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Oracle Enterprise Manager Application Configuration Consoleインストレーション・ガイド
リリース5.3.2
B56956-01
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4 Application Configuration Consoleサーバーのインストール

この章では、Application Configuration Consoleサーバー(コア・サーバーとも呼ばれる)をWindowsまたはLinuxサーバーにインストールする方法を説明します。この章の説明では、$OACC_INSTALLはコア・サーバーがインストールされている場所を指します。たとえば、opt/oracle/oacc/serverです。


注意:

Linuxサーバーにインストールする際に、マシンに物理的にアクセスできない(またはCDドライブがない)場合、第5章のtarballを使用したLinuxへのインストール手順に従ってください。

4.1 システム要件

コア・サーバーには、インストール前に用意する必要のあるサード・パーティ製ソフトウェアを含め、特定のハードウェアおよびソフトウェアの要件があります。第2章表2-1の要件を満たしていることを確認してください。

4.2 前提条件

コア・サーバーをインストールする前に、次に示すアプリケーションおよびソフトウェアがインストール済であり、ホスト・システムによってアクセス可能になっている必要があります。また、次の情報を用意する必要があります。

4.2.1 Oracle

コア・サーバーをインストールする前に、データベースに関して次の情報が必要です。

  • Oracleサービス名(SID)(デフォルト=OACCSERV): ____________________________

  • Oracleシステム・ユーザー名(デフォルト=SYSTEM): _______________________________

  • Oracleシステム・パスワード(デフォルト=SYSTEM): ________________________________

  • コア・サーバーのデータベース・ユーザー名(デフォルト=OACCUSER): ___________________

  • コア・サーバーのデータベース・ユーザー・パスワード(デフォルト=OACCUSER): ________________

コア・サーバーを正しくインストールするには、Oracle SIDのブロック・サイズが8K以上である必要があります。ブロック・サイズを確認するには、sysdbaでSQL*Plusにログインし、次のコマンドを実行します。

SQL> select value from v$parameter where name = 'db_block_size';

4.2.2 LDAP

ユーザー認証にLDAPを使用するようにコア・サーバーを構成する場合、インストール前にLDAPシステムに関して次の情報が必要です。

  • バインドURL: _____________________________________________________________

  • グループDN: _____________________________________________________________

  • ドメイン名: __________________________________________________________

    (ドメイン・コントローラの完全修飾ドメイン名)

  • バインド・ユーザー名: ________________________________________________________

    (コア・サーバーでのグループ参照操作に使用)

  • バインド・ユーザー・パスワード: _____________________________________________________

コア・サーバーには「管理者」と「すべてのユーザー」の2つの既定のグループが存在します。これらのグループはLDAPグループから移入されます。既存のグループを使用できますが、「すべてのユーザー」グループにマッピングされたグループのメンバーは誰でもログインできるようになるため、この方法はお薦めしません。Application Configuration Consoleユーザーを指定するために2つのLDAPグループを作成します。

  • 「すべてのユーザー」グループにマッピングするグループ名: ____________________________________

  • 「管理者」グループにマッピングするグループ名: _______________________________

コア・サーバーはLDAPシステムに接続可能である必要があります。2つのシステム間にファイアウォールが存在する場合は、LDAPポート(デフォルトは389)が開いていることを確認してください。

4.2.3 メール・サーバー

Application Configuration Consoleでは、構成の変更を警告する電子メール・メッセージを送信できます。この場合、メール・サーバーに関して次の情報が必要です。

  • メール転送プロトコル: __________________________________________________

  • SMTPメール・ホスト名: __________________________________________________

  • SMTPメール・ポート: _________________________________________________________

  • 認証が必要か。はい いいえ

  • 「はい」の場合、認証用のメール・システム・ユーザーおよびパスワード: _____________________

4.2.4 Javaバージョン

Javaに関する次の前提条件を確認してください。

  • インストール・プログラムを実行するにはJDKまたはJREなどのJavaバージョンが必要です。その場所をPATHに含める必要があります。Javaがホスト・システムにインストールされていない場合、インストール時にインストール・メディアのJDKを使用する必要があります。詳細は、手順1の注意事項を参照してください。

