値の変更とライトバックの実行

ダッシュボード・ページまたは分析のユーザーは、表に表示されているデータを変更する機能を使用できる場合があります。

このようにデータを操作する機能は通常、ライトバックと呼ばれます。ユーザーは、ビュー内の値を更新でき、これが、データ・ソース内のレコードにライトバックされたり、分析の他のビューで使用されます。

たとえば、販売ノルマがライトバック・フィールド、売上高がデータ・ウェアハウスからのフィールド、そしてノルマのパーセンテージが計算フィールド(売上高/販売ノルマ)として定義される分析を作成します。販売ノルマは分析を表示しながら変更可能であり、ノルマのパーセンテージのフィールドは適切に再計算されます。

注意:

ログオンしたユーザーがすでに表示しているダッシュボードに、ライトバックを使用して変更されたデータの分析が含まれる場合、ダッシュボードのデータは自動的にはリフレッシュされません。更新されたデータを表示するには、ユーザーが手動でダッシュボードをリフレッシュする必要があります。

値と様々なタイプのユーザーの変更について

値は、権限に基づいてユーザーが変更できます。

値の変更機能によって、次のタイプのユーザーが影響を受けます。

  • リポジトリの管理者が、ライトバックを考慮に入れてリポジトリ内の列を構成します。

  • 管理者がライトバック用に権限を設定してライトバック・テンプレートを用意し、管理者とコンテンツ設計者がダッシュボード内および分析内の表ビューからのライトバックのために構成します。

  • エンド・ユーザーは、表ビューのレコードを変更します。

ライトバックのプロセス

ユーザー機能にライトバックを組み込むには、このプロセスに従う必要があります。

次のリストに、ライトバック・プロセスのステップを示します。

  1. コンテンツ設計者は、リポジトリの管理者と協力して組織でのレポートのニーズを評価し、必要なライトバック列とそれを表示する分析のリストを作成します。

    階層列では、ライトバック機能はサポートされませんが、属性列、メジャー列および二重列では、ライトバック機能はサポートされます。二重列では、表示列にライトバックできます。コード列は自動的には解釈されません。

  2. リポジトリの管理者は、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionメタデータ・リポジトリ作成者ガイドで説明されているように、Oracle BI Server、およびライトバック用に使用できるようにする必要がある列を構成します。

  3. 管理者は、次のタスクを行います。

    1. ライトバックのテンプレートとして使用するSQLコードのファイルを準備します。

    2. ライトバックの設定および使用のための適切な権限を付与します。たとえば、管理者は、ユーザーが値を変更できるビューを設定するための権限を付与します。

    ライトバック・テンプレートと権限については、Oracle Business Intelligence Enterprise Editionシステム管理者ガイド分析とダッシュボードにおけるライトバックのための構成を参照してください。

  4. コンテンツ設計者は、列へのライトバック機能の追加に記載のとおり、1つ以上の列をライトバックに対して有効にします。

  5. コンテンツ設計者は、表ビューへのライトバック機能の追加に記載のとおり、表ビューをライトバックに対して有効にします。

  6. コンテンツ設計者は、ダッシュボード・ページまたは分析の表ビューに表示されるデータの変更に記載のとおり、ライトバックの使用に関する情報をユーザーに提供します。

  7. ユーザーは、必要に応じてビューの値を変更します。

列へのライトバック機能の追加

列に対してライトバック機能を有効にするために、管理者とコンテンツ設計者は「列のプロパティ」ダイアログの「ライトバック」タブを使用します。

適切な権限を設定し、属性列、メジャー列または二重列を、リポジトリで書込み可能として設定する必要があります。列と、管理者が用意したライトバック・テンプレートを必ず関連付けます。その列を含むすべての表ビューで、ライトバック可能として列を表示できます。

列に対してライトバック機能を有効にするには:

  1. 「基準」タブで、編集する分析を開きます。
  2. ライトバック機能を有効にする列の横の「オプション」ボタンをクリックし、「列のプロパティ」を選択します。

    「列のプロパティ」ダイアログが表示されます。

  3. 「ライトバック」タブをクリックします。

    リポジトリで、列に対してライトバックが有効になっている場合、「ライトバックの有効化」ボックスが使用可能です。

  4. 「ライトバックの有効化」ボックスをクリックします。

    ライトバックの他のオプションが表示されます。

  5. 「テキスト・フィールドの幅」ボックスで、列の幅を指定します。
  6. 「OK」をクリックして「列のプロパティ」ダイアログを閉じます。

表ビューへのライトバック機能の追加

表ビューに対してライトバック機能を有効にするには、「表のプロパティ」ダイアログの「ライトバック」タブを使用します。

表ビューに対してライトバック機能を有効にするには:

  1. 「分析」エディタで、編集する表ビューを開きます。
  2. 「プロパティの表示」ツールバー・ボタンをクリックします。

    「表のプロパティ」ダイアログが表示されます。

  3. 「ライトバック」タブをクリックします。
  4. 「ライトバックの有効化」ボックスが選択されていることを確認します。
  5. 「テンプレート名」ボックスを選択し、値のライトバックに使用するテンプレートの名前を入力します。

    テンプレート名が適切かどうかを管理者に確認します。

  6. 「OK」をクリックします。

ビューでのライトバックのモードについて

ライトバックが有効になっている場合は、ユーザーは複数のモードで作業できます。

ビューでライトバックを有効にし、システム・デフォルトを受け入れた場合、ユーザーが値を操作できるモードは2つあります。

  • 表示モード: このモードでは、ユーザーは値を表示します。「更新」ボタンをクリックして編集モードに入るまで、ユーザーは値を変更できません。

    注意:

    ログオンしたユーザーがすでに表示しているダッシュボードに、ライトバックを使用して変更されたデータの分析が含まれる場合、ダッシュボードのデータは自動的にはリフレッシュされません。更新されたデータを表示するには、ユーザーが手動でダッシュボードをリフレッシュする必要があります。
  • 編集モード: このモードでは、ユーザーは値を変更します。編集モードに入るには、ユーザーは、ビューで「更新」ボタン(使用可能な場合)をクリックします。編集モードでは、ユーザーは列にデータを入力し、次のボタンをクリックできます。

    • 元に戻す: ユーザーがまだデータ・ソースにライトバックしていない変更を元の値に戻します。ユーザーは編集モードのままです。

    • 適用: ユーザーが行った変更をデータ・ソースにライトバックし、ビューをリフレッシュして、これらの変更に基づいた最新のデータを表示します。ユーザーは編集モードのままです。

    • 完了: ユーザーが行った変更をデータ・ソースにライトバックし、ビューをリフレッシュして、これらの変更に基づいた最新のデータを表示してから、ユーザーを表示モードに戻します。

これらのボタンのラベルは、ビューの「プロパティ」ダイアログの「ライトバック」タブでオプションを使用して変更できます。「表モードの切替え」ボックスを使用して、ユーザーが表示モードと編集モードを切り替えられないようにすることもできます。かわりに、常に編集モードのままになります。切替えが無効な場合、「更新」ボタンはビューに表示されません。