この項では、LinuxプラットフォームでOracle Warehouse Builderを構成する方法について説明します。
この項では、次の項目について説明します。
注意: Oracle Warehouse Builderリポジトリをホストするコンピュータで、Oracle Warehouse Builderの初期インストールを実行する必要があります。 |
Oracle Warehouse Builderは、Oracle Database 11gリリース2を実行するホスト上のすべてのデータベース・インストールの一部です。
Oracle Database 11gリリース2がインストールされたら、2つのアカウントOWBSYS
およびOWBSYS_AUDIT
のロックを解除するだけです。
追加のインストール作業は不要です。ただし、プロセス・フローを使用する場合は、Oracle Workflowを構成する必要があります。
OWBSYSおよびOWBSYS_AUDITアカウントのロックを解除するには:
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
Enter user-name: sys as sysdba Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
OWBSYS
ユーザー・アカウントのロックを解除して、その新しいパスワードを設定します。
SQL> alter user owbsys identified by password account unlock; User altered.
OWBSYS_AUDIT
ユーザー・アカウントのロックを解除して、その新しいパスワードを設定します。
SQL> alter user owbsys_audit identified by password account unlock; User altered.
この項では、次の項目について説明します。
Oracle Database 10gリリース2などの、以前のデータベース・リリースを実行するホストでOracle Warehouse Builderとそのリポジトリを正しく構成するには、次の点に従ってください。
データベースが完全にインストールされ、動作していることを確認します。そうでない場合は、Oracle Databaseのインストレーション・ガイドを参照してください。
ホスト名、ポート番号、およびこのデータベースのOracleサービス名のメモ。この例では、localhost:1521:orcl
という接続情報を使用します。
SYSDBA
権限を持つアカウントのユーザー名およびパスワードを所有していることを確認します。SYSDBA
権限には、Oracle Database、Oracle Warehouse BuilderおよびそのOracle Warehouse Builderリポジトリの基本構成を変更するために必要な権限があります。
データベースでOracle Warehouse Builderリポジトリを作成するには、OWBSYS
スキーマを作成してから、その中にリポジトリ・オブジェクトをインストールする必要があります。Oracle Warehouse Builderには、この作業を実行するためのコマンドレベル・スクリプトがあります。
clean_owbsys.sql
スクリプトは、既存のOWBSYS
スキーマ・インストールの内容を削除しますが、スキーマのそれ以外の部分はそのまま残します。
cat_owb.sql
スクリプトは、OWBSYS
スキーマがすでに存在しているかどうかを確認し、存在しない場合はスキーマを作成してから、Oracle Warehouse Builder 11.2リポジトリで必要とされるオブジェクトをインストールします。
reset_owbcc_home.sql
スクリプトにより、Oracle Warehouse Builderでコントロール・センター・サービスの11.2リリースが使用されることが確認されます。
(オプション)remote_owb_install.sql
スクリプトをサーバー上で実行すると、リモート・システムにリポジトリを確実にインストールできます。リモート・システムを認証するため、REMOTE_OWB_HOME
変数を設定します。
Oracle Warehouse Builder 11.1以降では、メタデータ・リポジトリはワークスペース内のOWBSYS
スキーマに格納されます。これは、ワークスペースがリポジトリに対応するOracle Warehouse Builder 10.2の用語とは異なります。
バージョン11.2と11.1のOracle Warehouse Builderリポジトリを同じデータベースに置くことはできません。11.2リポジトリを作成すると、データベース内の11.1リポジトリの内容が上書きされます。11.2リポジトリのインストールまたは11.2リポジトリへのアップグレードを行う前に、古いOracle Warehouse Builderリポジトリをバックアップすることをお薦めします。
既存のOracle Warehouse Builderリポジトリをクリーンアップするには:
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、OWBSYS
ユーザーとしてログインします。
Enter user-name: owbsys Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
Oracle Warehouse Builderコントロール・センター・サービスを停止します。
