Oracle® Grid Infrastructureインストレーション・ガイド 11gリリース2 (11.2) for Microsoft Windows x64 (64-Bit) B58876-07 |
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この章では、Oracle Universal Installer(OUI)を起動してクラスタ用Oracle Grid Infrastructureをインストールする前に完了する必要があり、クラスタにOracle Real Application Clusters(Oracle RAC)をインストールする場合に完了する必要があるシステム構成作業について説明します。
この章の内容は次のとおりです。
LinuxまたはUNIX環境でOracleコンポーネントをインストールした経験がある場合、LinuxまたはUNIXで必要であった多くの手動の設定作業が、Windowsでは不要であることに注意してください。WindowsとLinuxまたはUNIXでのインストールの主な相違点は、次のとおりです。
環境変数
Windowsシステムでは、インストール中にOUIがPATH環境変数を更新し、ORACLE_BASE
、ORACLE_HOME
、ORACLE_SID
などの他の環境変数の設定は必要ありません。LinuxおよびUNIXシステムでは、ユーザーがこれらの環境変数を手動で設定する必要があります。
Windowsシステムでは、OUIはOracleインスタンスのオペレーティング・システム認証に使用するORA_DBA
グループを作成します。LinuxおよびUNIXシステムでは、このグループおよび他のオペレーティング・システム・グループを手動で作成する必要があります。これらは、様々なOracleソフトウェア・リソースへのアクセス許可の付与およびオペレーティング・システムによる認証に使用されます。Windowsでは、Oracleインベントリ・グループは使用されません。
Windowsシステムでは、管理者ユーザーとして、またはローカル管理者グループのメンバーであるユーザーとしてログインします。個別のアカウントは必要ありません。LinuxおよびUNIXシステムでは、ソフトウェア所有者ユーザー・アカウントを作成および使用する必要があり、このユーザーはOracle Inventoryグループに属している必要があります。
関連項目: 『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』のOracle DatabaseのWindowsとUNIXでの相違点に関する項を参照してください。 |
注意: 構成の変更を開始する前に、既存のデータベースのバックアップを必ず作成してください。 |
既存のOracleインストールがある場合は、リリース番号、パッチおよび他の構成情報を記録しておきます。Oracle Grid Infrastructureのインストールを進める前に、アップグレードに関するOracleドキュメントを確認して、現行のソフトウェア・インストールをアップグレードする最適な方法を決定します。
注意: Oracle Clusterwareリリース10.2をOracle Clusterwareリリース11gにアップグレードするには、まず10.2.0.3以上のパッチ・セットを適用する必要があります。 |
クラスタ化されたOracle Automatic Storage Management(Oracle ASM)は、クラスタ内の個別のノードに対して、または複数のノードに対してまとめてローリング・アップグレードを行うことで、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)データベースを停止することなくアップグレードできます。ただし、Oracle ASMを使用しているクラスタにスタンドアロン・データベースがある場合、アップグレードする前にそのスタンドアロン・データベースを停止する必要があります。
スタンドアロンまたはクラスタ化されていないOracle ASMがすでにインストールされている場合は、Oracleのアップグレードに関するドキュメントを確認してください。今回のリリースでは、Oracle ASMホームの場所が変更されています。したがって、ストレージ管理を簡略化またはカスタマイズするためには、他の構成の変更も検討することが必要な場合があります。以前のリリースのOracle ASMホームがすでにある場合は、Oracle Clusterwareのアップグレードに使用する予定のユーザーが所有している必要があります。
オペレーティング・システムのローリング・アップグレード時に、そのオペレーティング・システムの両方のバージョンが、使用しているOracle Databaseリリースで保証されている場合は、異なるオペレーティング・システム・バイナリを使用できます。
注意: 異なるバージョンのオペレーティング・システムの混在は、数時間のアップグレードでのみサポートされています。Oracle Clusterwareでは、同じクラスタで異なる命令セットを使用するプロセッサを搭載するノードはサポートされていません。各ノードは、クラスタ内のほかのノードとバイナリ互換が必要です。たとえば、同じクラスタの1つのノードでIntel 64プロセッサを使用し、別のノードでItaniumプロセッサを使用することはできません。同じクラスタの1つのノードでIntel 64プロセッサを使用し、別のノードでAMD64プロセッサを使用することはできますが、これは、プロセッサが同じx86-64命令セットを使用し、同じOracleソフトウェア実行可能ファイルを実行するためです。クラスタのノードでは、そのプロセッサのメーカー、速度またはサイズは異なることも可能ですが、これはお薦めしません。 |
最新のソフトウェア更新情報や、アップグレードの前後、互換性、相互運用性に関するベスト・プラクティスについては、「Oracle Upgrade Companion」を参照してください。「Oracle Upgrade Companion」は、My Oracle SupportのNote 785351.1で参照できます。
インストール中、クラスタ・ノードでは、管理者ユーザーとして作業を実行する必要があります。リモート表示できるようにする必要があるユーザー・アカウントに対して、次の手順を実行します。
この項の内容は次のとおりです。
Telnetサービスを使用して、ユーザーがリモート・サーバーのオペレーティング・システムにログオンし、コマンドラインを使用してコンソール・プログラムを実行できるようにすることができます。Oracleでは、この機能を使用してデータベース・コマンドライン・ユーティリティ(sqlplus
、export
、import
、sqlldr
など)を使用することをサポートしていますが、データベースGraphical User Interface (GUI)ツール(OUI、Database Configuration Assistant (DBCA)、Oracle Net Configuration Assistant (NETCA)など)はサポートしていません。
注意: telnetデータ・ストリームの暗号化されない性質、およびユーザー名とパスワードも暗号化されずにネットワークで送信されるという事実により、telnetの使用はセキュリティの脆弱性とみなされます。かわりにリモート・デスクトップ・サービスを使用できます。 |
注意: Telnet Serviceがインストールされ、起動されていることを確認してください。 |
Microsoftは、Windows Server 2008 R2のリリースで名前をターミナル・サービスからリモート・デスクトップ・サービスに変更しました。Microsoftは、ターミナル・サービスがインストールされたWindowsサーバーへの接続に使用できるリモート・デスクトップ接続クライアントも導入しました。
Windowsの場合、Oracleはリモート・デスクトップ・サービス(以前のターミナル・サービス)を介したOracle Databaseソフトウェアのインストール、構成および実行をサポートしています。Terminal Servicesをコンソール・モードで使用しないと、インストール後にコンフィギュレーション・アシスタントでの構成の問題またはOracle Clusterwareコンポーネントの起動に関する問題が発生します。
Windows Server 2003システムでのターミナル・サービスの起動
Windows Server 2003の場合、コンソール・モードでターミナル・サービスを起動するには、次のコマンドを入力します。
mstsc /v:servername /f /console
/console
スイッチを使用すると、リモート・サーバー上の物理コンソールのセッション(セッション0とも呼ばれる)に接続されます。
Windows Server 2003またはWindows Server 2003 R2システムのリモート・デスクトップ接続クライアントでの接続
Windows Server 2003またはWindows Server 2003 R2でリモート・デスクトップ接続クライアント・バージョン6.1以上を使用して、ターミナル・サービスを実行しているサーバーに接続する場合は、/console
スイッチのかわりに/admin
スイッチを使用します。次の例は、Windows 2003サーバーでリモート・デスクトップ接続クライアントを使用してリモート・サーバーnode4
に接続する方法を示しています。
mstsc /v:node4 /f /admin
Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2またはWindows Server 2012システムのリモート・デスクトップ接続クライアントでの接続
Windows 2008に実装された変更に伴い、インストールのためにセッション0に接続する必要はなくなりました。次の例に示すように、リモート・デスクトップ接続クライアントを使用しますが、/console
スイッチは指定しません。
mstsc /v:servername /f
このインストレーション・ガイドに含まれているハードウェアおよびソフトウェアの要件は、このマニュアルが発行された時点での最新でした。ただし、このマニュアルの発行後にプラットフォームおよびオペレーティング・システム・ソフトウェアの新しいバージョンが動作保証されている場合があるため、My Oracle SupportのWebサイトで、動作保証済のハードウェア・プラットフォームおよびオペレーティング・システムのバージョンの最新リストを参照してください。このWebサイトでは、クライアントとデータベースの互換バージョン、パッチ、およびバグを解決するための情報も参照できます。
動作保証は、Oracle Technology Network(OTN)とMy Oracle Supportで確認できます。
OTNの動作保証のページは、次のWebサイトにあります。
http://www.oracle.com/technetwork/database/clustering/overview/index.html
Microsoft Windowsプラットフォームでのハードウェアの動作保証の詳細は、次のURLのOracle Technology Networkで確認できます。
http://www.oracle.com/technetwork/database/clustering/tech-generic-windows-new-166584.html
My Oracle Supportには、サポートされるハードウェア・オプションについてのガイダンスがあるため、購入の意思決定やインストールの計画に役立ちます。My Oracle Supportの動作保証のページには、動作保証されているハードウェアの詳細情報と、各リリースおよびプラットフォームに固有の情報があります。My Oracle Supportは、次のURLで使用可能です。
My Oracle Supportを使用するには、オンラインでの登録が必要です。プラットフォームの動作保証情報を見つけるには、「動作保証」タブをクリックします。検索結果を制限するには、「プラットフォーム/バージョン」としてMicrosoft Windows x64 (64-bit)を選択します。
注意: My Oracle Supportアカウントを持っていない場合は、Oracleサポート・サービスに連絡してください。 |
クラスタ内のノードとして動作するサーバーを選択する場合は、同じタイプのプロセッサを持つサーバーか、または同じ命令セットを使用するプロセッサを持つサーバーを選択します(同じクラスタ・スタック内でのx86とx64のOracleソフトウェア・バージョンの実行はサポートされていません)。各サーバーでは、同じオペレーティング・システムとOracle実行可能ファイルを実行する必要があります。ただし、Oracle Grid InfrastructureとOracle RACでは、同一クラスタ内でハードウェアが異なるサーバーを使用できます。各システムが告ぎの最小ハードウェア要件を満たしている必要があります。
表2-1 Oracle Grid Infrastructureインストールの最小ハードウェア要件
ハードウェア・コンポーネント | 要件 |
---|---|
Oracle Grid Infrastructureインストール: クラスタ・インストール用Oracle Grid Infrastructureに5GB以上の物理RAM (Oracle RACをインストールする計画があるインストールを含む)。これには、クラスタ状態モニター(CHM)およびOracle ACFSファイル用の追加の領域が含まれます。 |
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RAMの容量の1.5倍(32GBの推奨最大サイズ) |
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256色および1024 x 768以上のディスプレイ解像度。OUIを正しく表示するため。 |
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x64: Intel Extended Memory 64 Technology(EM64T)またはAMD 64 |
使用可能なメモリー(RAM)の量を確認する方法
物理RAMのサイズを確認するには、「コントロール パネル」の「システム」を開き、「全般」タブを選択します。
構成済の仮想メモリーを確認する方法
構成済の仮想メモリーのサイズ(ページング・ファイル・サイズとも呼ばれる)を確認するには、次の手順を実行します。
「コントロール パネル」を開いて、「システム」を選択します。
「詳細設定」タブを選択した後、「パフォーマンス」セクションの「設定」をクリックします。
「パフォーマンス オプション」ウィンドウの「詳細設定」タブをクリックし、仮想メモリーの構成を確認します。
追加の仮想メモリーを構成する(必要な場合)方法については、ご使用のオペレーティング・システムのマニュアルを参照してください。
オペレーティング・システムとプロセッサ・タイプ(x86、x64またはItanium)を確認する方法
ご使用のコンピュータがx64 Windowsオペレーティング・システムを実行しているかどうかを確認するには、次の手順を実行します。
「マイ コンピュータ」を右クリックして、「プロパティ」を選択します。
「全般」タブの「システム」という見出しの下に表示されたテキストを確認します。
Windows Server 2003およびWindows Server 2003 R2では、x64バージョンのオペレーティング・システムがインストールされている場合、「x64 Edition」というようなテキストが表示されます。
Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012またはWindows Server 2012 R2では、x64バージョンのオペレーティング・システムがインストールされている場合、「64-bit Operating System」というようなテキストが表示されます。
次の項で、クラスタ用Oracle Grid Infrastructure環境に必要なネットワーク・ハードウェアおよびインターネット・プロトコル(IP)・アドレスがあるかを確認します。
注意: Oracle RAC環境でサポートされるネットワーク・プロトコルおよびハードウェアの最新情報は、My Oracle Support Webサイトの「動作保証」ページを参照してください。手順については、第2.4項「My Oracle Supportでのハードウェアおよびソフトウェアの動作保証の確認」を参照してください。 |
次にネットワーク構成要件を示します。
各ノードのホスト名には、aからz、AからZ、0から9、およびダッシュまたはマイナス記号(-)のみを使用する必要があります。アンダースコア(_)を使用するホスト名は使用できません。
各ノードには2つ以上のネットワーク・アダプタまたはネットワーク・インタフェース・カード(NIC)が必要です(パブリック・ネットワーク・インタフェース用とプライベート・ネットワーク・インタフェース(インターコネクト)用のネットワーク・アダプタ)。各ネットワーク・アダプタは、そのネットワーク接続名で表されます。
複数のパブリック・ネットワーク・アダプタを構成するには、ご使用のプラットフォーム用のサード・パーティ・テクノロジを使用して、インストールを開始する前に複数のネットワーク・アダプタを集約し、その後、結合されたネットワーク・アダプタの単一のネットワーク接続名をパブリック・インタフェースとして選択する必要があります。Oracle Grid Infrastructureのインストール中に、複数のパブリック・ネットワーク接続名を指定しないことをお薦めします。集約テクノロジを使用せずに、2つのネットワーク・アダプタをクラスタ内のパブリック・ネットワーク・アダプタとして構成する場合、ノード上の1つのパブリック・ネットワーク・アダプタの障害によって、もう1つのパブリック・ネットワーク・アダプタへの自動VIPフェイルオーバーが行われることはないことに注意してください。
プライベート・ネットワーク接続名およびパブリック・ネットワーク接続名は、異なる名前である必要があり、マルチバイト言語キャラクタを含めることはできません。名前は、大/小文字が区別されます。
OUIを使用してOracle Grid Infrastructureをインストールする場合は、各ネットワークのパブリック・ネットワーク・アダプタに関連付けるパブリック・ネットワーク接続名は、すべてのノードで同じである必要があり、プライベート・ネットワーク・アダプタに関連付けるプライベート・ネットワーク接続名もすべてのノードで同じである必要があります。
たとえば、2ノードのクラスタのネットワーク・アダプタの場合、パブリック・ネットワーク接続名としてnode1
ではNIC1
、node2
ではNIC2
というようには構成できません。パブリック・ネットワーク接続名は同じにする必要があるため、両方のノードのパブリック・ネットワーク接続名としてNIC1
