Oracle® Databaseインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース2 (11.2) for Fujitsu BS2000/OSD E49830-02 |
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この章では、Oracle Database 11gリリース2 for BS2000/OSDを管理する方法を説明します。
共通管理タスクについて、次の各項で説明します。
この項では、次の項目について説明します。
SQL*Plusを起動するには、次を入力します。
/START-PROGRAM $ORAC1120.SQLPLUS
パラメータの入力を求められた場合は、次のように/NOLOG
を入力します。
* /NOLOG
これにより、ユーザー名およびパスワードの入力を求めるプロンプトがSQL*Plusによって表示されなくなります。後で、データベースに明示的に接続できます。たとえば、次のようになります。
SQL> CONNECT / AS SYSDBA
SQL*Plusを開始するその他の方法については、『Oracle Databaseユーザーズ・ガイドfor Fujitsu BS2000/OSD』のSQL*Plusの実行に関する説明を参照してください。
タスク・スイッチ1をオンに設定します(/MODIFY-JOB-SWITCHES ON=1
)。これによって、端末にプロンプトを表示するのではなく、プロシージャからデータを読み取ることをSQL*Plusに強制します。
POSIXシェルでSQL*Plusを起動する前に、環境変数ORACLE_HOME
を設定し、Oracle bin
ディレクトリ$ORACLE_HOME/bin
へのパスでPOSIXの変数PATHを拡張する必要があります。たとえば、次のようになります。
$ ORACLE_HOME=/u01/app/orac1120/product/dbhome_1 $ export ORACLE_HOME $ PATH=$ORACLE_HOME/bin:$PATH $ export PATH
または、POSIXにOracleソフトウェアをインストールした際に作成されたプロファイルoracle_home_path/.profile.oracle
を処理できます。このプロファイルは、ORACLE_HOME
やPATH
などの最も重要な変数を設定および拡張します。次のようにプロファイルを処理します。
$ . /u01/app/orac1120/product/dbhome_1/.profile.oracle
特定のOracleインスタンスでSQL*Plusを起動する場合は、変数ORACLE_SID
も設定する必要があります。Oracleサーバー・プロセスの開始には、BS2000の変数BGJPAR
が必要です。この変数は、.profile.oracle
を実行することでは設定されません。
特別なジョブ・パラメータ(特別なJOB-CLASS
に割り当てられる必要のあるジョブ)を使用してバックグラウンド・ジョブを開始する場合は、変数BGJPAR
が使用している環境で設定されていることを確認してください。
$ ORACLE_SID=orcl $ export ORACLE_SID $ BGJPAR='START=SOON,CPU-LIMIT=NO,J-C=JCBORA,LOGGING=*NO' $ export BGJPAR
次のコマンドを使用して、他のUNIXシステムと同じ方法でSQL*Plusを起動できます。
$ sqlplus /nolog $ SQL> connect / as sysdba
SQL*PlusのHOSTコマンドを使用すると、SQL*Plusにログインしている間にBS2000コマンドを入力できます。
HOST
コマンドを使用する際は、次の点に注意してください。
BS2000コマンドを指定せずにHOST
コマンドを入力した場合は、コマンド・レベルになります。SQL*Plusに戻るには、BS2000でRESUME
コマンドまたはPOSIXサブシェルでexit
コマンドを使用する必要があります。
BS2000環境でHOST
コマンドをシステム・コマンドとともに入力した場合は、BS2000コマンドのみを実行できます。POSIXシェルでは、シェル・コマンドbs2cmd
を使用することで、シェル・コマンドおよびBS2000コマンドを実行できます。
SQL文を編集する場合は、SQL*PlusでEDIT
コマンドを使用してテキスト・エディタを開始します。
ネイティブBS2000環境でSQL*Plusを実行する場合にサポートされている唯一のエディタは、BS2000 EDT
です。