  • JDKがホスト・システムにインストール済の場合、正しいバージョンであればコア・サーバーでそのインストールを使用できます。そうでない場合、コア・サーバー付属のJDKをインストールするオプションを選択する必要があります。

4.3 Application Configuration Consoleサーバーのインストール

コア・サーバー・ソフトウェアは、そのままインストールできる実行可能ファイルとして提供されています。


注意:

Linuxシステムではrootとしてインストール・プログラムを実行しないでください。インストール・プログラムを実行する際はroot以外のユーザーでログインしてください。

  1. インストール・メディアのインストール・ファイルをダブルクリックして、インストール・プログラムを起動します。

    • Windowsサーバーの場合:

      server\ApplicationConfigurationConsoleServer.exe
      
    • Linuxサーバーの場合:

      ./server/ApplicationConfigurationConsoleServer.bin
      
    • サーバー・コンソールにアクセスできない場合、またはXWindowsがインストールされていないLinuxサーバーの場合、コマンド・プロンプトを使用してインストール・プログラムをテキスト・モードで実行できます。

      ./server/ApplicationConfigurationConsoleServer.bin -console -is:javahome <Java16_Home>
      

    注意:

    コア・サーバーのインストール・プログラムはJREまたはJDKいずれかのJavaを必要とします。必要なバージョンがホスト・システムにインストールされていない場合、次の手順を実行します。

    Windows: インストール・メディアにJDKの抽出されたインスタンスが含まれています。コマンドラインからインストール・プログラムを実行し、その場所をJAVA_HOMEに指定します。たとえば、メディア上のサーバー・ディレクトリからは次のようになります。

    D:\server>ApplicationConfigurationConsoleServer.exe -is:javahome ..\jdk\jdk1.6
    

    Linux: インストール・メディアのjdkディレクトリに、JDKのインストール可能なバージョンが含まれています。JDKをインストールした後、コア・サーバーをインストールしてください。

    「ようこそ」パネルで「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  2. インストール・タイプとして「新規インストール」を使用し、「次へ」をクリックします。

  3. デフォルトのインストールの場所を使用するか、「参照」をクリックして別の場所に移動します。

    「ディレクトリ」パネルで「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  4. 表示されるサード・パーティ製ソフトウェアの要件を満たしていることを確認します。必要に応じて、続行する前にコンポーネントを一時ディレクトリにダウンロードし、解凍します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  5. 「参照」をクリックしてHibernateのルート・ディレクトリ(hibernate-distribution-3.3.1.GA)に移動します。場所は、ソフトウェアをダウンロードした一時ディレクトリ内(たとえば、/tmp/oaccDownloads)です。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  6. 「参照」をクリックしてJCIFSの.jarファイル(jcifs-1.2.25.jar)に移動します。場所は、ソフトウェアをダウンロードした一時ディレクトリ内(たとえば、/tmp/oaccDownloads)です。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  7. コア・サーバーは埋込みTomcatサーバーで稼働します。このサーバーで使用するHTTPおよびSSLポート番号を入力します。ホスト・システム上の他の割り当てられたポートと競合しないように注意してください。これらのポート番号は、Application Configuration Consoleクライアントのインストール時に必要になるため、記録しておいてください。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  8. Windowsシステムにインストールする場合、Tomcatサーバーをサービスとして起動するかどうかを選択します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  9. コア・サーバーにはJDKが必要です。既存のバージョンを使用する場合は、このパネルで2番目のオプションを選択し、次のパネルでJDKのインストール・ディレクトリを指定します。Application Configuration Consoleで専用のバージョンを使用する場合は、1つ目のオプションを選択してコア・サーバーとともにインストールします。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  10. データベースをホストするサーバーの名前と、Application Configuration Consoleのデータに使用するSIDを入力します。