SQL> @OWB112/owb/rtp/sql/stop_service.sql
詳細は、「stop_service」を参照してください。
管理者権限を持つユーザーとして接続します。
SQL> connect sys as sysdba Enter password: password
clean_owbsys.sql
スクリプトを実行して、既存のOWBSYS
スキーマにあるすべてのオブジェクトを削除します。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/clean_owbsys.sql
OWBSYS
スキーマを作成(またはリフレッシュ)すると、指定した表領域内に、それに対応するロックされたユーザー・アカウントが生成されます。この例では、表領域はUSERS
になります。スクリプトを実行すると、アカウントのロックを解除して、そのパスワードを設定します。「LinuxにOracle Database 11gリリース2の一部としてインストールされたOracle Warehouse Builderの構成」に、OWBSYS
アカウントとOWBSYS_AUDIT
アカウントのロックを解除する方法を示しています。OWBSYS
スキーマは、リポジトリ・アシスタントを初めて実行し、リポジトリに最初のワークスペースを作成した場合にのみ移入されます。
リポジトリ・オブジェクトを含むOWBSYSスキーマを設定するには:
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
Enter user-name: sys as sysdba Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
cat_owb.sql
スクリプトを実行して、データベースの表領域のOWBSYS
を設定します。たとえば、このコマンドではUSERS
表領域にOWBSYS
を設定します。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/cat_owb.sql USERS
Oracle Warehouse Builder 11.2を古いOracle Databaseリリースにインストールする場合、またはOracle Warehouse BuilderをOracle Business Intelligence Standard Edition (Oracle Discoverer)と統合する場合、コントロール・センター・サービスが正常に機能するようにreset_owbcc_home.sql
スクリプトを実行する必要があります。
コントロール・センター・サービスを構成するには:
大文字と小文字の区別に注意して、Oracleホームのパスが正しいことを確認します。この例のパスは、OWB112
です。
次の手順で入力するパスは、大文字と小文字の区別も含めて、Oracle Warehouse Builderのホーム・ディレクトリと完全に一致させる必要があります。
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
Enter user-name: sys as sysdba Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
reset_owbcc_home.sql
スクリプトを実行して、コントロール・センター・サービスがOracle Warehouse Builder 11.2インストールから実行されるようにします。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/reset_owbcc_home.sql OWB112
OWBSYSおよびOWBSYS_AUDITアカウントのロックを解除するには:
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
Enter user-name: sys as sysdba Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
OWBSYS
ユーザー・アカウントのロックを解除して、その新しいパスワードを設定します。
SQL> alter user owbsys identified by password account unlock; User altered.
OWBSYS_AUDIT
ユーザー・アカウントのロックを解除して、その新しいパスワードを設定します。
SQL> alter user owbsys_audit identified by password account unlock; User altered.
プロセス・フローを使用するには、Oracle Warehouse Builderで使用できるようにOracle Workflowを構成する必要があります。Oracle Workflowの構成の詳細は、「Oracle Workflowとの統合」を参照してください。
リモート・インストールでアクセスするデータベース・ディレクトリOWB_REMOTE_ADMIN
を作成し、サーバーのOWB_HOME
/owb/bin/admin
ディレクトリを読み取ることができるようにする必要があります。
コマンド・プロンプトでSQL*Plusを起動します。
C:\> sqlplus
ユーザー名を求められたら、管理者権限を持つユーザーとしてログインします。