を構成する必要があります。また、各ネットワークのプライベート・ネットワーク・アダプタにも同じネットワーク接続名を使用する必要があります。PrivNIC
がnode1
のプライベート・ネットワーク接続名の場合、PrivNIC
がnode2
のプライベート・ネットワーク接続名である必要があります。
Windowsのネットワーク・プロパティでは、各ノードのパブリック・ネットワーク接続はバインドの順序(ネットワーク・サービスがノードにアクセスする順序)の最初にリストされる必要があります。プライベート・ネットワーク接続は、2番目にリストされる必要があります。
パブリック・アダプタがバインド順序の1つ目であるようにするには、次の手順に従います。
「マイ ネットワーク」を右クリックして、「プロパティ」を選択します。
「詳細設定」メニューで、「詳細設定」をクリックします。
パブリック・ネットワーク接続名が「アダプタとバインド」タブで最初にリストされている名前でない場合は、それを選択し、矢印をクリックしてリストの先頭に移動させます。
「OK」をクリックして設定を保存し、ネットワーク設定ダイアログ・ボックスを終了します。
パブリック・ネットワークの場合、各ネットワーク・アダプタは、Transmission Control Protocol/Internet Protocol(TCP/IP)をサポートする必要があります。
Oracle Grid InfrastructureではIPv6プロトコルはサポートされていないため、インストール前にIPv6コンポーネントを無効にする必要があります。詳細は、「IPv6コンポーネントの無効化」を参照してください。
プライベート・ネットワークの場合、ネットワーク・アダプタは、TCP/IPをサポートする高速ネットワーク・アダプタおよびスイッチ(最小要件: 1ギガビット・イーサネット)を使用して、ユーザー・データグラム・プロトコル(UDP)をサポートする必要があります。
プライベート・ネットワーク・アダプタでは、Windowsのメディア検出機能が無効である必要があります。
WindowsのTCP/IPのメディア検出機能を無効にするには、各ノードのDisableDHCPMediaSense
パラメータの値を1に設定する必要があります。メディア検出機能を無効にするには、Windowsレジストリを変更する必要があるため、Windowsドキュメントに示されている方法を使用して、まずレジストリをバックアップし、リストアできることを確認する必要があります。クラスタの各ノードで次の手順を完了することにより、メディア検出機能を無効化します。
パブリック・ネットワーク・インタフェース用DNSへの自動登録の選択を解除します。
パブリック・ネットワーク・インタフェースにWindows Server 2008以降を使用している場合は、サーバーの再起動時にホスト、VIPおよびSCAN IPバインドの問題を回避するため、この接続のアドレスをDNSに登録するを選択解除する必要があります。手順は第1.2.2.6項「パブリック・ネットワーク・インタフェース用DNSへの自動登録の選択解除」を参照してください。この手順はクラスタの各ノードで実行してください。
Windows Server 2012またはWindows Server 2012 R2を使用している場合は、第1.2.2.7項「自動メトリック値の手動構成」の説明に従って、パブリックおよびプライベート・ネットワーク・インタフェース用の自動メトリック値を手動で構成します。
各ノードのインターコネクト用のプライベート・インタフェースは同じサブネット上にある必要があり、これらのサブネットはクラスタのすべてのノードに接続する必要があります。たとえば、プライベート・インタフェースのサブネット・マスクが255.255.255.0の場合、プライベート・ネットワークの範囲は192.168.0.0から192.168.0.255になり、プライベート・アドレスの範囲は192.168.0.[0-255]である必要があります。プライベート・インタフェースのサブネット・マスクが255.255.0.0の場合、プライベート・アドレスの範囲は192.168.[0-255].[0-255]になります。
プライベート・ネットワーク・アダプタでは、指定されているすべてのネットワーク接続名のエンドポイントがネットワークで確実にアクセス可能である必要があります。ノードはプライベート・ネットワーク上のすべての他のノードに接続されている必要があります。ping
を使用して、インターコネクト・インタフェースが接続可能であるかどうかをテストできます。
インストールを開始する前に、各ノードにネットワーク・アダプタが2つ以上構成されている必要があります。1つはプライベートIPアドレス用、もう1つはパブリックIPアドレス用です。
IPアドレスは、次のいずれかのオプションで構成できます。
Oracleグリッド・ネーミング・サービス(GNS)を使用した動的IPアドレスの割当て。このオプションを選択すると、ネットワーク管理者は静的IPアドレスを物理ホスト名に割り当て、動的に割り当てられたIPをOracle Clusterware管理VIPアドレスに割り当てます。この場合、VIPのIPアドレスはDHCPによって割り当てられ、クラスタ内でOracle Clusterwareの一部として構成されたマルチキャスト・ドメイン・ネーム・サーバーを使用して解決されます。GNSを使用する場合は、次のものが必要です。
クラスタのために、パブリック・ネットワーク上で実行されているDHCPサービス。
DHCP上の十分なアドレス。これにより、各ノードの仮想IPとしてIPアドレスを1つずつ、そしてクラスタの単一クライアント・アクセス名(SCAN)によって使用される、クラスタのIPアドレスを3つ提供します。
静的IPアドレスの割当て。このオプションを選択すると、ネットワーク管理者は固定IPアドレスをクラスタの各物理ホスト名とOracle Clusterware管理VIPのIPに割り当てます。また、各ノードには、ドメイン・ネーム・システム(DNS)に基づいた静的名前解決が使用されます。このオプションを選択する場合は、クラスタの変更時にネットワーク管理の更新を依頼する必要があります。
GNSを有効にすると、クラスタへの名前解決要求はGNSに委任され、GNSによってGNS VIPアドレスでリスニングされます。このアドレスは、インストール前にDNSドメインに定義します。DNSは、クラスタ名(クラスタに委任されたサブドメイン内のすべての名前)の解決要求がGNSに委任されるように構成する必要があります。要求がドメインに届くと、GNSによってその要求が処理され、要求された名前に対する適切なアドレスとともに応答が返されます。
GNSを使用するには、インストールの前に、サブドメインのDNS解決をクラスタに指示するDNS参照をDNS管理者が設定しておく必要があります。GNSを有効にする場合は、クラスタで必要なVIPアドレスをクラスタによって動的に割り当てるために、パブリック・ネットワーク上にDHCPサーバーが必要です。
GNSを有効にしない場合、各ノードのパブリックIPアドレスおよびVIPアドレスは、静的アドレスであることが必要で、インストール前に各ノードで構成しておく必要がありますが、現在未使用である必要があります。パブリックおよびVIPアドレスは、同じサブネット内にある必要があります。
プライベートとして指定したサブネット上のIPアドレスは、クラスタ・メンバー・ノードのプライベートIPアドレスとして割り当てられます。Oracle Clusterwareは、プライベート・サブネットのプライベートIPアドレスを管理します。hosts
ファイルでこれらのアドレスを手動で構成する必要はありません。
クラスタには、次のアドレスが構成されている必要があります。
各ノードのパブリックIPアドレス
各ノードのVIPアドレス
DNSで3つのアドレスをラウンド・ロビン方式で解決する(推奨)か、または少なくとも1つのアドレスを解決するよう構成した、単一クライアント・アクセス名(SCAN)。
SCANは、クラスタへのサービス・アクセスをクライアントに提供するために使用される名前です。SCANは特定のノードではなくクラスタ全体に関連付けされているため、SCANはクライアントの再構成を必要とせずに、クラスタでノードを追加または削除することを可能にします。また、データベースに場所の独立性がもたらされるため、クライアント構成は特定のデータベースがどのノードで実行されているかに依存しません。クライアントは引き続き、以前のリリースと同じ方法でクラスタにアクセスできますが、クライアントはSCANを使用してクラスタにアクセスするすることをお薦めします。
SCANアドレスは、VIPアドレスおよびパブリックIPアドレスと同じサブネット上にある必要があります。高い可用性とスケーラビリティを実現するために、3つアドレスにラウンド・ロビン方式で解決されるように、SCANを構成することをお薦めします。SCAN名の先頭は、数字にはできません。インストールを成功させるためには、SCANは少なくとも1つのアドレスに解決される必要があります。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以上では、ブロードキャスト通信(アドレス解決プロトコル(ARP)およびUDP)は、Oracle Grid Infrastructureで使用するために構成されたすべてのパブリックおよびプライベート・インタフェース全体で適切に動作する必要があります。ブロードキャスト通信は、パブリックまたはプライベート・インタフェースによって使用される、構成済の仮想ローカル・エリア・ネットワーク(VLAN)全体で動作する必要があります。
