Oracle Warehouse Builderでは、Oracle Warehouse Builder 10gリリース2 (10.2)およびOracle Warehouse Builder 11gリリース1 (11.1)からOracle Warehouse Builder 11gリリース2 (11.2)にリポジトリをアップグレードできます。
この項では、旧リリースからOracle Warehouse Builderリリース11.2に移行する様々な方法、アップグレードと移行のパス、およびアップグレード・プロセスについて説明し、アップグレード後のETL設計オブジェクトがOracle Warehouse Builderリリース11.2と互換性を持つように、ETL設計オブジェクトに加える変更について説明します。
この項では、次の項目について説明します。
旧リリースからOracle Warehouse Builderリリース11.2にプロジェクトを移行するには、オブジェクトの移行とリポジトリのアップグレードという2つの方法があります。
この決定では次の定義を使用します。
リポジトリのアップグレードは、旧リリースのOracle Warehouse Builderから(デプロイメント履歴や実行履歴などのコントロール・センター監査データを含む)リポジトリ全体を取得して、Oracle Warehouse Builder 11.2に移動するプロセスです。このプロセスはリポジトリ・アシスタント内から実行されます。
異なるOracle Warehouse Builderリリース間でのオブジェクトの移行とは、旧リリースのOracle Warehouse Builderから既存のOracle Warehouse Builderデザインタイム・オブジェクトをエクスポートし、結果のMDLファイルをOracle Warehouse Builderリリース11.2にインポートするプロセスです。このプロセスは、Oracle Warehouse Builderデザイン・センターから実行します。
Oracle Warehouse Builderリリース11.2のリポジトリ・アシスタントを使用すると、リリース10.2およびリリース11.1のOracle Warehouse Builderリポジトリを直接アップグレードできます。リポジトリ全体をアップグレードするメリットは次のとおりです。
Oracle Warehouse Builderリリース11.2までは、コードを再生成したり、マッピングを再デプロイすることなく最大限の安定性で移動できます。リリース11.2固有の機能強化が必要な場合は、オブジェクトの再生成や再デプロイを決定します。
アップグレードにより、ETLマッピングのデプロイメントと実行の履歴、プロセス・フロー、その他のオブジェクトなど、すべてのデザインタイム監査メタデータおよびランタイム監査メタデータを強化できます。
リポジトリ内のすべてのプロジェクトおよびグローバル・オブジェクトが処理されます。
個々のプロジェクトまたはその他のオブジェクトの移行のメリットは、次のものがあります。
大容量のランタイム・メタデータを保持する必要がある場合、速度。
リポジトリ全体のアップグレード・パスが移行パスよりも複雑な場合は、単純さ。具体的には、Oracle Warehouse Builderリリース11.2はプロジェクトのMDLをOracle Warehouse Builder 9.2および10.1から直接インポートできますが、これらの旧リリースからリポジトリ全体をアップグレードすることはできません。たとえば、Oracle Warehouse Builder 10.1以前からリポジトリ全体をアップグレードする場合、1つ以上の新しいOracle Warehouse Builder環境を中間リリースから作成して、これらの中間アップグレードに使用できるようにする必要があることがあります。
Oracle Warehouse Builderリリース11.2では、Oracle Warehouse Builder 9.2.0.n以降からプロジェクトまたは他のオブジェクトのMDLを直接インポートできます。旧リリースのMDLファイルからのメタデータのインポートは、Oracle Warehouse Builderリリース11.2のデザイン・センターで実行されます。このプロセスについては、第12章「メタデータのインポート、エクスポートおよびアップグレード」で説明しています。このプロセスはその他のMDLファイルのインポートに似ています。ただし、中間MDLファイル(Oracle Warehouse Builderリリース11.2の新しい形式にアップグレードされるファイル)のファイル名を指定するよう求められます。このファイルは、指定のロケーションに生成、保存され、その後直ちにインポートされます。
