測定データの要求

基本パッケージでは、スタンドアロン計量コンポーネントが外部アプリケーションのデータを要求できるメカニズムが提供されています。この例としては、気象観測点の気象データや、Oracle Utilities Market Settlements Managementで使用する場合の送配電事業者(ISO)のゾーン・ロード・データなどのデータの要求が挙げられます。このタイプの計量コンポーネントは、スタンドアロン計量コンポーネントと呼ばれます。

スタンドアロン・データ要求計量コンポーネント

スタンドアロン計量コンポーネントの測定データの要求は、「スタンドアロン・データ要求MC」(D1-StandaloneDataRequestMC)および「スタンドアロン・データ要求MCタイプ」(D1-StandaloneDataRequestMCType)ビジネス・オブジェクトでサポートされています。

スタンドアロン・データ要求計量コンポーネントでは、設備ベースの計量コンポーネントと同じ属性を多数使用しますが、次の一意のパラメータも使用します。

  • スタンドアロン識別子: 計量コンポーネントの識別子。このIDは、標準の初期測定ロード・プロセスによってスタンドアロン計量コンポーネントのデータをインポートするときに使用されます(詳細は、「IMDの概要」を参照)。
  • 処理予定表タイプ: データ要求をスケジューリングするときに使用される処理予定表タイプ。指定されていない場合は、計量コンポーネントのタイプにフォールバック処理予定表タイプを定義できます。
  • サービス・プロバイダ: データ要求が送信される外部アプリケーション。指定されていない場合は、計量コンポーネントのタイプにフォールバック外部アプリケーションを定義できます。
  • 要求情報: 計量コンポーネントに対して処理された最後のデータ要求の詳細

測定データの要求

測定データの要求は、スケジュールするか、ユーザーが手動で行うことができます。

  • スケジュールされた要求は、「スタンドアロンMCデータ要求 - モニター」バッチ・プロセスによってトリガーされます。

  • 手動要求は、「計量コンポーネント」ゾーンの「レコード処理」セクションの「要求データ」ボタンをクリックすると、トリガーされます。

    これにより、「要求」ダイアログが開き、ここでユーザーは要求の開始日時および終了日時を入力します。

これらのそれぞれが「スケジュールの計算およびアウトバウンド通信の作成」アルゴリズムを起動し、このアルゴリズムは外部アプリケーション(サービス・プロバイダ)に定義された処理方法に基づいて、アウトバウンド通信を作成します。外部アプリケーションが要求された測定データを返送すると、測定データをインポートする標準的な方法で受信できます。

測定データを要求するための外部アプリケーションの構成

測定データの要求をサポートするには、データ要求が送信される外部アプリケーションに対して次の処理方法を定義する必要があります。

処理役割 処理方法

スタンドアロンMCデータ要求

計量コンポーネント関連情報の送信方法

アウトバウンド通信を外部アプリケーションに送信するために使用されます。

デフォルト通信出力ビジネス・オブジェクト: D1-StandaloneMCDataRequest (スタンドアロンMCデータ要求通信出力)

「要求マッピング・アルゴリズム」および「応答マッピング・アルゴリズム」オプションを使用して、標準書式から外部システム書式に、および外部システム書式から標準書式にデータの書式をマップできます。

たとえば、ISOのゾーン・ロードを要求する場合、プロセスによって次のように処理されます。
  • 計量コンポーネントのスタンドアロンIDおよび日時が指定されたアウトバウンド通信の入力を受け取り、ISOの地域別要求書式に変換します
  • インターバルを含むISOからの応答を含むアウトバウンド・メッセージの入力を受け取り、これを初期測定データ書式に変換します

また、次のオブジェクトを、データ要求を送信するように構成する必要があります。

  • 「スタンドアロンMCデータ要求通信タイプ」の通信タイプ
  • 外部システム
  • アウトバウンド・メッセージ・タイプ
  • メッセージ・センダー