Oracle Database Application Expressアドバンスト・チュートリアルには、Oracle Application Expressを使用してアプリケーションおよびアプリケーション・コンポーネントを作成する方法を説明する、一連のチュートリアルが含まれています。このマニュアルは、実践を通してOracle Application Expressの使用方法を理解することを目的としています。
この項には、次の項目が含まれます。
Oracle Database Application Expressアドバンスト・チュートリアルには、一連のチュートリアルが含まれています。これらのチュートリアルの目的は、Oracle Application Express開発環境を使用して、特定のタイプのアプリケーションまたはアプリケーション・コンポーネントの構築方法を説明することです。
このマニュアルでは、必要に応じて、タスクの理解または完了に関連する概念を説明します。ただし、Oracle Application Expressの概念の詳細な説明は行っていません。このような情報については、Oracle Application Expressオンライン・ヘルプまたは『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』を参照してください。
Oracle Application Expressを初めて使用する場合は、Oracle Database Application Express 2日で開発者ガイドを確認してください。このマニュアルでは、Oracle Application Expressを使用したアプリケーション開発について紹介します。開発環境の設定プロセスを説明した後、初期アプリケーションの構築方法を説明します。
このマニュアルには、次のチュートリアルが含まれています。
タイトル | 説明 |
---|---|
表形式フォームの作成方法 |
新しいアプリケーションで表形式フォームを作成する方法、および更新可能ないずれかの列をテキスト・フィールドから選択リストに変更する方法を説明します。 |
パラメータ付きレポートの作成方法 |
対話モード・レポートの作成方法およびユーザーによるレポートのカスタマイズ方法を説明します。 |
拡張レポートの手法の使用 |
1つの対話モード・レポートから別の対話モード・レポートへのリンク付けやURL内での宣言フィルタの作成など、より高度なレポート作成の手法のいくつかに焦点を当てます。 |
フォーム・レイアウトの制御方法 |
データ入力フォームを作成する方法、およびリージョン属性およびアイテム属性を編集してフォーム・レイアウトを変更する方法を説明します。 |
チェック・ボックスの使用方法 |
アプリケーションでチェック・ボックスを作成および処理できる様々な方法を説明します。 |
Webサービスの実装方法 |
アプリケーションからWebサービスをコールする方法を説明します。 |
積上げ棒グラフの作成方法 |
アプリケーションに積上げ棒グラフを作成する方法を説明します。 |
アプリケーション内のファイルのアップロードおよびダウンロード方法 |
ファイルのアップロードおよびダウンロード用のリンクを含むフォームおよびレポートを作成する方法を説明します。 |
アプリケーションへのJavaScriptの組込み方法 |
JavaScriptの使用例と、アプリケーションにそれらを実装する方法の詳細を説明します。 |
アクセス制御ページの作成方法 |
アプリケーションへのアクセスを制限するためのアクセス制御管理を作成する方法を説明します。 |
パッケージ・アプリケーションの確認方法 |
OEHR Sample Objectsパッケージ・アプリケーションについて説明します。このアプリケーションの前提となるサポート・オブジェクトを確認することで、独自のパッケージ・アプリケーションを作成できるようにサポート・オブジェクト・ユーティリティがどのように動作するかを学習します。 |
マスター・ディテールPDFレポートの作成方法 |
マスター・ディテール・フォームの作成方法、レポート問合せおよびRTFテンプレートの定義方法および新しいレポートを公開するためのボタンの作成方法を説明します。 |
問題追跡アプリケーションの設計方法 |
このチュートリアルでは、問題追跡アプリケーションの例にデータ・オブジェクトを計画、設計および移入する方法を説明します。 |
問題追跡アプリケーションの作成およびデプロイ方法 |
プロジェクトに関連する問題の割当て、ステータスおよび進捗を追跡するアプリケーションを作成およびデプロイする方法を説明します。 |
Oracle Application Expressでは、ユーザーはワークスペースにログインします。各ワークスペースは、ユーザーのオブジェクト、データおよびアプリケーションを仮想プライベート・データベースとして区別する共有ワークスペースと考えてください。
これらの演習を始める前に、該当するサンプル・オブジェクトをワークスペース内に作成する必要があります。これらのサンプル・オブジェクトは、通常、次の2つのスキーマにインストールされているオブジェクトのコピーです。
人事管理(HR)
