変換プロセスの理解

レガシー・システムからデータを変換する準備ができると、ビジネスおよび組織のニーズに基づいて処理要件を分析し、それに応じた管理表の設定が済みます。管理表の設定が終わると、レガシー・システムからシステムにデータをロードする準備ができます。

システム・データベースには2つの表所有者があります。最初の所有者をステージング、2番目の所有者を本番と呼びます。ステージング所有者は、検証前のデータを挿入する表にリンクされています。本番所有者は、本番システムで使用される表にリンクされています。

注意: 管理表は本番にのみ存在することに注意することが重要です。ステージングでは、それらは本番スキーマへのビューとして存在します。表の所有権の詳細は、「単一データベース内の複数の所有者」を参照してください。

変換作業は、次の図に示すように複数のステップで構成されています。

前述の各タスクの簡潔な概要は、次のとおりです。

  • レガシー・データのロード。このステップでは、レガシー・データがシステムにロードされます。このデータは、直接本番に移行されません。むしろ、所有者が異なるという点以外は本番表と同じ表に、行はロードされます。システムへのレガシー・データのマッピングは、システムが正規化データベースであるため(また、ほとんどのレガシー・アプリケーションは正規化データベースではないため)、変換プロセスの中でも最も難しい部分になる場合があります。
  • ステージングの検証。このステップでは、ステージング表にロードしたデータが検証されます。検証ルールでは、本番で設定された管理表を使用してステージング・データを検証することに注意してください。
  • 本番キーの割当。このステップでは、ランダムなクラスタ・キーがステージング・データベースの行に割り当てられます。
  • XML解決。このステップでは、キー割当ステップで割り当てられた新しい値を使用してXML格納フィールドにマップできるようにレガシー・キーが解決されます。
  • 本番への行の挿入。このステップでは、ステージングから本番表に行が移入されます。行が挿入されると、キー割当およびXML解決ステップで移入されたデータを使用して、主キーおよび外部キーが再割当されます。
  • 本番の検証。このステップでは、オブジェクト検証プロセスを再実行しますが、今回の対象は本番です。挿入プログラムが正常に実行されたことを確認するために、このステップの実行をお薦めします。
注意: 特定のデータ変換要件をサポートするために追加ステップが必要な場合があります。変換関連の詳細は、製品のドキュメントを参照してください。

この項では、変換プロセスに関連する概念およびガイドラインをさらに説明します。