コンソールを知る

このトピックでは、Oracle Cloudコンソールの基本情報について説明します。コンソールにアクセスするには、サポートされているブラウザを使用する必要があります。

インフラストラクチャ・コンソールのホーム・ページについて

Oracle Cloudにサインアップした方法に応じて、コンソールに移動します。

サインインすると、インフラストラクチャのホーム・ページまたはアプリケーションのホーム・ページのいずれかが表示されます。これらのページの内容は、購入したサービスによって異なります。Oracle Cloud Applicationsをサブスクライブした場合、コンソール「アプリケーション」ビューが表示されます。

ホーム・ページには、初心者ユーザー向けと使用経験のあるユーザー向けの両方の機能があります。「スタート・ガイド」タブは初心者ユーザー向けで、Oracle Cloud Infrastructureについての知識を得たり、操作を始めたりするのに役立つ機能が用意されています。「ダッシュボード」タブでは、リソースと請求使用状況にすばやくアクセスしてモニターするのに役立つウィジェットがサポートされます。さらに、このタブは、テナンシの診断およびキー・メトリックをモニターするためのカスタム・ダッシュボードの作成に役立ちます。

「スタート・ガイド」タブの機能

「スタート・ガイド」タブには、初心者ユーザーや、飛び入りで共通リソースを急遽作成する必要があるユーザーに特に役立つ機能が用意されています。

クイックスタート

クイックスタートを使用すると、Oracle Cloud Infrastructureのサービスや機能の知識を得ながら、実際のソリューションを簡単に起動して試してみることができます。クイックスタートでは、テナンシにリソースをプロビジョニングするプロセスが自動化されるため、コンソールのホーム・ページから完全なソリューションを起動できます。

クイックスタートではオープン・ソースのツールが使用されるため、クイックスタートをサンドボックスや、より複雑なデプロイメントの開始点としても使用できます。クイックスタートでは、Oracle Resource ManagerOracle Cloud Infrastructureの管理対象Terraformサービスが使用されます。Terraform自動化が管理するのはコンポーネントで、アプリケーションやデプロイメントの変更に使用できる再利用可能なスタックとしてパッケージ化されています。

また、リソース・マネージャを使用して、クイックスタートと同じステップを実行すると独自のスタックを構築できるため、一貫性のあるデプロイメントを繰り返し簡単に実行できます。

リソースの起動

VMインスタンスの作成やウィザードを使用したネットワークの設定、ロード・バランサの設定など、共通タスクに直接移動するには、「リソースの起動」タイルを使用します。これらのリンクを使用して、環境を設定します。

探索の開始

「探索の開始」セクションには、Oracle Cloud Infrastructureを使用してソリューションを構築する方法を示すチュートリアル、開発者ツールおよびブログへのリンクがあります。

  • 「スタート・ガイド」カテゴリには、仮想トレーニング・クラスや主要な概念、紹介デモに関する情報など、基礎知識を深めるために使用できる入門の資料があります。
  • 「Webサイトとアプリのデプロイ」カテゴリには、基本機能とより高度な機能の両方を活用してソリューションを構築できるチュートリアルがあります。
  • 「開発者ツールの探索」カテゴリでは、アプリケーションの開発を容易にし、インフラストラクチャの管理を簡素化するために使用できる開発者キット、ツール、プラグインを探せます。
  • 「請求の管理」カテゴリでは、サービス・コストの管理に役立つ請求および支払のツールに関する知識を得られます。

「ダッシュボード」タブ

コンソール・ダッシュボード・サービスでは、Oracle Cloud Infrastructureコンソールにカスタム・ダッシュボードを作成して、テナンシのリソース、診断およびキー・メトリックをモニターできます。ダッシュボードは、Oracle Cloud Infrastructureサービスからデータを収集してチャートや表を作成し、リソース使用率、請求およびシステム・ヘルスを迅速に把握できるようにするデータ視覚化ツールです。

