新規資本投資の管理

「投資」資本の投資アイコンコンポーネントは、新規資本資産投資の管理に役立ついくつかのオプションを提供します。

資本仮定を定義または確認した後、資本資産を追加して資産詳細を入力します。次の資産タイプを管理できます:

表7-1 新規資本資産の管理

資産タイプ 説明 詳細情報
資本の資産概要アイコン資産概要
  • ダッシュボードで新規資本資産の概要を確認します。

  • 資本プロジェクトの資産価値を確認します。

ダッシュボードを使用した資本財務の分析
資本の新規資産プランニング・アイコン新規資産プランニング 新規資本資産と資産詳細を追加し、新規資産と新規リース資産を管理します。 新規資本資産の追加
資本のリース資産プランニング・アイコンリース資産プランニング 新規リース資産と資産詳細を追加し、新規リース資産を管理します。 新規リース資産の追加
資本資産仮定仮定

資本資産財務を促進する仮定を入力します。

資本資産仮定の入力

新規資本資産の追加

資本仮定を定義または確認した後、資本資産を追加して資産詳細を入力します。

  1. 「投資」資本の投資アイコン「新規資産プランニング」資本の新規資産アイコンの順にクリックします。

  2. 「新規資産詳細」ページで、ドロップダウン・リストから資産クラスを選択します。たとえば、ビジネスに定義されている内容に応じて、「機械」、「建物」、「車両」などのカテゴリを選択します。

  3. 資本プロジェクトを統合した場合、プロジェクトを選択すると、そのプロジェクトの計画済資産価値が表示されます。

  4. 「新規資産詳細」ページで行を右クリックし、「アクション」メニューから「新資産の追加」を選択します。

  5. 資産詳細を入力し、「起動」をクリックします。

    *が付いたフィールドは必須フィールドであり、資産コスト、資産減価償却およびその他費用の計算を促進します。

  6. 「資金調達」水平タブをクリックして、資産の資金調達仮定を入力します。

    キャッシュ・フロー、資金調達、減価償却/償却に関する仮定を入力した場合、それらの値がデフォルトで入力されますが、資産レベルで値を上書きできます。

  7. 「資産関連費用」水平タブをクリックして、その他資産費用を入力します。

    資産関連費用に関する仮定を入力した場合、それらの値がデフォルトで入力されますが、資産レベルで値を上書きできます。

  8. 「理由詳細」水平タブをクリックして、新規資本資産のテキストベースの説明と理由を入力します。

  9. 資産を追加したら、「新規資産詳細」ページで、マウスをページ右上に置いてメニューをアクティブにし、「アクション」メニューから「資産の計算」を選択します。新規資産がページ下部のグラフに反映されることがわかります。

  10. 「アクション」メニューから「ロール・アップ」を選択して、財務で使用するために資産クラス・データを合計します。

  11. 資本l財務と統合した場合、財務資本のデータを表示する準備ができたら、必要なルールの実行とデータのプッシュを管理者に依頼します。

注:

資本プロジェクトと統合する場合、資産クラスおよびプロジェクトを選択することにより、プロジェクトからプッシュされた資産計上資産を確認できます。「プロジェクトからの新規資産」ダッシュボードと「資本的支出仮勘定」ダッシュボードで、資本プロジェクト情報を確認できます。

注:

資産を追加する場合、残存価額を0(ゼロ)に設定すると、「DB年」または「DB期間」減価償却法では目的の結果を得ることができない可能性があります。正しい減価償却計算を得るために、DB年減価償却法を使うとき、Oracleは残存価額の設定を少なくとも1%の基本コストに設定することを推奨します。

通貨精度が0に設定されている場合、資産の計算後、「定率(年)」の減価償却値が丸め処理され、正しく表示されない可能性があります。ただし、内部では正確な値全部が格納され、計算で使用されます。

資産の削除

新規資産を削除できます:

「新規資産詳細」ページで、資産を選択し、「アクション」メニューから「資産の削除」を選択します。

新規リース資産の追加

IFRS-16標準を使用せずにリース資産プランニングを実行している場合、2つのタイプのリース資産があります:

  • オペレーティング・リース - 賃貸契約と同様、オペレーティング・リースは短期間用です。賃貸人には、所有のリスクと利点があり、一般的に、資産の修繕、保険および修理コストを負担します。

