この章では、様々なタイプの実行可能なOracle Database Clientのインストール、およびソフトウェアのインストール前に考慮すべき問題について説明します。
Oracle Database Clientのインストール・プロセスは、次の5つの段階で構成されます。
リリース・ノートの参照: インストールを開始する前に、Oracle Databaseのリリース・ノートを参照してください。リリース・ノートは、プラットフォーム固有のマニュアルとともに使用可能です。リリース・ノートの最新バージョンは、次のURLのOracle Technology Networkから入手できます。
http://www.oracle.com/technetwork/indexes/documentation/index.html
インストールの計画: この章では、Oracle Database Clientのインストールに使用できるインストール・タイプと、インストール開始前に考慮すべき問題について説明します。
『Oracle Databaseインストレーション・ガイド』の付録A「インストールに関してよくある質問」も参照してください。この付録では、サイトの要件に応じてOracle製品をインストールする最善の方法についてアドバイスしています。
インストール前の作業の完了: 第2章では、Oracle Database Clientのインストール前に完了する必要のある作業について説明します。
ソフトウェアのインストール: 次の章と項を参照してOracle Database Clientをインストールします。
第3章では、Oracle Universal Installer(OUI)のGUIを使用してOracle Clientをインストールする方法について説明します。
付録Bでは、レスポンス・ファイルを使用したサイレント・インストールの実行方法について説明します。
「様々な言語でのOracleコンポーネントのインストールおよび使用方法」では、様々な言語でOracleコンポーネントをインストールして使用する方法について説明します。
付録Dでは、インストールで問題が発生した場合のトラブルシューティングに関するアドバイスを提供します。
第5章では、Oracle Database Clientの削除方法について説明します。
インストール後の作業の完了: 次の章を参照して、インストール後の作業を完了します。
Oracle Database ClientとOracle Databaseの異なるリリース間の相互運用性については、My Oracle Support(以前のOracleMetaLink)WebサイトでNote 207303.1を参照してください。
Oracleデータベース・ホーム(Oracleデータベース・バイナリ、トレース・ファイルなど)をOracle ACFSまたはNTFSにインストールすることを強くお薦めします(Oracle ACFSを使用する場合は、データベース・ファイル自体をOracle ASMに置く必要があり、それ以外の場合は、NTFSに置くことができません)。これらのファイルのセキュリティのため、Oracle ACFSおよびOracle ASMまたはNTFSを、FAT32のかわりに使用することをお薦めします。
関連項目: Oracle Universal InstallerおよびDatabase Configuration Assistantを使用してOracle Databaseソフトウェアをインストールする際のデフォルト権限の詳細は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows』の「ファイル権限」を参照してください。 |
コンピュータ上で信頼性のあるアプリケーションのみを実行するようにするため、Windows Vista、Windows Server 2008、Windows Server 2008 R2、Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012およびWindows Server 2012 R2ではユーザー・アカウント制御を備えています。このセキュリティ機能を有効にしてある場合、Oracle Universal InstallerではOracle Databaseのインストール時に同意または資格証明がその設定に応じて求められます。必要に応じて同意するか、Windows管理者の資格証明を示します。
Database Configuration Assistant、Net Configuration Assistant、OPatchなど一部のOracleツールを実行する場合、あるいはOracleホーム内の任意のディレクトリに対して書込みを行うツールやアプリケーションを実行する場合には、管理者権限が必要です。ユーザー・アカウント制御が有効になっている場合に、ローカルの管理者としてログインすると、通常の方法で正常にこれらのコマンドを実行できます。ただし、管理者グループのメンバーとしてログインしている場合は、Windows管理者権限で明示的にこのようなタスクを起動する必要があります。管理者権限が必要なすべてのOracleショートカットは、クリックすると自動的に管理者として起動されます。ただし、このツールをWindowsコマンド・プロンプトから実行する場合は、管理者コマンド・プロンプトで実行する必要があります。OPatchにはショートカットがないため、管理者コマンド・プロンプトから実行する必要があります。
関連項目: 詳細は、『Oracle Databaseプラットフォーム・ガイド for Microsoft Windows』のWindowsユーザー・アカウント制御を使用したツールの実行に関する項を参照してください。 |
Windows管理者権限でコマンド・プロンプト・ウィンドウを起動する手順:
デスクトップで、コマンド・プロンプト・ウィンドウのショートカットを作成します。デスクトップにそのショートカットのアイコンが表示されます。
新しく作成されたショートカットのアイコンを右クリックし、「管理者として実行」を指定します。
このウィンドウを開くと、タイトル・バーに「管理者: コマンド プロンプト」と表示されます。このウィンドウ内から実行されるコマンドは、管理者権限で実行されます。
Oracle Database Clientのインストール時には、次のインストール・タイプのいずれかを選択できます。
InstantClient: Instant Client機能を使用するOracle Call Interfaceアプリケーションで必要な共有ライブラリのみをインストールします。このインストール・タイプは、Oracle Database Clientの他のインストール・タイプよりディスク領域が少なくてすみます。
Instant Clientのインストールには、Instant Client Lightが含まれます。アプリケーションで米語のみのエラー・メッセージが生成される場合、このバージョンのInstant Clientを使用できます。Instant Client Lightを使用する利点は、通常のInstant Clientよりもフットプリントがはるかに小さいことです。そのため、アプリケーションで使用するメモリーが少なくてすみます。
管理者: ローカル・システムまたはリモート・システムのOracleデータベースにアプリケーションを接続できます。Oracleデータベースを管理できるツールが提供されます。
Oracle Database 11gリリース2(11.2)以降、TIMESTAMP WITH TIME ZONE
データ型値のパッチ適用プロセスが簡略化されます。
関連項目: パッチ適用プロセスの簡略化、および異なるタイムゾーン・ファイルを使用した特定のクライアントとサーバーとの動作方法の詳細は、『Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイド』のOracle Database 11gリリース2(11.2)のグローバリゼーションの新機能に関する項および異なるバージョンのタイムゾーン・ファイルで動作するクライアントとサーバーに関する項を参照してください。 |
ソフトウェアの更新機能を使用して、Oracleでの最新の更新(個別パッチの更新、クリティカル・パッチの更新、Oracle Universal Installerの更新、最新のパッチ・セット更新など)を動的にダウンロードし、適用します。この機能は、Oracle Database 11gリリース2(11.2.0.2)以上で使用できます。
My Oracle Supportの資格証明を入力して最新の更新をダウンロードするか、以前にダウンロードした更新を適用できます。または、-downloadUpdates
オプションを使用して更新を別途ダウンロードしておき、後で更新が保存された場所を指定してインストールの際に適用することもできます。
関連項目: -downloadUpdatesオプションおよびインストールでのソフトウェア更新の動的な適用の詳細は、Oracle Database Clientのインストールの手順 に関する項を参照してください。 |