検針予定コマンド

注意: この項は、Smart Grid Gateway Adapter for Itron OpenWayのミドルウェア実装とネイティブ実装の両方に適用されます。

測定および設備イベント・データは、Itron OpenWayヘッドエンド・システムから検針予定コマンドで要求する必要があります。検針予定コマンドは、指定した日時に、設備のグループに対して検針または設備イベント(あるいはその両方)を要求するために使用されます。検針予定コマンドは、同じコマンド・パラメータに基づく再発行要求を一定の間隔でヘッドエンド・システムに送信するように作成できます。たとえば、指定した設備のグループに対し、1日に1回日次(24時間)スカラー検針を要求するようにコマンドを構成できます。また別のコマンドは、設備のグループに対し、1週間に1回週次(168時間)設備イベントを要求するように構成できます。

検針予定コマンドは、その設備から検針または設備イベント(あるいはその両方)がOracle Utilities Smart Grid Gatewayを介してアップロードされる、すべての設備に対して作成する必要があります。特定のグループおよび特定のデータ・タイプに対し、個別の検針予定コマンドを作成できます。たとえば、特定のスカラー設備のグループに対して、スカラー使用データを要求するコマンドと同じグループから設備イベントを要求するコマンドを別々に作成できます(いずれのコマンドも、異なる再発行パターンに基づくことができます)。要求の詳細および再発行パターンは、実装の要件に基づく必要があります。

予定検針コマンドの定義に使用する属性には、次のものがあります。
  • ステータス: 活動のステータス
  • 検針予定タイプ: 検針予定のタイプ
  • スケジュール情報: 次を含む、検針のスケジュールに関する情報:

    • 単発検針: 要求が単発要求かどうかを示します。単発要求では、要求および再発行を実行できる日時範囲が定義されています。
    • 単発開始日時: 単発要求の開始時間を指定します(「単発検針」が「Yes」に設定されている場合にのみ使用できます)。
    • 単発終了日時: 単発要求の終了時間を指定します(「単発検針」が「Yes」に設定されている場合にのみ使用できます)。
    • 初回日次測定時間: 各日の測定の開始時間を示します。このフィールドと「初期測定データ長」の値をともに使用して、いつ問合せ要求を行う必要があるかを決定します。たとえば、「初回日次測定時間」が08:00AMに設定され、「初期測定データ長」が12時間(12:00:00)に設定されている場合は、1日に次の2つの要求が行われます。

      • 8:00AM - 8:00PM

      • 8:00PM - 8:00AM

    • 問合せバッファ: このパラメータは、いつ問合せ要求が送信されるかに影響します。これは、時:分:秒の書式で入力します。たとえば、前述の例で1時間(01:00:00)に設定した場合、8:00AM - 8:00PMに行われるその日の最初の要求は、7:00PMにItron OpenWayに送信されます。7:00PMより後に活動がモニターされた場合、バッファ時間は減少します。そのため、モニター・プロセスが7:30PMに実行された場合、バッファ時間は30分のみになり、モニター・プロセスが8:00PMを過ぎて実行された場合、バッファ時間はなくなります。

    • 初期測定データ長: 各要求で取得する必要があるデータの時間数、分数および秒数を定義します。これは、時:分:秒の書式で入力します。この数は、1日に実行される要求の数を決定するため、24の約数である必要があります(たとえば、8時間(08:00:00)に設定した場合、1日に3つの要求が行われます)。

    • 拡張初期測定データ長のリカバリの無効化: デフォルトで、検針予定活動は、問合せ要求が行われなかった場合に、最後に問合せ要求が行われた時点からの全期間を要求することで挽回しようとします。このパラメータを「Yes」に設定するとこの機能が無効になり、問合せ要求は、「初期測定データ長」で定義された期間にのみ行われます。 

    • 再発行の範囲: 要求の再発行の定義方法を示します。有効な値は、「最大再発行」、「終了日がありません」および「再発行終了日」です
      • 最大再発行: 活動では設定された数の要求が発行され、設定数に達すると、活動は失効します。これを選択する場合は、「最大再発行」も指定する必要があります。

