データベース移行のトラブルシューティング

Oracle Cloud Infrastructure Database Migrationの使用中に発生する問題のタイプに応じて、OCIコンソールの「メトリック」グラフ、手動バックアップに含まれるログ・ファイルおよびトレイル・ファイル、または移行ページのログを使用すると、根本原因を特定して移行構成を更新することができます。

メトリック

メトリックは、各デプロイメントで5分ごとに収集されます。生成されるデータは、発生する可能性がある問題のトラブルシューティングに役立ちます。

詳細は、データベース移行のメトリックを参照してください。

アラーム

「詳細」ページのメトリックごとに、条件が満たされたときに通知するアラートを作成できます。たとえば、OCPU消費が50%未満になったときに通知するアラームを作成できます。

アラームを作成するには:
  1. メトリック・チャートの「オプション」ドロップダウンで、「この問合せにアラームを作成」を選択します。
  2. アラームの作成ページの「アラームの定義」の下でトリガーを追加します。
  3. 「アラーム設定」で、必要に応じて次のフィールドに入力します:
    • アラーム名: このアラームに関連する通知のタイトルとして使用する名前を入力します。機密情報を入力しないでください。
    • アラームの重大度: アラームが起動状態にあるときに必要となる、レスポンスの認識タイプ。
    • アラーム本体: 送信する通知の内容を入力します。
    • タグ (オプション): このリソースに適用するフリーフォーム・タグを選択または入力します。
    • メトリックの説明: アラームの条件を評価するメトリック。
      • コンパートメント: アラームによって評価されるメトリックを生成するリソースを含むコンパートメントを選択します。選択したコンパートメントは、アラームが格納される場所にもなります。
      • メトリック・ネームスペース: モニターするリソースのメトリックを生成するサービスまたはアプリケーションを入力します。
      • リソース・グループ(オプション): メトリックが属するグループを選択します。
      • メトリック名: メトリックの名前を入力します。メトリックは1つのみ指定できます。
      • 間隔: 集計ウィンドウ、すなわちデータ・ポイントを集計する頻度を選択します。
      • 統計: 集計関数を選択します。
  4. 「メトリック・ディメンション」の値を確認します。オプションで、「+追加ディメンション」をクリックして別のディメンションをアラームに追加します。
  5. 「トリガー・ルール」で、「演算子」「値」および「トリガー遅延分数」のフィールドに入力します。グラフに境界が表示されます。これに対して、アラームが通知をトリガーします。
  6. 「通知」で、必要に応じてフィールドに入力します:
    • 「宛先サービス」では、「通知サービス」を選択します。
    • 「コンパートメント」では、この通知に使用されるトピックを格納するコンパートメントを選択します。
    • 「トピック」では、「トピックの作成」をクリックし、指定の宛先サービスを使用して、トピックおよびサブスクリプション・プロトコルを指定のコンパートメントに設定します。
    • (オプション)「+追加の宛先サービス」をクリックして、別の宛先サービスを追加します。
    • (オプション)アラームが起動状態のときに、指定した間隔で通知を再送信する場合は、「繰返し通知」を有効にして、「通知間隔」を選択します。
    • (オプション)「通知の抑制」を有効にして、評価と通知を一時停止する時間ウィンドウを指定します。これは保守期間に役立ちます。
  7. 「アラームの保存」をクリックします。

詳細は、デフォルトのメトリック・チャートの表示を参照してください。

ログ

データベース移行の「ジョブの詳細」ページには、パフォーマンスをトラブルシューティングするための詳細なエラー情報が表示され、ログにアクセスできます。

データベース移行サービス・ジョブのログ

データベース移行サービスは、すべての移行ジョブ中にログを生成します。

「移行の詳細」ページで、「ジョブ」をクリックし、「ログのダウンロード」をクリックしてログをダウンロードします。

Data Pumpログ

「移行の詳細」ページで、「ジョブ」をクリックし、「リソース」セクションの下の「フェーズ」をクリックします。

移行ジョブのData Pump ExportまたはData Pump Importフェーズで問題が発生した場合は、フェーズ名がクリック可能なハイパーリンクとして表示されます。

ログにアクセスするには、次の2つの方法があります:

