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Oracle Database Workspace Manager開発者ガイド
11gリリース1(11.1)
E05678-02
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B Workspace Managerの別のリリースへの移行

この付録では、バージョン対応表を、Workspace Managerのあるリリースから別のリリースに移行する方法について説明します。現行のリリースへのアップグレード、または以前のメジャー・リリース(リリース1(9.0.1)以上)へのダウングレードが可能です。次に例を示します。

アップグレードまたはダウングレードのいずれを実行しても、表はバージョン対応のまま残ります。アップグレードまたはダウングレードを実行する前に、バージョニングを使用禁止にする必要はありません。

B.1 Workspace Managerのアップグレード

Workspace Managerを以前のリリースから特定のメジャー・リリースの現行最上位リリース番号に更新するには、更新するリリースの適切なパッチセットがあることを確認してください。最新のパッチセットはOracle MetaLinkで入手できます。アップグレードの手順は、次のとおりです。

  1. システム・プロンプトで、アップグレードするリリースのインストール・ディレクトリに移動します。現行のOracle Database 11g インストールに含まれているWorkspace Managerリリースにアップグレードする場合は、$ORACLE_HOME/rdbms/adminに移動します。

  2. SQL*Plusを起動します。

  3. SYSDBA権限を持つユーザーとして、データベース・インスタンスに接続します。

  4. インスタンスを停止します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    
  5. インスタンスをRESTRICTモードで起動します。

    SQL> STARTUP RESTRICT
    
  6. WM_INSTALLATIONビューのOWM_VERSION値を調べて、Workspace Managerソフトウェアの現行のリリース番号を確認します。

    SQL> SELECT * FROM wm_installation;
    

    OWM_VERSION値がNOT_INSTALLEDの場合、Workspace Managerは現在インストールされていません。

    OWM_VERSION値がBETA_RELEASEの場合、アップグレードはサポートされていません。すべてのバージョン対応表に対してDisableVersioningを使用し、以前のリリースのアンインストール・スクリプトを使用して、以前のリリースのWorkspace Managerをアンインストールし、現行のリリースのWorkspace Managerソフトウェアをインストールします。

    WM_INSTALLATIONビューが存在しない場合は、次のスクリプトを実行して、ビューを作成します。

    SQL> @owmcmdv.plb
    
  7. 正常に実行されたかどうかを後で確認するために、結果をログ・ファイルにスプールするようにシステムを設定します。次に例を示します。

    SQL> SPOOL catoutowmu.log
    
  8. owmupgrd.plbアップグレード・スクリプトを実行します。

    SQL> @owmupgrd.plb
    
  9. アップグレードが正常に実行されたかどうかを確認します。

    SELECT * FROM all_wm_vt_errors;
    

    このビューは、空である必要があり、行が含まれている場合、アップグレードは正常に実行されません。アップグレードが正常に実行されなかったために、一貫性のない状態のままになっている1つ以上の表をリカバリするには、RecoverAllMigratingTablesプロシージャまたはRecoverAllMigratingTablesプロシージャを使用します(これらのプロシージャについては、第4章を参照)。

  10. Workspace Managerの現行バージョンを確認します。

    SELECT * FROM wm_installation;
    

    OWM_VERSIONの値が、Workspace Managerの新しいバージョンです。

  11. ログ・ファイルへのスクリプト結果のスプールをオフにします。

    SQL> SPOOL OFF
    
  12. インスタンスのRESTRICTED SESSION機能を使用禁止にします。

    SQL> ALTER SYSTEM DISABLE RESTRICTED SESSION;
    

B.2 以前のリリースへのダウングレード

まれにダウングレードが必要な場合を除いて、ダウングレードをしないでください。以前のリリースにダウングレードする場合、中間のリリースでなされた不具合の修正および機能拡張の利点を使用できなくなります。

現行リリースのWorkspace Managerから以前のメジャー・リリースにダウングレードするには、ダウングレードするリリースの適切なパッチセットがあることを確認してくだだい。最新のWorkspace ManagerパッチセットはOracle MetaLinkで入手できます。ダウングレードのサポート対象は次のとおりです。

Workspace Managerのダウングレードの手順は、次のとおりです。(主な手順では適切な.sqlおよび.plbファイルが実行されています。)

  1. インストール済のWorkspace Manager最新リリースのパッチセットから適切な.plbファイルを、ダウングレードするリリースのパッチセットの$ORACLE_HOME/rdbms/adminディレクトリにコピーします。

    ファイル名はowmdnnn.plbの形式で、nnnはインストール済の最新Workspace Managerのリリース番号です。たとえば、リリース9.2.0.5.1からのダウングレードでは、ファイル名はowmd920.plbです。

  2. 適切なowmennn.sql形式のファイルの位置(インストール済最新Workspace Managerのリリースのパッチセットを解凍した位置)に注意してください。nnn はインストール済Workspace Managerの最新リリース番号です。たとえば、リリース9.2.0.5.1からのダウングレードでは、ファイル名はowme920.sqlです。

  3. SQL*Plusを起動して、SYS AS SYSDBAとして接続してします。(別のユーザーとしても接続できますが、AS SYSDBAである必要があります。)

  4. 次のようにインスタンスを停止し、RESTRICTモードで再起動します。

    SQL> SHUTDOWN IMMEDIATE
    SQL> STARTUP RESTRICT
    
  5. オプションで、正常に実行されたかどうかを後で確認するために、結果をログ・ファイルにスプールするようにシステムを設定します。次に例を示します。

    SQL> SPOOL catoutowmd.log
    
  6. 手順2の.sqlファイルを実行します。次に例を示します。

    SQL> @C:\my_patches\92051_OWM\owme920.sql
    
  7. 手順1の.plbファイルを実行します。次に例を示します。

    SQL> @$ORACLE_HOME\rdbms\admin\owmd920.plb
    
  8. ダウングレードが正常に実行されたかどうかを確認します。

    SELECT * FROM wm_downgrade_tables;
    

    この表は、存在しない表です。この表が存在し、表に行が含まれている場合、ダウングレードは正常に実行されません。Oracleサポート・サービスに連絡してください。

  9. Workspace Managerの現行バージョンを確認します。

    SELECT * FROM wm_installation;
    

    OWM_VERSIONの値が、Workspace Managerの新しいバージョンです。

  10. 手順5でスプールを有効にした場合、ログ・ファイルへのスクリプト結果のスプールをオフにします。

    SQL> SPOOL OFF
    
  11. インスタンスのRESTRICTED SESSION機能を使用禁止にします。

    SQL> ALTER SYSTEM DISABLE RESTRICTED SESSION;
    

B.3 リリース1(10.1)で有効な履歴管理の変更点

Oracle Database 10gリリース1(10.1)のWorkspace Managerには、履歴管理の変更点が実装されています。これは、アップグレードまたはダウングレード操作を実行する必要がある場合に特に重要です。Workspace ManagerではTIMESTAMP WITH TIME ZONE型が使用されますが、リリース1(10.1)より前では履歴データにDATE型が使用されていました。

タイム・ゾーン付きタイムスタンプを使用すると、次のような利点が得られます。

リリース1(10.1)での履歴管理の変更点には、次の考慮事項があります。