IMDの概要

初期測定データ(IMD)は、初期(または未処理)形式の測定データを表す用語です。

計量コンポーネントからの測定検針はIMD(または初期測定)と呼ばれ、計量コンポーネントによって測定された消費量(単位、TOUおよび使用量識別子で定義)の記録に使用されます。

スカラー計量コンポーネントのIMDには単一の検針または値が含まれ、インターバル計量コンポーネントのIMDには、測定の開始時刻と終了時刻の間のインターバルごとに1つずつ、複数の検針が含まれることがあります。

単純なレベルでは、IMDには次のプロセスが実行されます。

  1. 初期測定がシステムにロードされます。
  2. IMDが検証、編集および推定(VEE)されます。VEEプロセスの詳細は、「VEEについて」を参照してください。
  3. 初期測定が最終測定に変換されます。
  4. Oracle Utilities Meter Data Managementを使用している場合、最終測定を使用して使用(請求決定要因など)が計算されます。使用計算プロセスの詳細は、「使用計算について」を参照してください。

初期測定のみをエンド・ユーザーが直接編集できます。

IMDには、計量コンポーネントによって記録される数量の元のバージョンと最終バージョンの両方が含まれます。

  • 「VEE前」数量は、適切な取付および計量コンポーネント乗数が適用されて、ヘッドエンド・システムまたは検針員によって記録された測定から導出された消費量値です。
  • 「VEE後」数量は、VEE処理後の最終値です。

初期測定の「VEE前」および「VEE後」数量は、次のようないくつかの条件によって異なる場合があります。

  • 不足または明らかな間違いがあるため、VEEルールにより数量が変更された。この場合、「VEE前」値は、「VEE後」値を作成するために初期測定に適用されるVEEルールの詳細に基づいて調整されます
  • ユーザーが手動で変更する。

記録された消費量値に加えて、測定には、測定のソースと品質を示すために使用される条件コードもあります。次に例を示します。

  • 定期的に記録される測定は、通常の条件コードを持つ場合があります
  • 欠落している測定は、欠落の条件コードを持つ場合があります
  • 推定される測定は、推定が実行される場所に応じて外部推定またはシステム推定の条件コードを持ちます。

「VEE前」と「VEE後」の両方の値は固有の条件コードを持ち、VEE処理中に変化することもあります。たとえば、「VEE前」ドキュメントで欠落していた測定は、多くの場合、VEEが実行されると、「VEE後」ドキュメントでシステム推定になります。