  • アクション・メニュー(3つのドット)をクリックし、「データポンプ・ログのダウンロード」をクリックします

  • フェーズ名をクリックすると、「詳細の表示」パネルが開き、「データポンプ・ログのダウンロード」ボタンが表示されます。

エラー・メッセージ

Oracle Cloud Infrastructure Database Migrationのジョブ出力ログにエラー・メッセージが報告されます。

ジョブ出力ログでORAやPR*などのエラーが報告されている場合は、これらのエラーの原因とアクションを理解するために、Oracle Databaseエラー・メッセージ・リファレンス(データベース・エラー・メッセージ)でエラーをコード別に参照できます。

作業リクエストの詳細

「データベース移行ジョブの詳細」および「移行の詳細」ページには、リソース作業リクエストのリストが表示されます。

「作業リクエスト」リストでは、リソースの作成、更新、検証、クローニング、削除などの長時間実行操作をモニターできます。リスト内の作業リクエストをクリックして、「作業リクエストの詳細」ページに移動し、詳細情報を表示します。

OCI作業リクエストの詳細は、作業リクエストを参照してください

接続作成失敗のトラブルシューティング

Oracle Cloud Infrastructure Database Migrationで、接続(odms-connection)リソースが失敗状態になっている場合は、次のステップを実行します。

  1. 接続のOCIDを取得します。

    • OCI Webコンソールの使用:

      OCIコンソールに移動し、「データベース移行サービス」/「データベース接続」を開きます(https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com/odms/registrationsなど)。

      失敗した接続をリストで探し、「アクション」(3つのドット)メニューから「OCIDのコピー」を選択します。

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      失敗した接続が作成されたコンパートメントのOCIDが必要です。

      • すべての接続リソースをリスト表示し、失敗を探します:

        oci database-migration connection list -c `compartmentOCID`
      • 接続の表示名がわかっている場合は、それを使用して結果をフィルタ処理できます:

        oci database-migration connection list -c `compartmentOCID` --display-name `connectionDisplayName`
  2. 接続作成リクエストに関連付けられた作業リクエストのOCIDを取得します。

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      失敗した接続が作成されたコンパートメントのOCIDが必要です。次の例に示すように、database-migration >> work-request >> listを使用して確認できます。

      • 接続のOCIDを使用して作業リクエストをリスト表示します:

        oci database-migration work-request list --resource-id odms-connection-OCID --compartment-id odms-connection-compartment-OCID
      • コンパートメントのOCIDを使用して、コンパートメントの作業リクエストをリスト表示します:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-connection-compartment-OCID
      • sort-byオプションを使用して、結果をdisplayNameまたはtimeCreatedでソートします:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-connection-compartment-OCID --sort-by displayName
      • sort-orderオプションと一緒にascまたはdescを使用します:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-connection-compartment-OCID --sort-oder ASC

        指定できるソート順は1つのみです。--sort-by timeCreatedのデフォルトの順序は降順です。

    • データベース移行REST APIの使用:

      • 接続のOCIDを使用して作業リクエストをリスト表示します:

        ListWorkRequestsを参照してください

        GET /20210929/workRequests?resourceId=odms-connection-OCID&compartmentId=odms-connection-compartment-OCID
      • コンパートメントのOCIDを使用して、コンパートメントの作業リクエストをリスト表示します:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource
      • sort-byオプションを使用して、結果をdisplayNameまたはtimeCreatedでソートします:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource&sortBy=displayName
      • sort-orderオプションと一緒にascまたはdescを使用します:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource&sortOrder=ASC

        指定できるソート順は1つのみです。--sort-by timeCreatedのデフォルトの順序は降順です。

  3. 作業リクエストのOCIDを使用して、失敗に関する詳細、ログおよびエラーを取得します:

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      • 作業リクエスト識別子を使用して詳細を取得します:

        oci database-migration work-request get --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request >> getを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してエラーをリスト表示します:

        oci database-migration work-request-error list --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request-error >> listを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してログをリスト表示します:

        oci database-migration work-request-logs list --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request-logs >> listを参照してください

    • データベース移行REST APIの使用:

      • 作業リクエスト識別子を使用して詳細を取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}

        GetWorkRequestを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してエラーを取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}/errors

        ListWorkRequestErrorsを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してログを取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}/logs

