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Oracle Enterprise Manager Grid Controlアドバンスト・インストレーションおよび構成ガイド
11gリリース1(11.1.0.1.0)
B61023-01
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22 アドオンがインストールされたEnterprise Managerシステムのグラフィック・モードでのアップグレード

この章では、Enterprise Manager 10g Grid Controlリリース4(10.2.0.4.0)以上や、アドオン(EBiz、PeopleSoft、JDEdwardsなど)がインストールされたOracle Management Service 10gリリース4(10.2.0.4.0)をアップグレードする方法について説明します。特に、次の内容について説明します。

概要

Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSにアドオンをインストールした場合に、Enterprise Manager Grid Controlや追加OMSなどをアップグレードすると、インストールしたアドオンはどうなるのかという疑問が生まれます。Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSをアップグレードしても、アドオンはそのまま残るのでしょうか。それとも、Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのアップグレード後に、アドオンを再インストールする必要があるのでしょうか。

Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSをアップグレードすると、インストールされていたアドオンは、アップグレード後のバージョンのEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSに引き継がれません。アップグレード・プロセスは、アウトオブプレース・アップグレードです。すなわち、アップグレード後のバージョンに対して新しいOracleホーム(OMSの場合はoms11g、Oracle Management Agent(管理エージェント)の場合はagent11g)が作成されます。

このため、古いリリースのEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSにインストールされていたアドオンが、アップグレード後のバージョンのEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSに自動的に再インストールされることはありません

アドオンはEnterprise Manager Grid Controlおよび追加OMSには依存していません。アドオンを引き続き使用するには、まず既存のEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのソフトウェア・バイナリをアップグレードしてから、アドオンをインストールし、最後にEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのアップグレード済ソフトウェア・バイナリを構成する必要があります

前提条件

アドオンがインストールされているEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのソフトウェア・バイナリをアップグレードする前に、「前提条件」で説明されている前提条件を満たしていることを確認してください。

さらに、次の前提条件を満たしていることも確認してください。

Enterprise Managerのアップグレード

アドオンがインストールされているEnterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSのソフトウェア・バイナリをアップグレードするには、次の手順を実行します。

  1. Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSをアップグレードする必要があるホスト上で、インストーラを起動します。

    <Software_Location>/runInstaller -noconfig

    このコマンドの<Software_Location>は、<DVD><Software_Downloaded_Location>のいずれかです。


    注意:

    • Microsoft Windowsの場合は、runInstallerではなくsetup.exeを起動してください。

    • Microsoft Windowsで、ソフトウェアのダウンロード場所のパスに複数の語とその間の空白からなるサブディレクトリ名が含まれている場合、このようなサブディレクトリの親ディレクトリに、そのサブディレクトリの最初の語と一致する名前のファイルが含まれていないことを確認します。

      たとえば、ソフトウェアがC:\Documents and Settingsにダウンロードされている場合、setup.exeを起動する前に、C:\ driveにDocumentsというタイトルのファイル(たとえば、C:\Documentsのようなショートカット・ファイル)が存在しないことを確認します。

    • インストールが正常に終了すると、OMSおよび管理エージェントが自動的に起動されます。自動的に起動されないようにするには、START_OMS=falseおよびb_startAgent=false引数を使用してインストーラを起動します。

      ただし、START_OMS=false引数を渡した場合、インストールでEMCLIツールが構成されないため、EMCLIコマンドはいずれも機能しません。このため、インストールの終了後に、$<ORACLE_HOME>/binディレクトリ内に手動でEMCLIツールを構成する必要があります。これを行うには、次のURLで入手できる『Oracle Enterprise Managerコマンドライン・インタフェース』を参照してください。

      http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

    • WebLogicドメインの作成に使用されるデフォルト名は、GCDomainです。

      これを上書きするには、次のコマンドを使用してインストーラを起動し、WebLogicドメインの一意のカスタム名を指定します。

      ./runInstaller WLS_DOMAIN_NAME=<Custom_Domain_Name>


  2. Enterprise Manager Grid Controlのインストール・ウィザードが表示されます。ウィザードにより、インストール・プロセス全体がガイドされます。3番目のインストール・タイプ(「Enterprise Manager 11gへのアップグレード」)を選択します。

    「Oracleホームのリスト」画面で、アップグレードするEnterprise Manager Grid Control(最初のOMS)または追加OMSを選択します。各画面で必要な情報を指定します。最終画面が表示されるまで、各画面で「次へ」をクリックします。最終画面で「インストール」をクリックして、Enterprise Manager Grid Controlをアップグレードします。

    各画面で指定する必要のある値の詳細は、次のURLで入手できる『Oracle Enterprise Manager Grid Control基本インストレーション・ガイド』のEnterprise Manager Grid Controlをアップグレードする手順に従ってください。

    http://www.oracle.com/technology/documentation/oem.html

アドオンのインストール

Enterprise Manager Grid Controlのソフトウェア・バイナリをアップグレードした後、次の手順を実行して、11gリリース1のアドオンをインストールします。

  1. OMSのOracleホームから次のコマンドを実行して、アドオンをインストールします。

    $<ORACLE_HOME>/oui/bin/runInstaller -noconfig

  2. インストーラでproducts.xmlファイルの場所を指定するように要求されたら、products.xmlが含まれる/Disk1/stage/ディレクトリのフルパスを指定します。必ず、products.xmlファイルまで含めたパスを指定してください。/Disk1/stage/ディレクトリは、ダウンロードしたアドオン・ソフトウェア内に用意されています。

    たとえば、アドオンを/scratch/<AddOn_Name>/にダウンロードした場合は、パスを/scratch/<AddOn_Name>/Disk1/stage/products.xmlとして指定します。


    注意:

    インストールを進行すると、アドオンOMSコンポーネントと、アドオンをインストールするOMSのOracleホームを選択するように要求されます。また、管理リポジトリ関連の詳細も指定するように要求されます。

アドオンのインストール後

アドオンをインストールした後、新しい端末でrootユーザーとしてログインし、OMSのOracleホームからallroot.shスクリプトを実行します。

$<ORACLE_HOME>/allroot.sh

Enterprise Managerの構成

Enterprise Manager Grid Controlを構成するには、次のようにします。

  1. 環境内に環境変数PERL5LIBが設定されている場合は、その設定を解除します。

  2. OMSのOracleホーム(oms11g)から、ConfigureGC.plスクリプトを実行します。

    $<ORACLE_HOME>/perl/bin/perl <ORACLE_HOME>/sysman/install/ConfigureGC.pl


注意:


Enterprise Managerの構成後

Enterprise Manager Grid Controlまたは追加OMSを構成した後は、「アップグレード後」に示されている手順に従ってください。