Oracle® Databaseインストレーションおよび構成ガイド 11gリリース2 (11.2) for Fujitsu BS2000/OSD E49830-02 |
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この項では、BS2000でOracle Database 11gリリース2を使用する際に発生する可能性のある問題、およびその問題の診断および解決方法に関する情報を提供します。
問題を解決するには、問題のタイプを識別し、この付録内で関連する情報を特定します。問題の原因を見つけるために、リストされているそれぞれのポイントを検討します。提案されている解決策を実行し、再度試みます。このドキュメントに記載されているイベント・ログ・ファイルは、問題の診断に役立つ可能性があります。
特定のメッセージに関する情報は、このガイドの付録A、「BS2000/OSDのOracleエラー・メッセージ」および『Oracle Databaseエラー・メッセージ』のマニュアルを参照してください。
次の各項では、Oracle Database 11gリリース2のインストール中に発生する可能性のある問題の一部について説明します。
これが正しいインスタンスを作成するのに最も簡単な方法であるため、INSTALL.P.SUPER
またはINSTALL.P.DBA
を常に使用して新しいデータベースを作成する必要があります。このプロセスで問題が発生した場合は、診断出力を確認し、修正し、それぞれの部分を手動で実行するか、部分的に作成されたデータベースを削除して、プロセス全体を再度実行します。特別な接頭辞を持つログ・ファイルを除いて、特定のデータベースに属しているすべてのファイルの先頭には、そのデータベースのシステム識別子(ORASID
)が付けられています。
さらに、次の点を確認します。
対応するパブセットに対して十分なPUBLIC-SPACE-LIMIT
がBS2000ユーザーIDにあるか。
そのデータベースを作成するために使用されるパブセットまたはディスク上で使用可能なディスク領域が十分か。
ディスク領域の断片化が高すぎないか。
データベースの起動時に発生する可能性のある問題の一部を次の項にリストします。
この項では、データベースの起動時に発生する可能性のある問題に関する情報をリストします。
追加情報を含まないORA-05032エラーが発生しましたか。
データベースの起動を試み、起動に失敗した場合に、他に多くの情報を含まないORA-05032メッセージが表示されることがあります。これは、Oracle Database 11gエラー・スタックおよびバックトラッキング・メカニズムがまだアクティブでない、起動のかなり早い段階で問題が発生したことを示します。この場合は、次の点を確認する必要があります。
SQL*Plusをコールする前にORAENV
プロシージャをコールしましたか。
ORAENV
ファイルに、一意の正しいORASID
値が指定されていますか。
考えられるアドレス範囲に競合はありませんか。
各タスクのカーネル・メモリー・プール、SGAおよびPGAに割り当てられているアドレス領域は、インスタンスでも使用される共有サブシステムに部分的に占有されている可能性があります。システム管理者に問い合せてサブシステムの調整方法を確認してください。次に、Oracle Database 11g領域を適切なアドレス範囲に再配置するために、ORAENV
ファイルの該当するxxx_BASE
環境変数を変更します。
アドレス領域の大きさは十分ですか。
小規模なアドレス空間制限では、Oracle Database 11g要件に十分な余地が残っていない可能性があります。
前回の起動の試みに失敗し、無効なバックグラウンド、データベースまたはユーザー・タスクが残っていませんか。
Oracle Database 11gが正常に停止されなかった場合、古いバックグラウンド・タスクまたはデータベース・タスクがハングし、古いインスタンスのSGAにまだ接続されている可能性があります。これによって新しいSGAの作成が抑制されています。シャットダウン中
を示すメッセージが表示される可能性があります。
残っているバックグラウンド、サーバーおよびユーザーの各タスクを取り消します。SQL*Plusを終了して(古いインスタンスの共有メモリー・プールを解放するために必要です)再試行します。
バックグラウンド・タスクの開始時にタイムアウト・メッセージが表示される場合は、次の点を確認します。
バックグラウンド・タスクがBS2000のジョブ・キューでブロックされていませんか。これは、システムのオーバーロードまたはタスク優先度が十分でない場合に発生する可能性があります。
バックグラウンド・タスクは、常にIMMEDIATE
オプションを指定して、できれば予約されたJobclass
内で開始される必要があります。ORAENV BGJPAR
環境変数およびBS2000ユーザーIDのユーザー属性を確認します。すでに開始されているすべてのバックグラウンド・タスクを取り消します。
/STATUS
コマンドを使用してバックグラウンド・タスクが見つからない場合は、ジョブが中断された可能性があります。ジョブ出力を確認します。
データベースへのアクセスで問題が発生している場合は、この項を参照してください。
データベースまたはログ・ファイルのオープン、クローズ、読取りまたは書込みに問題がある場合は、次の点を確認します。
ファイルは存在しますか。
ファイルは、開こうとしているプログラムからアクセスできますか。
ハードウェアの問題はありませんか。
正しいブロック・サイズが指定されていますか。
データベースの作成時にORAENV
の環境変数であるSF_PBLKSIZE
を指定した場合は、ALTER DATABASE
文を実行するときは常に同じ指定を使用し続ける必要があります。
Oracle Database 11gで例外が発生すると、常にトレース(ダンプ)・ファイルに書き込まれます。異常な問題が発生した場合は、Oracleサポート・サービスにこのファイルを送信する必要がある場合があります。
これらのファイルは、データベースの起動時に標準ヘッダーを使用して作成され、データベースを停止したときに最終的に変更されます。問題が発生していない場合は、正常に停止した後にこれらのファイルを削除できます。
Oracle Databaseメッセージを取得した場合、ORA-xxxx
メッセージの後に次のようなメッセージが続いている場合があります。
SOSD error 8xxxyyyy from mmmmmmmm : text
これは、そのエラーがオペレーティング・システム・コードまたはオペレーティング・システムをインタフェースする低レベルのOracle Databaseコードに起因していることを示します。SOSD
エラー・コードは重要な診断情報を提供するため、Oracleサポート・サービスに問い合せる場合にこのコードがあるときは、Oracle Databaseエラー番号とともに常にこのコードを提供してください。
このエラー・コードは16進で表示され、構成は次のとおりです。
xxxは、エラーを報告する機能を示します。この情報はOracleサポート・サービスで役立ちます。
yyyyはエラーを詳述します。機能の内部コードまたは圧縮されたBS2000システム・マクロのリターン・コード(次の項を参照)のいずれかです。
mmmmmmmmOracle Databaseの内部機能の名前です。テキストが存在する場合は、エラー・コードを説明しています。「RC FROM zzzzz MACRO
」となっている場合があります。
BS2000のシステム・マクロのリターン・コードは、次のように、2バイト値yyyyに簡略化されています。
コードbb0000aa
を返すシステム・マクロでは、yyyyはbbaa
です。
I/Oコールでは、yyyyはDMSエラー・コードです。
その他すべての場合で、yyyyにはBS2000のマクロのリターン・コードの右側のハーフワードが含まれます。