| Oracle Data Guard 概要および管理 11gリリース1(11.1) E05755-03 |
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この章では、LOG_ARCHIVE_DEST_n初期化パラメータの属性のリファレンス情報を提供します。属性には次のものがあります。
各LOG_ARCHIVE_DEST_n宛先には、ローカル・ディスクのディレクトリまたはリモートからアクセスするデータベースを指定する、LOCATIONまたはSERVICE属性が含まれている必要があります。他の属性はすべてオプションです。
REDO転送先で受信したREDOデータをスタンバイREDOログに書き込む前に確認するか、後に確認するかを制御します。
AFFIRM: REDO転送先で受信したREDOデータをスタンバイREDOログに書き込んだ後に確認するように指定します。
NOAFFIRM: REDO転送先で受信したREDOデータをスタンバイREDOログに書き込む前に確認するように指定します。| カテゴリ | AFFIRM | NOAFFIRM |
|---|---|---|
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データ型 |
キーワード |
キーワード |
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有効な値 |
該当なし |
該当なし |
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デフォルト値 |
該当なし |
該当なし |
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必須属性 |
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属性との競合 |
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対応先 |
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AFFIRM属性およびNOAFFIRM属性が指定されていない場合、デフォルトは、SYNC属性が指定されているときはAFFIRM、ASYNC属性が指定されているときはNOAFFIRMです。
SYNC属性を使用しないAFFIRM属性の指定は廃止されており、今後のリリースではサポートされません。次の例は、リモート宛先のAFFIRM属性を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stby1 SYNC AFFIRM' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
元のアーカイブ先で障害が発生したときに使用する代替アーカイブ先を指定します。
| カテゴリ |
ALTERNATE=LOG_ARCHIVE_DEST_n |
|---|---|
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データ型 |
文字列 |
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有効な値 |
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デフォルト値 |
なし。代替アーカイブ先が指定されていない場合、REDO転送サービスでは自動的に別のアーカイブ先に変更されません。 |
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必須属性 |
該当なし |
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属性との競合 |
なし1 |
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対応先 |
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1
REOPEN属性が0(ゼロ)ではない値で指定されている場合、ALTERNATE属性は無視されます。MAX_FAILURE属性に0(ゼロ)ではない値が指定され、障害件数が指定した障害しきい値を超過する場合は、ALTERNATE宛先が有効になります。このため、ALTERNATE属性は0(ゼロ)ではないREOPEN属性値と競合しません。 |
ALTERNATE属性はオプションです。代替アーカイブ先が指定されていない場合、元のアーカイブ先に障害が発生しても、REDO転送サービスでは自動的に別のアーカイブ先に変更されません。
LOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータごとに1つのみですが、複数の有効なアーカイブ先で同じ代替アーカイブ先を共有できます。
ALTER SYSTEMを使用すると、代替アーカイブ先を実行時に有効にする(または遅延させる)ことができます。
REOPEN属性の機能と同じです。
REOPEN属性が0(ゼロ)ではない値で指定されている場合、MAX_FAILURE属性が0(ゼロ)ではない値で指定されていなければALTERNATE属性は無視されます。MAX_FAILURE属性とREOPEN属性の値が0(ゼロ)ではない場合は、障害件数が指定の障害しきい値を超過すると、ALTERNATE宛先が有効になります。このため、ALTERNATE属性は0(ゼロ)ではないREOPEN属性値と競合しません。
例15-1のサンプル初期化パラメータ・ファイルでは、エラーが発生したり、デバイスがいっぱいになった場合、LOG_ARCHIVE_DEST_1は、LOG_ARCHIVE_DEST_2へのフェイルオーバーを次回のアーカイブ操作で自動的に実行します。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/disk1 MANDATORY ALTERNATE=LOG_ARCHIVE_DEST_2' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE LOG_ARCHIVE_DEST_2='LOCATION=/disk2 MANDATORY' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ALTERNATE
このローカル宛先の例では、LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_n初期化パラメータの指定に従って、宛先をALTERNATE状態にすることができることもわかります。ALTERNATE状態では、この宛先へのREDO転送サービスによるREDOデータの転送は、別の宛先の障害によって自動的にこの宛先が有効になるまで遅延します。