9.2.0.n以外のリリースでは、サポートされている移行パスには中間の手順が必要です。
MDLを中間の10.2.0.5または11.1.0.7データベースにインポートします。これらのバージョンはに以前の任意のMDLを読み取ることができる必要があります。
MDLファイルのアップグレード・プロセスは、インポート・プロセス中に実行されます。Oracle Warehouse Builderによってアップグレード済のMDLファイルが生成され、ファイル名を指定するよう求められます。
指定したファイル名がアップグレード済のMDLファイルに書き込まれた後、MDLファイルが中間データベースにインポートされます。これは無視して、中間ファイルを新しいロケーションにコピーするだけでかまいません。
第12章「メタデータのインポート、エクスポートおよびアップグレード」の説明に従って、デザイン・センターを使用して、そのアップグレード済MDLをOracle Warehouse Builder 11.2にインポートします。
注意: アップグレード・パスで中間リリースを使用する場合は、最新の10.1、10.2、または11.1パッチ・リリースを強くお薦めします。以前のパッチ・リリースでは製品の以前のすべてのリリースからメタデータをインポートしたりアップグレードしたりできない場合があります。 |
Oracle Warehouse Builderリリース11.2では、Oracle Warehouse Builder 10.2.0.nまたはOracle Warehouse Builder 11.1.0.nからリポジトリを直接アップグレードできます。それより前のリリースからのリポジトリを直接アップグレードすることはできません。Oracle Warehouse Builder 10.2は、アップグレード・パスにおける中間ステップとなります。
Oracle Warehouse Builder 10gリリース2では、以前のリリースからの個別のデザインタイム・リポジトリとランタイム・リポジトリが結合されて単一の統合リポジトリになり、後続のすべてのリリースで使用されます。Oracle Warehouse Builder 10gリリース2のリポジトリ・アシスタントには、以前は別個であったデザインタイム・リポジトリとランタイム・リポジトリのコンテンツをOracle Warehouse Builder 10.1.0.4から新しい結合リポジトリ・モデルにマージするために必要な機能が組み込まれています。ソースが9.2.0.n以前の場合は、まずOracle Warehouse Builder 10.1.0.4にアップグレードする必要があります。
したがって、10.1以前のリリースからランタイム・データとデザインタイム・データの両方をアップグレードする場合は、次の手順が必要です。
Oracle Warehouse Builder 10.2環境を準備します。
以前のリリースで別個であったデザインタイム・リポジトリおよびランタイム・リポジトリを、その環境内のOracle Warehouse Builder 10.2の結合リポジトリにアップグレードします。
結果の10.2リポジトリをOracle Warehouse Builder 11.2にアップグレードします。
次の表に、Oracle Warehouse Builder 10.2以前のリリースのリポジトリ・アップグレード・パスを要約します。
表6-1 Oracle Warehouse Builder 10.1以前のリポジトリ・アップグレード・パス
現行リリース | リポジトリのアップグレード・パス |
---|---|
10.1.0.n |
OWB 11.2の後11.2 |
9.2.0.nより以前 |
10.1.0.4の後10.1.0.4、その後11.2 |
これらのリポジトリ・アップグレードを実行するには、アップグレード・パス上に中間バージョン用の作業環境が必要です。
たとえば、9.2リポジトリをアップグレードする場合は、Oracle Warehouse Builder 10.1.0.4環境とOracle Warehouse Builderリリース10.2.0.5環境を、アップグレード手順で使用できるように設定した後、リリース9.2からリリース10.1.0.4にアップグレードし、その結果をOracle Warehouse Builderリリース10.2.0.5にアップグレードする必要があります。
中間アップグレードの詳細は以前のリリースのドキュメントを参照してください。