Oracle Grid Infrastructure 11gリリース2 (11.2)では、OracleマルチキャストDNS (mDNS)デーモンがネットワーク・インタフェースでマルチキャスティングを使用して、クラスタ内の他のノードと通信します。
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.2)以上では、mDNSにマルチキャスティングが必要です。各ノードで次のネットワーク・インタフェースのマルチキャスティングを有効にする必要があります。
パブリックまたはプライベート・インターコネクトに使用
クラスタ内の他のノードでマルチキャスティング用に構成された同じタイプのネットワーク・インタフェース(パブリックまたはプライベート)
IPアドレス・サブネット範囲224.0.0.0/24
ルーター全体でマルチキャスト通信を有効にする必要はありません。
GNSを使用する場合、Oracle Grid Infrastructureのインストール前に、GNSが提供するサブドメインに対する名前解決要求がGNSへ送信されるよう、DNSを構成しておく必要があります。GNSが提供するサブドメインは、クラスタ・メンバー・ノードを表します。
DNS転送を使用して、GNSに名前解決要求を送信するように、DNSを構成する必要があります。管理対象のWindowsサーバーでDNSサーバーが実行されている場合は、次の手順を実行してDNSを構成する必要があります。
「スタート」をクリックして、「プログラム」を選択します。「管理ツール」を選択して、「DNS マネージャ」をクリックします。DNSサーバーの構成ウィザードが自動的に起動します。
ウィザードを使用して、GNS仮想IPアドレスのエントリを作成します(アドレスの書式はgns-server
.CLUSTERNAME
.DOMAINNAME
)。たとえば、クラスタ名がmycluster
、ドメイン名がexample.com
、IPアドレスが192.0.2.1の場合、次のようなエントリを作成します。
mycluster-gns.example.com: 192.0.2.1
指定したアドレスは、静的かつルーティング可能である必要があります。
DNS転送を構成するには、「スタート」をクリックして「管理ツール」を選択し、「DNS」を選択します。
「ServerName」をクリックして、次に「フォワーダ」タブをクリックします。ServerNameはサーバーの名前です。
「新規」をクリックして、問合せを転送するDNSドメインの名前(たとえば、clusterdomain.example.com
)を「DNS ドメイン」ボックスに入力します。「OK」をクリックします。
「選択したドメインのフォワーダ IP アドレス」ボックスで、GNSのVIPアドレスを入力した後、「追加」をクリックします。
「OK」をクリックして終了します。
DNSサーバーが異なるオペレーティング・システムで実行されている場合は、該当するプラットフォームのOracle Grid Infrastructureのインストレーション・ガイドおよびオペレーティング・システムのドキュメントを参照してください。
GNSを使用する場合は、GNSのVIPアドレスに静的なIPアドレスを指定し、その静的なGNSのVIPアドレスにサブドメインを委任する必要があります。
クラスタにノードが追加されると、社内のDHCPサーバーによって、これらのノードに動的にアドレスが提供されます。これらのアドレスは自動的にGNSに登録され、GNSによってサブドメイン内で、GNSに登録されたクラスタ・ノード・アドレスの解決が行われます。
アドレスの割当てと構成はGNSによって自動的に行われるため、これ以上の構成は必要ありません。Oracle Clusterwareによって、クラスタに対してノードが追加または削除されるときに、動的なネットワーク構成が行われます。参考までに例を示します。
2ノードのクラスタで、GNSのVIPが定義されている場合、インストール後の構成として表2-2に示すようなものが考えられます。クラスタ名はmycluster
、GNSの親ドメインはexample.com
、サブドメインはgrid.example.com
です。IPアドレスの192.0.2の部分はクラスタのパブリックIPアドレス・ネットワークを表し、192.168.0はプライベートIPアドレス・ネットワークを表します。
表2-2 グリッド・ネーミング・サービスのネットワーク例
ID | ホーム・ノード | ホスト・ノード | 指定された名前 | 種類 | アドレス | アドレスの割当て元 | 解決方法 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
GNS VIP |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.1 |
ネットワーク管理者が固定 |
DNS |
Node 1 Public |
ノード1 |
|
|
パブリック |
192.0.2.101 |
固定 |
GNS |
Node 1 VIP |
ノード1 |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.104 |
DHCP |
GNS |
Node 1 Private |
ノード1 |
|
|
プライベート |
192.168.0.1 |
固定またはDHCP |
GNS |
Node 2 Public |
ノード2 |
|
|
パブリック |
192.0.2.102 |
固定 |
GNS |
Node 2 VIP |
ノード2 |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.105 |
DHCP |
GNS |
Node 2 Private |
ノード2 |
|
|
プライベート |
192.168.0.2 |
固定またはDHCP |
GNS |
SCAN VIP 1 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.201 |
DHCP |
GNS |
SCAN VIP 2 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.202 |
DHCP |
GNS |
SCAN VIP 3 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.203 |
DHCP |
GNS |
脚注 1 ノードのホスト名が、ホスト上で使用されているVIPアドレスなど、複数のアドレスに解決される場合があります。
GNSを使用しない場合は、インストールの前に、パブリックIPアドレス、仮想IPアドレスおよびプライベートIPアドレスを構成する必要があります。また、ping
コマンドを実行し、デフォルトのゲートウェイにアクセスできることも確認してください。デフォルトのゲートウェイを検出するには、ipconfig
コマンドを使用します(オペレーティング・システムのヘルプを参照)。
たとえば、クラスタ名がmycluster
で、各ノードに1つのパブリック・インタフェースと1つのプライベート・インタフェースがある2ノードのクラスタの場合に、3つのIPアドレスのいずれかに解決されるSCANドメイン・アドレスがDNSに定義してあるとすると、ネットワーク・インタフェースには、表2-3に示す構成が考えられます。
表2-3 手動によるネットワークの構成例
ID | ホーム・ノード | ホスト・ノード | 指定された名前 | 種類 | アドレス | アドレスの割当て元 | 解決方法 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
Node 1 Public |
ノード1 |
|
|
パブリック |
192.0.2.101 |
固定 |
DNS |
Node 1 VIP |
ノード1 |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.104 |
固定 |
DNS、hostsファイル |
Node 1 Private |
ノード1 |
|
|
プライベート |
192.168.0.1 |
固定 |
DNS、hostsファイル、またはなし |
Node 2 Public |
ノード2 |
|
|
パブリック |
192.0.2.102 |
固定 |
DNS |
Node 2 VIP |
ノード2 |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.105 |
固定 |
DNS、hostsファイル |
Node 2 Private |
ノード2 |
|
|
プライベート |
192.168.0.2 |
固定 |
DNS、hostsファイル、またはなし |
SCAN VIP 1 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.201 |
固定 |
DNS |
SCAN VIP 2 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.202 |
固定 |
DNS |
SCAN VIP 3 |
なし |
Oracle Clusterwareにより選択 |
|
仮想 |
192.0.2.203 |
固定 |
DNS |
脚注 1 ノード・ホスト名が、複数のアドレスに解決される場合があります。
インターコネクト用にプライベート名を指定する必要はありません。インターコネクト用に名前解決が必要な場合は、システムのhosts
ファイルかDNSでプライベートIP名を構成できます。ただしOracle Clusterwareでは、インストール中にプライベート・インタフェースとして定義されたインタフェース(Local Area Connection 2
