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Oracle Warehouse Builderユーザーズ・ガイド
10gリリース2(10.2)
B31258-02
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18 サード・パーティ・アプリケーションからのデータのインポート

Warehouse Builderでは、カスタムのパッケージ・アプリケーションおよびデータベースのメタデータを解析し、リポジトリに抽出できます。

この章の内容は次のとおりです。

E-Business Suiteとの統合

前提作業

E-Business Suiteデータベースのデータベース管理者に連絡し、APPSスキーマへのアクセスに使用するユーザー名とパスワードを要求します。DBAがOracle Warehouse Builderインストレーションおよび管理ガイドの説明に従い、スクリプトowbebs.sqlを実行してユーザーを作成済の可能性があります。未作成の場合は、データの抽出元となる表、ビュー、順序およびキーのリストをDBAに提供する必要があります。

DBAの判断によって、1人のユーザーがメタデータとデータの両方を抽出する場合と、メタデータにアクセスできるユーザーとデータにアクセスできるユーザーが別々の場合があります。

E-Business Suiteモジュールの作成

Warehouse Builderで、E-Business Suiteデータベースからのデータを格納するためのモジュールを作成できます。「モジュールの作成」ウィザードを使用すると、新規モジュールを作成できます。

新規のE-Business Suiteソース・モジュールを作成する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで「アプリケーション」ノードを開きます。

  2. 「ORACLE_EBUSINESS_SUITE」ノードを右クリックして「新規」を選択します。

    Warehouse Builderに、モジュールの作成ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードの名前と説明ページが表示されます。

  4. このページで次の情報を入力します。

    モジュール名: 一意のモジュール名を1文字以上30文字以内の英数字で入力します。空白は使用できません。

    モジュールのステータス: ドロップダウン・リストからモジュールのステータス(「開発」、「品質保証」、「製品」)を選択します。

    オプションを1つ選択すると、ウェアハウス設計のバージョンを文書化できます。

    説明: 作成中のモジュールの説明を入力します(オプション)。

  5. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードの接続情報ページが表示されます。このページには次のフィールドがあります。

    ソース・タイプ: データ・ソースを指定します。データ・ソースとしてOracle Databaseを指定するか、ゲートウェイを使用してアクセスする外部ソースを指定できます。

    ロケーション: データ・ソースのロケーションを指定します。「編集」をクリックすると「ロケーションの編集」ダイアログが開きます。このダイアログを使用して、E-Business Suiteデータベースの接続詳細を指定します。詳細は、「E-Business Suiteデータベースへの接続」を参照してください。

    ディレクトリ: ソースがOracle Databaseでない場合は、Oracle Gatewayでソース・データにアクセスできるディレクトリを指定します。

    終了後にインポート: モジュールの作成直後にデータをインポートする場合は、このオプションを選択します。


    注意:

    終了後にインポートしない場合は、E-Business Suiteデータベース・モジュールの作成中に接続詳細を入力しなくてもかまいません。この場合、データをモジュールにインポートする際に、接続詳細の指定が必要になります。

  6. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードのサマリー・ページが表示されます。このページには、前のページで入力した値の詳細が表示されます。

  7. 「終了」をクリックします。

    新規モジュールが作成され、プロジェクト・エクスプローラの「ORACLE_EBUSINESS_SUITE」ノードの下に挿入されます。

E-Business Suiteデータベースへの接続

  1. 接続タイプを指定します。接続タイプに基づく接続詳細の入力が必要になります。次の接続タイプから1つ指定できます。

    HOST:PORT:SERVICE: 事前の設定が不要な簡易接続ネーミング方法を使用して接続を作成します。簡易接続ネーミング方法の詳細は、Oracle Net Services管理者ガイドを参照してください。次の接続詳細を入力します。

    • ユーザー名: スキーマのロケーションにアクセスするための権限を持つデータベース・ユーザー資格証明。ユーザー名のないデータベースに接続する場合は、模擬的なユーザー名およびパスワードとして任意のテキストを入力します。

    • ホスト: データベースがインストールされているシステムの名前。Warehouse BuilderクライアントがOracle Databaseと同じシステムにインストールされている場合は、システム名のかわりにlocalhostと入力できます。

    • ポート: データベースのSQLポート番号。

    • サービス名: データベースのサービス名。

    • グローバル名の使用: 一意のデータベース名。この名前は、書式database_name.database_domainによるデータベース名とドメインで構成されます。ネットワーク接続を介してデータベースにアクセスする場合は、このオプションを選択します。

    データベース・リンク: データベース・リンクは、リモート・データベースへの接続に使用する情報を含むスキーマ・オブジェクトです。データベース・リンクは分散データベース環境で使用され、Warehouse Builderなどのクライアントが2つの物理データベースに1つの論理データベースとしてアクセスできるようにします。この方法を選択するのは、直接接続を行うための権限が付与されていない場合のみです。データベース・リンクを使用するロケーションには配布できません。BI BeansやDiscovererのロケーションには、データベース・リンクを使用できません。次の接続詳細を入力します。

    • 元ロケーション: データベース・リンクが定義されている既存のロケーション。

    • データベース・リンク: データベース・リンクのオブジェクト名。

    SQL*NET接続: 前にOracle Net Configuration Assistantなどのツールを使用して定義しておいたネット・サービス名を使用して接続します。ネット・サービス名は、接続情報の便宜的な別名を提供します。この接続方法は、RACインストールに最適です。次の接続詳細を入力します。

    • ユーザー名: スキーマのロケーションにアクセスするための権限を持つデータベース・ユーザー資格証明。ユーザー名のないデータベースに接続する場合は、模擬的なユーザー名およびパスワードとして任意のテキストを入力します。

    • ネット・サービス名: 事前定義済の接続の名前。

    • グローバル名の使用: 一意のデータベース名。この名前は、書式database_name.database_domainによるデータベース名とドメインで構成されます。ネットワーク接続を介してデータベースにアクセスする場合は、このオプションを選択します。

  2. ソース・データが格納されるかターゲット・オブジェクトが配布されるスキーマを指定します。スキーマは、Warehouse Builderに登録されている必要があります。デフォルトでは、ユーザー名スキーマです。

  3. Oracle Databaseのリリース番号を指定します。Oracle Database以外のロケーションの場合、この情報は不要です。

  4. 「接続テスト」をクリックして、入力した接続情報が正しいことを確認します。

  5. 「OK」をクリックして「モジュールの作成」ウィザードの接続情報ページに戻ります。

E-Business Suiteメタデータ定義のインポート

E-Business Suiteソース・モジュールの作成後に、インポート・メタデータ・ウィザードを使用して、E-Business Suiteオブジェクトからメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポートするE-Business Suiteオブジェクトをフィルタして確認できます。表、ビューおよび順序のメタデータをインポート可能です。

E-Business Suiteメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。

  1. Warehouse Builderのプロジェクト・エクスプローラで、「アプリケーション」ノードと「ORACLE_EBUSINESS_SUITE」ノードを順番に開きます。

  2. メタデータのインポート先となるE-Business Suiteソース・モジュールを右クリックして、ポップアップ・メニューから「インポート」を選択します。

    Warehouse Builderにより、インポート・メタデータ・ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 次のタスクを実行します。