Oracle Warehouse Builder 10.1以前からOracle Warehouse Builder 11.2に移行する場合、通常は、プロジェクトごとにオブジェクトを新しいOracle Warehouse Builder Release 11.2ワークスペースに移行するほうが簡単です。これらのリリースに対するプロセスを使用して、デザイン・センターでプロジェクトをMDLにエクスポートした後、第12章「メタデータのインポート、エクスポートおよびアップグレード」の手順を使用して、MDLオブジェクトをOracle Warehouse Builderリリース11.2にインポートします。
Oracle Warehouse Builder 11.2のリポジトリ・アシスタントでは、次の2つの主要なアップグレード・シナリオをサポートしています。
MDLファイルを介したリポジトリ・アップグレード: Oracle Warehouse Builder 10.2またはOracle Warehouse Builder 11.1からリポジトリ全体がMDLファイルにエクスポートされた後、そのMDLファイルがOracle Warehouse Builder 11.2リポジトリ・スキーマとともにデータベースにインポートされます。
インプレース・リポジトリ・アップグレード: Oracle Warehouse Builder 10.2または11.1リポジトリが格納されていたデータベース内に、新規のOracle Warehouse Builder 11.2リポジトリが即時に作成されます。
次のことに注意してください。
リポジトリ全体を新しいデータベースに移動する場合は、MDLファイルを介したアップグレードを行う必要があります。(リポジトリ全体のMDLへのエクスポートは、リポジトリをバックアップする目的でも実行できます。)
Oracle Warehouse Builder 11.1リポジトリとOracle Warehouse Builder 11.2リポジトリは同じリポジトリ・スキーマ内に格納されているため、Oracle Warehouse Builder 11.1のインプレース・アップグレードを行うと、Oracle Warehouse Builder 11.1リポジトリがOracle Warehouse Builder 11.2リポジトリで上書きされます。
内部的に、インプレース・リポジトリ・アップグレードでは、MDLへのリポジトリ・エクスポートおよびMDLからのリポジトリ・インポートを実際に実行します。インプレース・リポジトリ・アップグレードのメリットは、同じデータベースをターゲットとする場合、MDLファイルを使用してアップグレードより少ない手動手順で実行できることです。
Oracle Warehouse Builderリポジトリのインプレース・アップグレードはリポジトリ・アップグレードの最も簡単な方法であり、ターゲットのリリース11.2リポジトリが、ソース・リポジトリが含まれていたのと同じデータベース・インスタンスに格納されます。Oracle Database 11gリリース2のインストールと同じデータベース・インスタンスに存在しているOracle Warehouse Builder 10gリリース2またはOracle Warehouse Builder 11gリリースのリポジトリのインプレース・アップグレードを実行できます。
Oracle Warehouse Builder 10gリリース2では、リポジトリ・アシスタントにより、指定したリポジトリがMDLファイルにエクスポートされた後、そのMDLファイルが同一データベースのOWBSYS
スキーマ内にある新しいリリース11.2ワークスペースにインポートされます。ワークスペース名は、10gリリース2リポジトリが含まれていたスキーマと同じです。
Oracle Warehouse Builder 11gリリース1の場合、リポジトリ・アシスタントにより、OWBSYS
スキーマからリポジトリ全体がMDLファイルにエクスポートされた後、(clean_owbsys.sql
を実行した場合と同じように) Oracle Warehouse Builder 11gリリース1リポジトリのすべての内容が削除され、新しいOracle Warehouse Builderリリース11.2リポジトリがOWBSYS
内に作成されて、MDLからリポジトリが再インポートされます。
注意: ターゲット・データベースにOracle Warehouse Builder 11gリリース1のOWBSYS スキーマが含まれている場合は、11.2リポジトリ・アシスタントを使用して実際の移行を開始する前に、これをバックアップします。これにより、アップグレード・プロセス中に発生する可能性のある任意の障害から回復することができます。「インプレース・リポジトリ・アップグレードの準備」で説明しているプロセスにより、OWBSYS スキーマ(存在する場合)がOracle Warehouse Builder 11.2スキーマで上書きされます。 |
この項の作業を実行するには、前提条件スクリプトを実行するためのSYSADMIN
権限が必要です。