    コア・サーバーに必要なJavaヒープ・サイズは1024以上です。大きいデータ・セットを使用する場合、メモリーが多いほどパフォーマンスが改善されます。これはホスト・マシンに組み込まれている物理メモリーである必要があります。物理メモリーのバックアップのない仮想メモリーは使用できません。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  11. コア・サーバーでは特定のデータベース・ユーザーとしてデータベースにアクセスする必要があります。データベースの設定スクリプトで使用したユーザー名とパスワードを入力します。コア・サーバーでデータベース・サービスに使用するホスト・システムのポートを入力します。さらに、Subversion(SVN)サーバーに使用するホスト・システムのポートを入力します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  12. データベース・サーバーが存在するタイムゾーンを指定します。ドロップダウン・メニューから該当する地域の値を選択します。


    注意:

    リストには400近くのタイムゾーンが含まれています。コンソールからインストールする場合、画面のバッファ・サイズを大きくしないとすべての値をスクロールできない可能性があります。その場合はコンソール・ウィンドウのプロパティ・ダイアログを開き、「レイアウト」タブでバッファの高さを500に設定します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  13. コア・サーバーでは、LDAPまたはWindows NTのいずれかを、ユーザー認証および認可のための外部認証システムとして使用します。使用する認証方式を選択してください。Microsoft Active Directoryを使用する場合は「AD-JNDI」を、その他すべてのLDAPサーバーの場合は「MV-JNDI」を選択します。


    注意:

    Windows NTを選択した場合、コア・サーバーにコンソール・モードでログインする必要があります。コア・サーバーはWindowsサービスとしては実行できません。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  14. 認証システムに必要な構成情報を入力します。

    Application Configuration Consoleの2つの既定グループ(「すべてのユーザー」と「管理者」)にマッピングするActive DirectoryまたはLDAPのグループ名を入力します。これらのグループのメンバーシップは、Application Configuration Consoleではなく、認証システムで管理されます。(「管理者」グループのメンバーも「すべてのユーザー」グループに含めないと、「すべてのユーザー」グループに実際に全ユーザーが含まれません。)

    名前の大/小文字の区別をするかどうか、また指定したグループのメンバーにアクセスを限定するかどうかを設定します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  15. 次に表示されるパネルは、選択したディレクトリ・サービスによって異なります。

    AD-JNDI認証の場合:

    • コア・サーバーでユーザーを検索するための完全修飾バインドURLを入力します。

    • グループの検索に使用する識別名を入力します。

    • ドメイン・コントローラの完全修飾ドメイン名を使用します。

    • グループ検索の際、Active Directoryにバインドするために使用するユーザーのユーザー名とパスワードを入力します。

    MV-JNDI認証の場合:

    • LDAPサーバーでユーザーおよびグループが格納されているURLを指定します。

    • ユーザーとグループのURLの下位ディレクトリ・ツリーにバインド・アクセス権および書込みアクセス権を持つ管理ユーザーの識別名およびパスワードを入力します。パスワードを暗号化するかどうかは、server_modules_registry.xmlbind.user.password.encryptedパラメータで指定します。

    • ユーザーのアカウント名を示すユーザー・アカウント名属性を入力します。

    • グループのメンバーを示すグループ・メンバー属性を入力します。

    • グループの名前を示すグループ名属性を入力します。

    • ユーザー・オブジェクトのオブジェクト・クラスであるユーザー検索仕様を入力します。これはLDAPのユーザー問合せで使用されます。

    • グループ・オブジェクトのオブジェクト・クラスであるグループ検索仕様を入力します。これはLDAPのグループ問合せで使用されます。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

    Sun ONEディレクトリ・サーバーのサンプル値

    ユーザー・プロバイダURL: ldap://localhost:389/ou=people,dc=oacc,dc=local
    グループ・プロバイダURL: ldap://localhost:389/ou=groups,dc=oacc,dc=local
    バインド・ユーザー: uid=amAdmin,ou=people,dc=oacc,dc=local
    バインド・ユーザー・パスワード: password123
    ユーザー・アカウント名属性: uid
    グループ・メンバー属性: uniquemember
    グループ名属性: cn
    ユーザー検索仕様: (objectClass=person)
    グループ検索仕様: (objectClass=groupOfuniquenames)