    E-Business Suiteメタデータのフィルタ

    オブジェクトの選択

    インポート・サマリーの確認

E-Business Suiteメタデータのフィルタ

インポート・メタデータ・ウィザードにはフィルタ情報ページがあり、その中で目的のメタデータを選択できます。Warehouse Builderには、2つのフィルタ方法が用意されています。

  • ビジネス・ドメイン

    このフィルタを使用すると、E-Business Suiteのビジネス・ドメインを参照してインポート対象のメタデータを検索できます。ビジネス・ドメイン内のオブジェクトとE-Business Suiteアプリケーション内のオブジェクト名のリストを表示できます。詳細は、「ビジネス・ドメインによるE-Business Suiteメタデータのフィルタ」を参照してください。

  • テキスト文字列照合

    このフィルタを使用すると、フィルタ情報ページのフィールドにテキスト文字列情報を入力して表、ビューおよび順序を検索できます。E-Business Suiteアプリケーション・データベースの内容を十分に理解している場合は、この検索方法の方が限定的です。詳細は、「テキスト文字列によるE-Business Suiteメタデータのフィルタ」を参照してください。

フィルタ方法を選択し、「次へ」をクリックしてメタデータのインポートに進みます。

ビジネス・ドメインによるE-Business Suiteメタデータのフィルタ

  1. 「ビジネス・ドメイン」を選択し、「参照」をクリックして「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログを開きます。

  2. 「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログに、使用可能なE-Business Suiteビジネス・ドメインのリストが表示されます。


    注意:

    E-Business Suiteアプリケーション・サーバーのネットワーク・ロケーション、使用するLANのタイプまたはE-Business Suiteアプリケーション・データベースのサイズに応じて、ビジネス・ドメインがリストされるまでに2分から10分かかります。

    「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログを使用して、インポート対象のメタデータ・オブジェクトを含むE-Business Suiteビジネス・ドメインを選択します。

  3. ビジネス・ドメインを選択して「エンティティの表示」をクリックします。

    「フォルダ」ダイアログに、選択したビジネス・ドメインで使用可能なオブジェクトのリストが表示されます。

  4. このダイアログで、適切な数のオブジェクトを選択していることを確認し、「OK」をクリックして「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログに戻ります。

    ビジネス・ドメインの中には、1000個を超えるオブジェクトを持つものもあります。ネットワーク接続の速度やソース・システムおよびターゲット・システムの処理能力によっては、このような大量のメタデータのインポートには、数時間またはそれ以上かかる場合があります。

  5. 「OK」をクリックします。

    ウィザードのフィルタ情報ページが表示され、選択したE-Business Suiteビジネス・ドメインが「ビジネス・ドメイン」フィールドに表示されます。

テキスト文字列によるE-Business Suiteメタデータのフィルタ

  1. 「テキスト文字列、オブジェクトは次のもの」を選択します。

  2. インポートするオブジェクトを選択します。「表」、「ビュー」および「順序」を選択できます。

    特定のオブジェクトを選択する場合は、テキスト・フィールドにオブジェクト名を入力します。0(ゼロ)個以上の文字に一致するワイルドカード(%)、または1文字に一致するワイルドカード(_)を使用して、オブジェクト選択用のフィルタを作成します。

    たとえば、ビジネス・ドメインで名前にCURRENCYという語を含む表を検索する場合は、%CURRENCY%と入力します。CURRENCYという名前の後に1文字が続く表のみを含むように検索を絞り込む場合は、%CURRENCY_と入力します。

オブジェクトの選択

オブジェクト選択ページにはオブジェクトの説明が表示され、E-Business Suiteモジュールにインポートするオブジェクトを選択できます。オブジェクトを選択する手順は、次のとおりです。

  1. オブジェクトを「使用可能」リストから「選択済」リストに移動します。

    インポート・ウィザードでは、インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートするかどうかも選択できます。次のいずれかを選択します。

    なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。

    1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。

    すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。

    選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。


    注意:

    「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。

  2. 「次へ」をクリックします。

    「1レベル」または「すべてのレベル」を選択すると、「選択のインポートの確認」ダイアログが表示されます。

    このダイアログを参照して、選択している表の数が正しいことを確認してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    選択したオブジェクトが、メタデータ・インポート・ウィザード: オブジェクトの選択ページの右側のリストに表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。

    メタデータ・インポート・ウィザード: サマリーおよびインポート・ページが表示されます。

インポート・サマリーの確認

ウィザードでは、選択したオブジェクトの定義がE-Business Suiteアプリケーション・サーバーからインポートされ、E-Business Suiteソース・モジュールに格納されてから、サマリーとインポート・ページが表示されます。

「説明」フィールドを選択して新しい説明を入力することで、各オブジェクトの説明を編集できます。

サマリーとインポート・ページの情報を確認して「終了」をクリックします。

E-Business Suiteインテグレータにより、E-Business Suiteアプリケーション・サーバーから表定義が読み取られ、Warehouse Builderリポジトリにメタデータ・オブジェクトが作成されます。

Warehouse BuilderリポジトリへのE-Business Suiteメタデータのインポートにかかる時間は、表のサイズと数、およびE-Business Suiteアプリケーション・サーバーとリポジトリ間の接続状況に応じて異なります。500を超えるオブジェクトのインポートには、数時間またはそれ以上かかることがあります。特に、異なるLAN上にあるサーバーに接続する場合は長時間かかります。

インポートが完了すると、「インポート結果」ダイアログが表示されます。「OK」をクリックしてインポートを終了します。

PeopleSoftデータとの統合

PeopleSoftアプリケーションはERPソリューションを提供します。PeopleSoftアプリケーションは多数のモジュールで構成されており、各モジュールは、人事管理システム(HRMS)、財務および資材管理など、社内の特定の分野に関連しています。

PeopleSoftモジュールの作成

Warehouse Builderで、PeopleSoftデータベースからのデータを格納するためのモジュールを作成できます。「モジュールの作成」ウィザードを使用すると、新規モジュールを作成できます。

新規のPeopleSoftソース・モジュールを作成する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで「アプリケーション」ノードを開きます。

  2. 「PEOPLESOFT8_9」ノードを右クリックして「新規」を選択します。

    Warehouse Builderに、モジュールの作成ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードの名前と説明ページが表示されます。

  4. このページで次の情報を入力します。

    モジュール名: 一意のモジュール名を1文字以上30文字以内の英数字で入力します。空白は使用できません。

    モジュールのステータス: ドロップダウン・リストからモジュールのステータス(「開発」、「品質保証」、「製品」)を選択します。

    オプションを1つ選択すると、ウェアハウス設計のバージョンを文書化できます。

    説明: 作成中のモジュールの説明を入力します(オプション)。

  5. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードの接続情報ページが表示されます。このページには次のフィールドがあります。

    ソース・タイプ: データ・ソースを指定します。データ・ソースとしてOracle Databaseを指定するか、ゲートウェイを使用してアクセスする外部ソースを指定できます。

    ロケーション: データ・ソースのロケーションを指定します。「編集」をクリックすると「ロケーションの編集」ダイアログが開きます。このダイアログを使用して、PeopleSoftデータベースの接続詳細を指定します。詳細は、「PeopleSoftデータベースへの接続」を参照してください。