POSIXシェルでSQL*Plusを実行する場合、デフォルトのエディタはPOSIXセッションに接続されている端末によって異なります。ブロックモード端末でPOSIXシェルが開始した場合、SQL*Plusのデフォルトのエディタはedtu
に設定されます。xterm端末を使用してrlogin
またはssh
を介してリモートXクライアントによってPOSIXシェルが開始された場合は、SQL*Plusのデフォルトのエディタはvi
に設定されます。
SQL*Plusでは、DEFINE _EDITOR
コマンドを使用して優先テキスト・エディタを定義する機会が提供されています。BS2000環境では、SQL*PlusはDEFINE _EDITOR
コマンドで指定されている任意のエディタを受け入れますが、呼び出されるエディタは常にEDT
です。POSIX環境では、優先エディタを定義できます。たとえば、EDIT
コマンドによって使用されるエディタをPOSIXエディタedtu
に定義する場合は、SQL*Plusで次のコマンドを入力します。
DEFINE _EDITOR = edtu
注意:
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DBAでは、グローバルSQL*Plusプロファイル・ファイル$ORAC1120.SQLPLUS.ADMIN.GLOGIN.SQL
を更新でき、これはユーザーがSQL*Plusにログインするときに実行されます。このファイルは、ユーザーのローカルLOGIN.SQL
より前に実行され、サイトで複数のデフォルトが全ユーザーに適用されるように設定するために提供されます。GLOGIN.SQL
には、任意のSQLおよびSQL*Plus文を配置できます。
関連項目: SQL*PLUSのプロファイルのカスタマイズの詳細は、『SQL*Plusユーザーズ・ガイドおよびリファレンス』を参照してください。 |
Oracleでは、データベースの起動時に2つのパラメータ・ファイルを使用します。
ORAENV
ファイルは環境定義ファイルで、BS2000に固有の情報が含まれています。ORAENV
ファイルで、開始または停止するデータベースを識別します。このファイルを使用して、Oracle Databaseをローカルのオペレーティング・システムおよびアプリケーション環境に適用させる構成変数を設定します。
初期化ファイルINIT.ORA
またはサーバー・パラメータ・ファイルSPFILE
、これは、すべてのOracle Database実装に存在し、データベース固有のパラメータを含んでいます。
この項の内容は次のとおりです。
ORAENV
ファイルはsid
.P.ORAENV
で識別され、ここでSID
はデータベース識別子です。同じORAENV
ファイルが、BS2000のSQL*Plusとすべてのバックグラウンド・ジョブで使用される必要があります。これは、インストール手順で確実に行われ、手順では基本ORAENV
ファイルが作成されます。ORAENV
の必須変数およびオプション変数の詳細は、付録B、「Oracle環境変数」を参照してください。
POSIXシェルでSQL*Plusを使用する場合、ORAENV
ファイル内で要求されたBS2000パラメータ・セットを指定する必要があります。POSIX環境で変数を設定するか、BS2000のORAENV
ファイルにアクセスするための機能を使用できます。POSIXのORAENV
ファイル名にSID
を指定する場合、ファイル名のSID
とORACLE_
SID
変数で使用されている大/小文字が同じである必要があります。たとえば、POSIXのORAENV
ファイルをファイル名に大文字のSID
を使用して作成した場合、ORACLE_SID
はまったく同じSID
を使用して設定する必要があります。
$ echo '$ORADATA.ORCL.P.ORAENV' > $ORACLE_HOME/dbs/oraenvORCL $ ORACLE_SID=ORCL $ export ORACLE_SID $ sqlplus /nolog $ SQL> connect / as sysdba
POSIX環境変数の設定方法の詳細は、『Oracle Databaseユーザーズ・ガイドfor Fujitsu BS2000/OSD』のPOSIX環境でのOracleユーティリティの開始に関する説明を参照してください。
起動には、Oracle Databaseの仕様のリストが含まれているINIT.ORA
パラメータ・ファイルが必要です。これらの汎用の、プラットフォームに依存しないパラメータは、インスタンスの設定に使用されます。これらのパラメータの詳細な説明は、『Oracle Database管理者ガイド』および『Oracle Databaseリファレンス』を参照してください。
初期化パラメータをバイナリのサーバー・パラメータ・ファイルに保持することを選択できます。サーバー・パラメータ・ファイルは、CREATE SPFILE