    IBMディレクトリ・サーバーのサンプル値 脚注1

    ユーザー・プロバイダURL: ldap://global.NA.acmecorp.com:389/ou=region,o=ac.com
    グループ・プロバイダURL: ldap://global.NA.acmecorp.com:389/ou=region,o=ac.com
    バインド・ユーザー: uid=oaccadmin,ou=users,ou=region,o=ac.com
    バインド・ユーザー・パスワード: oaccadmin
    ユーザー・アカウント名属性: uid
    グループ・メンバー属性: member
    グループ名属性: cn
    ユーザー検索仕様: (objectClass=person)
    グループ検索仕様: (objectClass=groupOfNames)

    eTrustディレクトリ・サーバーのサンプル値

    ユーザー・プロバイダURL: ldap://10.1.11.31:19389/ou=oaccUsers,ou=oacc,o=democorp,c=AU
    グループ・プロバイダURL: ldap://10.1.11.31:19389/ou=oaccGroups,ou=oacc,o=democorp,c=AU
    バインド・ユーザー: cn=leroy,ou=oaccUsers,ou=oacc,o=democorp,c=AU
    バインド・ユーザー・パスワード: password123
    ユーザー・アカウント名属性: cn
    グループ・メンバー属性: member
    グループ名属性: cn
    ユーザー検索仕様: (objectClass=person)
    グループ検索仕様: (objectClass=groupOfuniquenames)
  16. Application Configuration Consoleでは、構成の変更を警告する電子メール・メッセージを送信できます。このパネルでは、メール・サーバーにアクセスするために必要な情報を入力します。

    • メール・ホストのホスト名またはIPアドレスのいずれも使用できます。

    • メール送信者アドレスは、メッセージの送信元アドレスとして使用されます。OACC-Tracking@yourcompany.comのように、標準形式の電子メール・アドレスを使用してください。

    • メール・システムでユーザー認証を必要とする場合、最後のオプションで「はい」を選択し、次に表示されるパネルでユーザー名とパスワードを入力します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  17. Windowsの「すべてのプログラム」メニューからコア・サーバーを起動および終了できるようにエントリを作成するかどうかを選択します。

    「次へ」をクリックし、インストールを続行します。

  18. すべての設定を確認し、「次へ」をクリックしてソフトウェアをインストールするか、「戻る」をクリックして設定を変更します。

  19. インストールの完了後、「終了」をクリックしてウィザードを終了します。

4.4 Windowsサービスの資格証明の設定

コア・サーバーをWindowsシステムにインストールし、Tomcatをサービスとして実行するように選択した場合、インストールによってサービスをローカル・システム・ユーザーとして実行するように設定されます。ログオンを管理者アカウントに変更してください。

4.5 SVNサーバーの起動

Application Configuration Consoleでは、バージョン制御にスタンドアロンSubversion(SVN)サーバーを使用します。SVNサーバー・インスタンスはコア・サーバーのインストール時に自動的に設定されます。コア・サーバーの起動時にはSVNサーバーが稼働している必要があります。SVNサーバーが稼働していないことが検出されると、起動プロセスは失敗します。

Windowsの場合、SVNサーバーは、自動的に起動するよう構成されたサービスとして設定されます。そのため、ホストがクラッシュすると、再起動時にSVNサーバーが必ず起動されます。同じ理由で、LinuxまたはUNIXホストでも初期化スクリプトを構成し、再起動時にSVNサーバーが自動的に初期化されるようにすることをお薦めします。

  1. ホストの起動時にSVNサーバーを自動的に起動するには、initスクリプトに次のコマンドを含めます。

    $OACC_INSTALL/svn/bin/svnserve -d -root
    $OACC_INSTALL/svn
    
  2. ホストの停止時にSVNサーバーを自動的に停止するには、initスクリプトに次のいずれかのコマンドを含めます。

    pidof svnserve | xargs kill
    

    または

    killall svnserve
    

SVNサーバー・プロセスの初期化スクリプトを作成する権限がない場合は、システム管理者にこの情報を提供してください。

4.6 UNCサポート

UNC(Uniform(Universal)Naming Convention)は、共有ファイル、ディレクトリまたはプリンタなどのネットワーク・リソースの場所を記述するための共通構文です。UNCを使用するには、次の手順でサード・パーティ製ソフトウェアを入手してインストールし、これを使用できるようにApplication Configuration Consoleを構成する必要があります。