など)と、プライベート・サブネットに使用されるサブネットに、インターコネクト・アドレスが割り当てられます。
SCANが解決されるアドレスはOracle Clusterwareによって割り当てられるため、特定のノードには固定されません。VIPのフェイルオーバーが有効になるように、前述の表で示した構成では、SCANアドレスと、両方のノードのパブリック・アドレスおよびVIPアドレスが同一のサブネット(192.0.2)上に定義されています。
注意: すべてのホスト名はInternet Engineering Task Force RFC 952標準(英数字を許可)に準拠している必要があります。アンダースコア(_)を使用するホスト名は使用できません。 |
選択する正確なネットワーク構成は、構成するクラスタのサイズおよび使用方法と、必要な可用性のレベルによって異なります。
動作保証されているネットワーク接続ストレージ(NAS)をOracle RAC用に使用し、このストレージにイーサネットベースのネットワークを介して接続する場合は、NAS I/O用に3つ目のネットワーク・インタフェースが必要です。この場合、3つの別々のインタフェースを使用しないと、高いシステム負荷によってパフォーマンスと安定性の問題が発生します。
次の項では、サーバーのディスク領域の要件について説明します。
Oracleソフトウェア(バイナリ)は、New Technology File System(NTFS)フォーマットのドライブまたはパーティションにインストールすることをお薦めします。OUIでは、WindowsのNTFSおよびFile Allocation Table(FAT)のディスク・サイズを適切に見積もることができないため、OUIの「サマリー」画面に示される値よりも、この項に示されているシステム要件の方がより正確です。
注意: Oracle Grid Infrastructureソフトウェアは、ネットワーク・ファイル・システム(NFS)ではサポートされていません。 |
NTFSフォーマットのディスクまたはパーティションは共有することができないため、Oracle Clusterwareファイルまたはデータ・ファイル用には使用できません。Oracle Clusterware共有ファイルおよびOracle Databaseデータ・ファイルは、Oracle ASMまたはWindows用のOracle Cluster File System(Windows用のOracle OCFS)によって管理される未フォーマットのベーシック・ディスクまたはディスク・パーティション(RAWパーティションと呼ばれる)に配置できます。
Oracle ClusterwareおよびOracle Databaseデータ・ファイルの格納には、Oracle ASMをお薦めします。
Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.3以上では、Oracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)に5GB以上のディスク領域が必要です。リリース11.2.0.2以下のOracle Grid Infrastructureホーム(Gridホーム)には、3GB以上のディスク領域が必要です。Gridホームには、Oracle ClusterwareとOracle ASMソフトウェア、構成ファイルおよびログ・ファイルが含まれます。Oracle Grid Infrastructureリリース11.2.0.3では、ACFSログ・ファイルとクラスタ状態モニター(CHM)に追加のディスク領域が必要です。Gridホームに加えて、Oracle Clusterwareによって使用されるOracle Cluster Registry (OCR)と投票ファイル用に、クラスタ・ファイル・システムまたは共有ディスク上に追加のディスク領域を構成する必要があります。
ディスクの空き領域の容量を確認するには、「マイ コンピュータ」を開き、Oracleソフトウェアがインストールされているドライブを右クリックして「プロパティ」を選択します。
Oracle RACをインストールする場合は、次のために追加のディスク領域を構成する必要があります。
Oracle RACソフトウェアおよびログ・ファイル
ファイル・システム上またはOracle ASMディスク・グループ内の共有データ・ファイルおよび(オプション)共有高速リカバリ領域
TEMP
ディレクトリで使用可能なディスク領域の容量は、空きディスク領域の合計容量からOracleソフトウェアのインストールに必要な容量を差し引いた容量です。
TEMP
ディレクトリには、1GBのディスク領域が使用可能である必要があります。十分な領域がない場合は、まず、すべての不要なファイルを削除します。この操作を行った後も一時ディスク領域が必要量に満たない場合は、環境変数TEMP
を別のハード・ドライブを指すように設定します。
TEMP
環境変数を変更するには、「コントロール パネル」の「システム」を開き、「詳細」タブを選択し、「環境変数」をクリックします。
注意: 一時ディレクトリは、クラスタ内の各ノードで同じディレクトリ・パスに存在する必要があります。 |
インストールする製品に応じて、表2-4「WindowsシステムにおけるOracle Gridソフトウェア要件」に示すオペレーティング・システム・ソフトウェアが、クラスタの各ノードにインストールされていることを確認します。表2-4には、Oracle Grid InfrastructureとOracle RAC 11gリリース2 (11.2)のソフトウェア要件が示されています。
ここに記載されている要件は、初回リリース日時点で最新のものです。カーネル要件の最新情報については、Oracle Technology Network(OTN)を参照してください。URLは次のとおりです。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
OUIによって、ご使用のシステムが示されたオペレーティング・システムの要件を満たしていることを確認する検証が実行されます。これらの検証が正常に完了するように、OUIを起動する前に要件を確認してください。
表2-4 WindowsシステムにおけるOracle Gridソフトウェア要件
要件 | 値 |
---|---|
システム・アーキテクチャ |
プロセッサ: AMD64またはIntel Extended Memory(EM64T) 注意: Windows用のOracle RACは、x64バージョンのOracle Databaseのみに提供されています。x64バージョンのOracle RACは、AMD64およびEM64Tハードウェア上のx64バージョンのWindowsで実行されます。 追加情報については、第2.4項「My Oracle Supportでのハードウェアおよびソフトウェアの動作保証の確認」に示すように、My Oracle Supportを参照してください。 |
x64 Windows用のOracle Grid InfrastructureおよびOracle RAC:
Oracle Database 11gリリース2 (11.2.0.4) for Windows x64以降
Windows Multilingual User Interface PackおよびTerminal Serviceがサポートされています。サーバー・コア・オプションはサポートされていません。 注意: Oracle Clusterware、Oracle ASMおよびOracle RAC 11gリリース2は、いずれのx86 Windowsオペレーティング・システムでもサポートされていません。 |
|
コンパイラ |
Pro*COBOLは、Micro Focus Net Express 5.0でテストおよび動作保証されています。オブジェクト指向COBOL(OOCOBOL)の指定はサポートされていません。 Microsoft Visual C++ .NET 2005 9.0コンパイラとIntel 10.1 Cコンパイラでは、次のコンポーネントがサポートされています。
Oracle C++ Call Interface(OCCI)は、次の環境でサポートされます。
|
Java Development Kit(JDK) |
JDK 5 x64 - 1.5.0_17 1.5.0_17 |
Microsoft SDK |
|
Windows Server 2003 x86など、Oracle Database 11gリリース2 (11.2)でサポートされないオペレーティング・システム・バージョンを現在実行している場合は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイドfor Microsoft Windows』を参照してください。
WindowsサーバーにOracle Grid InfrastructureソフトウェアまたはOracle RACソフトウェアをインストールする場合は、Windowsファイアウォール機能を無効にする必要があります。Windowsファイアウォールを有効にしていると、Oracle RACのインストール中に、リモート・コピーやVirtual IP Configuration Assistant(VIPCA)、Network Configuration Assistant(NETCA)、Oracle Database Configuration Assistant(DBCA)などのコンフィギュレーション・アシスタントが失敗します。したがって、Oracle RACのインストールを実行する前に、クラスタのすべてのノードでファイアウォールを無効にしておく必要があります。