注意: アップグレード・プロセスを開始する前に、最新の『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』(http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/warehouse/overview/index.html )を確認してください。 |
インプレース・リポジトリ・アップグレードのリポジトリの準備の手順は、WindowsとLinuxで若干異なります。
Windowsでのインプレース・リポジトリ・アップグレードを準備するには
組織で使用するバックアップ戦略を使用して、OWBSYS
スキーマのバックアップ・コピーを作成してください。
Microsoft Windowsのデスクトップで、「スタート」→「ファイル名を指定して実行」を選択します。
「開く」用の「実行」ウィンドウで、プロンプトで、cmd
と入力します。
「OK」をクリックします。
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
管理者権限を持つユーザーとして接続します。
SQL> connect sys as sysdba Enter password: password
OWBSYS
スキーマには、次の2つのオプションがあります。
OWBSYS
スキーマがOracle Databaseインスタンス上にない場合は、cat_owb.sql
スクリプトを実行して作成します。
SQL> @C:\OWB112\owb\UnifiedRepos\cat_owb.sql
Oracle DatabaseインスタンスにOWBSYS
スキーマが存在する場合、Oracle Warehouse Builder 11gリリース1からアップグレードするには、cat_owb_reposupgrade.sql
スクリプトを実行してアップグレードします。
SQL> @C:\OWB112\owb\UnifiedRepos\cat_owb_reposupgrade.sql
reset_owbcc_home.sql
スクリプトを実行して、OWB_HOME
ディレクトリをリセットします。
SQL> @C:/OWB112/owb/UnifiedRepos/reset_owbcc_home.sql
オペレーティング・システムに関係なく、この入力では大/小文字が区別され、バック・スラッシュは使用できず、フォワード・スラッシュのみを使用する必要があります。
Linuxでのインプレース・リポジトリ・アップグレードを準備するには
組織で使用するバックアップ戦略を使用して、OWBSYS
スキーマのバックアップ・コピーを作成してください。
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
管理者権限を持つユーザーとして接続します。
SQL> connect sys as sysdba Enter password: password
次の2つのオプションがあります。
OWBSYS
スキーマがOracle Databaseインスタンス上にない場合は、次のcat_owb.sql
スクリプトを実行します。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/cat_owb.sql
表領域名の入力を求められたら入力します。
Oracle DatabaseインスタンスにOWBSYS
スキーマが存在する場合、Oracle Warehouse Builder 11gリリース1からアップグレードするには、cat_owb_reposupgrade.sql
スクリプトを実行します。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/cat_owb_reposupgrade.sql
表領域名の入力を求められたら入力します。
reset_owbcc_home.sql
スクリプトを実行して、OWB_HOME
ディレクトリをリセットします。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/reset_owbcc_home.sql
オペレーティング・システムに関係なく、この入力では大/小文字が区別され、バック・スラッシュは使用できず、フォワード・スラッシュのみを使用する必要があります。
次の項の説明に従って、OWBSYS
アカウントおよびOWBSYS_AUDIT
アカウントのロックを解除します。
Windowsの場合、「OWBSYSおよびOWBSYS_AUDITアカウントのロック解除」
Linuxの場合、「OWBSYSおよびOWBSYS_AUDITアカウントのロック解除」
Oracle Warehouse Builder 11gリリース1リポジトリからのアップグレードでは、既存のリポジトリで既存のOWBSYS