コンソールのホーム・ページのカスタマイズ

コンソールに初めてサインインすると、コンソールのカスタマイズ・ウィンドウが表示されます。このときに、お客様がOracle Cloudで行う作業と関心事項に最適なプロファイルを選択し、「保存」をクリックします。コンソールのホーム・ページは、サービス・リンクの推奨事項を含め、選択内容に合せてカスタマイズされます。

ヒント

「プロファイル」メニューを使用して、テナンシ詳細の表示、ユーザー設定の更新およびコンソール設定のカスタマイズを行います。

ここでの選択をスキップする場合や、関心事項を変更する場合は、「コンソール設定」でプロファイルの選択内容をいつでも更新できます。

  1. 「プロファイル」メニュー(ユーザー・メニュー・アイコン)を開き、「コンソール設定」をクリックします。
  2. 「コンソールのカスタマイズ」で、最適なプロファイルを選択します。
  3. 「変更の保存」をクリックします。

Oracle Cloud Infrastructureサービスへのナビゲート

サービスやリソースを操作するには、左上にあるナビゲーション・メニューを開きます。サービスとリソースは、機能グループ別に編成されています。たとえば、コンピュート・サービス・インスタンスを操作するには、ナビゲーション・メニューを開いて、「コンピュート」をクリックします。「コンピュート」で、「インスタンス」をクリックします。

アイテムを固定して、「ホーム」タブの「固定されたリンク」セクションに表示されるようにすると、移動が簡単になります。アイテムを固定するには、メニュー・アイテムの上にカーソルを置き、アイテム名の左側にあるピンをクリックします。「ホーム」タブの「最近」セクションには、最近使用したナビゲーション・アイテムが表示されます。「検索」ボックスを使用すると、ナビゲーション・メニュー・アイテムを簡単に見つけられます。

ヒント

固定したアイテムや最近使用したアイテムは、コンソールのホーム・ページの「サービス・リンク」セクションにも表示されます。

リージョンの切替え

現在のリージョンは、コンソールの上部に表示されます。テナンシが複数のリージョンにサブスクライブされている場合、「リージョン」メニューから異なるリージョンを選択してリージョンを切り替えることができます。

リージョン・セレクタが強調表示されたコンソールのイメージ。

複数リージョンにまたがる作業

サービス内で作業する場合、コンソールには、現在選択されているリージョン内のリソースが表示されます。そのため、テナンシにUS West (Phoenix)のCompartmentAのインスタンスと、US East (Ashburn)のCompartmentAのインスタンスが含まれる場合、同じコンパートメント内にインスタンスが存在していても、一度に表示されるのは1つのリージョンのインスタンスのみです。

例として次の図で示すと、「米国西部(フェニックス)」を選択してからCompartmentAを選択した場合、インスタンス1および2がリスト表示されます。コンソールにインスタンス3および4を表示するには、米国東部(アッシュバーン)に切り替える必要があります(その後、インスタンス1および2は表示されなくなります)。

様々なリージョンにインスタンスがあるコンパートメントの概念図

リージョンをまたいで特定のコンパートメント内にあるリソースを表示するには、テナンシ・エクスプローラを使用します。

IAMリソース(コンパートメント、ユーザー、グループ、ポリシー、タグおよびフェデレーション・プロバイダ)はグローバルであるため、コンソールで選択したリージョンとは無関係に参照できます。

セッション・タイムアウトの変更

コンソールでは、非アクティブの期間にユーザーが自動的にサインアウトされます。テナンシ内のユーザーのセッション・アイドル・タイムアウト設定を変更する場合は、「コンソール設定」メニューを使用できます。

  1. 「プロファイル」メニュー(ユーザー・メニュー・アイコン)を開き、「コンソール設定」をクリックします。
  2. メニューの「セッション・タイムアウト」の下で、セッションのアイドル・タイムアウト値を選択します。「カスタム分数」を選択した場合は、5から60までの数値を入力します。
  3. 「変更の保存」をクリックします。