HRスキーマには、従業員と従業員が働く施設に関する情報が含まれています。各従業員には、識別番号、電子メール・アドレス、ジョブ識別コード、給与およびマネージャが存在します。従業員は部門に割り当てられ、各部門は、通りの名前、郵便番号、市、州および国コードを含む完全な住所を持つ1つの場所と関連付けられています。
受注(OE)
OEスキーマでは、企業の製品の在庫および売上げを追跡します。他に、製品識別番号、製品名、関連付けられる製品カテゴリ、製品説明、重量グループ(出荷用)、保証期間、サプライヤ、出荷状況および最低価格などを追跡します。
ワークスペースでローカルでオブジェクトを作成するには、OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションをインポートする必要があります。
この項には、次の項目が含まれます。
ヒント: OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションに関連付けられたオブジェクトを正常にインポートするには、OracleデータベースにOracle Spatialが含まれている必要があります。データベース・インスタンスにOracle Spatialが含まれていない場合、Database Configuration Assistantを使用してインストールできます。詳細は、ご使用のオペレーティング環境向けの『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』を参照してください。 |
OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションをインポートするには、次の手順で、Oracle Technology Network (OTN)からダウンロードする必要があります。
Webブラウザで次のURLに移動します。
http://www.oracle.com/technology/products/database/application_express/packaged_apps/oehr_sample_objects.zip
OEHR Sample Objectsアプリケーションを検索します。
ご使用のコンピュータにoehr_sample_objects.zip
ファイルをダウンロードします。
解凍してoehr_sample_objects_installer.sql
ファイルを抽出します。
Microsoft Windowsの場合、oehr_sample_objects.zip
ファイルをダブルクリックします。
UNIXまたはLinuxの場合、次のコマンドを入力します。
$ unzip oehr_sample_objects.zip
OEHR Sample Objectsのアプリケーションをダウンロードしたら、これをOracle Application Expressにインポートする必要があります。インポート処理中に、アプリケーションおよびサポートするオブジェクトを両方ともインストールすることを指定します。アプリケーションをインストールすると、『Oracle Application Expressアドバンスト・チュートリアル』の演習を完成するために必要なオブジェクトおよびサンプル・データが作成されます。
次の手順で、OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションをインポートし、インストールします。
Oracle Application Expressにログインします。『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』の「Oracle Application Expressへのログイン」を参照してください。
「ワークスペース」ホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
「アプリケーション・ビルダー」ホームページが表示されます。
「インポート」ボタンをクリックします。
「ファイルの指定」で、次の各項目を指定します。
「インポート・ファイル」で、「参照」をクリックし、oehr_sample_objects_installer.sql
ファイルに移動します。
「ファイル・タイプ」で、「アプリケーション、ページまたはコンポーネントのエクスポート」を選択します。
「ファイルのキャラクタ・セット」が正しいことを確認します。
「次へ」をクリックします。
ファイルのインポートが完了したら、これをインストールします。
インポート・ファイルをインストールするには、「次へ」をクリックします。
「アプリケーションのインストール」ウィザードが表示されます。
「アプリケーションのインストール」ウィザードで、次の各項目を指定します。
「解析対象スキーマ」で、スキーマを選択します。
「ビルド・ステータス」で、「アプリケーションの実行および構築」を選択します。
「次のアプリケーションとしてインストール」で、「新しいアプリケーションIDを自動割当て」を選択します。
「インストール」をクリックします。
「サポートするオブジェクト」で、「はい」を選択して「次へ」をクリックします。
「インストール」をクリックして、選択内容を確定します。