スキーマがアップグレードされます。Oracle Warehouse Builder 10.2からのアップグレードでは、アップグレード・プロセスでOracle Warehouse Builder 11.2リポジトリ内に新しいワークスペースが作成され、Oracle Warehouse Builder 10.2リポジトリを含むスキーマと同じ名前が付けられます。いずれの場合でも、プロセスは同じです。
インプレース・リポジトリ・アップグレードを準備するには
リポジトリ・アシスタントを起動します。
Windowsの場合、「スタート」メニューから「プログラム ファイル」→「Oracle - OWB112」→「Warehouse Builder」→「Administration」→「Repository Assistant」を選択します。
Linuxの場合、コマンドラインからOWB_HOME
/owb/bin/unix/reposinst.sh
を実行します。
リポジトリ・アシスタントの「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックします。
「データベース情報」ページで、Oracle Warehouse Builderをインストールするホスト名、ポート番号およびサービス名を入力します。
「次へ」をクリックします。
「操作を選択」ページで、「Oracle Warehouse Builderの現行リリースにリポジトリをアップグレード」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「更新操作を選択」ページで、「同一データベース・インスタンスでのリポジトリのアップグレード」を選択します。
「次へ」をクリックします。
OWBSYS情報ページで、OWBSYS
ユーザーのパスワードを入力します。
「次へ」をクリックします。
「ファイル情報」ページが表示されます。インプレース・リポジトリ・アップグレード・プロセスでは、リポジトリ・エクスポートMDLファイルが作成されます。このエクスポートされたMDLファイルとエクスポート・ログ・ファイルのデフォルトのファイル名およびロケーションがここに表示されます。これらのファイルの場所を変更することができます。
「次へ」をクリックしてファイル情報を受け入れます。
「サマリー」ページで、「終了」をクリックしてアップグレード・プロセスを開始します。
インストールの進捗状況ポップアップ・ウィンドウにアップグレード操作の進捗状況が表示されます。完了したら、「OK」をクリックします。
エラー・ログを確認し、エクスポートされたMDLファイルをアップグレード前のリポジトリのバックアップとして保存することもできます。
Oracle Warehouse Builderリリース10.2または11.1リポジトリをアップグレードするには、リポジトリ・アシスタントを使用して、リポジトリの内容をファイルにエクスポートしてから、そのファイルをOracle Warehouse Builderリリース11.2リポジトリにインポートします。
次のようにリポジトリ・アシスタントを使用してリポジトリをエクスポートします。
ファイルにリポジトリをエクスポートするには
リポジトリ・アシスタントを起動します。
Windowsの場合、「スタート」メニューから「プログラム ファイル」→「Oracle - OWB112」→「Warehouse Builder」→「Administration」→「Repository Assistant」を選択します。
Linuxの場合、コマンドラインからOWB_HOME
/owb/bin/unix/reposinst.sh
を実行します。
リポジトリ・アシスタントの「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックします。
「データベース情報」ページで、Oracle Warehouse Builderをインストールするホスト名、ポート番号およびサービス名を入力します。
「次へ」をクリックします。
「操作を選択」ページで、「Oracle Warehouse Builderの現行リリースにリポジトリをアップグレード」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「更新操作を選択」ページで、「ファイルにリポジトリ全体をエクスポート」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「ユーザー情報」ページで、ソースがOracle Warehouse Builderリリース10.2の場合は、Oracle Warehouse Builderリリース10.2リポジトリ所有者のユーザー名とパスワードを入力します。ソースがOracle Warehouse Builderリリース11.1の場合、OWBSYS
