Smart Viewユーザーがキューブで使用できるものより多くの情報を必要とする場合、ドリル・スルー・レポートは、外部ソース・データへのカスタマイズされたアクセスを提供できます。
通常、粒度の細かいデータがデータ・ウェアハウスやその他のソース・データ・システムに維持されている場合、外部データのボリュームは、大きすぎて分析には向かないことがあります。Essbaseキューブに最適な量の分析用データを移入するには、一般的な方法として、ソース・データを集約し(たとえば、日次のトランザクション値を週次または月次の合計に集約し)、この集約データをEssbaseキューブにロードします。
その後、Essbaseでのデータの分析中にSmart Viewユーザーが調査の必要な異常を発見した場合、ドリル・スルーによって、基礎となるソース・データを迅速に表示して原因を見つけることができます。たとえば、8月のデータが7月と予想外に異なる場合、ユーザーは、ソース・システムにドリル・スルーして原因となった可能性のあるレコードを見つけることができます。
Smart Viewの分析ユーザーにキューブの1つ以上のデータ値を構成する要素に関する追加情報を提供するため、データベース・マネージャは、ドリル・スルー・レポートを実装して、ソース・データをロールアップしてEssbaseにロードする前にそのデータに対するより深いインサイトを提供できます。
ドリル・スルー・レポートは、Essbaseと外部ソース・システム間にデータ交換インタフェースを構築する1つの方法です。
すべてのレコードが選択されたリレーショナル表SB_DTについて検討します。SQL問合せは次のとおりです:
SELECT * FROM SB_DT
(SQL Developerでの)問合せ結果は、表に数千のレコードが含まれるため、この図では長さが切り捨てられています:
より少ないレコードが選択された同じ表について検討します。たとえば、SQL選択を名前付きの列に絞り込み、メジャーを集約し、フィルタ(WHERE句)を適用した場合、
select DIMENSION_PRODUCT, DIMENSION_MARKET, YEAR_PARENT, DIMENSION_SCENARIO, sum(SALES) as SALES, sum(COGS) as COGS from SB_DT where DIMENSION_SCENARIO ='Actual' AND DIMENSION_MARKET ='California' AND YEAR_PARENT ='Qtr4' group by DIMENSION_PRODUCT, DIMENSION_MARKET, YEAR_PARENT, DIMENSION_SCENARIO
問合せ結果は集約され、フィルタされます:
データソース、データ・ロードおよびドリル・スルー・レポートを使用して、EssbaseのRDBMS問合せの能力を活用できます。ドリル・スルー・レポートによって、Smart ViewワークシートのEssbase問合せから直接、データの外部ソースに対するフィルタされたアクセスが提供されます。
このトピックでは、Essbaseドリル・スルーに関連する用語の意味について説明します。
ドリル・スルー(動詞)
ドリル・スルーするとは、Smart Viewワークシートの1つ以上のEssbaseセルの交差から外部データにアクセスすることです。ドリル・スルー・アクションによって、Essbaseキューブに含まれていない追加情報が提供されます。ドリル・スルーの必要性が生じるのは、Essbaseに集約された(ロールアップされた)値が含まれており、外部ソース・システムに使用可能なより粒度の細かいデータが含まれている場合です。
問合せがドリル・スルー時に実行されると、新しく開かれるワークシートに結果が表示されます。これはドリル・スルー・レポートです。このレポートには、外部ソース・データからプルされた情報が含まれます。
URLがドリル・スルー時に起動されると、それはWebブラウザで開かれます。パラメータをURLに渡して、Webサイトでカスタマイズされた検索を実行できます。
ドリル・スルー・レポート
ドリル・スルー・レポートは、Smart ViewグリッドからEssbaseの外部にあるソース・システムの追加データに対して実行されたドリル・スルー操作の結果です。
ドリル・スルー・レポート定義
ドリル・スルー・レポート定義は、自分がデータベース・マネージャ以上である場合に、外部情報に対するユーザーのアクセス権を定義する方法です。ドリル・スルー・レポート定義は、Essbase WebインタフェースまたはREST APIで作成します。それらはキューブに関連付けられます。定義の一部として、次を指定します:
列マッピング。これにより、レポートに表示する外部列、および提供するアクセスの階層(世代)の深さ(たとえば、外部ソースから日次、月次または四半期次の情報を公開するか)を指定します
ドリル可能領域。これにより、追加の外部データを含むドリル・スルー・レポート(またはURL)に対するアクセスを提供するキューブのセルの交差を指定します。後続の例で、Smart ViewワークシートのPOVのドリル可能領域は、セルのスタイルを使用して青色で示されています。ドリル可能領域は、Essbaseで使用可能な任意のメンバー・セット関数を使用して指定します。後続の例で、ドリル可能領域は、Sample Basicの@DESCENDANTS("Measures")です。
ランタイム・パラメータのマッピング(基礎となるデータソース問合せにパラメータ化問合せが実装されている場合(オプション))。
ドリル・スルー・レポート定義は、通常、Essbaseで事前定義された接続およびデータソースに依存します(Essbaseにアップロードされたファイルへのアクセスを定義する場合を除く)。接続には、外部ソースに対する認証の詳細が保管されます。接続を介して定義する1つ以上のデータソースによって、外部ソースからフェッチする(たとえば、特定の表からすべてを選択する)ための初期問合せを指定できます。データソースで指定する問合せでは、開始点とするデータのサブセットをその大小にかかわらずフェッチできます。後で、ドリル・スルー・レポート定義の作成または編集時に、提供するデータ・アクセスの程度を絞り込みます。
データベース・マネージャとして、次のワークフローを使用してキューブのドリル・スルーを設計およびテストします。
データ・アクセスを準備します
キューブでドリル・スルー・レポート定義を作成します
Smart Viewを準備します
Smart Viewで様々なセルの交差からドリル・スルーします
ドリル・スルー・レポート出力およびプラットフォーム・ログをチェックします
このワークフロー(およびこの概要の残り部分)では、RDBMSの外部ソース・データへのドリル・スルー・アクセスを設計およびテストするために理解する必要のあることに重点を置いています。ドリル・スルーURLの実装に関心がある場合は、「URLへのドリル・スルー」を参照してください。
ドリル・スルーの設計および使用の様々なアクセス要件を理解するには、「ドリル・スルー・レポートへのアクセス」を参照してください。
この例で、EssbaseのSample Basicキューブに時間ディメンションの最下位レベルとしてQtr1-Qtr4があるとします。
アウトライン階層に月はありませんが、外部ソース・システムでは、DIMENSION_YEARという名前の表の列で月次データを使用できます:
Smart ViewユーザーがQtr1に対応するSales値のセルの交差をドリル・スルーした場合:
Essbaseによって生成されるドリル・スルー・レポートは次のとおりです
ドリル・スルー・レポートにより、Qtr1のSalesに関するソース・データベースの追加情報が表示されます。Jan、FebおよびMarの値を合計すると、Qtr1の値になります: 678+645+675=1998。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが内部的に使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "DIMENSION_YEAR", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "YEAR_PARENT" FROM <Query defined in Datasource> WHERE "YEAR_PARENT" = 'Qtr1' AND "DIMENSION_PRODUCT" = '100-10' AND "DIMENSION_MARKET" = 'New York' AND "DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'
管理者は、プラットフォーム・ログから、各ドリル・スルー・レポートの背後にある正確な問合せにアクセスできます。
ドリル・スルー・レポート定義は、自分がデータベース・マネージャ以上である場合に、外部情報に対するユーザーのアクセス権を定義する方法です。
注:
ドリル・スルー・レポート定義の名前を変更しないでください。名前が変更されたドリル・スルー・レポート定義は、編集できなくなるか、想定どおりに動作しなくなる可能性があります。「ドリル・スルーの仕組み」で生成されたドリル・スルー・レポートを有効にするために、データベース・マネージャは、Sample Basicに関連付けられたドリル・スルー・レポート定義を作成しました。ドリル・スルー・レポートは、SB_DT (「Essbaseドリル・スルーの概要」に記載されている仮想ソース・システム表)から外部データをプルする問合せを使用する事前定義済データソースを参照します。
ドリル・スルー・レポート定義で、データベース・マネージャは、次の列マッピングを指定しました:
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
DIMENSION_PRODUCT | Y | Product | Product SKU [世代] |
DIMENSION_MARKET | Y | Market | State [世代] |
DIMENSION_YEAR | Y | Year | なし |
DIMENSION_SCENARIO | Y | Scenario | Level0 [レベル] |
SALES | Y | なし | -- |
COGS | Y | なし | -- |
YEAR_PARENT | Y | Year | Quarter [世代] |
列マッピングでは、レポートに含める必要がある外部ソース列、それらの列のマップ先となるEssbaseディメンション、および提供するアクセスの深さを示す世代/レベル・フィルタ条件を定義します。
上に示されているマッピング・テンプレートで、データベース・マネージャは次を行いました:
DIMENSION_PRODUCT外部列を、Essbase ProductディメンションのProduct SKUという世代にマップしました。このタイプの列マッピングは、世代マッピングと呼ばれます。
DIMENSION_MARKET外部列を、Essbase MarketディメンションのStateという世代にマップしました(これは世代マッピングのもう1つの例です)。
DIMENSION_YEAR外部列を、追加フィルタなしでYearディメンションにマップしました。このタイプの列マッピングは、ディメンション・マッピングと呼ばれます。
DIMENSION_SCENARIO外部列を、Essbase Scenarioディメンションの最下位レベル(レベル0)にマップしました。このタイプの列マッピングは、レベル0マッピングと呼ばれます。
列SALESおよびCOGSはどこにもマップしませんでしたが、これらの列をレポートに含めるように選択しました。一般的に、列をEssbase勘定科目ディメンションにマップする必要はありません。
YEAR_PARENT外部列を、YearディメンションのQuarterという世代にマップしました。
列マッピング・オプション
データソースからデータをプルするためにEssbaseによって生成される問合せは、定義された列マッピングに大きく依存するため、列をマップする様々な方法や、それぞれの方法がどの場合に有益であるかを理解すると役立ちます。列マッピングのタイプは次のとおりです:
ディメンション・マッピング
世代マッピング
レベル0マッピング
ディメンション・マッピング
ディメンション・マッピングでは、ソース・データ列をEssbaseキューブのディメンション名に直接マップします。このタイプのマッピングは、キューブの対応するディメンションで表されるすべてのデータ・レイヤーがソース・データ列に含まれる場合に最も役立ちます。
たとえば、ソース・データ列MONTHに次のようにすべて同じ世代/レベルが混在している場合、
MONTH列を、追加フィルタなしでEssbase Yearディメンションにマップすることは適切です:
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
MONTH | Y | Year | なし |
上に示されているようにMONTHのディメンション・マッピングを使用する場合、フィルタ条件(SQL問合せのWHERE句)は、MONTH列に事前定義されません:
SELECT "MONTH" FROM <Query defined in Datasource> WHERE "MONTH" = '<Grid context>'
また、MONTHのドリル・スルー結果では、現在のSmart Viewセルの交差が返されます。
「ドリル・スルーのユースケースの例」でディメンション・マッピングの仕組みについてさらに学習できます。