    ディレクトリ: ソースがOracle Databaseでない場合は、Oracle Gatewayでソース・データにアクセスできるディレクトリを指定します。

    終了後にインポート: モジュールの作成直後にデータをインポートする場合は、このオプションを選択します。


    注意:

    終了後にインポートしない場合は、PeopleSoftデータベース・モジュールの作成中に接続詳細を入力しなくてもかまいません。この場合、データをモジュールにインポートする際に、接続詳細の指定が必要になります。

  6. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードのサマリー・ページが表示されます。このページには、前のページで入力した値の詳細が表示されます。

  7. 「終了」をクリックします。

    新規モジュールが作成され、プロジェクト・エクスプローラの「PEOPLESOFT8_9」ノードの下に挿入されます。

PeopleSoftデータベースへの接続

  1. 接続タイプを指定します。接続タイプに基づく接続詳細の入力が必要になります。次の接続タイプから1つ指定できます。

    HOST:PORT:SERVICE: 事前の設定が不要な簡易接続ネーミング方法を使用して接続を作成します。簡易接続ネーミング方法の詳細は、Oracle Net Services管理者ガイドを参照してください。次の接続詳細を入力します。

    • ユーザー名: スキーマのロケーションにアクセスするための権限を持つデータベース・ユーザー資格証明。ユーザー名のないデータベースに接続する場合は、模擬的なユーザー名およびパスワードとして任意のテキストを入力します。

    • ホスト: データベースがインストールされているシステムの名前。Warehouse BuilderクライアントがOracle Databaseと同じシステムにインストールされている場合は、システム名のかわりにlocalhostと入力できます。

    • ポート: データベースのSQLポート番号。

    • サービス名: データベースのサービス名。

    • グローバル名の使用: 一意のデータベース名。この名前は、書式database_name.database_domainによるデータベース名とドメインで構成されます。ネットワーク接続を介してデータベースにアクセスする場合は、このオプションを選択します。

    データベース・リンク: データベース・リンクは、リモート・データベースへの接続に使用する情報を含むスキーマ・オブジェクトです。データベース・リンクは分散データベース環境で使用され、Warehouse Builderなどのクライアントが2つの物理データベースに1つの論理データベースとしてアクセスできるようにします。この方法を選択するのは、直接接続を行うための権限が付与されていない場合のみです。データベース・リンクを使用するロケーションには配布できません。BI BeansやDiscovererのロケーションには、データベース・リンクを使用できません。次の接続詳細を入力します。

    • 元ロケーション: データベース・リンクが定義されている既存のロケーション。

    • データベース・リンク: データベース・リンクのオブジェクト名。

    SQL*NET接続: 前にOracle Net Configuration Assistantなどのツールを使用して定義しておいたネット・サービス名を使用して接続します。ネット・サービス名は、接続情報の便宜的な別名を提供します。この接続方法は、RACインストールに最適です。次の接続詳細を入力します。

    • ユーザー名: スキーマのロケーションにアクセスするための権限を持つデータベース・ユーザー資格証明。ユーザー名のないデータベースに接続する場合は、模擬的なユーザー名およびパスワードとして任意のテキストを入力します。

    • ネット・サービス名: 事前定義済の接続の名前。

    • グローバル名の使用: 一意のデータベース名。この名前は、書式database_name.database_domainによるデータベース名とドメインで構成されます。ネットワーク接続を介してデータベースにアクセスする場合は、このオプションを選択します。

  2. ソース・データが格納されるかターゲット・オブジェクトが配布されるスキーマを指定します。スキーマは、Warehouse Builderに登録されている必要があります。デフォルトでは、ユーザー名スキーマです。

  3. Oracle Databaseのリリース番号を指定します。Oracle Database以外のロケーションの場合、この情報は不要です。

  4. 「接続テスト」をクリックして、入力した接続情報が正しいことを確認します。

  5. 「OK」をクリックして「モジュールの作成」ウィザードの接続情報ページに戻ります。

PeopleSoftメタデータ定義のインポート

PeopleSoftソース・モジュールの作成後に、インポート・メタデータ・ウィザードを使用して、PeopleSoftオブジェクトからメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポートするPeopleSoftオブジェクトをフィルタして確認できます。表、ビューおよび順序のメタデータをインポート可能です。

PeopleSoftメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。

  1. Warehouse Builderのプロジェクト・エクスプローラで、「アプリケーション」ノードと「PEOPLESOFT8_9」ノードを順番に開きます。

  2. メタデータのインポート先となるPeopleSoftソース・モジュールを右クリックして、ポップアップ・メニューから「インポート」を選択します。

    Warehouse Builderにより、インポート・メタデータ・ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 次のタスクを実行します。

    PeopleSoftメタデータのフィルタ

    オブジェクトの選択

    インポート・サマリーの確認

PeopleSoftメタデータのフィルタ

インポート・メタデータ・ウィザードにはフィルタ情報ページがあり、その中で目的のメタデータを選択できます。Warehouse Builderには、2つのフィルタ方法が用意されています。

  • ビジネス・ドメイン

    このフィルタを使用すると、PeopleSoftビジネス・ドメインを参照してインポート対象のメタデータを検索できます。ビジネス・ドメインに含まれたオブジェクトのリストを表示できます。詳細は、「ビジネス・ドメインによるPeopleSoftメタデータのフィルタ」を参照してください。

  • テキスト文字列照合

    このフィルタを使用すると、フィルタ情報ページのフィールドにテキスト文字列情報を入力して表、ビューおよび順序を検索できます。PeopleSoftアプリケーション・データベースの内容を十分に理解している場合は、この検索方法の方が限定的です。詳細は、「テキスト文字列によるPeopleSoftメタデータのフィルタ」を参照してください。

フィルタ方法を選択し、「次へ」をクリックしてメタデータのインポートに進みます。

ビジネス・ドメインによるPeopleSoftメタデータのフィルタ

  1. 「ビジネス・ドメイン」を選択し、「参照」をクリックして「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログを開きます。

    「インポート・メタデータ・ウィザード」では、ビジネス・ドメインの検索中に「ロードの進行状況」ダイアログが表示されます。

  2. 「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログに、使用可能なPeopleSoftビジネス・ドメインのリストが表示されます。


    注意:

    PeopleSoftアプリケーション・サーバーのネットワーク・ロケーション、使用するLANのタイプまたはPeopleSoftアプリケーション・データベースのサイズに応じて、ビジネス・ドメインがリストされるまでに2分から10分かかります。

    「ビジネス・コンポーネント階層」ダイアログを使用して、インポート対象のメタデータ・オブジェクトを含むPeopleSoftビジネス・ドメインを選択します。

  3. フォルダを選択して「エンティティの表示」をクリックします。

    「フォルダ」ダイアログに、選択したビジネス・ドメイン内のオブジェクトのリストが表示されます。

  4. このダイアログで、選択しているオブジェクトの数が正しいことを確認してください。

    ビジネス・ドメインの中には、1000個を超えるオブジェクトを持つものもあります。ネットワーク接続の速度やソース・システムおよびターゲット・システムの処理能力によっては、このような大量のメタデータのインポートには、数時間またはそれ以上かかる場合があります。

