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Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61023-01
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26 agentDownloadスクリプトを使用したOracle Management Agentのアップグレード

この章では、agentDownloadスクリプトを使用して、サイレント・モードで既存のOracle Management Agent 10gリリース4または5(10.2.0.4.0または10.2.0.5.0)をOracle Management Agent 11gリリース1(11.1.0.1.0)にアップグレードする方法について説明します。特に、次の内容について説明します。

概要

agentDownloadスクリプトを使用して、サイレント・モードで既存のOracle Management Agent 10gリリース4または5(10.2.0.4.0または10.2.0.5.0)をOracle Management Agent 11gリリース1(11.1.0.1.0)にアップグレードできます。agentDownloadスクリプトは、管理エージェントをサイレントにアップグレードするためのスクリプトです。Enterprise Manager Grid ControlのGUI画面を使用する必要はありません。このスクリプトは、Oracle Management Service(OMS)がインストールされているソース・ホスト上にあり、管理エージェントをアップグレードする必要のあるノードから実行します。agentDownloadスクリプトの詳細は、「概要」を参照してください。

開始前

開始する前に、次のことに注意してください。

前提条件

管理エージェントをアップグレードする前に、「前提条件」で説明されている前提条件を満たしていることを確認してください。

アップグレード手順

agentDownloadスクリプトを使用して既存の管理エージェントをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. 管理エージェントをアップグレードする宛先ホストで、ブラウザを開いてOMS URLをアクセスし、スクリプトをダウンロードします。

    UNIXプラットフォーム Microsoft Windowsプラットフォーム
    ブラウザを使用する場合
    http://<oms_host>:<oms_port>/agent_download/<version>/<platform>/agentDownload.<platform>
    

    次に例を示します。

    http://host1.servers.com:4889/agent_download/11.1.0.0.0/linux/agentDownload.linux
    

    コマンドラインを使用する場合

    wget http://<oms_host>:<oms_port>/agent_download/<version>/<platform>/agentDownload.<platform>
    

    次に例を示します。

    wget http://host1.servers.com:4889/agent_download/11.1.0.0.0/linux/agentDownload.linux
    
    ブラウザを使用する場合
    http://<oms_host>:<oms_port>/agent_download/<version>/<platform>/agentDownload.vbs
    

    次に例を示します。

    http://host1.servers.com:4889/agent_download/11.1.0.0.0/win32/agentDownload.vbs
    

    コマンドラインを使用する場合

    wget http://<oms_host>:<oms_port>/agent_download/<version>/<platform>/agentDownload.vbs
    

    次に例を示します。

    wget http://host1.servers.com:4889/agent_download/11.1.0.0.0/win32/agentDownload.vbs
    

  2. 次のコマンドを使用して、宛先ホスト上でagentDownloadスクリプトを実行します。このコマンドとともに使用できる他のオプションについては、表26-1を参照してください。

    UNIXプラットフォーム Microsoft Windowsプラットフォーム
    ./agentDownload.<platform> -u -o <absolute_path_to_old_oracle_home> -b <absolute_path_to_new_installation_base_directory>
    
    次に例を示します。
    ./agentDownload.linux -u -o /john/OracleHomes/agent10g -b /peter/OracleHomes
    
    ./agentDownload.vbs u o <absolute_path_to_old_oracle_home> b <absolute_path_to_new_installation_base_directory>
    
    次に例を示します。
    ./agentDownload.vbs u o /john/OracleHomes/agent10g b /peter/OracleHomes
    


    注意:

    agent_download.rspファイル内のパラメータORACLE_AGENT_HOME_LOCATIONにインストール・ベース・ディレクトリを指定した場合は、-b引数を省略できます。しかし、ファイル内に指定したにもかかわらずコマンド内で引数-bを渡した場合、コマンド内で指定したインストール・ベース・ディレクトリが優先され、レスポンス・ファイル内で指定したディレクトリは無視されます。


    注意:

    Microsoft Windowsでは、次のようにします。
    • 非共有RACエージェントをアップグレードする場合は、クラスタの各ノードで次のコマンドを実行します。

      ./agentDownload.vbs u o <absolute_path_to_old_oracle_home> b <absolute_path_to_new_installation_base_directory> -local

    • 共有RACエージェントをアップグレードする場合は、次のようにします。

      (a)いずれかのノード上で、次のコマンドを実行します。

      ./agentDownload.vbs u o <absolute_path_to_old_oracle_home> b <absolute_path_to_new_installation_base_directory> -local

      (b)残りの各ノードで、管理エージェントのOracleホームから次のコマンドを実行します。

      <ORACLE_HOME>/bin/agentca -u -c <comma-separated_list_of_nodes'_short_names> -r <absolute_path_to_response_file>

      ここで、前述のコマンド内で渡したレスポンス・ファイルには、次のパラメータがコマンドを起動するノードの完全修飾名とともに含まれます。

      s_hostname=<fully_qualified_name_of_node>


  3. アップグレードする管理エージェントがセキュアでなかった場合は、agentDownloadスクリプトによって、エージェント登録パスワードを指定するように要求されます。

agentDownloadスクリプトの実行中に渡すことができる引数

agentDownloadスクリプトの実行中に渡すことができる引数を次に示します。


注意:

Microsoft Windowsでは、引数にハイフンを付けないでください。たとえば、-b引数をMicrosoft Windowsで実行する場合は、bとします。

表26-1 agentDownloadスクリプトでサポートされる引数

オプション 説明

-b

管理エージェントのインストール・ベース・ディレクトリを指定します。

-c

管理エージェントをアップグレードするクラスタのノードを指定します。たとえば、- c "node1,node2,node3"のように指定します。

-d

自動ターゲット検出を開始しないことを指定します。

-i

インベントリ・ポインタ・ロケーション・ファイルを指定します。

-l

コマンドをローカル・ホストのみで実行することを指定します。

-n

クラスタ名を指定します。

-N

エージェント登録パスワードを要求されないように指定します。

-o

アップグレードする管理エージェントのOracleホームのフルパスを指定します。

-p

staticports.iniファイルを指定します。

-R

このインストールに仮想ホスト名(ORACLE_HOSTNAME)を使用することを指定します。これが-cオプションを介して複数のクラスタとともに使用されている場合は、-lオプションも渡す必要があります。

-s

インストーラ・ステージ・ディレクトリを指定します。

-t

管理エージェントを起動しないことを指定します。

-u

アップグレードすることを指定します。

-v

インベントリ・ディレクトリの場所を指定します。

-x

デバッグを出力することを指定します。

-y

セキュリティ更新を拒否することを指定します。