コマンドを使用して、従来のテキスト形式の初期化パラメータ・ファイルから最初に作成されます。次のコマンドを入力します。
CREATE SPFILE FROM PFILE;
ここではSPFILE
名およびPFILE
名のいずれも指定されていないため、ファイルsid
.DBS.INIT.ORA
でテキスト形式の初期化ファイルが検索され、サーバー・パラメータ・ファイルsid
.DBS.SPFILE.ORA
が作成されます。
デフォルトの初期化ファイル($ORAC1120.DEMO.DBS.INIT.ORA
と呼ばれます)は、Oracle Databaseで配布されます。データベースの作成手順で、このファイルはDBAユーザーID
にコピーされて名前が変更(sid
.DBS.INIT.ORA
)されますが、ここでsid
は、データベース作成手順の最初に指定した1から4文字のデータベースIDです。
SID
の値は、データベースのORAENV
ファイルで定義されたORASID
環境変数から取得することによって特定されます。PFILE
句を指定せずにSTARTUP
コマンドを発行すると、次の順序でファイル名を確認して、初期化パラメータ・ファイルを特定します。
sid
.DBS.SPFILE.ORA
DBS.SPFILE.ORA
sid
.DBS.INIT.ORA
別の初期化ファイルを使用する場合は、引数PFILE
を使用します。たとえば、TEST.INIT.ORA
という初期化ファイルを使用して以前作成したデータベースを起動するには、次のように入力します。
/START-PROGRAM $ORAC1120.SQLPLUS * /NOLOG
SQL*Plusのプロンプトで次のように入力します。
SQL> CONNECT / AS SYSDBA SQL> STARTUP PFILE=TEST.INIT.ORA
この項では、SQL*Plusを使用したリモート起動の準備について説明します。
通常、Oracle Database 11gリリース2のリスナー・パラメータ・ファイル(LISTENER.ORA
)には、データベース・サービスの静的サービス登録セクション(SID_LIST
)は含まれません。リモート起動の場合は、目的のデータベースでこのセクションを定義する必要があります。たとえば、次のようになります。
SID_LIST_LISTENER = (SID_LIST = (SID_DESC = (SID_NAME = ORCL)))
インスタンスが開始されるコンピュータでこのリスナーが実行されている必要があります。リスナーは、インスタンスを静的に登録する必要があります。開始するインスタンスと同じユーザーIDでリスナーを実行しない場合は、リスナーのORAENV
ファイルでインスタンスのユーザーIDで開始する許可を定義するか、SECOS (Fujitsu社のBS2000/OSD用のセキュリティ制御システム)を使用する必要があります。詳細は、このガイドの「Oracle Net Services」の項の「ネットワークの構成」の章を参照してください。
管理するインスタンスのユーザーIDで、OracleユーティリティORAPWD
を使用してパスワード・ファイルを作成します。ORAPWD
の使用方法の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。BS2000でORAPWD
ユーティリティを実行するには、次のコマンドを使用します。
/START-PROGRAM $ORAC1120.ORAPWD
*file=password_file password=my_password entries=10
パスワード・ファイルの名前は、パラメータSSSIDPWF
から取得されます。そのため、開始するインスタンスのORAENV
ファイルにこのパラメータを追加する必要があります。
SSSIDPWF = password_file
インスタンスの初期化ファイルで、パラメータREMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE
をEXCLUSIVE
に設定する必要があります。
REMOTE_LOGIN_PASSWORDFILE = EXCLUSIVE
リモート・コンピュータでSQL*Plusを実行し、開始するインスタンスのサーバーにユーザーsys
として接続します。次の例は、UNIXクライアントでのSQL*Plusのコマンドを示しますが、BS2000コンピュータ上のリモート・インスタンスに対応するためにネット・サービス名にorcl_on_bs2000を使用しています。
sqlplus /nolog SQL> connect sys@orcl_on_bs2000 as sysdba Enter password: password Connected SQL> startup ...
