アプリケーション・データベースの作成とリフレッシュ

「データベースの管理」ページで、アプリケーションの各プラン・タイプにおけるOracle Hyperion Planningのデータ格納に使用されるアプリケーション・データベースを作成およびリフレッシュできます。データベースはディメンション、階層メンバー、属性およびアプリケーションで指定される他のデータに基づいて構成されます。

Oracle Essbaseにより暗号化されたデータ・ファイル(essbase.sec)が作成され、アクセス権限情報が保管されます。

アプリケーションを作成する場合、「作成」を選択してアプリケーション・データが保管されるPlanningマルチディメンショナル・データベースを更新します。アウトラインを作成する際、パフォーマンスを向上させ、ユーザーが変更をすばやく利用できるように、データベースの変更およびアクセス権限を個別に転送できます。アウトラインの完了後、データベース情報をリフレッシュする場合にアクセス権を含むことを推奨します。

アプリケーションの構造を変更したら、アプリケーション・データベースを必ずリフレッシュする必要があります。アプリケーションのPlanningデータベースをリフレッシュするまで、アプリケーションの変更がユーザーによるデータの入力および承認タスクに影響を与えることはありません。たとえば、エンティティ・メンバーのプロパティ修正、シナリオの追加またはアクセス権限の変更が行われた場合、これらの変更はアプリケーション・データベースがリフレッシュされるまでPlanningリレーショナル・データベースに保管されます。

リフレッシュの実行中:

  • セキュリティ・フィルタが更新されます。

  • 通貨換算計算スクリプトが更新されます。

  • メンバーまたは関連するプロパティがリレーショナル・データベースからマルチディメンショナル・データベースに反映されます。

  • マルチディメンショナル・データベースでカスタム属性が追加、変更、削除されます。

  • Planningアウトラインで為替レート値の再移入が行われます。

  • 一部の勘定科目のメンバーの式が動的に生成または更新されます。

  • 別名表への追加や変更とそのディメンションやメンバーへの関連付けが更新されます。

  • Planningアプリケーションが再構築されます。

  • UDAがPlanningアプリケーションに追加されます。

注意:

作成またはリフレッシュ前にアプリケーションをバックアップするようにお薦めします。アプリケーションおよびアプリケーション・データベースのバックアップを参照してください。これらのステップに従うと、データベースのデータに影響を与えます。「作成」をクリックすると、データが削除され、Planningプラン・タイプが再構築されます。「リフレッシュ」をクリックすると、データの入れ替えが行われます。重要な情報は、Essbaseの操作の考慮事項を参照してください。

管理者が「データベースの作成」または「データベースのリフレッシュ」を使用すると、アプリケーションの所有者を含む他のユーザーがすべてのタスクを利用できなくなります。

Planningデータベースをリフレッシュする前に、すべてのユーザーがPlanningアプリケーションからログオフする必要があります。Oracleでは、Planningアプリケーションをリフレッシュする前に管理者がすべてのユーザーに対し、作業を中止して保存し、アプリケーションを閉じるようブロードキャスト・メッセージを送信することをお薦めしています。Planningでは、リフレッシュ中にユーザーのログオフは行われません。メンテナンス中のアプリケーションの使用制限を参照してください。

アプリケーションのリフレッシュに要する時間は、アプリケーションのエンティティおよびユーザー数などの要因に依存します。ユーザーの数が多かったり、セキュリティ・フィルタが存在すると、リフレッシュ時間は長くなります。オフピーク時にアクセス権限情報の転送を行えば、システム稼働率の最適化を図ることが可能です。

アプリケーション・データベースを作成またはリフレッシュするには:

  1. アプリケーションをバックアップします。アプリケーションおよびアプリケーション・データベースのバックアップを参照してください。
  2. 「管理」「アプリケーション」の順に選択します。
  3. 「データベースの作成」または「データベースのリフレッシュ」を選択します。
  4. 次のオプションを選択します:
    • データベース: アプリケーションのPlanningデータベースを作成またはリフレッシュします。

    • カスタム定義関数の更新: アプリケーション・データベースの作成またはリフレッシュ時に、アプリケーションのPlanningカスタム定義関数を更新します。

      カスタム定義関数の操作の詳細は、 Oracle Essbaseデータベース管理者ガイド を参照してください。

    • セキュリティ・フィルタ: サードパーティ・アプリケーションによる使用のため、セキュリティ・フィルタを作成します。アプリケーションのすべてのユーザーに対するセキュリティ・フィルタを作成する場合、「セキュリティ・フィルタ」を選択し、「制限の検証」は選択しません。選択したユーザーに対してセキュリティ・フィルタを生成するには、セキュリティ・フィルタの管理を参照してください。

      アクセス権限は、暗号化されたデータ・ファイル(essbase.sec)に保管されます。

      ヒント:

      すべてのユーザーに対しセキュリティ・フィルタを生成する前に、「アプリケーションを使用可能にする」オプションを「管理者」に設定して、アプリケーションへのユーザーのアクセス権限を制限します。セキュリティ・フィルタの生成後、設定を「すべてのユーザー」に戻します。メンテナンス中のアプリケーションの使用制限を参照してください。

      注:

      動的メンバーへのアクセス権を持つユーザーのセキュリティ・フィルタを作成またはリフレッシュした後、Essbaseバケット名が、実際のメンバー名の代わりに、動的メンバーのフィルタ行に表示されます。

    • 共有メンバー: メンバー(基本および共有)のすべてのインスタンスに設定されたアクセス権限を評価して、すべてに最も制限の少ないアクセス権限を適用します。たとえば、共有メンバーの親がそのすべての子へ書込み権限を割り当て、別の親の下の別の共有メンバーがそのすべての子に読取り権限を割り当てている場合、基本メンバーとそのすべての共有メンバーには書込み権限が与えられます(例は共有メンバーへの有効なアクセス権限についてを参照)。

      注:

      アプリケーションが共有メンバー・セキュリティに依存しない場合は、パフォーマンスを向上させるためにこのオプションをクリアすることを検討してください。

      このオプションがクリアされている場合、共有メンバーは基本メンバーに割り当てられたセキュリティを継承します。

    • 制限の検証: Essbaseのセキュリティ・フィルタ制限である64KB/行を超過しているセキュリティ・フィルタを識別します。このオプションにより、Essbaseセキュリティ・フィルタを作成する前にフィルタ・サイズが検証され、サイズ制限が超過しないよう検証されます。

  5. Planningデータベースでデータを作成またはリフレッシュするには、「作成」または「リフレッシュ」をクリックします。
  6. 確認メッセージをレビューします。続行するには、「作成」または「リフレッシュ」をクリックします。更新が完了したら、「終了」をクリックします。

    注:

    作成またはリフレッシュの処理に多少時間がかかる場合、「バックグラウンドで実行」をクリックしてステータスを表示せずにプロセスをバックグラウンドで実行できます。

    バックグラウンドでの作成またはリフレッシュの結果を見るには、Planningログを表示します。ログの詳細は、 Oracle Enterprise Performance Management Systemインストールおよび構成トラブルシューティング・ガイド を参照してください。