資産の概要

Oracle Utilities Customer To Meterでは、資産は、スマート・メーター、アナログ・メーター、通信コンポーネント、通信リレーなど、測定システムで使用される操作可能な設備です。

資産のステータスおよび場所は、サービスの開始および停止への変化や、保守または修理での移動が入念にモニターされ、記録されます。このタイプの資産は、受領中、保管中、修理中、廃棄済、拒否などの処分とともに場所で追跡されます。追跡される資産は、取り付けられるかサービスが開始されると、資産場所に関連付けられます。受領から廃棄まで移動する資産を入念に追跡するために、追跡対象資産には詳細なステータスとステータス事由が使用されます。

資産は、次によって定義されます。

  • 資産タイプ: 資産の基になる資産タイプ
  • ステータス: 資産の現在のステータス(受領中、保管中、取付済、修理中、廃棄済、拒否または処分保留)
  • 設備: 資産に関連付けられている設備。資産が(手動または資産複製を介して)作成されると、対応する設備が作成されます(詳細は、後述の「資産および設備」を参照してください)。
  • 仕様: 資産の仕様。これは、資産または資産タイプに基づいて設備を作成するときに使用するテンプレート設備の決定に使用されます。
  • ID: 識別子(バッジ番号、シリアル番号など)および資産の識別に使用されるその他の情報
  • 設定: スマート・メーター資産で使用されるファームウェアおよび構成の設定
  • 資産処分詳細: 資産の処分および場所に関する詳細。
注意: 「資産」ポータルには、Oracle Utilities Customer To Meterでは使用されない、ここで説明されていない情報が表示される場合があります。

コンポーネント

コンポーネントは、別の設備(通常は資産)に付随する設備またはその他の対象物です。

コンポーネントの最も一般的な例の1つは、アナログ・メーターに添付されることが多い電子読取装置(ERT)です。ただし、コンポーネントは別の資産に添付された任意の資産にできます。

Oracle Utilities Customer To Meterのコンポーネントの例を次に示します。

  • 通信リレー: 通信リレーは、ユニット間の通信を円滑にするために、様々なポイント間でメッセージを伝送します。これらは通常、メーターと同じフィールドおよびステータスを使用します。
  • 通信コンポーネント: 通信コンポーネントは、メーターをスマート通信グリッドに接続するためにアナログ・メーターに添付される設備です。これらは、場所に直接取り付けられることはなく、別の資産に添付される以外は、スマート・メーターと同じフィールドおよびステータスを使用します。

それらは常に別の設備に添付されるため、コンポーネントを場所に取り付けることはできません。ただし、他の設備と同様に、受領、追跡、保守および検査できます。これにより、これらのタスクをコンポーネントに対して実行するように活動および作業オーダーを作成できます。

コンポーネントを切り離すには、コンポーネントを新しい資産に移動するか、保管室に転送します。システムのプロセスでは、コンポーネントを検索して選択し、現在存在する資産から切り離します。

資産階層

資産は通常、資産とその場所および組織(つまり、ノード)間の関係に基づいて、構造化された関係内に存在します。階層は、「資産」ポータルのツリー・ビュー・タブにネストされた形式で表されます。このビューには、場所にある資産、他の資産に添付されている資産、および組織内の資産の場所が表示されます。ツリー内で任意の要素の横にある「ブロードキャスト」アイコンをクリックすると、階層内のその要素に関連する資産およびコンポーネントのリストが表示されます。要素の実際のリンクをクリックすると、その要素に関連付けられたレコードに移動します。

資産および設備

Oracle Utilities Meter To Customerで資産が作成(または複製)されると、関連する設備が作成されます。設備が作成される方法は、資産の構成、資産タイプおよび仕様に基づきます。

  • 資産の仕様に構成マッピングの詳細が含まれている資産の場合、作成される設備のタイプは、資産で参照される仕様または資産タイプに関連付けられている仕様の「構成マッピング」セクションで識別されるテンプレート設備に基づきます。
  • テンプレート設備が構成されていない資産の場合、作成される設備のタイプは、資産の資産タイプと、ODMとMDM間のマッピング・フィールド値拡張可能参照の資産タイプ/設備タイプの値に対して定義された値マッピングに基づきます。

資産を介して作成された設備の設備識別子は、「設備」ポータルでは変更できません。これらの識別子は「資産」ポータルで変更する必要があります。

注意: 資産を削除すると、関連する設備も削除されます。

資産のステータスおよび処分

資産のステータスは、システムでの資産の現在の状態を定義します(受領中、保管中、取付済、修理中、廃棄済、拒否または処分保留)。

資産の処分は、資産の場所および資産に対して行われていることを示します。これには、ステータスと場所に加え、資産が現在の場所に移動した日時が含まれます。コンポーネントの場合、処分は、コンポーネントが添付されている資産の追跡にも使用されます。

一括資産処分更新ポータルを使用して、ある場所から別の場所に同じタイプの多数の資産を移動できます。

関連する設備がサービス・ポイントに取り付けられると、資産および関連する設備の処分は「取付済」に更新されます。設備の取付イベントの更新によって資産処分の更新がトリガーされ、そのステータスおよび資産処分が「取付済」に変更され、その場所は、発効日が取付イベントの取付日時と一致するサービス・ポイントに変更されます。

事前組立済メーター

通信モジュールがすでに添付された状態で受け取った資産は、"事前組立済メーター"と呼ばれます。事前組立済メーター資産がサービス・ポイントに取り付けられても、装置の添付日時(事実上、設備取付日時)は資産コンポーネントに反映されません。つまり、資産コンポーネントは、受領および保管時に元の添付日時を保持します。設備から装置を削除して添付日時を更新する(添付を元に戻す)といった後続のオンライン・ユーザー処理も、資産コンポーネントには反映されません。

ただし、フィールドで装置をメーターから物理的に添付解除するどうかに関係なく、サービス・ポイントからのメーターの取外は装置の添付解除と同じとみなされ、資産コンポーネントに反映されます。交換メーターでの装置の再利用の可能性をサポートするために、装置の添付解除がこの方法で記録されます。