のユーザー名とパスワードを入力します。
「次へ」をクリックします。
「ファイル情報」ページに、次の情報を入力します。
ファイル名: リポジトリを格納するMDLファイルの名前。
ログ・ファイル: ステータスおよび統計情報を格納するエクスポート操作のログ・ファイルの名前。
「次へ」をクリックします。
「サマリー」ページで、「終了」をクリックします。
リポジトリ・エクスポートの進捗状況ウィンドウに進捗状況が表示されます。
エクスポート・プロセスの最後に、ステータス・メッセージが表示されます。エクスポート操作によりファイルが作成されます。
リポジトリ・エクスポートMDLファイルをインポートするには
リポジトリ・アシスタントを起動します。
Windowsの場合、「スタート」メニューから「プログラム ファイル」→「Oracle - OWB112」→「Warehouse Builder」→「Administration」→「Repository Assistant」を選択します。
Linuxの場合、コマンドラインからOWB_HOME
/owb/bin/unix/reposinst.sh
を実行します。
リポジトリ・アシスタントの「ようこそ」ページで、「次へ」をクリックします。
「データベース情報」ページで、Oracle Warehouse Builderリポジトリをインストールするホスト名、ポート番号およびサービス名を入力します。「次へ」をクリックします。
「更新操作を選択」ページで、「ファイルからリポジトリ全体をインポート」を選択します。
「次へ」をクリックします。
「OWBSYS情報」ページで、OWBSYS
パスワードを入力します。
「次へ」をクリックします。
ファイル情報ページで、リポジトリをエクスポートするときに使用するファイルの名前を検索する情報を入力または参照します。
「次へ」をクリックします。
「サマリー」ページで、「終了」をクリックします。
注意: Oracle Warehouse Builderリリース10.2のMDLリポジトリ・エクスポートをインポートする場合、インポート・プロセスで、Oracle Warehouse Builderリリース10.2リポジトリ・スキーマと同じ名前のワークスペースが作成されます。Oracle Warehouse Builderリリース11.1のリポジトリ・エクスポートをインポートする場合、インポート・プロセスで、Oracle Warehouse Builderリリース11.1リポジトリからインポートするワークスペースごとに1つのワークスペースが作成されます。 |
Oracle Warehouse Builderリリース10.2のMDLリポジトリ・エクスポートをインポートする場合、インポート・プロセスで、Oracle Warehouse Builderリリース10.2リポジトリ・スキーマと同じ名前のワークスペースが作成されます。Oracle Warehouse Builderリリース11.1のリポジトリ・エクスポートをインポートする場合、インポート・プロセスで、Oracle Warehouse Builderリリース11.1リポジトリからインポートするワークスペースごとに1つのワークスペースが作成されます。
Oracle Warehouse Builderには、リポジトリ・アシスタントを使用してリポジトリ全体をリリース10.2からリリース11.2にアップグレードするためのユーティリティが備わっています。アップグレードの終了後、リポジトリ・ブラウザを使用してすべてのロケーションを更新してから、デプロイされたオブジェクトを実行し、マッピングを行う必要があります。
リリース10.2からリリース11.2へのリポジトリ・アップグレードでは、リポジトリ・ブラウザを使用してロケーションを更新するだけでなく、プロセス・フローで追加の手順が必要になります。
ロケーションがアップグレードされると、警告の情報メッセージが表示されます。
警告: このOWFロケーションはシードされていません。シードするには、デザイン・クライアントを使用して少なくとも1つのプロセス・フロー・パッケージをOWFロケーションに配布します。 |
この警告メッセージは、毎回表示されるわけではありません(たとえば、11.2と10.2の両方のリポジトリがあり、リポジトリ10.2を11.2にアップグレードする場合は、複数のパッケージがまとめてリポジトリ内に含まれているため、警告は表示されません)。
様々なOracle Databaseインスタンスへのリポジトリの移行プロセスには、既存リポジトリのファイルへのエクスポート、その他のOracle Databaseインスタンス上の新しいリポジトリへのそのファイルの情報の後続のインポートが含まれます。