この例は、同じスタンバイ・データベースに代替Oracle Netサービス名を定義する方法を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/disk1 MANDATORY'
LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE
LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=stby1_path1 ALTERNATE=LOG_ARCHIVE_DEST_3'
LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stby1_path2'
LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ALTERNATE
COMPRESSION属性は、REDOデータ・ギャップの解決時に、REDOデータをREDO転送先に圧縮して転送するか、圧縮しないで転送するかを指定するために使用します。
| カテゴリ | COMPRESSION=ENABLEまたはDISABLE |
|---|---|
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データ型 |
ブール |
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有効な値 |
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デフォルト値 |
|
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必須属性 |
なし |
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属性との競合 |
なし |
|
対応先 |
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次の例は、COMPRESSION属性が指定されているLOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータを示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=denver SYNC COMPRESSION=ENABLE' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
この宛先にあるデータベースの一意の名前を指定します。
| カテゴリ | DB_UNIQUE_NAME=name |
|---|---|
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データ型 |
文字列 |
|
有効な値 |
nameは、 |
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デフォルト値 |
なし |
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必須属性 |
なし |
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属性との競合 |
なし |
|
対応先 |
|
LOG_ARCHIVE_CONFIG=DG_CONFIG初期化パラメータが指定されており、かつ、これがリモート宛先(SERVICE属性で指定)の場合です。
DB_UNIQUE_NAME属性を使用します。この属性は、Data Guard構成に複数のスタンバイ・データベースが存在する場合に特に有用です。
DB_UNIQUE_NAMEで指定する名前は、DG_CONFIGリストのDB_UNIQUE_NAME値の1つと一致している必要があります。REDO転送サービスにより、指定された宛先のデータベースのDB_UNIQUE_NAME属性がDB_UNIQUE_NAME属性と一致していること、またはその宛先への接続が拒否されていることが検証されます。
DB_UNIQUE_NAME属性で指定する名前は、宛先で識別されるデータベースのDB_UNIQUE_NAME初期化パラメータで指定されている名前と一致している必要があります。
次の例では、DB_UNIQUE_NAMEパラメータではboston(DB_UNIQUE_NAME=boston)が指定されており、これはLOG_ARCHIVE_DEST_1パラメータのDB_UNIQUE_NAME属性にも指定されています。LOG_ARCHIVE_DEST_2パラメータのDB_UNIQUE_NAME属性は、宛先としてchicagoを指定しています。bostonとchicagoは、どちらもLOG_ARCHIVE_CONFIG=DG_CONFIGパラメータにリストされています。
DB_UNIQUE_NAME=boston
LOG_ARCHIVE_CONFIG='DG_CONFIG=(chicago,boston,denver)'
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/arch1/
VALID_FOR=(ALL_LOGFILES,ALL_ROLES)
DB_UNIQUE_NAME=boston'
LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=Sales_DR
VALID_FOR=(ONLINE_LOGFILES,PRIMARY_ROLE)
DB_UNIQUE_NAME=chicago'
スタンバイ・サイトでREDOデータがアーカイブされてから、スタンバイ・データベースにアーカイブREDOログ・ファイルが適用されるまでのタイム・ラグを指定します。
| カテゴリ | DELAY[=minutes] |
|---|---|
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データ型 |
数値 |
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有効な値 |
0分以上 |
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デフォルト値 |
30分 |
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必須属性 |
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属性との競合 |
|
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対応先 |