注意: Windowsファイアウォールは、クラスタ・インターコネクト(プライベート・ネットワーク・インタフェース)として使用されるNICでは有効にしないでください。 |
インストールが成功したら、パブリック接続のためにWindowsファイアウォールを有効にできます。ただし、Oracleソフトウェアが正常に動作するために、クラスタのすべてのノードのファイアウォール例外リストに、特定の実行可能ファイルおよびポートを追加する必要があります。詳細は、5.1.2項「Windowsファイアウォールの例外の構成」を参照してください。
また、次のようなクラスタ全体の構成変更を行う前には、クラスタのすべてのノードでWindowsファイアウォールを無効にする必要があります。
ノードの追加
ノードの削除
パッチ・リリースへのアップグレード
パッチ・バンドルまたは緊急パッチの適用
これらのアクションを実行する前にWindowsファイアウォールを無効にしない場合、変更がクラスタのすべてのノードに適切に伝播されない場合があります。
この項の内容は次のとおりです。
Oracleコンポーネントで認証サポートを使用するには、ハードウェア要件およびソフトウェア要件を満たす必要があります。一部のOracle Advanced Securityコンポーネントでは、Oracle Internet Directoryなど、Lightweight Directory Access Protocol(LDAP)が使用できます。これらの要件は、このマニュアルに記載されていません。
関連項目: 『Oracle Database Advanced Security管理者ガイド』 |
システムで使用しているすべてのOracle Enterprise Manager製品が同じリリースである必要があります。以前のバージョンのEnterprise Managerは、現在のリリース(Oracle Database 11gリリース2)でサポートされません。
注意: すべてのOracle Enterprise Manager製品(Oracle Enterprise Manager Database Controlを除く)は、Enterprise Manager Grid Controlのインストール・メディアで提供されます。Enterprise Manager Database Controlは、Oracle Databaseのインストール・メディアで提供されます。 |
関連項目: 『Oracle Enterprise Manager Grid Controlインストレーションおよび基本構成』は、Enterprise Manager Grid Controlのインストール・メディアで入手できます。 |
Oracle Database 11gリリース2およびOracle Enterprise Manager Database ControlまたはOracle Enterprise Manager Grid Controlとの使用がサポートされているWebブラウザのリストは、次のMy Oracle SupportのOracle Enterprise Manager動作保証マトリックスを参照してください。
Oracle Clusterwareでは、すべてのクラスタ・ノードで同じのタイムゾーン設定が必要です。インストール中に、インストール・プロセスは、OUIを実行しているノードでグリッド・インストール所有者のタイムゾーン(TZ)設定を選択し、Oracle Clusterwareによって管理されるすべてのプロセスのデフォルトのTZ設定として、すべてのノードでその値を使用します。このデフォルトのTZ設定は、データベース、Oracle ASMおよびその他の管理プロセスで使用されます。
クラスタ・ノード間で時刻を同期させるための手段は3つあります(Windows Timeサービス、オペレーティング・システムに構成されているネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)またはOracleクラスタ時刻同期化サービス)。Oracleクラスタ時刻同期化サービスは、クラスタ・サーバーからNTPサービスにアクセスできない組織のために設計されています。NTPを使用する場合、Oracle Cluster時刻同期化デーモン(ctssd
)はオブザーバ・モードで起動します。NTPおよびWindows Timeサービスのいずれも見つからない場合は、ctssd
がアクティブ・モードで起動し、外部の時刻サーバーに接続しなくても、クラスタ・メンバー間の時刻が同期されます。
注意: Oracle Grid Infrastructureのインストールを開始する前に、すべてのノードの時計が同じ時刻になっていることを確認することをお薦めします。 |
次のいずれかの項の手順に従って、ご使用のクラスタ・ノードの時刻同期を構成します。
Windows Timeサービス(W32Time)は、Microsoft Windowsを実行しているコンピュータにネットワーク・クロック同期を提供します。Windows Timeサービスを使用していて、クラスタ時刻同期化サービスよりも優先して使用し続ける場合は、時間を追うごとにジャンプするようにWindows Timeサービス設定を変更し、時間を参照時間に徐々に一致させることが必要です。これを行った後、Windows Timeサービスを再起動します。
Windows Timeサービスを構成するには、各ノードで次のコマンドを使用します。
C:\> W32tm /register
Windows TimeサービスがOracle RAC環境で動作するように変更するには、次の手順を実行します。
レジストリ・エディタ(regedit
)を開きます。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\W32Time\Config
キーを検索します。
次のWindows Timeサービス・パラメータを次の値に設定します。
MaxPosPhaseCorrection
を600に
MaxNegPhaseCorrection
を600に
MaxAllowedPhaseOffset
を600に
これらのパラメータ設定では、参照ノードとクラスタ・ノード間の時間差が10分未満の場合に少しの時間調整が許可されることを指定します。
注意: 必要に応じてMicrosoftの支援を受けて、Windows Timeサービスを環境の要件を満たすように構成する必要があります。3つのパラメータに提供される推奨設定は、時間調整が、大きいステップ(時計を新しい時間に設定する)ではなくスルーイング(わずかな変更を加えて時計を段階的に調整する)によって行われるようにするために、Oracleがお薦めするものです。単一ステップでの大幅な時間調整はサポートされていません。 |
変更を有効にするには、次のコマンドを使用します。
C:\>W32tm /config /update
関連項目: Windows Timeサービスの使用および構成の詳細は、次を参照してください。
|
ネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)は、クライアント/サーバー・アプリケーションです。各サーバーにはNTPクライアント・ソフトウェアをインストールし、時刻をネットワーク・タイム・サーバーを同期するように構成する必要があります。Windows TimeサービスはNTPの完全な実装ではありませんが、NTPの仕様に基づいています。NTPおよびNTPクライアント・ソフトウェアの詳細は、次のWebサイトで確認できます。
Windows TimeサービスではなくNTPを使用する場合は、各ノード・サーバーにNTPクライアント・ソフトウェアをインストールした後、-x
オプションを指定してNTPサービスを起動し、逆向きの時間調整が行われないようにする必要があります。
-x
オプションを指定してNTPサービスが実行されていることを確認するには、次の手順を実行します。
クラスタ時刻同期化サービスを使用して、クラスタに同期化サービスを提供するには、Windows Timeサービスを無効にして、NTPサービスを停止します。サーバーにNTPサービスはあるが、このサービスを使用して時刻を時刻サーバと同期化できない場合は、NTPを非アクティブ化して削除し、クラスタ時刻同期化サービスを使用するようにします。
Windows TimeサービスおよびNTPサービスのいずれもアクティブでないことがOUIによって検出されると、クラスタ時刻同期化サービスがアクティブ・モードでインストールされ、ノード間で時刻が同期されます。Windows TimeサービスまたはNTPサービスがサーバー上で検出された場合は、クラスタ時刻同期化サービスはオブザーバ・モードで起動され、クラスタ内でOracle Clusterwareによるアクティブな時刻同期化は行われません。
インストール後にクラスタ時刻同期化サービスがアクティブになっていることを確認するには、Oracle Grid Infrastructureインストール所有者として次のコマンドを入力します。
crsctl check ctss
Intelligent Platform Management Interface(IPMI)は、コンピュータのハードウェアおよびファームウェアへの共通インタフェースを提供し、システム管理者はそのインタフェースを使用して、システム状態の監視およびシステムの管理を実行できます。Oracle Database 11gリリース2では、Oracle ClusterwareにIPMIを統合して、障害分離をサポートしたりクラスタの整合性を確保することができます。