このプロセスは、Oracle Warehouse Builderリリース10.2リポジトリから現行バージョンのリポジトリにアップグレードする場合と実質的に同じです。主な相違点は次のとおりです。
インポート前に、ターゲット・インスタンス上に元のインスタンス上のOracle Warehouse Builderユーザーと同じ名前でユーザーを作成する必要があります。
インポート時は、エクスポート・ファイルがあるリモートのOracle Databaseインスタンスの資格証明を提供する必要があります。
注意: アップグレード・プロセスを開始する前に、最新の『Oracle Warehouse Builderリリース・ノート』(http://www.oracle.com/technetwork/developer-tools/warehouse/overview/index.html )を確認してください。 |
MDLファイルへのリポジトリのエクスポート
シナリオのエクスポート部分では、リポジトリ・アシスタントを使用してMDL zipアーカイブを作成します。このMDL zipアーカイブには、リポジトリのすべてのワークスペースの情報が含まれ、各ワークスペースは個別のファイルとして格納されます。
ターゲット・インスタンスへのOracle Warehouse Builderユーザーの作成
リポジトリをインポートする前に、移行後のリポジトリが格納されるターゲットOracle Databaseインスタンス上に、元のリポジトリへのアクセス権限を持っていたユーザーと同じユーザーを作成します。この作業を行うことにより、セキュリティ情報が正しくインポートされるようにする必要があります。ただし、これらのユーザーをOracle Warehouse Builderユーザーとして登録する必要があります(これはアップグレード・プロセスで自動的に処理されます)。
MDLファイルからのリポジトリのインポート
インポート操作の詳細は、「Oracle Warehouse Builderリリース11.2へのリポジトリ・エクスポートMDLファイルのインポート」を参照してください。手順6では、リポジトリMDLおよびログ・ファイルが含まれるソース(リモート)・データベースの資格証明を入力します。
アップグレード・プロセス後にOracle Warehouse Builder 11.2との互換性を持つように、Oracle Warehouse Builderリポジトリ内のロケーションもアップグレードする必要があります。このアップグレードを実行するには2通りの方法があります。
Oracle Warehouse Builderリリース11.2.0.2以降に付属のスクリプトを使用します。付属のスクリプトを使用することをお薦めします。
Windowsの場合: OWB_HOME
\owb\bin\win32\upgradeloc.bat
を実行します。
Linuxの場合 - OWB_HOME
/owb/bin/unix/upgradeloc.sh
を実行します。
リポジトリ・ブラウザのロケーション・レポートを使用して、1つずつアップグレードを実行します。(この手順の結果はスクリプトを使用した場合と同じですが、より多くの手間がかかります。)
あるいは、すべてのロケーションの登録をいったん解除してから再登録することもできます。ただし、この場合は、影響を受けるロケーションにすべてのマッピングを再デプロイする必要もあるため、この手順はお薦めできません。
また、リポジトリ・ブラウザからのロケーション・レポートを使用して次のようにロケーション・アップグレード・プロセスを実行します。
リポジトリ・ブラウザを使用してロケーションをアップグレードするには
リポジトリ・ブラウザで、コントロール・センターを選択します。「レポート」をクリックします。
「レポート」ウィンドウのデプロイメントで「ロケーション・レポート」をクリックします。
「ロケーション・レポート」の論理的な詳細で、表の検証列で「不明」をクリックします。
「接続の詳細」の「ロケーションのステータス」で、ステータスが不明であるため、パスワードを入力して、「ステータスの取得」をクリックします。
「現行のステータス」は「無効」です。
「ロケーションのステータス」で「アップグレード」をクリックします。
「現行のステータス」が「有効」になります。
完了すると、「検証」列に「テスト済」のロケーションが表示されます。
プロジェクト内のデザインタイム・オブジェクトは、Oracle Warehouse Builderリリース11.2との互換性を持つようにアップグレード・プロセス中に自動的に変更されます。この項では、行われた変更をリストしています。
Oracle Warehouse Builderリリース10.2およびリリース11.1オブジェクトへの変更