|
DELAY属性はオプションです。デフォルトでは、遅延は発生しません。
DELAY属性は、スタンバイ宛先のアーカイブREDOログ・ファイルが、指定した時間が経過するまでリカバリに利用されないことを示します。時間間隔は分で表され、転送されたREDOデータがスタンバイ・サイトに正常に到達した時点から計測されます。
DELAY属性を使用すると、破損したプライマリ・データまたは誤ったプライマリ・データからスタンバイ・データベースを保護できます。ただし、フェイルオーバー中は、破損が発生した時点までのすべてのREDOを適用するための所要時間が長くなるため、トレードオフを伴います。
DELAY属性は、REDOデータのスタンバイ宛先への転送に影響しません。
DELAY属性の変更は、次にREDOデータをアーカイブすると(ログ・スイッチ後に)有効になります。進行中のアーカイブ操作には、影響しません。
DELAY属性を使用すれば、プライマリ・データベースと様々なレベルで同期させる複数のスタンバイ・データベースを維持する構成を設定できます。ただし、REDO Applyで破損時点までのすべてのREDOを適用するまでにかかる時間が長くなるため、フェイルオーバー中は、この保護はなんらかのオーバーヘッドを伴います。
たとえば、プライマリ・データベースAにはスタンバイ・データベースBおよびCがある場合を考えます。スタンバイ・データベースBは、障害時リカバリ・データベースとして設定するため、タイム・ラグは設定しません。スタンバイ・データベースCは2時間の遅延に設定されています。これは、スタンバイ・データベースに伝播する前にユーザー・エラーを検出するには十分な時間です。
次の例は、この構成用にDELAY属性を指定する方法を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/oracle/dbs/' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=stbyB SYNC AFFIRM' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stbyC DELAY=120' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
各宛先にはLOCATION属性またはSERVICE属性を指定して、REDO転送サービスがローカル・ディスクのディレクトリまたはリモート・データベースの宛先のどちらにREDOデータを転送できるかを明示する必要があります。
LOCATIONまたはSERVICE属性を指定する必要があります。デフォルトはありません。
LOCATION属性またはSERVICE属性を指定します。
LOCATION属性で少なくとも1つのローカル・ディスクのディレクトリを指定する必要があります。これにより、データベースのメディア・リカバリが必要な場合は、ローカルのアーカイブREDOログ・ファイルに確実にアクセスできるようになります。ローカルまたはリモートの追加宛先は最大9個まで指定できます。
LOCATION属性には、次のいずれかを指定できます。
LOCATION=local_disk_directoryこれは、データベースを置くシステム上のディスク・ディレクトリの一意のディレクトリ・パス名を指定します。これは、アーカイブREDOログ・ファイルのローカル宛先です。
LOCATION=USE_DB_RECOVERY_FILE_DESTフラッシュ・リカバリ領域を構成するには、DB_RECOVERY_FILE_DEST初期化パラメータを使用して、フラッシュ・リカバリ領域として機能するディレクトリまたはOracle Storage Managerのディスク・グループを指定します。フラッシュ・リカバリ領域の詳細は、『Oracle Databaseバックアップおよびリカバリ・ユーザーズ・ガイド』を参照してください。
SERVICE属性を指定する場合は、次のようにします。
LOCATIONおよびSERVICE属性の現行の設定を確認するには、V$ARCHIVE_DEST固定ビューを問い合せます。
LOG_ARCHIVE_DEST_2='LOCATION=/disk1/oracle/oradata/payroll/arch/' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stby1' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
いっぱいになったオンライン・ログ・ファイルが再利用可能になるには、宛先へのアーカイブが成功する必要があることを指定します。
| カテゴリ | MANDATORY |
|---|---|
|
データ型 |
キーワード |
|
有効な値 |
該当なし |
|
デフォルト値 |
該当なし |
|
必須属性 |
該当なし |
|
属性との競合 |
オプション |
|
対応先 |
|
MANDATORYが指定されていない場合、デフォルトでは、宛先はオプションとみなされます。すべての宛先がオプションである場合にも、最低1つの宛先は成功する必要があります。オプションの宛先へのアーカイブが失敗した場合、オンラインREDOログ・ファイルは再利用可能なままで、最終的に上書きされる可能性があります。しかし、必須の宛先へのアーカイブ操作が失敗した場合、オンラインREDOログ・ファイルは上書きされません。
LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DEST=nパラメータ(nは1〜10の整数)は、オンラインREDOログ・ファイルを上書きできるようになる前に、正常にアーカイブしておく必要がある宛先の数を指定します。 LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DEST=nの件数は、すべてのMANDATORYの宛先とオプションのローカル宛先によって満たされます。LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DESTパラメータに設定した値が一致すると、オンラインREDOログ・ファイルは再利用可能になります。たとえば、次のようにパラメータを設定できます。
# Database must archive to at least two locations before # overwriting the online redo log files. LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DEST = 2
MANDATORYを宣言するか、またはオプションのままにしておくことができます。LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DESTパラメータの最小値は1のため、最低1つのローカル宛先が操作上必須です。
LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DESTパラメータは不適切になります。
LOG_ARCHIVE_MIN_SUCCEED_DESTパラメータ値を、必須の宛先数にオプションのローカル宛先数を加えた数よりも大きく設定することはできません。
V$ARCHIVE_DEST固定ビューのBINDING列は、アーカイブ操作に障害がどのように影響するのかを指定します。
次の例は、MANDATORY属性を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/arch/dest MANDATORY' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=denver MANDATORY' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
アーカイブREDOログ・ファイルをREDO転送先に送信する際に、複数のネットワーク接続を使用できるようにします。複数のネットワーク接続を使用すると、待機時間が長いネットワーク・リンクを介したREDO転送のパフォーマンスを向上させることができます。
| カテゴリ | 説明 |
|---|---|
|
データ型 |
整数 |
|
有効な値 |
1〜5 |
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デフォルト値 |
1 |
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必須属性 |
なし |
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属性との競合 |
なし |
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対応先 |
プライマリ・データベースの |
MAX_CONNECTIONS属性はオプションです。指定した場合は、REDO転送サービスでARCnプロセスをアーカイブに使用する場合にのみ使用されます。
MAX_CONNECTIONS属性が指定されると、スタンバイREDOログを使用しません。そのため、このような宛先では次のことができません。
LOG_ARCHIVE_MAX_PROCESSES初期化パラメータの値によって異なります。たとえば、すべての宛先のMAX_CONNECTIONS属性の合計がLOG_ARCHIVE_MAX_PROCESSESの値を超えている場合、Data Guardではできるだけ多数のARCnプロセスが使用されますが、その数はMAX_CONNECTIONS属性に指定されている値より少ない場合があります。
次の例は、MAX_CONNECTIONS属性を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/arch/dest' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=denver MAX_CONNECTIONS=3' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
プライマリ・データベースが失敗した宛先を放棄する前に、REDO転送サービスが通信を再確立してその宛先へのREDOデータを転送する連続試行回数を制御します。
| カテゴリ | MAX_FAILURE=count |
|---|---|
|
データ型 |
数値 |
|
有効な値 |
0以上 |
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デフォルト値 |
なし |
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必須属性 |
|
|
属性との競合 |
なし |
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対応先 |
|
MAX_FAILURE属性はオプションです。デフォルトでは、失敗した宛先に対するアーカイブの試行回数に制限はありません。
MAX_FAILURE属性を指定した場合は、REOPEN属性も設定する必要があります。指定した連続試行回数を超過すると、その宛先はREOPEN属性が指定されていないものとして処理されます。
V$ARCHIVE_DEST固定ビューのFAILURE_COUNT列で障害件数を確認できます。関連するREOPEN_SECS列は、REOPEN属性値を示します。ALTER SYSTEM SET文によって宛先が変更されると、障害件数は0(ゼロ)にリセットされます。このため、現在の障害件数の値よりも小さな値にMAX_FAILURE属性を設定する問題が回避されます。
MAX_FAILURE属性に設定された値以上になると、REOPEN属性値は暗黙的に0(ゼロ)に設定されます。これによって、REDO転送サービスは、次のアーカイブ操作ではREDOデータを代替アーカイブ先(ALTERNATE属性で指定)に転送するようになります。
MAX_FAILURE属性を指定せずに(またはMAX_FAILURE=0を指定し)、REOPEN属性に0(ゼロ)ではない値を指定すると、REDO転送サービスは、失敗した宛先に対して無制限にアーカイブを試行します。宛先がMANDATORY属性を持つ場合、オンラインREDOログ・ファイルはこの宛先にアーカイブされるまで再利用できません。
次の例は、REDO転送サービスが、宛先arc_destに対して、アーカイブ操作を連続最高3回、5秒ごとに試行できる指定を示しています。3回目の試行後、アーカイブ操作に失敗すると、その宛先はREOPEN属性が指定されていないものとして扱われます。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/arc_dest REOPEN=5 MAX_FAILURE=3' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_1=ENABLE
LGWRバックグラウンド・プロセスが、REDO転送先に送信されたREDOデータの確認待ちをブロックする時間を秒数で指定します。確認がNET_TIMEOUTの秒数内に受信されない場合は、エラーがログに記録され、その宛先へのREDO転送セッションは終了します。
| カテゴリ | NET_TIMEOUT=seconds |
|---|---|
|
データ型 |
数値 |
|
有効な値 |
11〜1200 |
|
デフォルト値 |
30秒 |
|
必須属性 |
|
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属性との競合 |
