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マニュアルページセクション 1M: システム管理コマンド Oracle Solaris 11.1 Information Library (日本語) |
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- IPv6 自動構成のデーモン
/usr/lib/inet/in.ndpd [-adt] [-f config_file]
in.ndpd は、IPv6 の近傍検索および IPv6 のステートレスおよびステートフルアドレス自動構成のホストとルーター両方の自動構成コンポーネントを提供します。特に、in.ndpd には次が実装されています。
ルーター検索
接頭辞検索
パラメータ検索
ステートフルアドレス自動構成の呼び出し
ステートレスアドレス自動構成
ステートレスアドレス自動構成のプライバシ拡張機能
次を含む近傍探索のその他の特性は、ip6(7P) によって実装されています。
アドレス解決
近傍不到達検出
リダイレクト
重複アドレス検出機能は、システムカーネルによって実装されています。
in.ndpd は、サービス管理機能 (SMF) により、サービス識別子を使用して管理されます。
svc:/network/routing/ndp:default
/etc/inet/ndpd.conf ファイルが存在しないか、またはこのファイルでネットワークインタフェースの AdvSendAdvertisements 変数が true に設定されていない場合、in.ndpd はノードをそのインタフェースのホストにします (つまり、ルーター要請メッセージを送信し、受信したルーター通知メッセージを使用してノードを自動構成します)。in.ndpd は、接頭辞通知からグローバルスコープまたはサイトローカルスコープのアドレスを自動構成するだけです。
インタフェースの AdvSendAdvertisements が true に設定されている場合、in.ndpd はそのインタフェースのルーター機能を実行します (つまり、接続されているホストを自動構成するためにルーター通知メッセージを送信します) が、受信した通知を自動構成に使用しません。ただし、in.ndpd は通知を送信するときに、自身に送信した通知を使用してその接頭辞を自動構成します。
ステートレス自動構成では、ホストを手動で構成する必要はなく、ルーターの構成は (もしあれば) 最小限であり、追加のサーバーも必要ありません。ステートレス機構では、ホストが固有のアドレスを生成でき、ローカルの情報とともにルーターによって通知されたローカルでない情報を使用してアドレスが生成されます。in.ndpd は、これらの各アドレスの論理インタフェースを plumb します。
ステートフル自動構成には、dhcpagent(1M) デーモンと DHCPv6 プロトコルの使用が関係します。dhcpagent デーモンは、取得したアドレスの論理インタフェースの plumb、リースの維持、および重複アドレスの処理を担当します。in.ndpd は、dhcpagent デーモンを自動的に起動し、DHCPv6 を起動すべきときにシグナルを送信します。また、in.ndpd は dhcpagent が論理インタフェースを構成したときにそれを検出し、受信したルーティング通知メッセージに従ってそれぞれに対して適切な接頭辞長を設定します。in.ndpd は dhcpagent を停止しません。必要に応じて dhcpagent を制御するには、ifconfig(1M) を使用します。
インタフェースに自動構成された一時アドレスを実装することもできます。一時アドレストークンは、ホスト上の 1 つ以上のインタフェースに対して有効にできます。ただし、標準の自動構成された IPv6 アドレスとは異なり、一時アドレスはサイト接頭辞とランダムに生成された 64 ビット数から構成されます。このランダムな数は、IPv6 アドレスのインタフェース ID 部分になります。リンクローカルアドレスの生成では、一時アドレスがインタフェース ID として使用されません。
カーネルが重複した一時アドレスを検出すると、in.ndpd は自動的に別のアドレスを選択します。
ルーターは、リンクに割り当てられているすべての接頭辞を通知します。IPv6 ホストは、近傍検索を使用してローカルルーターからサブネット接頭辞を取得します。ホストは、インタフェースの MAC アドレスから生成されたインタフェース ID とサブネット接頭辞を組み合わせることによって、自動的に IPv6 アドレスを作成します。ルーターが存在しない場合、ホストはリンクローカルアドレスだけを生成できます。リンクローカルアドレスは、同じリンク上のノード間の通信でのみ使用できます。
IPv6 アドレス自動構成を有効にする方法については、『Solaris のシステム管理 (IP サービス)』を参照してください。
サポートされているオプションおよび同等の SMF サービスプロパティーを以下に示します。SMF サービスプロパティーは、次の形式のコマンドを使用して設定されます。
# routeadm -m ndp:default key=value
ステートレスおよびステートフルアドレス自動構成をオフに設定します。設定すると、デーモンはアドレスの自動構成もアドレスの再採番も行いません。このオプションには、ndpd.conf(4) の次の行と同じ効果があります。
ifdefault StatefulAddrConf off ifdefault StatelessAddrConf off
このオプションの使用は、stateless_addr_conf プロパティーを false に設定することと同じです。
stdout に対する大量のデバッグ出力をオンに設定します。設定すると、このプログラムがフォアグラウンドで実行され、制御端末に接続されたままになります。このオプションの使用は、debug プロパティーを true に設定することと同じです。
構成情報としてデフォルトの /etc/inet/ndpd.conf の代わりに config_file を使用します。このオプションの使用は、config_file プロパティーを使用する構成ファイルに設定することと同じです。
すべての送受信パケットの stdout への記録 (出力) をオンに設定します。設定すると、このプログラムがフォアグラウンドで実行され、制御端末に接続されたままになります。そのため、このオプションは SMF の下では実行できません。
構成ファイル。このファイルは、ホスト上に配置する必要はありませんが、in.ndpd がホストに自動構成情報を通知できるようにするため、ルーター上に配置する必要があります。
属性についての詳細は、マニュアルページの attributes(5) を参照してください。
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dhcpagent(1M), ifconfig(1M), routeadm(1M), svcadm(1M), ndpd.conf(4), attributes(5), icmp6(7P),ip6(7P), attributes(5), smf(5)
Narten, T.、Nordmark, E.、Simpson, W. 著、『RFC 2461, Neighbor Discovery for IP Version 6 (IPv6)』、The Internet Society 発行、1998 年 12 月
Thomson, S.、Narten, T. 著、『RFC 2462, IPv6 Stateless Address Autoconfiguration』、The Internet Society 発行、1998 年 12 月
Narten, T. および Draves, R. 著、『RFC 3041, Privacy Extensions for Stateless Address Autoconfiguration in IPv6』、The Internet Society 発行、2001 年 1 月
SIGHUP シグナルを受信すると、in.ndpd が再起動し、/etc/inet/ndpd.conf が再度読み取られます。
in.ndpd デーモンサービスは、サービス管理機能 smf(5) により、サービス識別子の下で管理されます。
svc:/network/routing/ndp:default
有効化、無効化、再起動要求など、このサービスに対する管理操作は、svcadm(1M) または routeadm(1M) を使用して実行できます。
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