  5. 「OK」をクリックします。

    ウィザードのフィルタ情報ページが表示され、選択したPeopleSoftビジネス・ドメインが「ビジネス・ドメイン」フィールドに表示されます。

テキスト文字列によるPeopleSoftメタデータのフィルタ

  1. 「テキスト文字列、オブジェクトは次のもの」を選択します。

  2. インポートするオブジェクトを選択します。「表」、「ビュー」および「順序」を選択できます。

    特定のオブジェクトを選択する場合は、テキスト・フィールドにオブジェクト名を入力します。0(ゼロ)個以上の文字に一致するワイルドカード(%)、または1文字に一致するワイルドカード(_)を使用して、オブジェクト選択用のフィルタを作成します。

    たとえば、ビジネス・ドメインで名前にCURRENCYという語を含む表を検索する場合は、%CURRENCY%と入力します。CURRENCYという名前の後に1文字が続く表のみを含むように検索を絞り込む場合は、%CURRENCY_と入力します。

オブジェクトの選択

オブジェクト選択ページにはオブジェクトの説明が表示され、PeopleSoftモジュールにインポートするオブジェクトを選択できます。オブジェクトを選択する手順は、次のとおりです。

  1. オブジェクトを「使用可能」リストから「選択済」リストに移動します。

    インポート・ウィザードでは、インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートするかどうかも選択できます。次のいずれかを選択します。

    なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。

    1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。

    すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。

    選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。


    注意:

    「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。

  2. 「次へ」をクリックします。

    「1レベル」または「すべてのレベル」を選択すると、「選択のインポートの確認」ダイアログが表示されます。

    このダイアログを参照して、選択している表の数が正しいことを確認してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    選択したオブジェクトが、メタデータ・インポート・ウィザード: オブジェクトの選択ページの右側のリストに表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。

    メタデータ・インポート・ウィザード: サマリーおよびインポート・ページが表示されます。

インポート・サマリーの確認

ウィザードでは、選択した表の定義がPeopleSoftアプリケーション・サーバーからインポートされ、PeopleSoftソース・モジュールに格納されてから、サマリーとインポート・ページが表示されます。

「説明」フィールドを選択して新しい説明を入力することで、各オブジェクトの説明を編集できます。

サマリーとインポート・ページの情報を確認して「終了」をクリックします。

PeopleSoftインテグレータによって、表定義がPeopleSoftアプリケーション・サーバーから読み取られ、メタデータ・オブジェクトがWarehouse Builderリポジトリに作成されます。

Warehouse BuilderリポジトリへのPeopleSoftメタデータのインポートにかかる時間は、表のサイズと数、およびPeopleSoftアプリケーション・サーバーとリポジトリ間の接続状況に応じて異なります。500を超えるオブジェクトのインポートには、数時間またはそれ以上かかることがあります。特に、異なるLAN上にあるサーバーに接続する場合は長時間かかります。

インポートが完了すると、「インポート結果」ダイアログが表示されます。「OK」をクリックしてインポートを終了します。

Warehouse Builder SAPインテグレータについて

Warehouse BuilderのSAPインテグレータを使用すると、SAPアプリケーション・ソース・システムに接続して、SAPソース定義をWarehouse Builderリポジトリ内のプロジェクトにインポートできます。

これにより、ABAPまたはPL/SQLコードを生成し、SAP R/3 3.xおよびR/3 4.xシステムからデータを抽出し、変換してターゲット・システムにロードできます。

Warehouse BuilderのSAPインテグレータでは、SAPアプリケーションのデータ・ソースからWarehouse Builderリポジトリにメタデータ・オブジェクト定義をインポートできます。この章では、SAPオブジェクトをマッピングに使用する方法、マッピング用のPL/SQLコードとABAPコードを生成する方法およびターゲットに配布する方法について説明します。また、SAPデータを抽出してターゲットにロードする方法も説明します。

SAPビジネス・ドメインについて

SAPアプリケーション・システムでは、データベースとメタデータ・オブジェクトが様々なビジネス・ドメインで論理的にグループ化されます。SAPにおけるビジネス・ドメインとは、製品および市場領域をグループ化する社内の組織単位です。たとえば、財務会計(FI)ビジネス・ドメインは、財務会計トランザクションの記述データを表します。これらのトランザクションには、一般会計、買掛管理、売掛管理および決算およびレポートなどがあります。

SAPの定義をWarehouse Builderにインポートする際に、「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログのグラフィカル・ナビゲーション・ツリーを使用して、SAPソース・アプリケーション内のビジネス・ドメイン構造を検索できます。このナビゲーション・ツリーでは、SAPアプリケーション・サーバーからSAPメタデータ・オブジェクトを選択できます。

SAP表タイプ

SAPインテグレータでは、SAPビジネス・ドメインまたは関連ABAPディクショナリ・オブジェクトのメタデータをインポートできます。

SAPインテグレータにより、次のSAP表タイプの定義をインポートして配布コードを生成できます。

  • Transparent: Transparent Tableは、最初にABAPディクショナリに定義されてから、データベースに作成されます。Transparent TableをR/3システムから独立して使用することもできます。Transparent Tableの場合は、PL/SQLコードまたはABAPコードを生成できます。

  • クラスタ: クラスタ表は、ABAPディクショナリの表タイプです。この表には、データベース表のグループに関する情報が格納されており、SAPデータベースには作成されません。クラスタ表はデータベース表ではなくデータ・ディクショナリ表であるため、生成できるのはABAPコードのみです。

  • プール: 複数の表のデータがデータベースの表プールにまとめて格納されます。プール表はABAPディクショナリに存在し、データベースには認識されません。プール表の場合、生成できるのはABAPコードのみです。

Windowsの必須ファイル

Warehouse BuilderのSAPインテグレータの場合、クライアント・マシン上でリモート・ファンクション・コールを使用するにはlibrfc32.dllというダイナミック・リンク・ライブラリ・ファイルが必要です。このファイルは、SAPアプリケーション・インストレーションCDに収録されています。このファイルを、クライアント・システムの次のWarehouse Builderディレクトリにコピーする必要があります。

X:¥ORACLE_HOME¥owb¥bin¥admin

X:はWarehouse Builderクライアントがインストールされているドライブで、¥ORACLE_HOME¥owbはWarehouse BuilderのOracleホーム・パス名です。

SAPソース・モジュールを作成してSAP表をインポートしても、表に列が表示されない場合は、互換性のないlibrfc32.dllファイルが使用されています。NTエクスプローラ・ウィンドウで.dllファイルのバージョン番号またはビルド番号を確認してください。

現在、Warehouse Builderでは次のバージョンがサポートされています。

ファイル・バージョン: 4640,5,123,2956

ビルド: 2000年8月9日水曜23:46:33

ファイル・サイズ: 1,945,138バイト

製品バージョン: 46D,123

このバージョンの.dllファイルはインストレーションCDに収録されています。

Unixの必須ファイル

Warehouse BuilderのSAPインテグレータの場合、クライアント・マシン上でリモート・ファンクション・コールを使用するにはlibrfccm.soというダイナミック・リンク・ライブラリ・ファイルが必要です。このファイルは、SAPアプリケーション・インストレーションCDに収録されています。このファイルを、クライアント・システムの次のWarehouse Builderディレクトリにコピーする必要があります。

X:¥ORACLE_HOME¥owb¥bin¥admin

X:はWarehouse Builderクライアントがインストールされているドライブで、¥ORACLE_HOME¥owbはWarehouse BuilderのOracleホーム・パス名です。