世代マッピング
世代マッピングでは、ソース・データ列を、Essbaseディメンションの名前付き世代にマップします。このタイプのマッピングは、キューブのディメンションの特定の世代で表されるデータ・レイヤーのみがソース・データ列に含まれる場合に役立ちます。たとえば、ソース・データ列MONTHに月のみが含まれ、Yearディメンションに世代3の月が含まれる場合、
最適な選択は、ソース列を、Yearディメンションの世代3 (Months)にマップすることです:
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
MONTH | Y | Year | Months [世代] |
上に示されているようにMONTHの世代マッピングを使用する場合、問合せフィルタ条件は、MONTH列に事前定義されます:
SELECT "MONTH" FROM <Query defined in Datasource> WHERE "MONTH" = '<Generation filter>'
また、MONTHのドリル・スルー結果では、YearディメンションのMonths世代にまで値が返されます。データが存在していても、Monthsより下位のレベルには返されません。
世代マッピングは、非対称の(不規則な)階層には向いていません。世代マッピングは、列マッピングが定義されている世代への直接的な祖先系統のメンバーに対してドリル・スルーが実行されないかぎり、不規則な階層を含むディメンションのドリル・スルー問合せに影響を与えません。予期しない結果を避けるため、非対称の階層に対するドリル・スルーには、世代マッピングではなくレベル0マッピングを使用することをお薦めします。
「ドリル・スルーのユースケースの例」で世代マッピングの仕組みについてさらに学習できます。
レベル0マッピング
レベル0マッピングでは、(実行時に現在のSmart Viewグリッド・コンテキストでどのメンバーが選択されていても) Essbaseによって、セルの交差より下位の階層からすべてのリーフ・レベル・メンバーがフィルタ条件に追加されます。
レベル0マッピングは、非対称の(不規則な)階層で作業をする場合に役立ちます。不規則な階層では、同じレベル(L)のメンバーは、すべてアウトラインで同じ世代(G)の深さを共有するとはかぎりません。
不規則な階層の一般的な例は、従業員の組織構造です。
Sample BasicのEssbaseキューブ・アウトラインのProductディメンションは、いくつかの子の製品が100-10 (Cola)より下位に追加された場合、不規則な階層になります:
データベース・マネージャが、次のようにPRODUCTソース列をProductディメンションのレベル0にマップする場合:
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
PRODUCT | Y | Product | Level0 [レベル] |
問合せフィルタ条件は、PRODUCT列に事前定義されます:
SELECT "PRODUCT" FROM <Query defined in Datasource> WHERE "PRODUCT" = <Level0> below <Grid context>
また、PRODUCTのドリル・スルー結果では、現在のSmart Viewセルの交差で選択されたProductメンバーより下位のすべてのレベル0メンバーが返されます。
「ドリル・スルーのユースケースの例」でレベル0マッピングの仕組みについてさらに学習できます。
このユースケースの例では、Smart Viewユーザーのドリル・スルー・レポート・アクセスを設計する際に考慮する必要のある次の要素について検討します:
分析用のEssbaseキューブ
ドリル・スルーする外部ソース・システム
データベース・マネージャが定義した列マッピングを含むドリル・スルー・レポート定義
Smart Viewからのドリル・スルー・レポートの結果
Essbaseキューブ
この例の基盤は、Essbaseデモ・キューブのSample Basicに類似したキューブですが、キューブに存在する時間ディメンションの四半期レベル・データのみが含まれます(月は除去されています)。Yearディメンションにその最下位(レベル0)メンバーとしてQtr1-Qtr4があるとします:
このアウトライン階層には月が欠落していますが、ソース・システム(たとえばOracle Database)にドリル・スルーしてDIMENSION_YEARという名前の列の情報にアクセスすることで、外部にある月次データを使用できます:
残りのディメンションについては、ファイル・カタログの「ギャラリ」セクションで使用できるEssbaseデモ・キューブのSample Basicと同じであるとします。これらのクイック・レビューを順番に示します:
Measuresディメンションは、Essbase計算式による動的計算を使用して、勘定科目のキー・パフォーマンス・インジケータをトラッキングします。
Productディメンションは、Categoryという名前の世代2 (100 [別名Colas]、200、300、400およびDietが移入済)およびProduct SKUという名前の世代3/レベル0 (100-10 [別名Cola]、100-20などが移入済)の2つの世代分の深さまで下降してアクティブな在庫をトラッキングします。
Marketディメンションは、ディメンション名の下に2つの追加の世代を含む地理的区分を提供します。世代2は地域(East、Westなど)で、世代3は州です。
Scenarioディメンションは、2つの保管済メンバーおよび動的計算メンバーを含むキューブに財務レポート分析を追加します:
外部ソース・システム
この例のソース・システムについては、Oracle Databaseであるとします。Essbaseの事前定義済データソースには、Oracle Databaseの表から情報をプルするSQL問合せが含まれます。
データベース・マネージャのタスクは、このデータソースに基づいて、データソース経由でプルされるソース・システム・データへの適切なアクセスをSmart Viewユーザーに提供するドリル・スルー・レポート定義を設計することです。
データソースの問合せは、次のように単純にできます
SELECT * FROM TABLENAME
または、基盤として使用する外部データの任意の集約または組合せをプルするために調整できます。
Oracle Databaseの仮想表からの選択には、概要に示されているものと同様の外部列が含まれます。ドリル・スルー・レポート定義の設計時に、これらの外部列の一部をEssbaseディメンションにマップします。
列マッピング定義
この例の列マッピングでは、Productsにディメンション・マッピングを、YearとScenarioに世代マッピングを、Marketにレベル0マッピングを使用します。