セッション・タイムアウトを変更するには、テナンシの管理者グループに所属している必要があります。または、管理者グループのメンバーから、テナンシのデフォルト・プリファレンスを管理する権限を付与される必要があります。テナンシのデフォルト・プリファレンスを管理する権限をユーザーに付与するポリシーの例を次に示します:

Allow group <group_name> to manage tenancy-preferences in tenancy

言語の切替え

コンソールでは、ブラウザの言語設定が自動的に検出されます。ただし、コンソールを別の言語で表示する場合は、コンソールの上部にある言語セレクタを使用して変更できます。

言語セレクタでは、次の言語がサポートされています:

サポートされている言語
  • 中国語(簡体字)
  • 中国語(繁体字)
  • クロアチア語
  • チェコ語
  • デンマーク語
  • オランダ語
  • 英語
  • フィンランド語
  • フランス語(カナダ)
  • フランス語(ヨーロッパ)
  • ドイツ語
  • ギリシャ語
  • ハンガリー語
  • イタリア語
  • 日本語
  • 韓国語
  • ノルウェー語
  • ポーランド語
  • ポルトガル語(ブラジル)
  • ポルトガル語(ポルトガル)
  • ルーマニア語
  • ロシア語
  • セルビア語
  • スロバキア語
  • スロベニア語
  • スペイン語
  • スウェーデン語
  • タイ語
  • トルコ語

選択した言語はセッション間で保持されます。ただし、言語設定はブラウザに固有です。別のブラウザに変更した場合、コンソールには、言語セレクタで最後に選択した言語でテキストが表示されます。特定のブラウザで初めてコンソールを表示した場合、コンソールにはブラウザの言語設定に従ってコンテンツが表示されます。

サポートへの連絡

コンソールでは、サポート・リクエストを作成することも、Oracleサポートや営業担当とライブ・オンライン・チャットを開始することもできます。詳細は、ヘルプの利用とサポートへの連絡を参照してください。

コンパートメントの理解

ナビゲーション・メニューからサービスを選択すると、左側のメニューにコンパートメント・リストが表示されます。

コンパートメントは、リソースへのアクセスを簡単に制御できるように、リソースを編成するのに役立ちます。テナンシがプロビジョニングされると、オラクル社がルート・コンパートメントを作成します。管理者は、ルート・コンパートメントにさらにコンパートメントを作成し、表示とアクションの実行を許可するユーザーを制御するアクセス・ルールを追加できます。コンパートメントを管理するには、「コンパートメントの管理」を参照してください。

コンパートメントのリストは、アクセス権限のあるコンパートメントのみが表示されるようにフィルタされます。コンパートメントはネスト可能で、あるコンパートメントにアクセスできたとしても、その親にはアクセスできません。アクセスする権限のない親コンパートメントの名前はグレー表示されますが、アクセスできるコンパートメントまで階層を下に移動できます。

コンパートメント・リスト

コンパートメントを選択すると、コンソールには、現在のリージョンのコンパートメント内で表示権限があるリソースのみが表示されます。コンパートメントの選択により、リソースの表示がフィルタされます。別のコンパートメントのリソースを表示するには、そのコンパートメントに切り替える必要があります。別のリージョンのリソースを表示するには、そのリージョンに切り替えるか、テナンシ・エクスプローラを使用する必要があります。

コンパートメントの詳細は、テナンシを設定するためのベスト・プラクティスについて学習およびコンパートメントの管理を参照してください。

表示されるリソース・リストのフィルタリング

リソースを簡単に検索できるように、リソースによっては、表示されるリストをフィルタリングできます。

フィルタは以下のとおりです:

状態: 選択した状態のリソースのみを表示できます。状態の有効な値はリソースごとに異なる場合があります。次に例を示します:

  • 任意の状態 - リソースのすべてのライフサイクル状態が含まれます
  • 使用可能
  • プロビジョニング
  • 終了中
  • 終了済

可用性ドメイン: 単一の可用性ドメインに存在するリソースの場合、選択した可用性ドメインに存在するリソースのみにリストを制限できます。可用性ドメイン固有のリソースのリストは、リソース可用性を参照してください。

タグ: タグ付けがサポートされているリソースでは、タグによってリストをフィルタリングできます。

請求詳細のモニタリング

「テナンシ」「使用状況」セクションでは、組織のサブスクリプション使用状況のスナップショットを取得できます。

サブスクリプションはコミットメント固有であるため、特定のサブスクリプションIDに関連付けられた各コミットメントについて次を表示できます:

  • 合計に対して使用されたクレジット。
  • コミットメントの経過日数。

サブスクリプションに複数のコミットメントが存在する場合、インタフェースによって、アクティブなコミットメントが複数存在することが示されます。たとえば、サブスクリプションに2つのコミットメントがある顧客の場合は、「1/2」が表示されます。

矢印をクリックして、サブスクリプション内のアクティブなコミットメントのページを切り替えます。複数のサブスクリプションが存在している場合は、再び矢印をクリックすると、コミットメントの詳細のページに切り替わります。

「使用状況」セクションの情報は、組織の親テナンシまたは子テナンシのどちらとしてサインインしているかによって異なる可能性があります:

  • 親テナンシは、自らのコミットメント詳細と、サブスクリプションを共有している組織内のすべての子テナンシのコミットメント詳細を表示できます。このようなケースでは、矢印をクリックすると、親テナンシと子テナンシ両方のクレジット使用状況と経過日数をスクロール表示できます。この結果、親テナンシは、各サブスクリプションのすべてのコミットメントについて、組織全体のコミットメント・レベルでのすべての使用状況(クレジット使用状況および経過日数)を俯瞰的に把握できます。
  • 子テナンシがサインインすると、子テナンシが表示できるのは自らのコミットメント詳細のみです。

さらに詳しいコスト・レポート情報を表示するには、「コストの分析」をクリックして「コスト分析」に移動します。組織に基づいたコスト・レポートの詳細は、コスト・レポートの統合およびサブスクリプションの詳細およびコストの表示も参照してください。Oracle Cloud Advisorコスト削減の機会が見つかった場合は、「推奨の表示」をクリックして確認できます。

サインアウト

コンソールからサインアウトするには、「プロファイル」メニュー(ユーザー・メニュー・アイコン)を開いて「サインアウト」をクリックします。

コンソールの可用性

コンソールは高可用性を確保するように設計されています。可用性ドメインごとに少なくとも3つのコンピュート・ノードが保持され、2つ以上のフォルト・ドメインにまたがります。複数のリージョンにわたって可用性を確保するため、複数のリージョン・レルム内の2つのリージョンを使用してトラフィックのロード・バランシングが行われます。次の図に、コンソールのアーキテクチャを示します。

コンソール・サービスのアーキテクチャ

コンソール開発プロセスでは、標準のセキュア・ソフトウェア開発ライフサイクル(SSDLC)プロセスと、可用性を確保し、お客様への影響を最小限に抑えるために設計されたサービスおよびアプリケーションの更新プロセスが使用されます。

ネットワークからのコンソールへのアクセスの許可

ネットワーク管理者がインターネットへのアクセスを制御するために使用するファイアウォール、プロキシ・サーバー、またはその他のデバイスは、コンソールへの接続に影響を及ぼす可能性があります。

コンソールへのネットワーク・アクセスを許可するには、ネットワーク管理者がファイアウォールまたはプロキシ・サーバーの許可リストに次のURLを追加する必要があります:

*.oracle.com
*.oraclecloud.com
*.oracleinfinity.io
oracle.112.2o7.net
consent.trustarc.com (Console cookie preferences)
ノート

コンソールとの通信では、HTTP (80)およびHTTPS (443)の標準TCPポートが使用されます。