        ListWorkRequestLogsを参照してください

  4. 作業リクエスト内のログおよびエラーを調べて、報告された問題を解決します。

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。

データベース接続のネットワーク接続問題のトラブルシューティング

この機能を使用して、移行を作成または開始する前に接続をテストします。

詳細は、「データベース接続のテスト」を参照してください。

移行作成失敗のトラブルシューティング

Oracle Cloud Infrastructure Database Migrationで、移行(odms-migration)リソースが失敗状態になっている場合は、次のステップを使用して失敗の詳細を収集します:

  1. 移行のOCIDを取得します。

    • OCI Webコンソールの使用:

      OCIコンソールに移動し、「データベース移行サービス」→「移行」を開きます(https://console.us-phoenix-1.oraclecloud.com/odms/migrationsなど)。

      失敗した移行をリストで探し、「アクション」(3つのドット)メニューから「OCIDのコピー」を選択します。

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      失敗した移行が作成されたコンパートメントのOCIDが必要です。

      • すべての移行リソースをリスト表示し、失敗を探します:

        oci database-migration migration list -c `compartmentOCID`

        database-migration >> migration >> listを参照してください

      • 移行の表示名がわかっている場合は、それを使用して結果をフィルタ処理できます:

        oci database-migration migration list -c `compartmentOCID` --display-name `migrationDisplayName`
  2. 移行作成リクエストに関連付けられた作業リクエストのOCIDを取得します。

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      失敗した移行が作成されたコンパートメントのOCIDが必要です。

      • 移行のOCIDを使用して作業リクエストをリスト表示します:

        oci database-migration work-request list --resource-id odms-migration-OCID --compartment-id
         odms-migration-compartment-OCID

        database-migration >> work-request >> listを参照してください

      • コンパートメントのOCIDを使用して、コンパートメントの作業リクエストをリスト表示します:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-migration-compartment-OCID
      • sort-byオプションを使用して、結果をdisplayNameまたはtimeCreatedでソートします:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-migration-compartment-OCID --sort-by displayName
      • sort-orderオプションと一緒にascまたはdescを使用します:

        oci database-migration work-request list --compartment-id odms-migration-compartment-OCID --sort-oder ASC

        指定できるソート順は1つのみです。--sort-by timeCreatedのデフォルトの順序は降順です。

    • データベース移行REST APIの使用:

      • 移行のOCIDを使用して作業リクエストをリスト表示します:

        GET /20210929/workRequests?resourceId=odms-migration-OCID&compartmentId=odms-migration-compartment-OCID

        ListWorkRequestsを参照してください

      • コンパートメントのOCIDを使用して、コンパートメントの作業リクエストをリスト表示します:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource
      • sort-byオプションを使用して、結果をdisplayNameまたはtimeCreatedでソートします:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource&sortBy=displayName
      • sort-orderオプションと一緒にascまたはdescを使用します:

        GET /20210929/workRequests?compartmentId=compartment-OCID-of-resource&sortOrder=ASC

        指定できるソート順は1つのみです。--sort-by timeCreatedのデフォルトの順序は降順です。

  3. 作業リクエストのOCIDを使用して、失敗に関する詳細、ログおよびエラーを取得します:

    • Oracle Database Migrationサービス(database-migration) OCIコマンドライン・インタフェースの使用:

      • 作業リクエスト識別子を使用して詳細を取得します:

        oci database-migration work-request get --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request >> getを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してエラーをリスト表示します:

        oci database-migration work-request-error list --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request-error >> listを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してログをリスト表示します:

        oci database-migration work-request-logs list --work-request-id workRequestId

        database-migration >> work-request-logs >> listを参照してください

    • データベース移行REST APIの使用:

      • 作業リクエスト識別子を使用して詳細を取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}

        GetWorkRequestを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してエラーを取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}/errors

        ListWorkRequestErrorsを参照してください

      • 作業リクエスト識別子を使用してログを取得します:

        GET /20210929/workRequests/{workRequestId}/logs

        ListWorkRequestLogsを参照してください

  4. 作業リクエスト内のログおよびエラーを調べて、報告された問題を解決します。

APIの使用およびリクエストの署名の詳細は、REST APIおよびセキュリティ資格証明を参照してください。SDKについては、ソフトウェア開発キットとコマンドライン・インタフェースを参照してください。