また、Unix環境変数のパスLD_LIBRARY_PATHにX:\ORACLE_HOME\owb\bin\admin を追加する必要があります。

SAPメタデータ・オブジェクトの定義

「モジュールの作成」ウィザードを使用すると、SAPソース・モジュールを定義できます。Warehouse Builderでは、この定義を使用して、ソースSAPアプリケーションからインポートしたメタデータが格納されます。

このトピックには、次の項目が含まれます。

SAPモジュール定義の作成

「モジュールの作成」ウィザードを使用すると、SAPソースからのデータを格納するためのモジュールを作成できます。ソースとしてSAP R/3バージョン3.xまたはSAP R/3バージョン4.xシステム・タイプを選択できます。アプリケーションのバージョンを選択した後、Warehouse BuilderリポジトリとSAPアプリケーション・サーバー間の接続情報を設定する必要があります。接続を設定するには、既存のSAPロケーションから選択する方法と、新規SAPロケーションを作成する方法があります。


注意:

Warehouse BuilderとSAPソース間の接続を作成するには、最初にSAPアプリケーション・サーバーへの接続情報をシステム管理者から入手する必要があります。

接続情報の設定時に、次の接続タイプを選択できます。

  • リモート・ファンクション・コール(RFC)

    これはデフォルトの接続タイプです。リモート・ファンクション・コールにより、コール側とは異なるシステムで実行中のファンクション・モジュールが検索されます。リモート・ファンクションは(リモート・コールと)同じシステムからもコールできますが、通常、コール側とコール先は異なるシステムにあります。この方法を使用するには、SAPアプリケーション・サーバーに関する特定のIPアドレス情報が必要です。

  • SAPリモート・ファンクション・コール(SAPRFC.INI)

    SAPでは、独自の初期化ファイルを使用してIPアドレス情報を追跡できます。SAPRFC.INIを使用すると、2つのSAPシステム間(R/3またはR/4)、あるいはSAPシステムとSAP以外のシステム間のリモート・コールが可能です。この方法は、SAP固有の接続情報がわかっていてIP接続情報を自動化する場合に役立ちます。


    注意:

    SAPRFC.INI接続タイプを使用するには、ファイルSAPRFC.INIを次のディレクトリにインストールする必要があります。
    X:\ORACLE_HOME\owb\bin\admin 
    

    X:¥ORACLE_HOME¥owbは、Warehouse BuilderのOracleホーム・パスです。このファイルはSAPアプリケーション・クライアント・インストレーションCDに収録されています。詳細は、システム管理者に問い合せてください。


「モジュールの作成」ウィザードでは、SAPアプリケーション・サーバーに格納されているメタデータに基づいてモジュールが作成されます。

SAPソース・モジュールを作成する手順は、次のとおりです。

  1. プロジェクト・エクスプローラで「アプリケーション」ノードを開きます。

  2. 「SAP」ノードを右クリックして「新規」を選択します。

    Warehouse Builderに、モジュールの作成ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードの名前と説明ページが表示されます。

  4. このページで次の情報を入力します。

    モジュール名: 一意のモジュール名を1文字以上30文字以内の英数字で入力します。空白は使用できません。

    モジュールのステータス: ドロップダウン・リストからモジュールのステータス(「開発」、「品質保証」、「製品」)を選択します。

    オプションを1つ選択すると、ウェアハウス設計のバージョンを文書化できます。

    説明: 作成中のモジュールの説明を入力します(オプション)。

  5. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードのデータ・ソース・ページが表示されます。

  6. ドロップダウン・リストからSAPアプリケーションの該当バージョン(「SAP R/3 3.X」または「SAP R/3 4.X」を選択します。

  7. 「次へ」をクリックします。

    RFC接続の「接続情報」ページが表示されます。「編集」をクリックして「SAPのロケーションの編集」ダイアログを開きます。このダイアログを使用して、SAPアプリケーション・ソースの接続詳細を指定します。接続の詳細は、「SAPソース・アプリケーションへの接続」を参照してください。


    注意:

    SAPモジュールの作成中に接続詳細を入力しなくてもかまいません。この場合は、モジュールにデータをインポートする際に接続詳細の指定が必要になります。

  8. 「次へ」をクリックします。

    ウィザードのサマリー・ページが表示されます。このページには、前のページで入力した値の詳細が表示されます。

  9. 「終了」をクリックします。

    新規モジュールが作成され、プロジェクト・エクスプローラの「SAP」ノードの下に挿入されます。

SAPソース・アプリケーションへの接続

  1. 次の接続タイプを1つ選択します。

    リモート・ファンクション・コール(RFC)は、デフォルトの接続タイプです。詳細は、「リモート・ファンクション・コール(RFC)」を参照してください。

    SAPリモート・ファンクション・コール(SAPRFC.INI)。詳細は、「SAPリモート・ファンクション・コール(SAPRFC.INI)」を参照してください。

  2. 該当するフィールドに接続情報を入力します。このページに表示されるフィールドは、選択した接続タイプに応じて異なります。


    注意:

    接続詳細を設定する前に、librfc32.dllファイルをロードする必要があります。詳細は、「Windowsの必須ファイル」および「Unixの必須ファイル」を参照してください。

    この手順を完了する前に、システム管理者からSAPアプリケーション・サーバーへの接続情報を取得する必要があります。

    「RFC接続」タイプの場合は、次の接続情報が必須です。

    アプリケーション・サーバー: SAPアプリケーション・サーバーの別名またはIPアドレスを入力します。

    システム番号: SAPユーザー・インタフェース・ログイン用のSAPシステム番号を入力します。この番号はSAPアプリケーション構成に必要であり、SAPシステム管理者から提供されます。

    クライアント: SAPクライアント番号を入力します。この番号はSAPアプリケーション構成に必要であり、SAPシステム管理者から提供されます。

    ユーザー名: SAPユーザー・インタフェース用のユーザー名を入力します。この名前はSAPアプリケーション構成に必要であり、SAPシステム管理者から提供されます。

    言語: 英語の場合は「EN」、ドイツ語の場合は「DE」。「DE」を選択すると、説明テキストはドイツ語で表示され、他のテキストはすべて英語で表示されます。

    「SAPRFC.INIファイル」接続タイプの場合は、次の接続情報が必要です。

    RFC接続先: SAP接続情報の別名を入力します。

    クライアント: SAPクライアント番号を入力します。

    ユーザー名: SAPユーザー・インタフェース用のSAPユーザー名を入力します。

    言語: 英語の場合は「EN」、ドイツ語の場合は「DE」。「DE」を選択すると、説明テキストはドイツ語で表示され、他のテキストはすべて英語で表示されます。

    また、どちらの接続タイプにも次の接続情報が必須です。

    ホスト・ログイン・ユーザー名: SAPアプリケーション・サーバーをホスティングするシステム上で有効なユーザー名。このユーザーには、FTPを使用してSAP抽出ファイルをコピーするアクセス権が必要です。

