リストとデータ・ソースの理解

リストとデータ管理の機能を使用すると、ターゲットを絞り込んでパーソナライズしたマルチチャネルのマーケティング・プログラムを実行できる、リッチなデータベースを制作できます。具体的には、顧客データを作成しデータを投入してターゲット・オーディエンスを定義(プロファイルと行動によって)したり、オーディエンスのプロファイル、行動、関連のある製品に基づいてマーケティング・メッセージをカスタマイズしたりすることができます。

Oracle Responsysには、キャンペーンおよびプログラムの要件を満たすために様々なタイプのデータ・ソースが用意されています。

ヒント: 19A以降にプロビジョニングされた新しいアカウントについては、システム管理者が、業種に基づいて、アセットの事前定義済セット(プロファイル・リスト、PETおよびサプリメンタル表)をアカウントに自動的に含めるように選択できます。詳細は、事前ロード・データ・アセットを参照してください。

  • プロファイル・リスト: プロファイル・リストは、顧客レコードのプライマリ・ソースです。プロファイル・リスト表には、すべての顧客情報が格納され、各顧客のプロファイルが維持されます。プロファイル・リストには、受信者のEメール・アドレス、メール購読ステータス、名前など、基本でありながら重要なプロファイル情報が含まれています。通常、あらゆるアカウントで使用されるメイン表として機能するプロファイル・リストが1つあり、他のすべてのデータ(プロファイル拡張表、サプリメンタル表、プルーフ・リストなど)はそのリストに関連付けられます。プロファイル・リストに新規顧客が追加されると、デフォルトではそのレコードにRIIDと呼ばれる新しい一意のIDが割り当てられます。Responsysは、RIIDを使用してすべての顧客アクティビティを追跡します。
  • アプリ・チャネル・リスト: アプリ・チャネル・リストはプロファイル・リストに関連付けられており、すべてのアプリについてすべてのユーザーおよびデバイスの情報が格納されます。1つのプロファイル・リストに対してアプリ・チャネル・リストを1つのみ設定できます。
  • Webプッシュ・チャネル・リスト: Webプッシュ・チャネル・リストはプロファイル・リストに関連付けられており、すべてのWebプッシュ・アプリについてすべてのユーザー、デバイスおよびブラウザの情報が格納されます。1つのプロファイル・リストに対するWebプッシュ・チャネル・リストは1つのみ可能ですが、同じWebプッシュ・チャネル・リストに任意の数のWebアプリを関連付けることができます。
  • プロファイル拡張: プロファイル拡張表(PET)は、プロファイル・リストを論理的に拡張したものです。一意のコンタクトごとに追加されたコンタクト・データが、プロファイル・リスト表に1対1の関係で格納されます。PETの一例がコンタクトのプリファレンスです。プロファイル・リストに複数のPETを関連付けることができますが、いずれのPETでもリストのレコードに関連付けられるレコードは1つのみです。アプリ・チャネル・リストにもPETを設定できます。
  • サプリメンタル・データ: サプリメンタル・データは、パーソナライズに使用できる追加の表です。プロファイル・リストと1対多の関係を持つことができます。サプリメンタル表の例として、クーポン・オファーをあげることができます。1コンタクトが複数のオファーに対して有効になる場合があるためです。

オーディエンスと要件の定義

顧客データ関連の要件を定義する際は、次の点を検討してください。

  • 必要なリストその他のデータ・ソースの数は?

    必要なデータの定義やカスタマイズを行うのに、通常、リストは1つ(これは必ず主要顧客データベースとする)で十分です。これは、アカウントで分散型マーケティング(DM)機能が有効になっている場合に特に当てはまります。DMマスター・リストは組織のオーディエンス全体を定義し、リスト内の特別なフィールドは地域(あれば)やローカルのマーケタがキャンペーンを送信できるリスト・メンバーを定義し、リストのフィルタは、特定の性質を持つリスト・メンバーにターゲットを設定してキャンペーンを配布するのに利用することができます。

  • 標準リスト・フィールドにどのようなカスタム・フィールドを追加する必要があるか?
  • データをどこに保存するか?
  • データの収集と更新をどのように行うか?
  • リストのデータ投入に必要なオプトイン・プリファレンス・センター・フォームは、どのように設定するか?
  • メッセージングとレポート分析を推進するには、どのようなオーディエンス分類(セグメント)、プロファイル、その他のパーソナライズが必要か?
  • どのようなキー・フィールドおよびリレーションシップを維持する必要があるか?

データのアップロードと管理

次は、顧客レコードを作成および更新するための様々なオプションです。

リスト・レコードのセグメンテーション

セグメンテーション・グループは、リストをセグメントに分けて、投入されたリスト値と顧客の構成と特性をよりよく理解できるようにするものです。顧客に特化したセグメンテーション条件またはルールを作成すると、キャンペーンでダイナミック・コンテンツを挿入し制御したり、キャンペーン・メッセージやフォーム・ドキュメント内の変数をパーソナライズしたり、キャンペーンの任意のセグメントの全体的なパフォーマンスをトラッキングしたりできるようになります。例: 0回購入のセグメント、1回から5回購入のセグメント、6回以上購入のセグメントを含む、購入リスト・セグメンテーション。

有効なEメール形式

Eメール・アドレスはローカル部とドメインから成り、この2つは「@」で区切られています。これは、Internet Engineering Task Force (IETF)が公開している数個のRequest for Comments (RFC)で正式に定義されています。これらのRFC仕様には、インターネットやインターネットに接続されたシステムの機能に適用できる方法、動作、研究、イノベーションが記述されています。RFC 5322とRFC 5321は、特に関連性が高い仕様です。Oracle Responsysは、インポート時と開始時にEメール・アドレスの検証を実施します。無効なEメール・アドレスは、インポートまたは開始操作時に却下されます。

トップ・レベル・ドメイン

トップ・レベル・ドメイン(TLD)は、インターネットの階層的なドメイン名システムの最上レベルにあります。よく見られるTLDには.comや.netがあり、完全なリストはInternet Assigned Numbers Authority (IANA)のWebサイトにあります。Oracle Responsysが検証するトップ・レベル・ドメインの種類は、ジェネリック・トップレベル・ドメインと国別コード・トップ・レベル・ドメインです。

ジェネリック・トップレベル・ドメイン

ジェネリック・トップレベル・ドメイン(gTLD)は、インターネットのドメイン名システム用にIANAが管理しているTLDの分類の一つです。主なジェネリック・トップレベル・ドメインは、.com、.info、.net、.orgです。

国別コード・トップ・レベル・ドメイン

国別コード・トップ・レベル・ドメイン(ccTLD)は、通常、国(主権国家または属領)用に使用または予約されているTLDです。ASCII ccTLD識別子はすべて長さが2文字であり、2文字のトップ・レベル・ドメインはすべてccTLDです。

関連項目