらに9%を乗算して1期分の支払利息額を算出できます。
@pdnum
定義
最初の期間の列から始まる期間番号
集約および入力数が合計されます。最初の期間列の番号は、0です。
戻り値
モデルに含まれる期間の列数を、最初の期間から起算した番号。
TRUE - その期間の番号が@ifに入力された番号と等しい場合
FALSE - そうでない場合
例
@if(@pdnum= 2, 1, 2)
この計算式は、モデル内の3番目の期間列に達した後に実行されます(結果: 1)。
@qtrnum
定義
四半期の番号
戻り値
@if
文内の相対時間参照。
例
@if(@qtrnum=3,v1080(-1Q),v1000*@input)
この計算式では、第3四半期に、「販売費用および一般管理費用」(v1080)の第2四半期の数値が取得されます。第1、第2、第4四半期には入力パーセンテージ(@input)を「売上高」(v1000)に乗じた値が取得されます。
@since([期間参照])、@after
定義
@sum
などの関数に期間を追加します。
@since
には開始期間を指定します。@firstfore
または「2003年5月」などの絶対期間参照を指定できますが、「-1Y」などの相対期間参照は指定できません。
@after
には開始期間は指定できません。
例
@sum( Vyyyy, @since( @issuepd( Vxxxx )))
この計算式では、債務が発行された後に生じるすべてのキャッシュ・フローが合計されます。
@weeknum
定義
会計週次の番号
@if
文で使用すると、年に1回しか行わない会計処理をモデリングできます。
戦略モデリングでは、会計年度の最初の週を起点として、各週を1から52 (または53)までの番号で表します。たとえば、配当金を年度の特定の週に支払う場合にこの関数を使用します。
戻り値
会計週次の番号(1-53)
例
「普通配当金」(v1880)および「普通株式流通株数: 加重平均」(v3410)に関する次の計算式
@if(@weeknum=37,v3410*.65,0)
では、普通株式1株当たり65セントの金額に該当する普通配当金が各年度の第37週に取得され、その他すべての週には「0」が戻されます。
@yearlen
定義
年の長さ
戻り値
期間の設定での定義どおりの1年の日数。
例
この計算式では、年次の「売上高」(v1000)の値が取得されます。
@if(@isyear,v1000,v1000/@pdlen*@yearlen)
年次ベースでない期間の場合は、「売上高」の数値を期間の長さで割り、次にその年度の日数を乗算して1年間の売上高が算出されます。
@yearnum
定義
年度を示す数字
@if
文内の相対時間参照。
戻り値
年度を示す数字。
例
@if(@yearnum=2001,v1080(-1y),v1000*@input)
この計算式では、2001年度に、「販売費用および一般管理費用」(v1080)の2000年度の値が戻されます。その他の予測期間には入力パーセンテージ(@input)を「売上高」(v1000)に乗じた値が戻されます。
@firstday
定義
期間の開始日
戻り値
期間の開始日を示す日付番号
@lastday
定義
期間の最終日
戻り値
期間の最終日を示す日付番号。カレンダ・ベースの場合の戻り値は、1899年12月30日を起点とした日数です。カレンダ・ベースでない期間の場合は、その年度の日数(360または364)に調整されます。
@iscalc
定義
計算済の数値
戻り値
TRUE - この期間に計算済の値が含まれる場合
FALSE - そうでない場合
@isleaf
定義
子モデルがないモデル
戻り値
TRUE - 期間に子エンティティがない場合
FALSE - そうでない場合
例
月次の期間のみが設定されている年度については「FALSE」、その月次期間には「TRUE」が戻されます。
@isptd
定義
累積期間
戻り値
TRUE - 期間が累積期間の場合
FALSE - そうでない場合
@istrailing
定義
証跡期間
戻り値
TRUE - 期間が証跡期間の場合
FALSE - そうでない場合
@islastactual
定義
最終実績期間
戻り値
TRUE - 期間が最終実績期間の場合
FALSE - そうでない場合
@islastperiod
定義
最後の期間
戻り値
TRUE - 期間が最後の期間の場合
FALSE - そうでない場合
@blocknum
定義
月または週の番号で定義された期間の範囲
戻り値
月次ベースのモデルの場合は、その年度の月次番号(1-12)
週次ベースのモデルの場合は、その年度の週次番号(1-53)
@issuepd(Vxxxx,[オプションの期間参照])
定義
発行期間
戻り値
勘定科目「Vxxxx」に債務スケジュールが含まれる場合は、その債務が発行された期間が戻されます。
その他の場合は、無効な期間参照が戻されます。
@isissuepd(Vxxxx,[オプションの期間参照])