ページ上部の「ホーム」ブレッドクラム・リンクをクリックします。
「アプリケーション・ビルダー」ホームページが表示されます。
OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションのインストールで問題が発生した場合は、ワークスペース内の使用可能な領域を確認します。追加の記憶領域をリクエストすることが必要な場合があります。
ワークスペース管理者は、次のことを実行できます。
記憶領域を追加する必要があるかどうかを判断します。『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』の「ワークスペースの概要レポートの表示」を参照してください。
追加の記憶領域をリクエストします。『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』の「追加の記憶域のリクエスト」を参照してください。
OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションの削除、およびサポートするオブジェクトを完全に削除することを選択することにより、関連付けられたすべてのオブジェクトおよびデータは削除されます。
次の手順で、OEHRサンプル・オブジェクトのアプリケーションを削除します。
Oracle Application Expressにログインします。
「ワークスペース」ホームページで、「アプリケーション・ビルダー」をクリックします。
「アプリケーション・ビルダー」ホームページが表示されます。
OEHR Sample Objectsアプリケーションを選択します。
「アプリケーション」ホームページが表示されます。
「タスク」リストで、「このアプリケーションの削除」をクリックします。
「削除」ページが表示されます。
関連するオブジェクトおよびサンプル・データをすべて削除するには、「アプリケーション定義の削除」および「サポートされているオブジェクトの削除」を選択します。
「削除」をクリックします。
「オブジェクト・ブラウザ」に移動して、作成したオブジェクトを確認します。「オブジェクト・ブラウザ」を使用して、データベース内のオブジェクトを参照、作成および編集できます。
オブジェクトを表示するには、次のステップを実行します。
「ワークスペース」ホームページで、「SQLワークショップ」をクリックします。
「オブジェクト・ブラウザ」をクリックします。
図1-1に示すとおり、「オブジェクト・ブラウザ」ホームページが表示されます。
「オブジェクト・ブラウザ」は、2つのセクションに分かれています。
「オブジェクト選択」ペイン: 「オブジェクト・ブラウザ」ページの左側に表示され、カレント・スキーマ内で選択されているデータベース・オブジェクトのタイプが表示されます。
表示されるオブジェクトのリストは、カレント・スキーマ内の使用可能なオブジェクトによって異なります。横に赤いバーが表示されているオブジェクトは無効であることに注意してください。
「詳細」ペイン: ページの右側に表示され、選択したオブジェクトについての詳細情報を表示します。
「オブジェクト選択」リストから、「表」を選択します。
「オブジェクト選択」ペインで、リスト内の「OEHR_EMPLOYEES」をクリックします。
「詳細」ペインに表の詳細が表示されます。
「詳細」ペインの上部にある行の「データ」タブをクリックします。
OEHR_EMPLOYEES表内のデータが表示されます。他のタブでは、選択したオブジェクトに関する詳細な情報が表示されます。
オブジェクト名を検索するには、「検索」フィールドに大/小文字を区別しないで用語を入力します。
すべてのオブジェクトを表示するには、「検索」フィールドを空白のままにします。
関連項目: 『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』の「オブジェクト・ブラウザを使用したデータベース・オブジェクトの管理」 |
新しいページを作成したら、ページを個別に実行するかアプリケーション全体を実行して、ページを表示できます。ページまたはアプリケーションは実行時に、Application Expressエンジンによって、データベースに格納されたデータに応じて表示可能なHTMLに動的にレンダリングされます。
デフォルトでは、このチュートリアルで作成するすべてのアプリケーションにApplication Express認証が使用されます。Application Express認証は組込み認証スキームであり、ユーザーがワークスペースににログインするときに使用するのと同じ内部ユーザー・アカウントが使用されます。
アプリケーション内のページを初めて実行する場合は、ユーザー名およびパスワードの入力を要求されます。続行するには、ワークスペースのユーザー名およびパスワードを入力してから、「ログイン」をクリックします。
独自のアプリケーションを作成する場合は、多くの事前構成済の認証スキームから選択するか、独自の認証スキームを作成できます。
関連項目: 『Oracle Database Application Expressユーザーズ・ガイド』の「認証を介したユーザーの本人確認」 |