Enter user-name: sys as sysdba Enter password: password Connected to: Oracle Database 11g Enterprise Edition Release 11.2 - Production With the Partitioning, OLAP and Data Mining options
スクリプトremote_owb_install.sql
を使用してOWB_REMOTE_HOME
変数を設定します。
SQL> @OWB112/owb/UnifiedRepos/remote_owb_install.sql OWB_REMOTE_HOME
リポジトリを使用するには、初期ワークスペースとその所有者を定義する必要があります。次の手順では、リポジトリ・アシスタントを使用します。
ワークスペースを作成するには:
コマンド・プロンプトで、UNIX bin
ディレクトリに移動します。
C:\> d OWB112/owb/bin/unix
C:\> pwd
OWB112/owb/bin/unix
リポジトリ・アシスタントを起動します。
C:\> ./reposinst.sh
リポジトリ・アシスタントの「ようこそ」画面で、「次へ」をクリックします。
「データベース情報」画面で、リポジトリ・データベースの接続情報(ホスト名、ポート番号およびOracleサービス名)を入力し、「次へ」をクリックします。
「操作を選択」画面で、「Warehouse Builderワークスペースの管理」を選択します。「次へ」をクリックします。
「ワークスペース操作の選択」画面で、「新規Warehouse Builderワークスペースの作成」を選択します。「次へ」をクリックします。
「新規または既存ユーザー」画面で、「新規ワークスペース所有者でワークスペースを作成」を選択します。「次へ」をクリックします。
「DBA情報」画面で、CREATE USER
権限を持つユーザーを「ユーザー名」に、そのユーザーのパスワードを「パスワード」に入力します。
「次へ」をクリックします。
「ワークスペース所有者(新規)」画面で、次の情報を入力します。
ワークスペース所有者のユーザー名(wks_owner1
)
ワークスペース所有者のパスワード
ワークスペース所有者のパスワード確認
ワークスペース名(wks1
) (ワークスペース名には空白を使用できません)
「次へ」をクリックします。
OWBSYS
の情報画面で、OWBSYS
のパスワードを入力します。「次へ」をクリックします。
OWBSYS
スキーマをシードするには、これらの資格証明が必要です。
[オプション] リモート・インストールの場合(スキーマがリモート・システムに存在する場合)、バージョンの検証が実行され、「互換性のあるバージョンのOracle Warehouse Builderソフトウェアが、パスREMOTE_OWB_HOME
のデータベース・サーバー・マシンにローカルでインストールされていることが検出されました。」というメッセージが表示されます。
バージョンに互換性がない場合、またはバージョンが見つからない場合、互換性のあるバージョンのOracle Warehouse Builderソフトウェアが、データベース・サーバー・マシンにローカルでインストールされている必要があります。というメッセージが表示されます。互換性のあるバージョンがインストールされている場合は、「リモート・インストールのためのOracle Warehouse Builderホームの設定」の説明に従って、DBAユーザー資格証明を取得し、Oracle Databaseがインストールされているシステムからremote_owb_install.sql
スクリプトを実行します。
データ用の表領域(USERS
、または必要な表領域の名前)
索引用の表領域(USERS
、同じ表領域の名前)
一時データ用の表領域(TEMP
)
スナップショット用の表領域(USERS
、同じ表領域の名前)
「次へ」をクリックします。
この手順では、デフォルトの表領域詳細を変更できます。Oracle Warehouse BuilderリポジトリはOWBSYS
スキーマに格納されますが、OWBSYS
およびその他の特定のオブジェクト(スナップショットなど)の格納に使用する表領域を特定する必要があります。ストレージ管理戦略によっては、USERS
以外の表領域を選択する必要があります。
「言語の選択」画面で、メニューから「ベース言語」を選択します。
(オプション)左側の使用可能な言語リストから追加の表示言語を選択し、右側の選択済の言語リストに移動することもできます。
「次へ」をクリックします。
「ワークスペース・ユーザー(オプション)」画面で、「使用可能」リストから適切な既存のユーザーを選択し、「選択済」リストに追加します。
[オプション] 「新規ユーザーの作成」をクリックして、Oracle Warehouse Builderにアクセスできる新規ユーザーを作成します。手順15に進みます。
「次へ」をクリックします。手順17に進みます。
(オプション)「新規データベース・ユーザーの作成」画面で、次の情報を入力します。
ユーザー名(demo_user
)
パスワード
パスワードを再入力します。
「OK」をクリックします。
「DBAユーザー名」(system
)および「DBAユーザー・パスワード」は無効なフィールドであり、編集できません。
「ワークスペース・ユーザー(オプション)」画面で、「次へ」をクリックします。
「サマリー」画面で、「終了」をクリックします。
「インストール結果」画面が表示されたら、「OK」をクリックします。