定義
発行期間
戻り値
TRUE - 勘定科目「Vxxxx」に債務スケジュールが含まれ、現在の期間(またはオプションで参照する期間)に債務が発行された場合
FALSE - そうでない場合
この関数でチェックする期間を変更するには、オプションの期間参照を使用します。例:
@isissuepd( Vxxxx, -1 )
この計算式では、1つ前の期間が発行期間かどうかがチェックされます。
@isinterm(Vxxxx,[オプションの期間参照])
定義
期間内 - 債務スケジューラのみ
最初の期間が債務スケジュールの期間内にある場合に、別の期間をチェックするには、オプションの期間参照を使用します。その期間内に債務が発行されたか、存在する場合、または償却されている場合には、その期間は債務スケジュールの期間内です。
戻り値
TRUE - 勘定科目「Vxxxx」に債務スケジュールが含まれ、現在の期間が債務スケジュールの期間内の場合。
FALSE - 「Vxxxx」に債務スケジュールがないか、または現在の期間が債務スケジュールの期間内にない場合。
勘定科目値の取得を変更する関数
次に示す関数では、特に記載のないかぎり、最初の引数は勘定科目の参照です。半角の丸カッコ([ ])内の引数は必要に応じて指定します。
@abs(vXXXX)
定義
絶対値
戻り値
指定した勘定科目の絶対値
例
@abs(v1750)
この例では、「v1750」に対応する「純利益」の値が「-10」であるため、戻り値は「10」です。
@annualize(vXXXX)
定義
値を通年の値に変換します
月次、四半期、または半期ベースの値を扱う場合に使用します。計算式では、その年度の日数と期間の日数に基づいて年換算値を算出します。
戻り値
指定した勘定科目の年換算値が戻されます。
例
@annualize(v1150)
この例では、「v1150」に対応する「営業利益」の2000年度第3四半期の値が「15」であるとします。次のように計算されます:
15*(年内の日数)/(期間の日数)
または
15* 366/ 92= 59.674.
@avg(vXXXX, -t)
定義
t期分の全期間の平均値
変数tには、月、四半期、または半期を指定できます。詳細データが不十分な期間の値が戦略モデリングによって計算されます。
戻り値
ある勘定科目について、正確にt期分の移動平均値が戻されます。
例
@avg(v1040, -3q)
売上原価(v1040)が次の場合:
v1040 | 1998 | 1999 | 1Q00 | 2Q00 | 3Q00 | 4Q00 |
---|---|---|---|---|---|---|
売上原価 |
15 |
20 |
4 |
5 |
6 |
7 |
2Q00(2000年度第2四半期)では次のように算出されます。
[5+ 4+ (20*(1999年第4四半期の日数)/(1999年の日数)]/3
結果: 5.68
3Q00 (2000年度第3四半期)での計算は次のとおりです:
(4+ 5+ 6)/3 or 5.
@ceil(vXXXX)
定義
値を1つ上位の桁の整数に切り上げます
戻り値
丸カッコ内の変数または式の結果に基づいて小数点以下が切り上げられ、元の値よりも大きい直近の整数(例: 2、10、65、149...)が取得されます。
例
「在庫」(v2040)が233である場合、次の計算式:
@ceil(v2040/100)
では、ある期間内の在庫を輸送するために必要なトラックの台数を算出します。トラック1台当たりの輸送数量は100です。この例で得られる値は「2.33」ですが、この関数によって「3」に切り上げられます。
@chg(vXXXX,-t)
定義
増減を計算します
戻り値
「t」期分の全期間における変数の増減が戻されます。
例
@chg(v1040, -1q)
売上原価(v1040)が次の場合:
v1040 | 1998 | 1999 | 1Q00 | 2Q00 | 3Q00 | 4Q00 |
---|---|---|---|---|---|---|
売上原価 |
15 |
20 |
4 |
5 |
6 |
7 |
2000年度の第2四半期の計算結果は次の通りです。
1, (5- 4)
@floor(vXXXX)
定義
値を1つ上位の桁の整数に切り捨てます。
戻り値
丸カッコ内の変数または式の結果に基づいて小数点以下が切り捨てられ、元の値よりも小さい直近の整数(例: 2、10、65、149...)が取得されます。
例
「売上高」が20.23、34.45である場合:
@floor(v1000)
では、値「20」および「34」となります。
@histavgまたは@histavg(vXXXX)
定義
履歴による予測平均
フリーフォーム式の予測方法で@histavgを使用する場合、予測期間の入力は不要です。「勘定科目」ビューで参照先の勘定科目にカーソルを合せると、「履歴平均」ボックスに履歴の平均値が表示されます。
履歴平均の計算での年数は、期間の設定で定義されます。
