ジョブは、順序付けられた1つ以上のタスクが編成された構成です。ジョブ内のタスクは複数のフェーズに編成でき、その場合は、あるフェーズの実行が完了してから次のフェーズが開始されます。ジョブの実行は、EDQまたは外部スケジューラのいずれかを使用してスケジュールできます。
タスクとは、スナップショット、プロセス、エクスポート、結果ブック・エクスポートまたは外部タスクを実行することです。
ジョブにはトリガーを含めることもできます。トリガーを使用すると、リアルタイム・プロセスを開始したり、フェーズ内の他のタスクの実行開始前、または他の全タスクの完了後に、他のジョブを開始できます。
ジョブの完了時に送信されるジョブ通知Eメールを構成できます。Eメールにはジョブのステータス(つまり、ジョブが成功したか失敗したか)が示され、ジョブの実行中に発生した警告やエラーの詳細も記載されます。詳細は、「ジョブ通知」トピックを参照してください。
ジョブの構成時に使用可能な各種オプションの詳細は、「実行オプション」を参照してください。
ジョブの定義では、プロセス実行時のすべてのランタイム・オプション(プロセス実行プリファレンス)、および次の機能に完全にアクセスできます。
ジョブを定義するには、プロジェクト・ブラウザ(各プロジェクト内)の「 Jobs」セクションを右クリックし、新しいジョブを作成します。ジョブを設定し、順序付けられたタスクのセットを追加します。次に、ジョブを任意の時間に実行するようにスケジュールできます。
たとえば、次のジョブは、クライアントの顧客の完全スクリーニングをウォッチリストと照合して実行するように、3つのフェーズで設計されています。
第1フェーズでは、外部タスクを使用して新しいリストがダウンロードされます。
第2フェーズでは、顧客データおよびウォッチリストの両方のスナップショットが作成され、照合の準備が行われ、照合されます。
最後の第3フェーズでは、結果ブック・エクスポートによってサマリー結果がファイルに書き込まれます。
ジョブ内の各タスクをクリックして、タスクの構成を検査または編集します。
注意: スナップショットおよびエクスポートのジョブ構成では、クライアント側データ・ストアではなくサーバー側データ・ストアを使用する必要があります。 |
フェーズを使用すると、ジョブ内でのタスクの実行順序を制御できます。たとえば、あるタスクが完了してから次のタスクが開始するようにする場合は、2つのフェーズを使用する必要があります。後のフェーズは前のフェーズが完了した後にのみ実行されます。
1つのフェーズ内では、すべての構成済タスクが可能なかぎり迅速に実行され、可能な場合はライセンス済の複数のスレッドを共有してパラレルに実行されます。同じフェーズ内で複数のチェーン・プロセスを実行することもでき、その場合は、複数のプロセスが単一のプロセスとして効率的に実行されます。
フェーズは、前のフェーズの結果に基づいて、条件付きで実行できます。ジョブ内にフェーズを構成する際は、3つの実行オプションがあります。
フェーズでエラーが発生した場合は、「Execute regardless」または「Execute on failure」フェーズが「Clear Error?」ボタンが選択された状態でそれより前に実行されていないかぎり、「Execute on success」フェーズはすべて停止します。
画面の右側にあるツール・パレットから、トリガーをジョブに追加できます。「Run Job」トリガーおよび「Shutdown Web Services」トリガーの2タイプのトリガーを使用できます。
トリガーおよびジョブ内でのトリガーの使用方法の詳細は、「トリガーの使用」を参照してください。
EDQのjmxtools.jarファイルには、コマンドライン・ユーティリティのコレクションが含まれています。runjobコマンドを使用するとコマンドラインからジョブを実行できるため、外部のスケジューラやアプリケーションと統合できます。
jmxtools.jarのコマンドは、EDQがインストールされている場所から使用できます。コマンドの形式は次のとおりです。
java.exe -jar jmxtools.jar <command> <arguments> <optional arguments>
各コマンドでは様々な引数が使用され、大/小文字が区別されます。
ジョブの実行に使用するコマンドはrunjobです。このコマンドには、ジョブ名、プロジェクト名、ユーザー名、パスワード、サーバーおよびポートをすべて指定する必要があり、引数は大/小文字が区別されます。
コマンド例:
次のコマンドは、コマンドラインからジョブを実行する場合に使用します。
java.exe -jar jmxtools.jar runjob -job Job1 -project ClientProject
-u adminuser -p adminpassword localhost:9005
このコマンドは次のことを指定します。
注意: コマンド構文では、スペースを含む名称(プロジェクト名やユーザー名など)は二重引用符で囲む必要があります。たとえば、呼び出すジョブを格納したプロジェクト名が「Master Data Analysis」の場合は、「...-project "Master Data Analysis"...」という構文を使用する必要があります。 |
オプションの引数:
デフォルトでは、runjobコマンドは、ジョブが完了するまでコンソールの制御をユーザーに返しません。また、ジョブに必要なリソースのいずれかがロックされている場合は、そのリソースが使用可能になるまで無制限に待機します。オプションの引数である-nowaitおよび-nolockwaitを使用すると、このデフォルトの動作を変更できます。
終了ステータス
ジョブが完了すると、終了ステータス(0または1)が返されます。終了ステータス0はジョブが正常に完了したことを示し、終了ステータス1はジョブにエラーがあったことを示します。
例
次のWindowsバッチ・ファイルの構文例は、EDQで指定のジョブを呼び出し、ジョブが失敗した場合は返された終了ステータスを使用してエラー・メッセージを表示する簡単な方法を示しています。
@ECHO OFF
java -jar jmxtools.jar runjob -job [Job Name] -project [Project Name] -u [User Name] -p [Password] [Server Name]:9005
IF ERRORLEVEL 1 GOTO error
ECHO Job ran successfully
GOTO end
:error
ECHO An error occurred running the job
:end
ジョブを削除するには、プロジェクト・ブラウザでジョブをクリックして[Delete]キーを押すか、プロジェクト・ブラウザでジョブを右クリックして「Delete」を選択します。ジョブを削除しても、そのジョブに含まれるプロセスは削除されません。
注意: ジョブを削除すると、そのジョブに関連付けられた結果も削除されます。ジョブに含まれるプロセスのいずれかが、そのジョブによって最後に実行された場合は、そのプロセスの最後の結果セットがジョブとともに削除されます。その結果、プロセスを表示したときに、そのプロセス内のプロセッサには失効のマークが付けられます。 |
Oracle (R) Enterprise Data Qualityオンライン・ヘルプ バージョン8.1
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