|
|
対応先 |
プライマリ・データベースの |
|
1
最小値は1秒に設定できますが、一時的なネットワーク・エラーによるスタンバイ・データベースからの切断を回避するために、最小値は8〜10秒に設定することをお薦めします。 |
NET_TIMEOUT属性はオプションです。ただし、NET_TIMEOUT属性を指定しないと30秒に設定されますが、プライマリ・データベースが停止する可能性があります。この状況を回避するには、NET_TIMEOUT属性に0(ゼロ)以外の小さい値を指定することによって、ネットワーク・サーバーからのステータスを待機する際、ユーザーが指定したタイムアウト時間の期限が切れた後に、プライマリ・データベースが操作を続行できます。
次の例は、NET_TIMEOUT属性を使用して、プライマリ・データベースのネットワーク・タイムアウト値を40秒に指定する方法を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_2='SERVICE=stby1 SYNC NET_TIMEOUT=40' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_2=ENABLE
アーカイブREDOログ・ファイルの位置が、対応する宛先に記録されてはいけないことを示します。
| カテゴリ | NOREGISTER |
|---|---|
|
データ型 |
キーワード |
|
有効な値 |
該当なし |
|
デフォルト値 |
該当なし |
|
必須属性 |
|
|
属性との競合 |
|
|
対応先 |
|
NOREGISTER属性は、スタンバイ・データベースの宛先がData Guard構成の一部である場合はオプションです。
NOREGISTER属性は、宛先がData Guard構成の一部でない場合は必須です。
次の例は、NOREGISTER属性を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_5='NOREGISTER'
REDO転送サービスが失敗した宛先の再オープンを試行するまでの最小秒数を指定します。
| カテゴリ | REOPEN [=seconds] |
|---|---|
|
データ型 |
数値 |
|
有効な値 |
0秒以上 |
|
デフォルト値 |
300秒 |
|
必須属性 |
なし |
|
属性との競合 |
|
|
対応先 |
|
REOPEN属性はオプションです。
REOPEN間隔を加算した時刻が現在の時刻に達していないかどうかをチェックします。達していない場合、REDO転送サービスは宛先の再オープンを試行します。
REOPENは、接続障害のみでなく、すべてのエラーに適用されます。エラーには、ネットワーク障害、ディスク・エラー、クオータ例外などがありますが、これらに制限されません。
REOPENを指定すると、エラーが発生した場合にOracleデータベースでオンラインREDOログ・ファイルを上書きできます。MANDATORY宛先にREOPENを指定すると、REDO転送サービスは、REDOデータを正常に転送できない場合にプライマリ・データベースを停止します。この場合には、次のオプションを考慮します。
次の例は、REOPEN属性を示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stby1 MANDATORY REOPEN=60' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
使用するREDO転送モードが同期(SYNC)なのか、非同期(ASYNC)なのかを指定します。
| カテゴリ | SYNC | ASYNC |
|---|---|---|
|
データ型 |
キーワード |
キーワード |
|
有効な値 |
該当なし |
該当なし |
|
デフォルト値 |
該当なし |
なし |
|
必須属性 |
なし |
なし |
|
属性との競合 |
|
|
|
対応先 |
|
|
SYNC属性が指定されている使用可能な各宛先で、そのトランザクションによって生成されたREDOデータを受信しておく必要があります。
ASYNC属性が指定されている宛先で、そのトランザクションによって生成されたREDOデータを受信しておく必要はありません。これは、SYNCおよびASYNCがいずれも指定されていない場合のデフォルトの動作です。
次の例は、SYNC属性が指定されているLOG_ARCHIVE_DEST_nパラメータを示しています。
LOG_ARCHIVE_DEST_3='SERVICE=stby1 SYNC' LOG_ARCHIVE_DEST_STATE_3=ENABLE
次の要因に基づき、REDOデータを宛先に書き込むかどうかを指定します。
| カテゴリ | VALID_FOR=(redo_log_type, database_role) |
|---|---|
|
データ型 |
文字列値 |
|
有効な値 |
該当なし |
|
デフォルト値 |
|
|
必須属性 |
なし |
|
属性との競合 |
なし |
|
対応先 |
|
VALID_FOR属性はオプションです。ただし、Data Guard構成内の各データベースでREDO転送先ごとにVALID_FOR属性を指定し、構成内のスタンバイ・データベースへのロール推移後もREDO転送が続行されるようにすることをお薦めします。
LOG_ARCHIVE_DEST_n宛先ごとにこれらの要因を構成するには、キーワードのペア(VALID_FOR=(redo_log_type,database_role))を使用してこの属性を指定します。
VALID_FOR属性を指定しないと、データベースがプライマリ・ロールまたはスタンバイ・ロールで稼働しているかどうかに関係なく、デフォルトで、オンラインREDOログ・ファイルとスタンバイREDOログ・ファイルのアーカイブが宛先で有効になります。このデフォルトの動作は、VALID_FOR属性で(ALL_LOGFILES,ALL_ROLES)キーワード・ペアを設定した場合と同様です。
VALID_FOR属性を使用すると、同じ初期化パラメータ・ファイルをプライマリ・ロールとスタンバイ・ロールの両方に使用できます。
次の例は、VALID_FORのデフォルトのキーワードのペアを示します。
LOG_ARCHIVE_DEST_1='LOCATION=/disk1/oracle/oradata VALID_FOR=(ALL_LOGFILES, ALL_ROLES)'
このデータベースがプライマリ・ロールまたはスタンバイ・ロールで稼働している場合、宛先1は、すべてのログ・ファイルをローカル・ディレクトリ/disk1/oracle/oradataにアーカイブします。
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