インストール中にノード・ターミネーション・プロトコル(IPMIなど)を選択することで、IPMIでノード・ターミネーションを構成できます。また、IPMIは、crsctl
コマンドを使用してインストール後に構成することもできます。
関連項目: インストール後にIPMIの構成を行う方法の詳細は、『Oracle Clusterware管理およびデプロイメント・ガイド』を参照してください。 |
クラスタ・ノードをIPMIで管理できるようするには、次のようにハードウェアおよびソフトウェアを構成する必要があります。
各クラスタ・メンバー・ノードにBaseboard Management Controller(BMC)が必要です。これは、IPMI over LAN(ローカル・エリア・ネットワーク)をサポートするIPMIバージョン1.5以上と互換性があるファームウェアを実行し、LANを使用したリモート制御に対応するように構成されている必要があります。
注意: Windows 2008を実行しているサーバーでは、IPMIを使用する前に、Basic I/O System(BIOS)、システム・ファームウェアおよびBMCファームウェアをアップグレードする必要がある場合があります。詳細は、MicrosoftのSupport Article ID 950257(http://support.microsoft.com/kb/950257 )を参照してください。 |
各クラスタ・メンバー・ノードに、IPMIドライバがインストールされている必要があります。
クラスタに、IPMI用の管理ネットワークが必要です。これは共有ネットワークでも可能ですが、専用ネットワークの構成をお薦めします。
BMCで使用する各クラスタ・メンバー・ノードのイーサネット・ポートが、IPMI管理ネットワークに接続されている必要があります。
各クラスタ・メンバーが管理ネットワークに接続されている必要があります。
一部のサーバー・プラットフォームでは、電源を切るとネットワーク・インタフェースが省電力モードになります。この場合には、低いリンク速度(1GBではなく100MBなど)で動作することになります。こうしたプラットフォームの場合、BMCが接続されるネットワーク・スイッチ・ポートで、低い速度に合わせた自動ネゴシエートが可能である必要があります。そうでない場合は、IPMIが正常に動作しません。
BMCはDHCPまたは静的IPアドレスで構成できます。お薦めするのは、DHCPを使用して動的に割り当てたIPアドレスでBMCを構成する方法です。この方法を選択する場合は、BMCのIPアドレスを割り当てるようにDHCPサーバーを構成する必要があります。
注意: IPMIを構成し、GNSを使用する場合でも、IPMIインタフェースには別のアドレスを構成する必要があります。IPMIアダプタはホストから直接には認識できないため、GNSはホスト上のアドレスとしてIPMIアダプタを認識できません。 |
Oracle ClusterwareがBMCと通信するには、システムの再起動時にIPMIドライバが使用できるように、IPMIドライバが各ノードに永続的にインストールされている必要があります。Windowsシステムの実装では、Microsoft IPMIドライバ(ipmidrv.sys
)がインストールされていることを前提としており、これはWindows Server 2008以上のバージョンのWindowsオペレーティング・システムに含まれます。ドライバはハードウェア管理機能の一部として含まれており、ドライバおよびWindows Management Interface(WMI)を含みます。
注意:
|
ハードウェア管理は、Windows Server 2003システムではデフォルトではインストールおよび有効化されません。ハードウェア管理は、Windows コンポーネントの追加と削除ウィザードを使用してインストールされます。
「スタート」をクリックして、「コントロール パネル」を選択します。
「プログラムの追加と削除」を選択します。
「Windows コンポーネントの追加と削除」をクリックします。
「管理とモニタ ツール」を選択(ただし、チェックはしません)し、「詳細」ボタンをクリックして、詳細なコンポーネントの選択ウィンドウを表示します。
「ハードウェア管理」オプションを選択します。
システム管理BIOS(SMBIOS)表型38hを介してBMCが検出されると、サード・パーティ製ドライバを削除するように指示するダイアログ・ボックスが表示されます。サード・パーティ製IPMIドライバがインストールされていない場合、またはシステムから削除されている場合は、「OK」をクリックして続行します。
注意: Microsoftのドライバは他のドライバとは互換性がありません。いずれのサード・パーティ製ドライバも削除する必要があります。 |
「OK」をクリックして「ハードウェアの管理のコンポーネント」を選択し、「次へ」をクリックします。
ハードウェア管理(Windowsリモート管理(WinRM)を含む)がインストールされます。
ドライバおよびハードウェア管理をインストールすると、Windowsデバイス マネージャの「システム デバイス」の下に、BMCが「Microsoft Generic IPMI Compliant Device」というラベルで表示されます。BMCがプラグ・アンド・プレイ・システムによって自動的に検出されない場合、手動でデバイスを作成する必要があります。
IPMIデバイスを作成するには、次のコマンドを実行します。
rundll32 ipmisetp.dll,AddTheDevice
IPMIベースのフェンシングが適切に機能するために、BMCハードウェアは、LANを使用したリモート制御に対応するように構成されている必要があります。プラットフォーム固有の管理ユーティリティや、インターネットでダウンロードできるパブリックに使用可能な多くのユーティリティのいずれかを使用すると、BMC構成がブート・プロンプト(BIOS)の影響を与える場合があります。
IPMIutil(LinuxおよびWindowsで使用可能):
http://ipmiutil.sourceforge.net
ツールを使用してBMCを構成する方法の詳細は、選択した構成ツールのドキュメントを参照してください。
各ノードでBMCを構成するときには、次の手順を実行する必要があります。
IPMI over LANを有効にして、管理ネットワーク経由でBMCを制御できるようにします。
DHCPまたはGNSを使用して動的なIPアドレスを有効にするか、BMCに対して静的IPアドレスを構成します。
BMCの管理者ユーザー・アカウントおよびパスワードを設定します。
BMCをタグVLANで使用する場合は、VLANのタグに対応するようにBMCを構成します。
使用する構成ツールは問いませんが、BMCが正しく機能するには、これらの条件を満たしている必要があります。
Windows 2003 R2でのipmiutilを使用したBMCの構成例
次に示すのは、ipmiutil
(バージョン2.2.3)を使用してBMCを構成する例です。
管理者グループのメンバーとしてログインして、コマンド・ウィンドウを開きます。
ドライバがロードされ、専用のデバイス・ファイルが作成されたら、ipmiutil
がドライバを介してBMCと通信できることを検証します。
C:\> ipmiutil lan impiutil ver 2.23 <PEFilter parameters displayed> . . . pefconfig, GetLanEntry for channel 1 . . . Lan Param(0) Set in progress: 00 . . . <remaining Lan Param info displayed>
次の手順では、この例で説明した必須の構成パラメータが設定されます。
注意: -l オプションを使用すると、ipmiutil はIPMI over LANを有効にするための特定のLANパラメータのみを設定します。このコマンドを使用するとき、以前に確立したパラメータがコマンドラインに指定されないと、これらのパラメータの値がデフォルト値にリセットされる場合があります。このため、次の手順どおりに実行することが重要です。 |
管理者権限(-v 4
)および任意のユーザー名とパスワードを使用してリモートLANアクセスを確立します(ipmiutil
によって固有のLANチャネルが検索されます)。
C:\> ipmiutil lan -l -v 4 -u user_name -p password
BMCの動的または静的IPアドレス設定を構成します。
動的IPアドレス(DHCP)を使用する場合
動的IPアドレッシングは、OUIで想定されているデフォルトです。クラスタのノードを簡単に追加または削除できるように(アドレスの設定を自動的に割り当てることができるように)、このオプションを選択することをお薦めします。
注意: DHCPを使用するには、サブネット上にDHCPサーバーがあることが必要です。 |
チャネルを設定します。たとえば、チャネルが1の場合は、次のコマンドを入力してDHCPを有効にします。
C:\> ipmiutil lan set -l -D
静的IPアドレスを使用する場合
ネットワーク接続をBMCとオペレーティング・システムで共有する場合は、IPアドレスが同じサブネット上にあることが必要です。次のように、IPアドレスだけでなく、ネットマスクの適切な値およびネットワークのデフォルト・ゲートウェイも設定する必要があります。
C:\> impiutil lan -l -I 192.168.0.55 (IP address) C:\> ipmiutil lan -l -G 192.168.0.1 (gateway IP address) C:\> ipmiutil lan -l -S 255.255.255.0 (netmask)