      • 終了日がありません: 活動は失効せず、手動で無効に遷移されるまで要求を発行し続けます。

      • 再発行終了日: 活動は、指定された日付まで要求を発行し続けます。これを選択した場合、「再発行終了日時」も指定する必要があります。

      注意: 「終了日がありません」を選択した場合、ユーザーが手動でコマンドのステータスを変更するまで、要求が再発行され続けます。
    • 最大再発行: その数を超えるとコマンドのステータスが「無効」に変更される、再発行の最大数を定義します。
    • 再発行終了日時: その日付より後は再発行が試行されなくなる日付です。この日時を過ぎると、コマンドのステータスは「無効」に変更されます。
  • グループ: コマンドの要求によって使用される設備のグループ
    • グループ・タイプ: コマンドに使用する設備グループのタイプを示します。有効なオプションには、「アプリケーション・グループ」や「構成グループ」があります。
    • アプリケーション・グループ/構成グループ名: (グループ・タイプに基づいて)特定のグループを定義します。
    注意: 検針予定コマンドで参照されるグループおよび各グループに属する設備は、Itron OpenWayヘッドエンド・システムで定義されています。これらのコマンドで使用する各グループは、「Itron - アプリケーション・グループ参照」または「資産仕様」拡張可能参照のいずれかでも定義されている必要があります。これらの拡張可能参照の詳細は、『Oracle Utilities Smart Grid Gateway Adapter for Itron OpenWay Configuration Guide』を参照してください。
  • デフォルト検針パラメータ: 要求するデータの詳細を指定します。検針パラメータは、メーターから要求される正確なデータを定義します。各パラメータの詳細は、Itron OpenWayのドキュメントを参照してください。
    • 問合せ期間(時間数): いつ要求を発行するかを計算するために使用する時間数。たとえば、1日に1回要求を発行する場合は、これを24に設定する必要があります。1週間(7日)に1回要求を発行する場合は、これを168に設定する必要があります。現在の日時(または「最新の要求終了日時」)にこの値を加えたものが、問合せ期間の終了日時に等しくなります。
  • 上書き検針パラメータ: 定義可能な代替パラメータのセット。このグループを利用するには、各パラメータを設定する必要があり、空白のままのパラメータは許可されません。このパラメータ・セットは、要求終了時間が「初回日次測定時間」と等しい場合に使用されます。たとえば、「初回日次測定時間」が12:00AMで、「初期測定データ長」が12時間(12:00:00)の検針予定では、次の要求が毎日実行されます。

    • 12:00AM - 12:00PM

    • 12:00PM - 12:00AM

    「上書き検針パラメータ」は、要求終了時間の12:00AMと「初回日次測定時間」の12:00AMが一致する2番目の要求に対して使用されます。挽回のために拡張要求が実行され(つまり、構成済の「初期測定データ長」より継続時間が長い要求が実行され)、要求開始と要求終了の日時に「初回日次測定時間」 が含まれる場合は、「上書き検針パラメータ」が使用されます。

  • アウトバウンド通信の例外処理上書き: アウトバウンド通信の再試行と失効を制御するために使用されるパラメータ。これらのパラメータは、アウトバウンド通信での同等のパラメータより優先されます

  • 最終検針詳細: コマンドに対して送信された直近の検針要求に関する詳細。この情報は、(問合せ期間(時間数)パラメータに基づく)次の要求の時間を計算するために使用されます。
    • 最新の要求開始日時: 最後の要求の開始日時
    • 最新の要求終了日時: 最後の要求の終了日時
    • 再発行件数: 最後の要求の再発行数

アドホック要求の概要

検針予定コマンドは通常、検針および設備イベントに対する再発行要求を作成するように構成されますが、ユーザーは、現在有効な検針予定コマンドのパラメータに基づいて、特定の日時範囲のアドホック要求を発行することもできます。これは、コマンドの再発行設定に基づいてコマンドの次の要求が発行されるより前に、検針データや設備イベントが必要な場合に役立ちます。

アドホック要求は、個別の単発要求コマンドとして作成され、開始時間および終了時間は、アドホック要求の開始時にユーザーが指定するパラメータに基づいて決まります。アドホック要求のグループおよび検針パラメータは、アドホック要求を送信するために使用されるコマンドのものと同じです。

エラー処理

検針予定コマンドの処理中にエラーが発生した場合、エラーは次のようにログに記録されます。

  • エラーが1つの場合は、1つのログ・エントリが作成されます

  • エラーが複数ある場合、ログ・エントリでは設備のカウントを実行し、エラーが発生した設備の数を示す1つのエラー・メッセージを作成します。