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
DIMENSION_PRODUCT | Y | Product | なし |
DIMENSION_MARKET | Y | Market | Level0 [レベル] |
YEAR_PARENT | Y | Year | Quarter [世代] |
DIMENSION_SCENARIO | Y | Scenario | Scen [世代] |
SALES | Y | なし | -- |
COGS | Y | なし | -- |
MARKETING | Y | なし | -- |
PAYROLL | Y | なし | -- |
MISC | Y | なし | -- |
列マッピング・タイプ別のドリル・スルー・レポートの例
次のドリル・スルー・レポートの例は、データベース・マネージャがドリル・スルー・レポート定義の一部として指定した列マッピング・タイプごとの問合せ結果を示しています。
ディメンション・マッピングの例1
階層フィルタなしでProductにディメンション・マッピングを使用します。
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
DIMENSION_PRODUCT | Y | Product | なし |
セルの交差から実行されるドリル・スルーは、特定の世代またはレベルにバインドされません。
そのため、(Year、Sales、West、Actual、Cola)からのドリル・スルーでは:
Productの現在のグリッド・コンテキストでフィルタされたドリル・スルー・レポートが返されるため、100-10 (100-10は別名Colaに関連付けられているProduct SKUです)が示されます。ソース・システムのDIMENSION_PRODUCT列からプルされるすべての値は、DIMENSION_PRODUCT = 100-10であるレコードです。
テスト時にドリル・スルー・レポートを検証するには、レポートのメジャーの合計が、ドリル・スルーを実行したセルの交差と一致するかどうかをチェックします。前述の例で、ドリルされたセルは、ドリル・スルー・レポートでマップされた列の合計の値(14862)と一致するため、このドリル・スルー・レポートは妥当です。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "YEAR_PARENT", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "MARKETING", "PAYROLL", "MISC"
FROM <Query defined in Datasource>
WHERE (
"YEAR_PARENT" = 'Qtr3' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr4' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr1' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr2')
AND
"DIMENSION_PRODUCT" = '100-10'
AND (
"DIMENSION_MARKET" = 'Oregon' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'California' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Washington' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Utah' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Nevada')
AND
"DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'
ディメンション・マッピングの例2
前述の例に引き続き、より上位のレベルでProductをドリル・スルーした場合にどうなるかについて検討します。
(Year、Sales、West、Actual、Colas)からのドリル・スルーでは:
Productの現在のグリッド・コンテキストでフィルタされたドリル・スルー・レポートが返されるため、今回は100 (100は別名Colasに関連付けられているProductカテゴリです)が示されます。ソース・システムのDIMENSION_PRODUCT列からプルされるすべての値は、DIMENSION_PRODUCT = 100であるレコードです。
ドリルされたセルは、ドリル・スルー・レポートでマップされた列の合計の値(23806)と一致するため、このドリル・スルー・レポートは妥当です。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "YEAR_PARENT", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "MARKETING", "PAYROLL", "MISC"
FROM <Query defined in Datasource>
WHERE (
"YEAR_PARENT" = 'Qtr3' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr4' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr1' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr2')
AND
"DIMENSION_PRODUCT" = '100'
AND (
"DIMENSION_MARKET" = 'Oregon' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'California' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Washington' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Utah' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Nevada')
AND
"DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'
世代マッピングの例1
Quarterという世代に対するフィルタでYearに世代マッピングを使用します。