Oracle Warehouse Builderリリース10.2またはOracle Warehouse Builderリリース11.1からOracle Warehouse Builderリリース11.2に設計を移動する場合、移行またはアップグレード中に次のオブジェクトが変更されます。
マッピング表関数演算子: 表関数のマッピング演算子は、1つの入力グループおよび1つの出力グループのみを持つようにアップグレードされます。REFカーソル・タイプとして構成された以前の入力グループはSYS_REFCURSORタイプにアップグレードされ、新しい構成演算子がマップに追加され、その入力グループ値はREFカーソル・タイプ入力グループと同じで、出力グループ属性はSYS_RECURSORタイプに設定されます。
マッピング・キー参照演算子: キー参照用のマッピング演算子は、新しい参照演算子にアップグレードされます。
ビジネス・プレゼンテーション・モジュール: ビジネス・プレゼンテーション・モジュールとその内容は破棄されます。
BI Beansのロケーション: BI Beansのロケーションは破棄されます。
データ・プロファイル・メタデータ: データ・プロファイル・メタデータはアップグレードされません。
Oracle Warehouse Builderリリース9.2およびリリース10.1オブジェクトへの変更
Oracle Warehouse Builderリリース9.2またはOracle Warehouse Builderリリース10.1からOracle Warehouse Builderリリース11.2に設計を移動する場合、移行またはアップグレード中に次のオブジェクトが変更されます。
コントロール・センターとロケーション: アップグレード後は、ロケーションと、それが参照するコントロール・センター間の関係がなくなります。「コントロール・センターの編集」ダイアログ・ボックスを使用してコントロール・センターの詳細を確認し、このコントロール・センターに関連付けるロケーションを選択する必要があります。
ロケーションとコントロール・センター接続: ロケーションとコントロール・センター接続は、ワークスペース全体で共有できるように、それらの所有元のプロジェクトから移動されます。したがって、インポート・ログ・ファイルの統計には、これらのオブジェクトに該当するプロジェクトが追加表示されます。
マッピング演算子の名前: MDLアップグレード・ユーティリティにより、すべてのマッピング演算子の物理名とビジネス名が一意であることが保証されます。
ディメンション: 関連付けられたディメンション表が、ディメンションと同じ名前で作成されます。この表には、以前のリリースでディメンション・エディタの「表のプロパティ」を使用してディメンションに定義した列、制約および属性セットが含まれます。
キューブ: 関連付けられたキューブ表が、キューブと同じ名前で作成されます。このキューブ表には、以前のリリースでキューブ・エディタの「表のプロパティ」を使用してキューブに定義した列、制約および属性セットが含まれます。
ディメンションとキューブのマッピング演算子: ディメンションとキューブのマッピング演算子は表演算子に変換されます。これらの表演算子では、MDLアップグレード・ユーティリティによって作成された物理表がディメンションとキューブとして使用されます。
ディメンション階層のマッピング表示セット: ディメンション階層の名前付き属性セットに基づいて作成されたマッピング・セットは削除されます。これは、ディメンション階層の表示セットが自動的に作成および保持されなくなったためです。
ディメンション属性: ディメンションに同じ名前のディメンション属性が存在しない場合は、アップグレードされる各レベル属性に対して、同じ名前のディメンション属性が作成されます。
インテリジェンス・オブジェクトとレポート: 以前のリリースでは、インテリジェンス・オブジェクトとレポートはOMB Plusスクリプト言語でのみ利用可能でした。これらのオブジェクトはアップグレードされません。
アドバンスト・キュー: 関連付けられたキュー表が、プロパティのAQキュー表名に基づいて作成されます。MDLファイル・アップグレード・ユーティリティによって作成されるキュー表には、データ型が元のアドバンスト・キューのオブジェクト型である列が含まれます。
マッピングのアドバンスト・キュー演算子: マッピングのアドバンスト・キュー演算子は、「ペイロード」という名前の1つの属性のみを含むように変更されます。マッピングのアドバンスト・キュー演算子がソースとして使用されている場合は、マッピングのアドバンスト・キュー演算子の後に、新しい拡張演算子が追加されます。マッピングのアドバンスト・キュー演算子がターゲットとして使用されている場合は、マッピングのアドバンスト・キュー演算子の前に、新しい構成演算子が追加されます。