戻り値
その勘定科目で使用される予測方法に基づく履歴の平均値
例1
基本の計算式:
@histavg
例2
2006年度と2007年度の「売上高」(v1000)が10および12で、売上高の予測方法がドル単位の実績値である場合は、次の計算式を使用します。
@histavg(v1000)
戻り値は「11」です。
例3
例2の式で成長率予測方法を使用した場合、戦略モデリングでは、売上高が10から12に増加した履歴の平均値は20%と算出されます。
@inputまたは@input(vXXXX)
注意:
他の勘定科目から値を取得する場合は、引数を指定しないでください。このオプションは非推奨です。
定義
計算式に入力値を使用します。
計算式に入力される数値および参照をユーザーが指定できます。
戻り値
入力関数は「入力内容」および「単位」テキスト・ボックスと組み合せて使用します。
例1
配当計算では、最初の予測期間の「純利益」を基準値として使用できます。純利益は、各期間に入力されるパーセンテージで乗算されます。
例:
@input* v1750(@firstfore)
デフォルトでは、「入力形式」は「通貨」です。この計算式を使用するには「パーセンテージ」に変更します。
例2
売上原価(v1040)の場合:
@input(v1040)
では、この計算式が組み込まれている勘定科目とは無関係に、v1040の入力値が戻されます。売上原価が売上高の75%の場合、戦略モデリングでは売上原価の出力値ではなく75%が戻されます。
@irr(vXXXX(t),vXXXX(t), [%])
定義
内部収益率(IRR)
最初の変数は、ある期間で初めて現金が支出された勘定科目です。
2番目の変数は、ある期間にキャッシュ・フローが始まった勘定科目です。
パーセンテージは、オプションでIRRに基づいて予測される比率です。
戻り値
キャッシュ・フローの内部収益率
例
あるプロジェクトの初期投資が2000年度に行われ、キャッシュ・フローが1999年度に始まった場合は、次の計算式を使用します。
@irr(v300(1999), v4100(2000))
この例では、初期投資は1999年度にv300で行われています。キャッシュ・フローは2000年度の「営業活動からのキャッシュ・フロー」(v4100)から始まっています。
@normalize
定義
値を正常化します
現在の期間と過去の期間の日数に基づいて正常化した値を算出します。様々な長さの連続した期間を比較するために使用します。
戻り値
ある勘定科目の値を、連続した複数の期間にわたって正常化した値
例
@normalize(v1150(-1))
2006年の「営業利益」(v1150)が$8,515であった場合、
2007年は次のように計算されます:
(v1150(-1)*# of days in current period)/(# of days in prior period) or (8515*366)/365 = 8538.
@prior(vXXXX)
定義
前期間の勘定科目
戻り値
前の期間における勘定科目の残高が参照されます。
例
@prior(v1040)
「売上原価」(v1040)に関する前の機関の残高が参照されます。
@sum(vXXXX, -t)
定義
合計
戻り値
これは移動合計関数です。勘定科目の番号とともに、合計する期間数を指定する必要があります。
例
@sum(V1040,-3M)
この例では、過去3か月間の「売上原価」(v1040)が合計されます。
@ytd
定義
年累計
過去1年間の期間を参照します。
戻り値
年初から現在までの値の合計値
例
2004-2006年の3年間のモデルが四半期ベースの場合の次の計算式
@avg(v1040(-2Q), @ytd)
では、過去2期分の四半期における「売上原価」が累計され、平均値が算出されます。2006年度の第1四半期には、1Q2000、2Q2000、3Q2000の合計値が3で除算されます。
式で機能する関数
次の関数には、任意の式を引数として指定できます。
@depr(vXXXX,"スケジュール")または@depr(vXXXX,スケジュール, 期間の除・売却を含む,除・売却済初期投資の%)
定義
減価償却
戻り値
減価償却費用が計算されるか、減価償却費用から除却額が除去されます。
一連の設備投資(CAPEXストリーム)に対する減価償却を予測できます。基本の計算式:
@depr (CAPX* stream, * schedule)
ここで、CAPX streamは資本支出の減価償却勘定科目、scheduleは次の「債務スケジューラの使用」の項で定義するスケジュール名です。この計算式をv2190.1またはメモ勘定科目に入力すると、この関数によって該当期間の資産に対する減価償却が出力されます。
CAPEXストリームの減価償却では、@depr
による計算が過去にさかのぼって行われます。耐用年数が5年間の資産に対する 2003年度の減価償却額は、次のとおりです:
2003年度CAPEXと初年度の償却率を乗算
これに、2002年度のCAPXと2年目の償却率の積を加算
これに、2001年度のCAPXと3年目の償却率の積を加算し、以降も同様に計算します。
戦略モデリングでは、CAPXがない年度や存在しない年度については償却率にゼロが乗算されます。
これは、戦略モデリングでは変数のCAPXすべてに同一の比率が適用されるため、各資産クラスに1つずつCAPXストリームが必要となるからです。たとえば、耐用年数が5年および10年の資産の場合は、v2170.1のサブ勘定科目を個別に使用します。
財務報告および税務申告の目的で資産を償却する場合は、同一のCAPEXストリームを使用できますが、スケジュールと出力勘定科目は別個にする必要があります。
暫定期間
四半期、月、または半期ごとに資産を入力すると、その資産の年次償却額が@depr
によって計算され、四半期分の額が表示されます。このようにして暫定期間ごとに計算するには、スケジュールを作成します。
使用されている年度よりも後の年度については、戦略モデリングではその資産の年次償却額が計算され、日数に基づいて個々の暫定期間に割り当てられます。
除却額
除却額を記録するには、この関数で次のように減価償却額を記録します。
@DEPR(v2170.03, "schedule", 3, 50)
v2170.3(総除却額)は、資産に対する除却額の勘定科目です。
scheduleは、減価償却率を含むスケジュール(つまり、5 year SL)です
「3」はスケジュール内の現在の年です(半期ベースでは、5年の資産は6年で償却されます)。これは、正の整数で指定する必要があります。
「50」は、除却年度には認識されない減価償却率(%)です。この値は0から100の範囲で指定し、除却年度にのみ適用する必要があります。除却年度よりも後の年度については、戦略モデリングは認識されなくなった減価償却額を計算します。使用するメソッドに除却年度の減価償却額が認識されない場合は「100」を入力します。
注:
資産売却をモデリングする場合は、除却済資産に関する累積減価償却額をモデリングします。
減価償却合計は、すべての減価償却勘定を加算し、除却額を差し引くことによって計算されます。
用途1: 減価償却
@depr
を使用すると、減価償却スケジュールに従ってCAPEXストリームを減価償却できます。その式には、CAPEX予測のための勘定科目(v2170.1.xxx)を指定する必要があります。使用するスケジュールは、正確な名前を引用符で囲んで入力します。
例1:
@depr(v2170.1.010, "Tax: 5 year")
MACRS(修正加速度償却制度)の適用を受ける資産を5年で償却するスケジュールでの償却率は、20%、32%、19.2%、11.52%、11.52%、5.76%です。6つの減価償却率があるのは、この例が半期ベースであるためです。
V2170.1.010 | 1998H | 1999H | 2000F | 2001F | 2002F | 2003F |
---|---|---|---|---|---|---|
CAPEX |
16 |
20 |
30 |
35 |
40 |
45 |
最初の予測年度(2000年)には、戦略モデリングは1998年の投資額(スケジュールの第3期)の19.2%、1999年の投資額20の32%、および2000年の投資額30の20%を償却します。計算結果は15.28です。
用途2: 除却分の除去
減価償却が完了する前に資産の使用を止める場合は、減価償却費用からその資産分に応じた額を除去します。これは、初期投資額が戦略モデリングによって減価償却されるためです。戦略モデリングでは将来行われる除却は予測できないので、それらの除却に応じた調整ができません。
@depr
を使用すると、減価償却額から除却分を除去できます。そのためには@depr
で、資産の除却分を累計する勘定科目(v2170.3.xxx)を参照します。
まず、資産の減価償却スケジュールを参照し、除却された資産の使用が始まった時点までの期間数を入力して、減価償却費用から除去されている初期投資のパーセンテージを参照する必要があります。
例2:
@depr(v2170.3.010, "Tax: 5 year", 3, .75)
@if(T/Fテスト条件, Trueの場合実行, Falseの場合実行)
定義
条件論理文
構文:
@if(test condition, execute if "true", execute if "false")
指定した2つのコマンドのいずれかが、条件に応じて実行されます。条件としては、TrueかFalseを戻す式、文字列、リスト、または日付を指定できます。@if
文をネストできます。
戻り値
実行されたコマンドの結果
例1
「純利益」(v1750)に関し、前年度における純利益の伸び率に応じて普通配当金の支払額のパーセンテージが決まるとします。この場合に、次の条件とコマンドを指定します。
純利益の伸び率が25%以上の場合は、配当金の支払額の比率を20%にする
