Oracle® Solaris 11.2 での暗号化と証明書の管理

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更新: 2014 年 9 月
 
 

公開鍵技術の管理

KMF は、公開鍵技術 (PKI) の管理を集中化します。Oracle Solaris には、PKI テクノロジを使用する異なるアプリケーションがいくつか含まれています。各アプリケーションはそれぞれ独自のプログラミングインタフェース、鍵格納メカニズム、および管理ユーティリティーを提供します。アプリケーションがあるポリシー適用メカニズムを提供する場合、そのメカニズムはそのアプリケーションにしか適用されません。KMF では、アプリケーションは統一された管理ツール群、単一のプログラミングインタフェース群、および単一のポリシー適用メカニズムを使用します。これらのインタフェースを採用したすべてのアプリケーションの PKI ニーズは、これらの機能によって管理されます。

    KMF では、次のインタフェースによって公開鍵技術の管理が統一されます。

  • pktool コマンド – さまざまなキーストア内の PKI オブジェクト (証明書など) を管理します。

  • kmfcfg コマンド –PKI ポリシーデータベースとサードパーティーのプラグインを管理します。

    PKI ポリシー決定には、ある操作の検証方法などの操作が含まれます。また、PKI ポリシーは証明書の適用範囲を制限することもできます。たとえば、ある証明書が特定の目的にしか使用できないことを主張する PKI ポリシーを定義できます。そのようなポリシーは、その証明書がほかの要求のために使用されるのを禁止します。

  • KMF ライブラリ – ベースとなるキーストアメカニズムを抽象化するプログラミングインタフェースが含まれています。

    アプリケーションは特定のキーストアメカニズムを選択する必要がなく、あるメカニズムから別のメカニズムへ移行できます。サポートされているキーストアは、PKCS #11、NSS、および OpenSSL です。このライブラリに含まれるプラグイン可能フレームワークを使えば、新しいキーストアメカニズムを追加できます。したがって、アプリケーションがある新しいメカニズムを使用する場合、アプリケーションを若干変更するだけで、その新しいキーストアを使用できるようになります。