Oracle® Solaris Studio 12.4: OpenMP API ユーザーズガイド

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更新: 2014 年 12 月
 
 

2.5 OpenMP プログラムの確認と分析

Oracle Solaris Studio では、OpenMP プログラムのデバッグと分析に役立ついくつかのツールが提供されています。

  • dbx は、制御されたプログラムの実行および停止したプログラムの状態の検査を行う機能を提供する対話型のデバッグツールです。dbx は、OpenMP 用に調整された機能 (並列領域へのシングルステップ実行、領域内の shared、private、threadprivate 変数の出力、並列領域とタスク領域に関する情報の出力、同期イベントの追跡など) を提供しています。詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4: dbx コマンドによるデバッグ を参照してください。

  • コードアナライザは、静的なソースコード検査、および実行時のメモリーアクセス検査を提供するツールです。検出される静的エラーには、malloc() の戻り値検査の欠落、NULL ポインタ間接参照、関数の復帰なしなどがあります。検出されるメモリーアクセスエラーには、割り当てられていないメモリーの読み取り/書き込み、初期化されていないメモリーの読み取り、解放済みメモリーの読み取り/書き込みなどがあります。詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4: コードアナライザユーザーズガイド を参照してください。

  • スレッドアナライザは、マルチスレッドアプリケーションでデータの競合とデッドロックを検出するためのツールです。これは、OpenMP、POSIX スレッド、Oracle Solaris スレッド、またはこれらの組み合わせを使用して記述されたアプリケーションで動作します。詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4: スレッドアナライザユーザーズガイド および tha(1) と libtha(3) のマニュアルページを参照してください。

  • パフォーマンスアナライザは、アプリケーションのパフォーマンスを分析するためのツールです。このツールは、呼び出しスタックの統計的な標本収集に基づいてパフォーマンスデータを収集し、関数、呼び出し元と呼び出し先、ソース行、および命令のパフォーマンスのメトリックを表示します。パフォーマンスアナライザは、OpenMP のパフォーマンス (OMP ワーク、OMP 待ち、および OMP オーバーヘッドのメトリック、アプリケーションのユーザーモードビューとマシンモードビューなど) を理解するために役立つ機能を提供しています。詳細は、Oracle Solaris Studio 12.4: パフォーマンスアナライザ および collect(1) と analyzer(1) のマニュアルページを参照してください。