税金自動化ロジックの例

税金自動化を設定するときに、勘定科目に適用するロジックを選択できます。ロジックは、「プル」、「増減」、「圧縮」、年換算、年換算解除、調整(国)および前年から選択できます。

次の項に、年換算、年換算解除、調整(国)および前年のロジックの例を示します。

税金自動化の実行ステップは、税金自動化(国)の操作および税金自動化(地域)の操作を参照してください。

年換算 — 年の部分的な期間の額を年額に換算できます。

例:

試算表がP03にロードされ、3月31日に終了する3か月間の食事接待費は$36,000でした。これを年額(12か月の推定)に換算するため、$36,000を月額に換算(12,000)し、さらに12か月の金額に換算(144,000)します。次のようになります。


税金自動化の年換算

前述のルールが期間P1に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を$12,000と仮定

月期間($12,000/1) * 12 = $144,000

前述のルールが期間P3に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($12,000/3) * 12 = $48,000

前述のルールが期間P6に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($12,000/6) * 12 = $24,000

前述のルールが期間P12に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($12,000/12) * 12 = $12,000

年換算解除 — 年額をルールの期間に応じた部分的な期間の額に換算できます。

例:

2019年12月31日に終了する前年の食事接待費(12か月)は$144,000でした。これを年の部分的な期間(3か月の推定)に換算するため、$144,000を月額に換算(12,000)し、さらに3か月の金額に換算(36,000)します。次のようになります。


税金自動化の年換算解除

前述のルールが期間P1に設定された場合:

ソース勘定科目(食事接待費)の値を12,000と仮定

月期間($144,000/12) * 1(Period) = $12,000

前述のルールが期間P3に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($144,000/12) * 3 = $36,000

前述のルールが期間P6に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($144,000/12) * 6 = $72,000

前述のルールが期間P9に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($144,000/12) * 9 = $108,000

前述のルールが期間P12に設定された場合:

ソース勘定科目(90000)の値を12000と仮定

月期間($144,000/12) * 12 = $144,000

プルおよび年換算の場合は、累積されます。

調整(国) — 地域の引当金における、国の永久差異または一時差異の調整(逆仕訳など)を可能にします。

例:

Subpart F incomeに対する現在の引当金に$100,000の永久差異が存在します。しかし、イリノイ州ではSubpart F incomeは非課税であるため、この調整を州の永久差異勘定科目で逆仕訳する必要があります。この金額を逆仕訳するには、調整(国)ロジックをマイナス100%のパーセンテージで適用します。

任意の期間$100,000 * -100% = $-100,000

有効な設定 - このロジックは税金勘定科目で有効です。調整(国)ロジックのソース勘定科目はデフォルトで、ターゲット勘定科目に設定されます。調整(国)ロジックでは、ソース・ロールフォワードは無効です。


税金自動化(国)調整

前述のルールが期間P12に設定された場合:

ソース勘定科目(Subpart F Income)の値を100,000と仮定

地域永久 - MACRS連邦逆仕訳 = -$100,000

前年 — 前年データの引当金への取り込みを可能にします。

例:

前年の実際のシナリオにおいて、非課税受取利息に対する現在の引当金に$-1,000,000の永久差異があります。前年の非課税受取利息の金額を、現在の年の予測シナリオの推定として使用することにします。この金額を使用するには、前年ロジックを100%のパーセンテージで適用します。

任意の期間-$1,000,000 * 100% = -1,000,000

デフォルト設定 - 年のデフォルトは、現在の年から1を引いた値です。期間のデフォルトはP12です。

注:

ターゲット勘定科目はソース勘定科目です。前年メソッドを使用するときには、「ソース増減」を指定する必要があります。これは自動増減にのみ適用されます。

デフォルトのソース・シナリオはターゲット・シナリオです。

フォームの検証

前年または調整(国)ロジックを使用すると、税金自動化フォームに対して次の検証が実行されます(グローバル/法定/エンティティ/エンティティ地域)。無効な勘定科目または増減を選択すると、エラー・メッセージが表示されます。

表23-6 前年および調整(国)のフォーム検証

ロジック ターゲット勘定科目の有効/無効の選択 ソース勘定科目の有効/無効の選択 ターゲット増減の有効の選択 ソース増減の有効の選択
前の年   ターゲットの税金勘定科目と同じにする必要があります。

ターゲット増減は<alias> (TRCS_CySYS)にする必要があります。

TRCS_CurrentTaxCYTotal (デフォルト) (選択不可)。

ソース増減は<alias> (TRCS_CurrentTaxCYTotal)にする必要があります。

調整(国) ターゲット勘定科目は、地域の永久/一時勘定科目にする必要があります。 ソース勘定科目のTaxDataTypeプロパティがNationalAndRegionalである必要があります。

調整(国)ルールは地域税勘定科目にのみ設定できます。

ターゲット増減は<alias> (TRCS_CySYS)にする必要があります。

TRCS_CurrentTaxCYTotal (デフォルト) (選択不可)。

ソース増減は<alias> (TRCS_CurrentTaxCYTotal)にする必要があります。