    FTPディレクトリ: SAP抽出ファイルの格納用ディレクトリ。ftpディレクトリ構造がオペレーティング・システムのディレクトリ構造と同一のシステムの場合は、このフィールドを空白のままにすることができます。ファイル・システムのディレクトリ構造がftpディレクトリ構造にマップされているシステムの場合は、ファイル・システムのディレクトリ構造のステージング・ファイル・ディレクトリにマップされているftpディレクトリ・パスを入力します。たとえば、Windowsマシンの場合、ステージング・ファイル・ディレクトリC:¥tempがftpディレクトリ構造の/にマップされている場合は、このフィールドに/を入力します。

    実行ファンクション・モジュール: SAPインスタンスで、SAP提供のファンクション・モジュール(RFC_ABAP_INSTALL_AND_RUN)以外のリモート・ファンクション・モジュールを使用し、RFC接続を介してABAPレポートがリモートで実行される場合、このフィールドにリモート・ファンクション・モジュール名を入力します。

  3. 「接続テスト」をクリックして、入力した接続情報が正しいことを確認します。

  4. 「OK」をクリックして「モジュールの作成」ウィザードの接続情報ページに戻ります。

SAPメタデータ定義のインポート

SAPソース・モジュールの作成後に、「インポート・メタデータ・ウィザード」を使用してSAP表からメタデータ定義をインポートできます。このウィザードでは、インポート対象となるSAPオブジェクトのフィルタ、確認および再インポートができます。インポートできるのは、Transparent Table、クラスタ表またはプール表のメタデータです。

SAPメタデータをインポートする手順は、次のとおりです。

  1. Warehouse Builderのプロジェクト・エクスプローラで、「アプリケーション」ノードと「SAP」ノードを順番に開きます。

  2. メタデータのインポート先となるSAPソース・モジュールを右クリックして、ポップアップ・メニューから「インポート」を選択します。

    Warehouse Builderにより、インポート・メタデータ・ウィザードのようこそページが表示されます。

  3. 「次へ」をクリックします。

  4. 次のタスクを実行します。

    SAPメタデータのフィルタリング

    オブジェクトの選択

    インポート・サマリーの確認

SAPメタデータのフィルタリング

インポート・メタデータ・ウィザードにはフィルタ情報ページがあり、その中で目的のメタデータを選択できます。Warehouse Builderには、2つのフィルタ方法が用意されています。

  • ビジネス・ドメイン

    このフィルタを使用すると、SAPビジネス・ドメインを参照して、インポートするメタデータを検索できます。ビジネス・ドメインに含まれる表、およびSAPアプリケーション内の表の名前のリストを表示できます。詳細は、「ビジネス・ドメインによるSAPメタデータのフィルタリング」を参照してください。

  • テキスト文字列照合

    このフィルタを使用すると、フィルタ情報ページに表示されるフィールドにテキスト文字列情報を入力することで、表を検索できます。SAPアプリケーション・データベースの内容をよく知っている場合は、この方法でより限定した検索を実行できます。詳細は、「テキスト文字列によるSAPメタデータのフィルタリング」を参照してください。

フィルタ方法を選択し、「次へ」をクリックしてメタデータのインポートに進みます。

ビジネス・ドメインによるSAPメタデータのフィルタリング

  1. 「ビジネス・ドメイン」を選択し、「参照」をクリックして、「SAP R/3ビジネス・ドメイン階層」ダイアログを表示します。

    「インポート・メタデータ・ウィザード」では、ビジネス・ドメインの検索中に「ロードの進行状況」ダイアログが表示されます。

  2. 「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログには、使用可能なSAPビジネス・ドメインが表示されます。


    注意:

    SAPアプリケーション・サーバーがあるネットワーク・ロケーション、使用されているLANのタイプ、SAPアプリケーション・データベースのサイズによっては、ビジネス・ドメインが表示されるまでに2分から10分くらいかかることがあります。

    「ビジネス・ドメイン階層」ダイアログを使用して、インポートするメタデータ・オブジェクトを含むSAPビジネス・ドメインを選択します。

  3. フォルダを選択して「表の表示」をクリックし、ビジネス・ドメインで使用可能な表を表示します。

    選択したビジネス・ドメイン内の表のリストが「フォルダ」ダイアログに表示されます。

  4. このダイアログを参照して、選択している表の数が正しいことを確認してください。

    ビジネス・ドメインの中には、1000を超える表を持つものもあります。ネットワーク接続の速度やソース・システムおよびターゲット・システムの処理能力によっては、このような大量のメタデータのインポートには、数時間またはそれ以上かかる場合があります。

  5. 「OK」をクリックします。

    フィルタ情報ページが表示され、SAPビジネス・ドメインがその「ビジネス・ドメイン」フィールドに表示されます。

テキスト文字列によるSAPメタデータのフィルタリング

  1. 「テキスト文字列、オブジェクトは次のもの」を選択します。次に「名前の一致」入力フィールドまたは「説明の一致」入力フィールドを選択して文字列を入力すると、一致する表がSAPデータ・ソースから取得されます。

    「名前の一致」フィールドでは大文字と小文字は区別されませんが、「説明の一致」フィールドでは区別されます。

    選択したテキスト文字列入力フィールドには、必ず文字列を入力してください。空のままにしておくことはできません。

    ワイルド・カード文字を使用して、オブジェクト選択用のフィルタを作成します。(%)は0以上の一致する文字を、(_)は1つの一致する文字を表します。

    たとえば、説明にCURRENCYという語を含む表のビジネス・ドメインを検索する場合は、「説明の一致」を選択し、%CURRENCY%と入力します。表の名前で検索することもできます。


    注意:

    説明の検索では大/小文字を区別しますが、名前の検索では区別しません。

  2. インポートする表の数を、「表示オブジェクトの最大数」フィールドで指定します。

オブジェクトの選択

オブジェクト選択ページにはオブジェクトの説明が表示され、SAPモジュールにインポートするオブジェクトを選択できます。オブジェクトを選択する手順は、次のとおりです。

  1. オブジェクトを「使用可能」リストから「選択済」リストに移動します。

    インポート・ウィザードでは、インポートする各オブジェクトとともに、そのオブジェクトと外部キー関係がある表をインポートするかどうかも選択できます。次のいずれかを選択します。

    なし: 「選択済」リストのオブジェクトのみをインポートします。

    1レベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係で直接リンクされているすべての表をインポートします。

    すべてのレベル: 「選択済」リストのオブジェクト、および外部キー関係でリンクされているすべての表をインポートします。

    選択した外部キー・レベルは、インポート対象として選択したすべての表に適用されます。


    注意:

    「すべてのレベル」を選択すると、外部キー制約によって相互に関連付けられている表をインポートするようにウィザードに指示したことになるため、メタデータのインポートにかかる時間が長くなります。このオプションは、本当に必要な場合にのみ選択してください。

  2. 「次へ」をクリックします。

    「1レベル」または「すべてのレベル」を選択すると、「選択のインポートの確認」ダイアログが表示されます。

    このダイアログを参照して、選択している表の数が正しいことを確認してください。

  3. 「OK」をクリックします。

    選択したオブジェクトが、メタデータ・インポート・ウィザード: オブジェクトの選択ページの右側のリストに表示されます。

  4. 「次へ」をクリックします。

    メタデータ・インポート・ウィザード: サマリーおよびインポート・ページが表示されます。

インポート・サマリーの確認

SAPアプリケーション・サーバーから選択した表の定義がインポートされ、SAPソース・モジュールに格納された後、サマリーとインポート・ページが表示されます。

各表の説明フィールドを選択して新しい説明を入力することによって、表の説明を編集できます。

サマリーとインポート・ページの情報を確認して「終了」をクリックします。

SAPインテグレータによって、表定義がSAPアプリケーション・サーバーから読み取られ、メタデータ・オブジェクトがWarehouse Builderリポジトリに作成されます。