自動診断リポジトリ(ADR)は、診断フレームワーク・クライアントで生成される診断情報を格納するための、ファイルベースの階層データ・ストアです。リポジトリには、インシデント、トレース、ダンプ、アラート・ログ、ヘルス・チェック・レコード、SQLトレース情報およびその他の問題の診断に不可欠な情報について記述されたデータが含まれています。
関連項目: 自動診断リポジトリの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』の「診断データの管理」を参照してください。 |
この項の内容は次のとおりです。
自動診断リポジトリ(ADR)は、データベースの外部に格納されているディレクトリ構造です。そのため、データベースが停止しているときに問題の診断に使用できます。
自動診断リポジトリのディレクトリおよびファイルは、POSIXファイル・システムに格納されます。
関連項目: ディレクトリ構造の詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』を参照してください。 |
ADRのルート・ディレクトリは、ADRベースと呼ばれています。その場所はDIAGNOSTIC_DEST
初期化パラメータによって設定されます。たとえば、次のようになります。
DIAGNOSTIC_DEST=/u01/app/orac1120/oradata/adr
このパラメータを省略するかNULLのままにすると、データベースでは起動時にDIAGNOSTIC_DEST
を次のように設定します。
環境変数ORACLE_BASE
が設定されている場合、DIAGNOSTIC_DEST
はORACLE_BASE
で指定されたディレクトリに設定されます。
環境変数ORACLE_BASE
が設定されていない場合、DIAGNOSTIC_DEST
はORACLE_HOME/log
に設定されます。
ADRベース内には複数のADRホームが存在でき、各ADRホームは、特定のOracle製品やコンポーネントの特定のインスタンスに対するすべての診断データ(トレース、ダンプ、アラート・ログなど)のルート
・ディレクトリです。
Oracle Net Servicesでも、診断データをADRに格納します。Oracle Net Servicesの診断情報の場所は、パラメータADR_BASE
およびADR_BASE_
listener_name
によって設定されます。これらは、Oracle Net Servicesのパラメータ・ファイルsqlnet.ora
およびlistener.ora
に設定されます。
関連項目: Oracle Net Servicesの診断情報の詳細は、『Oracle Net Services管理者ガイド』のOracle Net Servicesのトラブルシューティングに関する説明を参照してください。 |
自動診断リポジトリのテキスト・ファイルは、vi
、edtu
などのテキスト・エディタか、cat
、more
などのPOSIXシェル・コマンドで読み取ることができます。
ユーティリティADRCIを使用してADRを調査できます。
ADRコマンド・インタプリタ(ADRCI)は、問題の調査、ヘルス・チェック・レポートの表示および初期障害診断データのパッケージ化を、コマンドライン環境内で実行できるユーティリティです。その後、このパッケージをOracleサポートにアップロードできます。また、ADRCIを使用すると、ADRに格納されているトレース・ファイルの名前の表示、およびアラート・ログの表示(XMLタグは削除されます)を、フィルタ処理の有無を選択して実行できます。
関連項目: ADRCIの詳細は、Oracle Databaseユーティリティの「ADRCI: ADRコマンド・インタプリタ」を参照してください。 |
POSIXシェルでコマンドライン・ユーティリティADRCIを開始します。ADRCIを開始する前に、環境変数ORACLE_HOME
を設定し、Oracleディレクトリoracle_home_path/bin
へのパス名で変数PATH
を拡張します。ORACLE_SID
などのその他の環境変数は必要ありません。Oracle Databaseユーティリティの詳細は、『Oracle Databaseユーザーズ・ガイドfor Fujitsu BS2000/OSD』のPOSIX環境でのOracleユーティリティの開始に関する説明を参照してください。
これらの環境変数の設定後、POSIXシェルのコマンド・プロンプトの後にadrci
と入力してPOSIXシェルでADRCIを開始します。
注意: ADRCIは通常のBS2000環境では開始できません。ADRCIはPOSIXシェルで開始する必要があります。 |
ADRCIのshow base
コマンドを使用して現在のADRベースを表示します。現在のADRホームは、show homes
コマンドを使用すると表示できます。
set base
コマンドを使用してADRベースを設定します。ADRホームは、set home
コマンドを使用して設定できます。
コマンドshow alert
は、アラート・ログの内容をテキスト・エディタに表示します。
ブロックモード端末を使用している場合は、Fujitsu BS2000/OSDのADRCIのデフォルトのエディタはedtu
です。rlogin
またはssh
を介してPOSIXにログイン後にxterm端末を使用する場合、ADRCIのデフォルトのエディタはvi
です。
ADRCIを開始する前に環境変数EDITOR
を設定して優先テキスト・エディタを選択するか、ADRCI内でADRCIのset editor
コマンドを使用して優先テキスト・エディタを指定するかのいずれかを選択できます。
注意: エディタviはブロックモード端末では動作せず、エディタedtuはxterm端末では動作しません。 |
ADRCIでは、コマンドips create package
およびips generate package
を使用して、インシデントのパッケージを作成するために、インシデント・パッケージング・サービス(IPS)を起動できます。生成されたzipファイルは、Oracleサポートにアップロードできます。
オフライン・データベースのデータ構造の整合性を確認するには、DBVERIFY
コマンドライン・ユーティリティを使用します。DBVERIFY
を開始するには、次のコマンドを入力します。
/START-PROGRAM $ORAC1120.DBV
これで、次のようにコマンドを入力できます。
file=ora11.dbs.database1.dbf blocksize=4096 feedback=100
関連項目: DBVERIFY プログラムの詳細は、『Oracle Database管理者ガイド』およびOracle Databaseユーティリティを参照してください。 |