必要なJCIFSソフトウェアを入手する手順は次のとおりです。

  1. ブラウザで次のURLにアクセスします。

    http://jcifs.samba.org/src/
    
  2. jcifs-1.3.12.jarを一時ディレクトリにダウンロードします。このバージョンがない場合はこれよりも新しいバージョンをダウンロードします。新しいバージョンで問題が発生する場合はOracleサポートに連絡してください。

    .jarファイルをコア・サーバーのインストール・ディレクトリの次の3箇所にコピーします。

    $OACC_INSTALL/appserver/tomcat/webapps/mvserver/WEB-INF/lib
    $OACC_INSTALL/appserver/tomcat/webapps/mvtrack/WEB-INF/lib
    $OACC_INSTALL/appserver/tomcat/webapps/mvwebreports/WEB-INF/lib
    

Application Configuration ConsoleをUNCサポート用に構成する手順は次のとおりです。

  1. インストール・ディレクトリの次の場所に移動します。

    $OACC_INSTALL/appserver/tomcat/shared/classes
    
  2. authpack_specification.xmlをテキストまたはXMLエディタで開き、次のように、UNCを最初のType authpack要素に追加します。

    <Type authpack="Username Password" worksWithEnpoint="FTP, SSH, JDBC, UNC" />
    
  3. ファイルを保存します。

  4. 同じディレクトリで、endpoint_specification.xmlをテキストまたはXMLエディタで開き、<EndpointSpec type="UNC">...</EndpointSpec>要素を非コメント化します。

  5. ファイルを保存します。

Application Configuration Consoleクライアントのユーザー・インタフェースでUNCオプションが選択できるようになります。

4.7 インストール後のチューニング

次の各項で、Application Configuration Consoleサーバーをチューニングするための情報およびヒントを示します。

4.7.1 DBCP接続プーリング

Application Configuration ConsoleのTomcatサーバーは、Tomcatが提供するDBCP接続プーリングを使用するよう構成されています。デフォルトの設定では、最大接続プールが10、待ち時間が3秒に定義されています。負荷とスループットの要件に基づき、これらのデフォルト設定を変更できます。次のURLにあるDBCPに関するTomcatのドキュメントを参照してください。

http://jakarta.apache.org/tomcat/tomcat-5.0-doc/jndi-datasource-examples-howto.html#Database%20Connection
%20Pool%20(DBCP)%20Configurations

4.7.2 サーバーのログ・ファイルの場所

TomcatおよびApplication Configuration Consoleのサーバー・ログは、それぞれ次の場所に作成されます。

$OACC_INSTALL/appserver/tomcat/logs
$OACC_INSTALL/appserver/tomcat/logs/mv

4.7.3 Application Configuration ConsoleのWebレポートURL

Webレポートは、Webブラウザから次の場所でアクセスできます。

https://mVserverHost:9943/mvwebreports/index.jsp

「すべてのユーザー」または「管理者」グループのメンバーであれば誰でもレポートを表示できます。

4.7.4 データベースへのApplication Configuration Consoleサーバーの依存性の確立

Windowsのインストールでコア・サーバーとOracleデータベースが同じサーバーにインストールされている場合、Oracleデータベース・リスナーが稼働中でなければコア・サーバーが起動しないよう、依存性を作成できます。これには、コマンド・ウィンドウを開き、次のコマンドを入力します。

sc config mValentTomcat depend= OracleServiceOACCSERV/OracleOACCTNSListener

OracleServiceOACCSERVはoracleサービスで、OracleOACCTNSListenerはTNSリスナーの名前です。depend=の後には空白を入力し、依存性を指定するサービスを区切るにはスラッシュを使用します。

4.7.5 データベースのパフォーマンスの最適化

構成データをApplication Configuration Consoleにロードした後、次のコマンドを実行してデータベースの使用状況統計を収集します。この情報を使用して、データベースのアクセス・プランを最適化できます。