Warehouse BuilderへのSAPメタデータのインポートにかかる時間は、表のサイズと数、およびSAPアプリケーション・サーバーとリポジトリ間の接続状況に応じて異なります。500を超えるオブジェクトのインポートには、数時間またはそれ以上かかることがあります。特に、異なるLAN上にあるサーバーに接続する場合は長時間かかります。

インポートが完了すると、「インポート結果」ダイアログが表示されます。「OK」をクリックしてインポートを終了します。

SAPオブジェクトの再インポート

SAPオブジェクトを再インポートするには、「インポート・メタデータ・ウィザード」を使用してインポート手順を実行します。ウィザードでは、インポートを開始する前に、インポート対象と同じ名前を持つ表のソースがチェックされます。インポート済の表は、オブジェクト選択ページに太字で表示されます。サマリーとインポート・ページの「アクション」列は、その表が再インポートされることを示します。その後、「拡張同期化オプション」ボタンがアクティブ化され、再インポート・オプションを制御できるようになります。

SAPソース・モジュールの更新

SAPアプリケーションのバージョンのアップグレード、SAPサーバーの移行およびネットワーク接続構成の変更を行うたびに、既存のSAPソース・モジュールの定義を更新する必要があります。また、メタデータを再インポートする際にも、この情報をチェックする必要があります。

SAPモジュールを更新するには、「モジュールの編集」ダイアログを使用してプロパティを編集します。

SAPオブジェクト定義を更新する手順は、次のとおりです。

  1. Warehouse Builderのプロジェクト・エクスプローラで、「アプリケーション」ノードと「SAP」ノードを順番に開きます。

  2. SAPソース・オブジェクトを右クリックして、ポップアップ・リストから「エディタを開く」を選択します。

    「モジュールの編集」ダイアログが表示されます。

  3. 該当するタブをクリックしてSAPオブジェクトのプロパティを編集します。

    名前: 表の名前と説明(オプション)を指定するには、「名前」タブを使用します。たとえば、「説明」フィールドを使用して、モジュールの目的と、プロジェクトのエンド・ユーザーが必要とする情報との関連を記述します。名前は、「データ・オブジェクトのネーミング規則」に示す規則に従うのみでなく、モジュール間で一意である必要があります。

必要に応じてSAPオブジェクトのステータスを変更します。「開発」、「品質保証」または「製品」を選択してください。

データ・ソース: アプリケーションのタイプを変更するには、このタブを使用します。

メタデータのロケーション: メタデータのロケーションを変更するには、このタブを使用します。

データのロケーション: データのロケーションを変更するには、このタブを使用します。使用可能なロケーションの既存のリストから選択するか、新規ロケーションを指定できます。

SAPオブジェクトのETLプロセスの定義

SAPソース・モジュールを定義してメタデータをインポートした後、SAPソースからデータを抽出してターゲットにロードするためのETLマッピングを定義できます。Warehouse BuilderのSAPインテグレータには、SAPオブジェクト用の特別なマッピング・ツールが用意されています。Warehouse Builderでは、メタデータ配布用のABAPコードまたはPL/SQLコードを生成するようにマッピングを構成できます。

このトピックには、次の項目が含まれます。

SAPオブジェクトを含むマッピングの定義

マッピング・エディタを使用して、SAPソース用のマッピングを定義できます。SAPマッピングは他のタイプのマッピングに似ていますが、重要な違いが1つあります。SAPオブジェクトに使用できるマッピング演算子は、表、フィルタ、ジョイナおよびマッピング入力パラメータのみです。

マッピングへのSAPオブジェクトの追加

マッピングにSAPオブジェクトを追加する手順は、次のとおりです。

  1. ツールボックスから、表アイコンをマッピング・エディタのキャンバスにドロップします。

    「表演算子の追加」ダイアログが表示されます。

  2. 「既存リポジトリ表からの選択およびバインド」を選択します。

    ダイアログの最下部にあるフィールドに、SAPソース・モジュールに定義がインポートされているSAP表のリストが表示されます。

  3. ソース表名を選択して「OK」をクリックします。

    マッピング・キャンバスに、SAP表を表す表演算子が表示されます。

    この演算子を、他のタイプのマッピング演算子と同様に定義できます。

SAPオブジェクトに使用するコード生成の構成

SAPソースを含むマッピングの構成方法は、他のソースを含むマッピングの構成と同様です。

  • 「演算子のプロパティ」ウィンドウを使用してロード・プロパティを設定します。

  • 「構成プロパティ」ウィンドウを使用してコード生成プロパティを定義します。

  • ABAPコードを生成する場合は、「構成プロパティ」ウィンドウでディレクトリと初期化ファイルの設定を指定します。

ロード・タイプの設定

SAP演算子のロード・タイプを設定する手順は、次のとおりです。

  1. マッピング・エディタで、SAPソース演算子を選択します。「表演算子のプロパティ」パネルにSAP演算子のプロパティが表示されます。

  2. 「ロード・タイプ」ドロップダウン・リストからロード・タイプを選択します。マッピング言語としてABAPコードを指定すると、Warehouse Builderでは表18-1に示すSQL*Loaderコードが生成されます。

    表18-1 ABAPコードによるロード・タイプ

    ロード・タイプ ABAPコードで生成されるSQL*Loaderコード

    INSERT

    APPEND

    CHECK/INSERT

    INSERT

    TRUNCATE/INSERT

    TRUNCATE

    DELETE/INSERT

    REPLACE

    他のすべてのタイプ

    APPEND


  3. 「演算子のプロパティ」ウィンドウを閉じると設定が保存されます。

「言語」パラメータの設定

このパラメータを使用すると、SAPマッピング用に生成するコードのタイプを選択できます。ソースにクラスタ表またはプール表が含まれている場合は、生成コードとして「ABAP」を選択する必要があります。

言語を選択する手順は、次のとおりです。

  1. マッピングを右クリックして、ポップアップ・メニューから「構成」を選択します。

    構成プロパティ・ウィンドウが表示されます。

  2. 「言語」フィールドのドロップダウン・リストから、生成するコードのタイプとして「ABAP」、「SQL*LOADER」または「PL/SQLスクリプト」(Transparent Tableの場合にのみ使用可能)を選択します。

  3. 「OK」をクリックします。

ランタイム・パラメータの設定

言語を「ABAP」に設定した場合は、「構成プロパティ」ウィンドウで「ランタイム・パラメータ」ノードを開いて、ABAPコード生成に固有の設定を表示できます。これらの設定には、コード生成を最適化するプロパティが事前に設定されており、変更はできません。これらの設定を変更すると、コード生成プロセスが低速になる可能性があります。

SAPマッピングには、次のランタイム・パラメータを使用できます。

  • SAPシステム・バージョン: ABAPコードを配布するSAPシステムのバージョン番号を指定します。MySAP ERPインスタンスの場合は、「SAP R/3 4.7」を選択します。