  • 資産計上済リース - 資産の耐用年数のほぼ全期間で継続するリースで、リース期間終了後、資産の価値がなくなります。リースでは、修繕、修理、保険および老朽化を含め、所有権のすべてのリスクとメリットを見積もります。賃貸人の主な役割は、資産に対して資金を提供することです。終了時に、資産は、通常、指定金額を支払った賃借人に譲渡されます。これは、分割払いで資産を購入する場合と同じです。

IFRS-16標準を使用してリース資産プランニングを実行している(管理者がアプリケーションに対して「IFRS16標準」を有効にした)場合、すべてのリースがオペレーティング・リースです。

  1. 「投資」資本の投資アイコン「リース資産プランニング」資本のリース資産プランニング・アイコンの順にクリックします。

  2. 「新規資産詳細」ページで、ドロップダウン・リストから資産クラスを選択します。たとえば、ビジネスに定義されている内容に応じて、「デスクトップ」、「備品」、「オフィス設備」などのカテゴリを選択します。

  3. 資本プロジェクトと統合した場合、資産と関連付けるプロジェクトを選択します。

  4. 「リース資産プランニング」ページで行を右クリックし、「アクション」メニューから「新規リース資産の追加」を選択します。

  5. 「リース資産の追加」フォームで、リース期間、リース支払、支払頻度などの詳細を入力します。IFRS-16標準に対応したアプリケーションの場合は、「インデックス・レート」を指定し、「インデックス・レート基準」(「年次」または「支払頻度」)を選択します。次に、「起動」をクリックします。

    「インデックス・レート基準」では、年次のインデックス・レートの増分または支払頻度に結び付けられているインデックス・レートの増分のいずれかを選択できます。

    必要に応じて、IFRS-16標準に対応したアプリケーションに対し、資産の少額/短期のオーバーライド「はい」に設定できます。少額/短期のオーバーライド「はい」に設定されている場合、リース資産価値に関係なく、資産は少額/短期資産として計算されます。デフォルトでは、少額/短期のオーバーライド「いいえ」に設定されます。

  6. 行を右クリックし、「アクション」メニューから「リースの計算」を選択して、更新されたリース資産の影響を確認します。

リース資産の賃貸無料期間の定義

IFRS-16標準に対応しているアプリケーションの場合は、新規リース資産を追加した後で、リースの賃貸無料期間を指定できます。

  1. 「投資」資本の投資アイコン「リース資産プランニング」資本のリース資産プランニング・アイコンの順にクリックします。

  2. 「賃貸無料期間」フォームをクリックします。

  3. リース資産ごとに、賃貸無料にする期間に「はい」を選択し、「保存」をクリックします。
  4. 「リース資産プランニング」フォームをクリックし、行を右クリックして、「アクション」メニューから「リースの計算」を選択します。

    賃貸無料期間のリース支払はゼロに設定され、リースを計算するときには、賃貸無料期間を考慮して現在価値とキャッシュ・フローの値が計算されます。

IFRS-16標準を使用しないリース資産プランニング

リース資産を追加すると、資本により、入力したパラメータに基づいてリース・タイプ(「オペレーティング・リース」または「資産計上済リース」)が自動的に選択されます。リース資産を追加した後、新規リース資産の詳細フォームでリース・タイプを変更できます。資産パラメータを後で変更する場合は、該当する場合、リース・タイプも変更する必要があります。

資本がオペレーティング・リースと資産計上済リースとを分類する際に適用する基準は次のとおりです:

  • リース期間終了時の所有権の譲渡
  • リース期間中の特定日に廉価(想定される資産の市場価格よりも安い価格)での購入オプション
  • リース期間が資産の耐用年数の大部分を占める(資産の耐用年数耐用年数の少なくとも75%)
  • リース支払額の現在価値が資産の初期価格の90%を超える

資産計上済リースは損益計算書と貸借対照表に影響を与えますが、オペレーティング・リースは損益計算書のみに影響を与えます。

財務諸表へのリースのタイプの影響:

  • オペレーティング・リース - これらのリース支払額は、損益計算書上で営業費用(賃貸費用)として記録されます。

  • 資産計上済リース:
    • 貸借対照表に資産および負債を記録し、設備の価値およびそれぞれのリース支払額の債務(負債)を反映します
    • 資産をその耐用年数の期間に減価償却します。これは、貸借対照表上で資産の価値を減らし、損益計算書上に減価償却の費用を発生させます
    • リース関連の利率は、損益計算書上で費用として示す必要があります(帰属利子の支払い)

リースの現在価値の計算に関して、次の点に注意してください:

  • リースの現在価値の計算で支払時期は考慮されません。

  • 支払頻度が「年次」以外の場合、リースの現在価値の計算は、(ユーザーが入力した)「リース支払」の値に基づいて、また「利率」および「期間数」にユーザーが入力した実績値を支払頻度に基づいて変換することにより行われます。

  • リースの現在価値は負の数としては表示されません。

IFRS-16標準を使用するリース資産プランニング

「IFRS16標準」が有効な場合、「リース資産の計算」ルールでリース資産の計算に新しい標準が使用されます。

  • 少額または短期保有期間のリースを除いて、すべてのリースが貸借対照表で認識されます。
  • 少額または短期保有期間のリースのしきい値は、「減価償却および償却の仮定」短期リース期間(月)および少額リース金額に入力した値に基づきます。入力した少額/短期のしきい値に一致するリース資産は、少額/短期資産のIFRS16標準を使用して計算され、他の資産のように処理されるのではなく、利益と損失で償却されます。

    リース資産が少額/短期資産であるかどうかを判断する際は、支払頻度が考慮されます。資産価値は(lease payment x payment frequency)として計算されます。計算された値が少額リース金額より小さい場合、その資産は少額/短期リース資産とみなされます。たとえば、少額リース金額が$5000で、リース資産に支払頻度が月次の$500の支払がある場合、リース資産価値は$500 x 12か月 = $6000として計算されます。$6000が少額リース金額の$5000よりも高いため、このリースは少額/短期資産とみなされません。ただし、この同じ資産の支払頻度が半期ごとである場合、リース資産価値は$500 x 2 = $1000として計算され、これは少額リース金額の$5,000よりも低いため、少額/短期資産とみなされます。

    • リース支払が少額リース金額以下の場合、資産のPVまたはNPVを計算せずに賃料が計算されます。

    • リース支払期間が短期リース期間以下の場合、資産のPVまたはNPVを計算せずに賃料が計算されます。

  • 資産の少額/短期のオーバーライド「はい」に設定されている場合、リース資産価値に関係なく、資産は少額/短期資産として計算されます。

  • 「インデックス・レート」を設定した場合、リース金額は「インデックス・レート基準」(選択内容に応じて、年次または支払い頻度に応じた基準)に基づき、インフレーションに応じて増加します。インデックス・レートを設定しない場合、リース支払額は各期間に対して同じです。「リース資産の計算」ビジネス・ルールでは、資産のNPVの計算時に「インデックス・レート」および「インデックス・レート基準」が考慮されます。

    • 資産のインデックス・レートを設定した場合、「リース資産の計算」では、リース資産のPVではなくNPVが計算されます。

    • インデックス・レートを設定したリース資産の場合、「リース資産の計算」では、リース開始日がプランニングおよび予測の年範囲より前である、すべての資産のリース資産のPVが計算されます。

    • 資産のインデックス・レートを設定しない場合、「リース資産の計算」で、資産のPVが計算されます。

  • 賃貸無料期間を定義した場合は、賃貸無料期間のリース支払がゼロに設定され、リースを計算するときには、賃貸無料期間を考慮して現在価値とキャッシュ・フローの値が計算されます。

  • リース資産減価償却は、リースの所有権に基づいて異なります。所有権が賃貸人にある場合、減価償却はリース期間に対して、または資産の耐用年数が終わるまでのどちらか早い方まで請求されます。所有権が賃借人にある場合、減価償却は資産の耐用年数に対して請求されます。

新規資産の既存資産への変換

計画済新規資産を既存資産に対して照合する準備ができたら、「新規資産詳細」ページまたは「リース資産プランニング」ページで、資産を選択し、「アクション」メニューから「新規を既存に変換」を選択します。

資産およびすべての関連データが、新規資産から既存資産に移動されます。

リース資産の削除

リース資産を削除できます:

「リース資産プランニング」ページで、資産を選択し、「アクション」メニューから「資産の削除」を選択します。