純利益の伸び率が25%未満の場合は、配当金の支払額の比率を15%にする
普通配当金についてこれらの比率を設定するための計算式は次のとおりです。
@if((v1750-v1750(-1Y))/v1750(-1Y)>=25%, v1750*20%,v1750*15%)
例2
例1で使用するモデルが四半期ベースであり、配当金の支払いを前年の純利益に基づいて年1回、会計年度の期首に行う場合には、その支払額の比率を第1四半期にのみ算定する@if
ステートメントを次のようにネストします:
@if(@qtrnum=1,@if((v1750(-1q)-v1750(-5q))/v1750(-5q)>=25%, v1750(-1q)*20%,v1750(-1q)*15%),0)
注:
この分析の結果、戦略モデリングは答えがTRUEなら1、FALSEなら0を戻します。
文字列の使用
たとえば引受のように、引用符で囲んだ文字列を入力します。文字列の大文字と小文字は区別されません。また、文字列は式をテストする目的で関数の引数としてのみ使用します。計算結果としての指定はできません。
これは有効です:
@if(v1.0.600="Underwriting", v300*v305, @na)
文字列をテスト条件内で使用できるためです。
これは無効です:
@if(v155=v160, 300, "Revenue")
文字列は結果としては使用できないためです。
リストの使用
リストは文字列と同様に機能します。リストには期間またはスカラー値を入力できます。
たとえば、「プロセス済」(v150.00.0000)の値が「Yes」、「No」、「Not Available」の3種類である場合、次のリストは有効です。
@if(v150="Yes", 100, 200)
数字を列挙したリストの場合、それらの数字は文字列として処理されるため、引用符で囲んで入力します。例:
@if(v176="8", 300, 400)
日付の使用
日付を入力するには、引用符で囲んだMM/DD/YYYY
のフォーマットで指定します。次に例を示します。
@if(v174="06/30/2003", 100, 300)
日付は文字列として処理されます。
@isna(式)
定義
使用不可
@if
文内で使用できます。
戻り値
True — 式が未定義または数字以外の場合
False — そうでない場合
例1
@isna(1/0)
式への答えが未定義のため、戦略モデリングはTRUEを戻します。
例2
@if(@isna(v2040/v1040), v2040/v1040, 0)
「在庫」(v2040)および「売上原価」(v1040)について、「売上原価」がゼロ以外の値であれば在庫回転率、ゼロまたは対象外の値であれば「0」が戻されます。
@max(値,値)
定義
最大
戻り値
値の範囲内の最大値。
例
@max(0, 1, 2)
戻り値は「2」です。
@min(値,値)
定義
最小
指定した値範囲の最小値が戻されます。計算式の計算はこの関数内で実行されます。
例
@min(0, 1, 2)
戦略モデリングは「0」を戻します。
@not(条件または式)
定義
該当しないこと
@if
文で使用すると、指定した条件がTrueでない場合にコマンドを実行できます。
例1
@if(@not(v1750>100000), 1, 2)
v1750(純利益)が1百万以下の場合は「1」、その他の場合は「2」が戻されます。
例2
@if(@not(@isyear), 1, 2)
戦略モデリングは、指定した期間の期間構造が年以外(月、四半期など)場合は「1」、その他の時間構造の場合は「2」を戻します。
特殊関数
これらの関数は特殊な用途のためのものです。本当に必要な場合以外は、使用しないでください。
@debtex
債務スケジューラの内部計算に使用されます。
@pfdindebt
資金調達オプションの内部計算に使用されます。
@xspfdtodebt
資金調達オプションの内部計算に使用されます。
@ inf
定義
無限大の値のロード
戻り値
無限大
戦略モデリングの式で無限大を使用する必要がある場合、最も簡単な方法は@inf
関数を使用することです。正および負の無限大の値は演算(ゼロによる除算など)によっても生成されます。
@isinf(式)
定義
式の値が無限であるかどうかを確認する方法。
戻り値
True — 正または負の無限大の値が渡された場合
False — そうでない場合
Example1
@isinf (1/0)
1/0の結果は"無限大"
であるため、戦略モデリングはTrueを返します。
例2
@if(@isinf (v2040/v1040), v2040/v1040, 0)
この在庫回転率の式は、在庫(v2040)
および売上原価(v1040)
を使用して、計算で無限大の値(売上原価がゼロ、在庫が無限大の場合など)が生成されるかどうかを確認します。無限大の値が生成された場合は、計算値を0
に設定します。