  • ステージング・ファイル・ディレクトリ: ABAPコードにより生成されたデータが格納されるディレクトリのロケーションを指定します。

  • データファイル名: コード生成中に作成されるデータファイルの名前を指定します。

  • ステージング・ファイルのファイル・デリミタ: SQLデータファイル内の列セパレータを指定します。

  • SQL結合失敗: 可能な場合は、ABAPコードを生成するための次のヒントを指定します。

    Select < > into < > from (T1 as T1 inner join T2 as T2) on <condition > 
    

    デフォルト設定は「TRUE」です。

  • 結合用の主外部キー: 結合に使用する主キーを指定します。

  • ネステッド・ループ: 可能な場合は、結合用のネステッド・ループ・コードを生成するためのヒントを指定します。

  • Select Singleの使用: 可能な場合は、Warehouse BuilderでSelect Single...を生成するかどうかを指定します。

  • SAPのロケーション: データの抽出元として使用可能なSAPインスタンスのロケーション。

  • バックグラウンド・ジョブ: ABAPレポートをSAPシステムでバックグラウンド・ジョブとして実行する場合は、このオプションを選択します。

SAP定義の生成

SAP Transparent Tableを含むマッピング用のPL/SQLコードは、Warehouse Builderで他のPL/SQLマッピング用にコードを生成した場合と同様に生成できます。ただし、プール表とクラスタ表の場合は、ABAPコードを生成する必要があります。

Warehouse Builderでは、SAPソース・オブジェクトの作成と移入に必要なスクリプトが検証され、生成されます。

コードの生成時には、作成対象の物理オブジェクトごとにスクリプトが1つ生成されます。たとえば、作成する索引ごとにスクリプトが1つずつとなります。これは、後でウェアハウス全体を再配布せずにオブジェクトを1つ再配布する必要が生じた場合に役立ちます。

SAPマッピング用のスクリプトを生成する手順は、次のとおりです。

  1. SAPマッピングを右クリックして「生成」を選択します。

    「生成結果」ダイアログが表示されます。

  2. 「スクリプト」タブで、スクリプト名を選択して「コードの表示」をクリックします。

    生成済コードが「コード・ビューア」に表示されます。

    「コード・エディタ」を使用してファイルを編集、印刷または保存できます。ウィンドウを閉じて「生成結果」ダイアログに戻ります。

  3. 「生成結果」ダイアログで、「ファイルとして保存」をクリックしてABAPコードをハード・ドライブに保存します。

  4. 「保存」をクリックして、生成済スクリプトをファイル・システムに保存します。ABAPコードは、任意のファイル拡張子を付けて保存できます。接尾辞.abap(MAP1.abapなど)または他のネーミング規則を使用できます。

リポジトリへのSAPデータのロード

SAPマッピング用のABAPコードを生成するときに、Warehouse BuilderではデータをロードするABAPプログラムが作成されます。このプログラムをSAPユーザー・インタフェースから実行する必要があります。このプログラムにより、生成済コードがアップロードされ、SAPシステム上で実行されます。その後、データをWarehouse Builderのステージング領域にロードしてから、SQL*Loaderを使用してウェアハウス表にアップロードできます。

SAPユーザー・インタフェースを使用してABAPコードをアップロードし、SAPシステム上で実行する手順は、次のとおりです。

  1. SAPユーザー・インタフェースを開いてOPコードSE38を指定します。

  2. ABAPコードを実行するためのプログラム(ZOWBTEST1など)を作成します。プログラムの作成手順の詳細は、SAPマニュアルを参照してください。すでにテスト用のプログラムを作成済の場合は、それを使用してABAPコードを実行できます。

    デフォルト選択は「Source Code」に設定されています。

    図18-1に、SAP ABAPエディタを示します。

    図18-1 SAP ABAPエディタ

    この画像の説明は前後のテキストにあります。
    「図18-1 SAP ABAPエディタ」の説明

  3. 「Change」をクリックします。

  4. 「ABAP Editor」画面で「Utilities」「Upload/Download」「Upload」を順番に選択します。

    図18-2に示すように、「Import From a Local File」ダイアログが表示されます。

    図18-2 SAPの「Import From a Local File」ダイアログ

    この画像の説明は前後のテキストにあります。
    「図18-2 SAPの「Import From a Local File」ダイアログ」の説明

  5. Warehouse Builderにより生成されたABAPコードのロケーションを指定します。

  6. 「Transfer」をクリックします。

  7. [F8]を押してABAPコードを実行します。または、「Program」「Check」を選択してから、「Program」「Execute」を選択してコードを実行する方法もあります。

    Warehouse Builderで生成されたABAPコードが、SAPアプリケーション・サーバーで実行されます。

  8. FTPを使用して、SAPアプリケーション・サーバーからデータをフェッチし、Warehouse Builderのステージング領域に送信します。

  9. SQL*Loaderを使用してデータをウェアハウス表にアップロードします。次にコマンドラインの例を示します。

    SQLLDR USERID=scott/tiger CONTROL=abap_datactlfile.dat LOG=yourlogfile.log
    

SAPマッピングの配布と実行

SAPマッピングを作成した後、そのマッピングを配布してターゲット・ロケーションで論理オブジェクトを作成する必要があります。SAPマッピングを配布する手順は、Warehouse Builderで他のオブジェクトを配布する場合と同様です。SAPマッピングを配布するには、そのマッピングを右クリックして「配布」を選択します。また、コントロール・センター・マネージャからマッピングを配布することもできます。配布の詳細は、第29章「ターゲット・システムの配布」を参照してください。

SAPマッピングの配布時に、Warehouse BuilderによりABAPマッピングが作成され、Warehouse Builderリポジトリに格納されます。

また、.abapファイルがX:¥ORACLE_HOME¥owb\deployed_filesに保存されます。X:¥ORACLE_HOMEは、Warehouse BuilderインストールのOracleホーム・ディレクトリのロケーションです。

SAPマッピングの実行手順は、Warehouse Builderの他のオブジェクトを実行する場合と同様です。マッピングを実行する前に、正常に配布されていることを確認してください。

SAPマッピングを実行する手順は、次のとおりです。

  1. コントロール・センター・マネージャで、配布済のSAPマッピングを右クリックして「開始」をクリックします。

    ABAPマッピングがリモートSAPインスタンス上で実行され、生成されたファイルがSAPインスタンスのファイル・システムに格納されます。

  2. FTPを使用して、リモートSAPシステムからWarehouse Builderがインストールされているローカル・システムにファイルを転送します。FTP接続用の正しいユーザー名とパスワードを入力してください。

  3. SQL*Loaderを使用して、ファイルをWarehouse Builderにアップロードします。

リポジトリに監査情報が書き込まれ、リポジトリ・ブラウザで参照できます。監査の詳細は、第30章「配布と実行の監査」を参照してください。

Transparent Table用PL/SQLスクリプトの配布

SAP Transparent Table用のPL/SQLスクリプトを配布する手順は、Oracle Databaseソース用のPL/SQLスクリプトを配布する場合と同じです。PL/SQLスクリプトはOracleデータ・ウェアハウスで実行され、リモート問合せを実行してSAPアプリケーションから表データを抽出します。配布の詳細は、第29章「ターゲット・システムの配布」を参照してください。