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
YEAR_PARENT | Y | Year | Quarter [世代] |
セルの交差から実行されるドリル・スルーは、Yearの指定した世代にバインドされます。
(Qtr2、Sales、Market、Actual、Cola)からのドリル・スルーでは:
Yearのマップされた世代コンテキスト(Quarters)でフィルタされたドリル・スルー・レポートが返されます。選択されたグリッド・コンテキストにあるのはQtr2であるため、ソース・システムのYEAR_PARENT列からプルされるすべての値は、YEAR_PARENT = Qtr2であるレコードです。
ドリルされたセルは、ドリル・スルー・レポートでマップされた列の合計の値(16048)と一致するため、このドリル・スルー・レポートは妥当です。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "YEAR_PARENT", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "MARKETING", "PAYROLL", "MISC"
FROM <Query defined in Datasource>
WHERE
"YEAR_PARENT" = 'Qtr2'
AND
"DIMENSION_PRODUCT" = '100-10'
AND (
"DIMENSION_MARKET" = 'Oregon' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New York' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Oklahoma' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'California' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Florida' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Washington' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Utah' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Iowa' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Mexico' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Massachusetts' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Texas' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Illinois' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Colorado' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Connecticut' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Hampshire' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Missouri' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Louisiana' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Ohio' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Wisconsin' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Nevada')
AND
"DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'
世代マッピングの例2
前述の例に引き続き、より上位のレベルでYearディメンションをドリル・スルーした場合にどうなるかについて検討します。
(Year、Sales、Market、Actual、Cola)からのドリル・スルーでは:
YearのマップされたQuarters世代でフィルタされたドリル・スルー・レポートが返されます。ソース・システムのYEAR_PARENT列からプルされる値は、Qtr1、Qtr2、Qtr3およびQtr4です。
ドリルされたセルは、ドリル・スルー・レポートでマップされた列の合計の値(62824)と一致するため、このドリル・スルー・レポートは妥当です。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "YEAR_PARENT", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "MARKETING", "PAYROLL", "MISC"
FROM <Query defined in Datasource>
WHERE (
"YEAR_PARENT" = 'Qtr3' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr4' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr1' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr2')
AND
"DIMENSION_PRODUCT" = '100-10'
AND (
