簡易複数通貨について

簡易複数通貨アプリケーションでは、1つの通貨ディメンションがアプリケーションに追加され、為替レートは勘定科目ディメンションに保管されます。

簡易複数通貨アプリケーションを操作するワークフローは、次のとおりです。

  1. アプリケーションの作成中には、通貨換算を実行するときアプリケーション全体で基準となる主要通貨を選択します。

  2. アプリケーションの作成後には、通貨ディメンションで、アプリケーションの通貨ごとに通貨メンバーを作成します。作成した通貨メンバーは、入力通貨の下にリストされます。データは入力通貨で入力またはロードされ、エンティティと勘定科目など任意の組合せで、データは複数の入力通貨に入力またはロードすることができます。

  3. 通貨メンバーを作成するときには、追加する通貨がレポート通貨でもあると指定することができます。通貨をレポート通貨に指定するには、「レポート通貨」を選択します

    注:

    アプリケーションごとに主要通貨は1つですが、レポート通貨は複数を持つことができます。

  4. 通貨ディメンションにセキュリティを割り当て、通貨ディメンション・メンバーをユーザー・アクセスに基づいて読取り専用にできます。通貨ディメンションに対してセキュリティを有効にするには、「ディメンション・プロパティの編集」タブをクリックしてから、「セキュリティの適用」を選択します。簡易ディメンション・エディタでのディメンション・プロパティの編集を参照してください。

  5. カスタム集約ストレージ・キューブを使用する簡易複数通貨アプリケーションの場合、カスタム集約ストレージ・キューブに対して勘定科目、期間および通貨ディメンションを有効にする必要があります。デフォルト集約ストレージ・キューブ内のディメンションはすべてデフォルトで有効化されていますが、カスタム集約ストレージ・キューブに対してこれらのディメンションを手動で有効化する必要があります。カスタム集約ストレージ・キューブに対して勘定科目、期間および通貨ディメンションを有効にするには、各ディメンションのディメンション・プロパティを編集し、集約ストレージ・キューブに対してディメンションを有効化するよう選択します。簡易ディメンション・エディタでのディメンション・プロパティの編集を参照してください。

  6. アプリケーションをリフレッシュします。通貨の計算ルールは、入力値を現在の通貨からレポート通貨に換算します。換算レートは、入力通貨からアプリケーションの主要通貨への方向で計算されます。入力通貨からすべてのレポート通貨への方向では、トライアンギュレーションが使用されます。

  7. アプリケーションの作成中に自動的に作成されてシードされる換算レート・フォームに、換算レート・データを入力します。換算レート・フォームは、主要通貨に対する為替レート」と呼ばれ、たとえば「USDに対する為替レート」などがあります。すべての入力通貨について、主要通貨に対する換算レートを期間別に入力します。換算データを確認するすべての交差について値を入力する必要があります。

    注:

    換算レート・テンプレートをエクスポートして、通貨換算レートを入力およびロードすることもできます。簡易複数通貨アプリケーションの為替レート・タイプのインポートを参照してください。

    為替レートは、勘定科目ディメンションに格納され、外貨を基本通貨に換算するために使用される期末レートおよび平均レートを含みます。これらのレートは、「FXレート-平均」および「FXレート-期末」に格納されます。これらのレートはロックされており、削除できません。表示権限を持つユーザーは、主要通貨に対する為替レート」フォームで通貨のレートを表示できます。

    注:

    • 為替レート勘定科目はロックされているため、為替レート勘定科目にある勘定科目メンバーを、為替レートから外に移動することはできません。為替レート・メンバーを為替レート勘定科目の外に移動するには、そのメンバーを削除したうえで、新しい場所に再度追加する必要があります。

    • 「エンティティなし」メンバーは、通貨換算レートを保管するために使用されるロックされたメンバーです。簡易複数通貨アプリケーションでは「エンティティなし」メンバーに対する変更は許可されておらず、「エンティティなし」から共有メンバーを作成できません。

  8. レポート通知の値を表示するには2つの方法があります。

    • フォーム上の「通貨の計算」ルール: データ入力フォームで、「通貨の計算」ビジネス・ルールを追加します。このルールを追加するには、「アクション」メニューをクリックし、「ビジネス・ルール」オプションを選択します。「保存後に実行」または「ロード前に実行」のビジネス・ルール・プロパティを使用できます。入力通貨にデータを入力し、通貨の計算ルールを実行していると、通貨が換算され、レポート通貨フォームに表示されます。

      注:

      • 作成したフォームは、シナリオ、バージョンおよび年について、主要通貨に対する為替レート」フォームと同じ交差であることを確認してください。

      • 入力フォームと換算フォームの両方が同じ構造で、違いは通貨のみであることを確認します。

      • 入力を指定するフォームに、「通貨の計算」ルールを関連付けます。フォームにデータを保存するときに自動的にこれらのルールが実行されるようにフォームを設定できます。そうしない場合は、ユーザーがルールを手動で起動して、ある通貨からレポート通貨にデータを変換する必要があります。ルールの実行後、換算された値を表示するフォームを開くか、通貨ディメンションからその通貨のメンバーを選択して、換算された値を表示します。

      • 「通貨の計算」ルールはブロック・ストレージ・キューブのフォームに関連付けられます。簡易通貨換算は、集約ストレージ・キューブではサポートされません。

      • シナリオ期間に定義された範囲に基づいて、フォームおよびバッチ通貨ルールで通貨計算を制限できます。「アプリケーション設定」で、「シナリオ期間に基づいた通貨計算の有効化」に対して「はい」を選択します。

    • カスタム・ルールの作成および起動: カスタム・ルールを作成するには、ホーム・ページで「ナビゲータ」「ナビゲータ」アイコンをクリックし、「作成および管理」「通貨換算」をクリックします。「通貨」で、レポート通貨を入力します。次に、「シナリオ」「バージョン・タイプ」「バージョン」の詳細を入力します。通貨換算ルールを計算する「年」を指定します。「保存」をクリックします。ルールを起動するには、ホーム・ページで「ルール」をクリックします。ビジネス・ルールの右側にある「起動」をクリックします。

      注:

      シナリオ期間に基づいて通貨計算を有効化した場合、「年」を指定することはできず、1つの「シナリオ」のみを指定できます。

    注:

    通貨換算スクリプトの動作(シナリオ定義に基づいて通貨の計算を考慮するかどうか)は、スクリプト生成時のアプリケーション設定に応じて異なります。指定可能なアプリケーションおよびシステム設定を参照してください

ビデオ

目的 視聴するビデオ
Planningで複数通貨を設定する方法を学習します。 ビデオ・アイコン Planningでの複数通貨の設定

チュートリアル

チュートリアルには、トピックを学習するのに役立つ一連のビデオおよびドキュメントを使用した説明が用意されています。

目的 方法の学習
Planningフォームでデータをレポート通貨に自動的に換算する方法を学習します。 チュートリアル・アイコン Planningでのデータのレポート通貨への自動的な換算