  1. oaccuserとしてデータベースに接続し、次のコマンドを実行します。

    exec dbms_stats.gather_schema_stats(ownname => 'OACCUSER', options => 'GATHER AUTO');
    
  2. コア・サーバーを停止して再起動します。

このコマンドを定期的に再実行することにより、データベースを常にチューニングできます。

4.8 Application Configuration Consoleサーバーの起動

コア・サーバーの起動および停止方法は、該当するプラットフォームの項を参照してください。


注意:

コア・サーバーをインストールするユーザーは、このマシンのサーバーを起動する他のユーザーに(オペレーティング・システムの)権限を付与する必要があります。

4.8.1 Windows

Tomcatをサービスとして構成した場合、サーバーを再起動してTomcatとコア・サーバーを起動します。Tomcatをサービスとして構成していない場合、サーバーのインストール・ディレクトリにあるバッチ・ファイルを使用してコア・サーバーを起動および停止できます。デフォルトのインストール・ディレクトリを使用した場合、次の場所にあります。

$OACC_INSTALL\appserver\tomcat\bin\startup.bat
$OACC_INSTALL\appserver\tomcat\bin\shutdown.bat

4.8.2 Linux

サーバーのインストール・ディレクトリにあるスクリプト・ファイルを使用してコア・サーバーを起動および停止できます。

$OACC_INSTALL/appserver/tomcat/bin/startup.sh
$OACC_INSTALL/appserver/tomcat/bin/shutdown.sh

インストールには、Tomcatサーバーの起動および停止に使用できる初期化スクリプトも含まれています。

  1. ディレクトリを次の場所に変更します。

    cd $OACC_INSTALL/appserver/tomcat/conf/mv
    
  2. initファイルを/etc/init.dディレクトリにコピーします。

    cp tomcat_init /etc/init.d/tomcat &&
    
  3. 新規スクリプトの権限を設定します。

    chmod 755 /etc/init.d/tomcat
    
  4. 新規スクリプトを実行レベル情報に追加します。

    chkconfig --add tomcat
    

Linuxサーバーにインストールした後、初めてコア・サーバーを起動すると、いくつかエラーが発生する可能性があります。エラーが発生した場合は、サーバーを停止して再起動してください。

4.9 Webレポートおよびマテリアライズド・ビュー

Application Configuration ConsoleのWebレポートにはシステム・サマリー・レポートが含まれていますが、情報の収集量が多いため、パフォーマンスに影響を及ぼす場合があります。パフォーマンスの低下を軽減するために、コア・サーバーのインストーラによってMV_SYSTEM_SUMMARYというOracleのマテリアライズド・ビューが作成され、システム・サマリー・レポートが効率的に移入できるようになります。リフレッシュ・サイクルが毎日深夜に指定されており、そのときにレポートに移入する情報が更新されます。

前述のマテリアライズド・ビューの機能を優先するため、リフレッシュの間隔において問合せの結果が最新ではなくなる可能性があります。たとえば、本日実行したレポートには、昨夜の遅い時間以降に発生したアクティビティは含まれません。サマリー・レポートの性質を考慮すれば、これは許容範囲の対価といえます。ただし、最新情報が含まれるレポートが必要な場合は、レポートの実行前に手動でリフレッシュを実行すると最新情報が得られます。

手動リフレッシュを実行するには、Application Configuration Consoleのデータベース・ユーザーとしてSQL*Plusセッションにログインし、次のOracleコマンドを実行します。

exec dbms_refresh.refresh(name => 'MV_SYSTEM_SUMMARY');


脚注の凡例

脚注1: これらのURLでは、LDAPのroot接尾辞がo=ac.com、その下のブランチがou=region、その下に2つのサブブランチ(ou=usersおよびou=groups)が存在していると仮定しています。この階層により、プロバイダのURLはユーザーとグループのブランチ自体ではなく、ユーザーとグループの親ブランチに設定されます。さらに、Application Configuration Consoleの「すべてのユーザー」および「管理者」グループをブランチou=groups、ou=region、o=ac.comに追加し、個別のユーザー(たとえばoaccuser1、oaccuser2、oaccuser3、oaccadmin)をブランチou=users、ou=region、o=ac.comに追加します。