"DIMENSION_MARKET" = 'Oregon' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New York' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Oklahoma' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'California' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Florida' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Washington' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Utah' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Iowa' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Mexico' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Massachusetts' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Texas' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Illinois' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Colorado' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Connecticut' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Hampshire' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Missouri' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Louisiana' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Ohio' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Wisconsin' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Nevada')
AND
"DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'
レベル0マッピングの例
すべてのレベル0 (リーフ)メンバーに対するフィルタでMarketにレベル0マッピングを使用します。
外部列 | レポートに含める | Essbaseディメンション | 世代/レベル・フィルタ |
---|---|---|---|
DIMENSION_MARKET | Y | Market | Level0 [レベル] |
セルの交差から実行されるドリル・スルーは、Marketのすべての最下位メンバーを返します。
(Year、Sales、Market、Actual、Cola)からのドリル・スルーでは:
Marketディメンションの最下位レベルのメンバーが含まれるドリル・スルー・レポートが返されるため、Statesが示されます。ソース・システムのDIMENSION_MARKET列からプルされるすべての値は、Statesを含むレコードです。
ドリルされたセルは、ドリル・スルー・レポートでマップされた列の合計の値(62824)と一致するため、このドリル・スルー・レポートは妥当です。
前述のドリル・スルー・レポートを作成するためにEssbaseが使用する問合せは、次のとおりです:
SELECT "DIMENSION_PRODUCT", "DIMENSION_MARKET", "YEAR_PARENT", "DIMENSION_SCENARIO", "SALES", "COGS", "MARKETING", "PAYROLL", "MISC"
FROM <Query defined in Datasource>
WHERE (
"YEAR_PARENT" = 'Qtr3' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr4' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr1' OR
"YEAR_PARENT" = 'Qtr2')
AND
"DIMENSION_PRODUCT" = '100-10'
AND (
"DIMENSION_MARKET" = 'Oregon' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New York' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Oklahoma' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'California' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Florida' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Washington' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Utah' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Iowa' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Mexico' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Massachusetts' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Texas' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Illinois' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Colorado' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Connecticut' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'New Hampshire' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Missouri' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Louisiana' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Ohio' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Wisconsin' OR
"DIMENSION_MARKET" = 'Nevada')
AND
"DIMENSION_SCENARIO" = 'Actual'