指定したアドレス(192.168.0.55
)は、BMCのみに関連付けられます。通常のpingに応答することはありません。
注意: -l オプションを指定してIPMI over LANを有効にすると、サブネット・マスクはオペレーティング・システムから取得された値にリセットされます。したがって、impiutil lan -l コマンドを使用して1つずつパラメータを設定する場合は、前述の例に示すように-S オプションを最後に指定する必要があります。 |
設定を検証します。
直前の構成手順が完了した後、次のようにして、構成されているノードの設定を検証できます(太字の項目は、行ったばかりの設定を示します)。
C:\> impiutil lan ipmiutil ver 2.23 peconfig ver 2.23 -- BMC version 1.40, IPMI version 1.5 pefconfig, GetPefEntry ... PEFilter(01): 04 h : event ... <skipping PEF entries> ... pefconfig, GetLanEntry for channel 1 ... Lan Param(0) Set in progress: 00 Lan Param(1) Auth type support: 17 : None MD2 MD5 Pswd Lan Param(2) Auth type enables: 16 16 16 16 00 Lan Param(3) IP address: 192 168 0 55 Lan Param(4) IP address src: 01 : Static Lan Param(5) MAC addr: 00 11 43 d7 4f bd Lan Param(6) Subnet mask: 255 255 255 0 Lan Param(7) IPv4 header: 40 40 10 GetLanEntry: completion code=cc GetLanEntry(10), ret = -1 GetLanEntry: completion code=cc GetLanEntry(11), ret = -1 Lan Param(12) Def gateway IP: 192 168 0 1 Lan Param(13) Def gateway MAC: 00 00 0c 07 ac dc ... Get User Access(1): 0a 01 01 0f : No access () Get User Access(2): 0a 01 01 14 : IPMI, Admin (user_name) Get User Access(3): 0a 01 01 0f : No access () pefconfig, completed successfully
最後に、BMCがクラスタ内のリモート・ノードからアクセスおよび制御できることを検証できます。
C:\> ipmiutil health -N 192.168.0.55 -U user_name -P password ipmiutil ver 2.23 bmchealth ver 2.23 Opening connection to node 192.168.0.55 ... Connected to node racnode1.example.com 192.168.0.31 BMC version 1.23, IPMI version 1.5 BMC manufacturer = 0002a2 (Dell), product = 0000 Chassis Status = 01 (on, restore_policy=stay_off) Power State = 00 (S0: working) Selftest status = 0055 (OK) Channel 1 Auth Types: MD2 MD5 Status = 14, OEM ID 000000 OEM Aux 00 bmchealth, completed successfully
Oracle Grid Infrastructureソフトウェアをインストールするには、管理者グループのメンバーであるユーザーを使用する必要があります。インストールにローカル・ユーザー・アカウントを使用する場合、そのユーザー・アカウントはクラスタのすべてのノードに存在し、ユーザー名とパスワードがすべてのノードで同じである必要があります。
ドメイン・アカウントを使用してインストールする場合は、そのドメイン・ユーザーがクラスタ内の各ノードのローカル管理グループのメンバーであることを明示的に宣言する必要があります。ドメイン・ユーザーが別のグループからメンバーシップを継承していても不十分です。インストールを実行するユーザーは、各ノードの同じドメインに存在する必要があります。たとえば、DBADMIN
ドメインの1つ目のノードにdba1
ユーザーが存在し、RACDBA
ドメインの2つ目のノードにdba1
ユーザーが存在することはできません。
たとえば、1人のOracleインストール所有者が存在し、このOracleインストール所有者のユーザー名がoracle
であるとします。oracle
ユーザーは、ローカル管理者ユーザーまたはドメイン・ユーザーのいずれかで、クラスタの同じノード上に同じユーザー(ユーザー名、パスワードおよびドメインが同じ)が存在する必要があります。
注意: WindowsプラットフォームでのOracle RACインストールにドメイン・ユーザーを使用することをお薦めします。 |
Oracle Grid Infrastructureインストールを開始する前に、%TEMP%環境変数が正しく設定されることを確認します。第1.2.1.3項「TEMP領域要件」を参照してください。
OUIを実行する前に、インストーラを実行する予定のノードから、インストールに使用するユーザー・アカウントが、クラスタ内の各ノードで管理者グループのメンバーとして構成されていることを確認します。それには、クラスタを構成するノードごとに次のコマンドを入力します(nodename
はノード名)。
net use \\nodename\C$
Cドライブ以外のディスク・ドライブも使用する場合、使用する各ドライブのドライブ文字を置き換えて、クラスタのすべてのノードでこのコマンドを繰り返し実行します。
インストール・ユーザーは、クラスタの各ノードのWindowsレジストリの更新もできる必要があります。インストール・ユーザーがこのように構成されているかを確認するには、次の手順を実行します。
「ファイル」メニューから、「ネットワーク レジストリへの接続」を選択します。
「オブジェクト名を入力してください」編集ボックスに、クラスタ内のリモート・ノードの名前を入力して「OK」をクリックします。
ノードがレジストリ・ツリーに表示されるまで待ちます。
リモート・ノードがレジストリ・ツリーに表示されないか、またはユーザー名とパスワードを入力するように求められた場合は、Oracle Grid Infrastructureのインストールを進める前に、オペレーティング・システム・レベルでの権限問題を解決する必要があります。
注意: インストールが成功するには、クラスタの各ノードで同じユーザー名およびパスワードを使用するか、またはドメイン・ユーザーを使用する必要があります。ドメイン・ユーザーを使用する場合、ローカル管理者グループのメンバーシップを、クラスタのすべてのノードのドメイン・ユーザーに明示的に付与しておく必要があります。 |
Oracle DatabaseまたはOracle RACをインストールする場合、インストールを実行するユーザーは、ORA_DBA
グループに属している必要があります。Oracle DatabaseまたはOracle RACのインストール中、OUIによってすべてのノードにORA_DBA
グループが作成され、インストールを実行するユーザーがこのグループに自動的に追加されます。ドメイン・ユーザーを使用する場合、各ノードのドメイン・ユーザーがORA_DBA
グループのメンバーであることを確認する必要があります。
注意: WindowsプラットフォームでのOracle RACインストールにドメイン・ユーザーを使用することをお薦めします。 |
信頼できるアプリケーションのみをコンピュータで実行するために、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2にはユーザー・アカウント制御が提供されています。このセキュリティ機能を有効にすると、構成方法に応じて、Oracle Databaseのインストール時にOUIによって承認または資格証明のいずれかが求められます。承認またはWindowsの管理者資格証明のいずれかを指定します。
DBCA、NETCA、OPatchなどの一部のOracleツールを実行する場合や、Oracleホーム内のディレクトリに書込みを行うツールまたはアプリケーションを実行する場合は、管理者権限が必要です。User Account Controlが有効で、ローカル管理者としてログインしている場合は、これらの各コマンドを正常に実行できます。ただし、管理者グループのメンバーとしてログインしている場合は、Windows管理者権限でこれらのツールを明示的に実行する必要があります。
管理者権限が必要なすべてのOracleショートカットは、ショートカットをクリックすると自動的に管理者として起動されます。ただし、Windowsコマンド・プロンプトから前述のツールを実行する場合は、管理者コマンド・プロンプトから実行する必要があります。OPatchにはショートカットがないため、管理者コマンド・プロンプトから実行する必要があります。