標準Profitabilityモデルのドライバと式の定義

割当がソースから宛先へのデータの方向を決定するのに対して、これらの割当に関連するドライバは配賦の値を計算するために使用されます。

ドライバは、ソース交差値を宛先交差に割り当てる式を提供します。ドライバ・メジャーおよびドライバ式では、変数を使用してモデル要素を表したり、算術オペランドを使用してドライバ値を計算できるため、モデルの柔軟性が向上します。

配賦は、1つのソースから1つの宛先への単純な計算から、複数の宛先に配分される複雑な計算まで様々です。ドライバを作成する際、値の計算方法を制御する式を関連付けます。均等配布ドライバまたはパーセンテージ・ドライバなどの定義済の式から選択するか、カスタム式を作成します。

VolumeおよびRateなどのドライバ・メジャーは、計算を実行する式内で変数として使用されます。メジャー・ディメンションの0レベルのメンバーは、ドライバ・メジャーとして選択されます。ドライバ・メジャーは、Oracle Essbaseデータベース内で作成および保存されますが、モデルがデプロイされるまでは検証されません。

ドライバは、費用および収益値の両方に適用でき、多くの値に再利用できます。ドライバに関連付けられている式が保存され、データは保存されません。ドライバを変更すると、そのドライバを使用するすべての配賦に変更が自動的に適用されます。

注:

配賦で使用されるドライバを変更または削除する場合は、計算スクリプトを再生成し、モデルを再計算する必要があります。この種の変更によって、Essbaseデータベースの構造に影響が生じることはありませんが、計算結果は異なってきます。

モデルに必要な各ドライバについて、次のタスクを実行します:

  • ドライバを添付するモデル・レイヤーや関連する式などを指定し、新しいドライバを定義します。ドライバの定義を参照してください。

  • この計算を使用するディメンション・メンバーにドライバを関連付けます。標準Profitabilityドライバの選択を参照してください。

  • ドライバ・ディメンションの選択されているメンバーにドライバを割り当て、計算フローを設定します。 標準Profitability割当の操作

各ステージに対して、1つのディメンションがドライバ・ディメンションとして選択されている必要があります。ドライバの値を取得して結果を計算するときには、ドライバ式が使用されます。

たとえば、計算プロセスでは、ソース交差のNetCostForAssignmentメジャーの値に係数を乗算することで、各宛先交差に配賦する金額が決定されます。計算された金額は、宛先交差のCostReceivedPriorStageメジャー(ステージ内割当の場合は、CostReceivedIntraStageメジャー)に配置されます。

ドライバ係数は、現在計算されている宛先交差のドライバ値とすべての宛先交差の合計ドライバ値との比率です。現在の宛先交差の値は、CalculatedDriverValueドライバ・メジャーの割当に保管されます。すべてのドライバの合計はTotalDriverValueドライバ・メジャーに保管されます。アイドル費用の追跡が使用可能になっている場合にのみ、OverrideTotalDriverValueドライバ・メジャーがソース交差に入力されます。ドライバの合計値は、常にソースに添付されます。

式およびドライバの使用方法の詳細は、次の項を参照してください: