決済トランザクションの概要

決済トランザクションは、決済連係の計算のレコードです。計算されるすべての使用量は、決済トランザクションの一部として格納されます。

決済計算グループの決定

決済計算の最初のステップは、計算または計算の検証に使用されるルール・セットを保持する決済計算グループを決定することです。この処理で使用する決済計算グループを構成するには、2つの方法があります。これは、決済連係の作成時に、発行日と失効日を使用して決済連係に指定できます。決済トランザクションに有効な決済計算グループが存在しない場合、決済連係タイプで指定されたフォールバック決済計算グループが使用されます。

計算期間

決済トランザクション要求では、決済トランザクションの日付範囲を指定する必要があります。この日付範囲は、決済トランザクションの計算期間と呼ばれます。

日付分割

日付分割は、市場参加者の変更が発生した日付に基づいて、決済期間をサブ期間に分割するために使用します。この状況に対処するには、システムで(それぞれ必要な日付範囲が設定された)決済トランザクションを作成する方法があります。別の方法としては、システムで、変更の前後の日付範囲を定義する日付分割を使用した単一の決済トランザクションを作成することもできます。

決済トランザクションに日付分割が含まれる場合、決済計算エンジンにより、日付分割に基づいて使用が複数の計算期間に分けられます。決済トランザクション内に日付分割が含まれない場合は、計算期間全体に対して単一の計算期間が作成されます。

使用量

決済トランザクションに作成されたすべての決済期間には、1つ以上の使用量が含まれます。使用量は、決済トランザクションの作成元である決済連係に指定された決済計算グループのルールによって計算されます。たとえば、決済トランザクションには、集計されたkWhにTOUマップを適用する単一のルールによって計算される数量が含まれる場合があります。

各使用量には、数量および該当する数量に関する単位(または必要に応じてTOUや使用量識別子)などの詳細がリストされます。さらに、各使用量では、数量のソース(計量コンポーネント)も参照されます(監査目的)。

品質評価

「インターバル・データの取得」「スカラー詳細の取得」および「マップ済使用のTOUの取得」の各計算ルールには、使用の計算時に使用される測定の測定条件を評価して、結果の決済トランザクションとアウトバウンド・メッセージに含める必要があるかどうかを示す(「Yes」または「No」)「測定品質評価の実行」オプションが含まれます。有効化(「Yes」に設定)されている場合、計算ルールのアルゴリズムにより、計算で使用される測定の条件コードが評価され、条件の通常範囲内に含まれるかどうかが判別されます(この範囲は、通常の条件範囲下限および通常の条件範囲上限のアルゴリズム・パラメータによって定義されます)。この評価の結果は、計算期間セクションの「データ品質評価」列に表示され、使用量が通常と非通常のどちらのデータに基づいているかを示します。(「測定品質評価の実行」オプションが無効になっている場合、「データ品質評価」列には「評価実行なし」と表示されます)。また、「ソース測定品質リスト」列には、条件/品質別に集計された測定のリストが含まれるXMLが表示されます。

検証

決済トランザクションは作成されると様々な状態を移動するため、適切な処理を確認するために複数の検証が実行されます。これには、次のものが含まれます。

  • 決済トランザクションの作成に使用されるビジネス・オブジェクトの検証
  • 決済トランザクションの開始日および終了日の検証
  • 決済トランザクションの使用量の検証
  • 同じ計算期間の既存の決済トランザクションの検証
  • 決済トランザクションを削除できるかどうかの検証