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Oracle Application Server 管理者ガイド
10gリリース3(10.1.3.1.0)

B31834-01
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F LDAPベースのレプリカ構成の補助手順

この付録では、第8.3項「新しいホストへの10.1.4または10.1.2 Identity Managementの移動」で言及されている補助手順について説明します。

この付録の項目は次のとおりです。

F.1 LDAPベースのレプリカについて

この項では、LDAPベースのレプリカをインストールおよび構成する方法について説明します。この項の項目は次のとおりです。

F.1.1 LDAPベースのレプリカとは

Oracle Internet Directoryのレプリケーションは、複数のディレクトリ・サーバーにある同じデータ(ネーミング・コンテキスト)をコピーして保持するプロセスです。簡単に言うと、レプリケーションとは、同じ情報を格納した同じディレクトリを2つ持つことを意味します。一方のディレクトリをマスター(サプライヤ)と呼びます。このディレクトリには、ネーミング・コンテキストのマスター・コピーを格納します。もう一方のディレクトリをレプリカ(コンシューマ)と呼びます。マスターは、レプリケーションの更新をレプリカに提供します。これにより、マスターとレプリカは同期します。

レプリカには様々なタイプがあります。この手順では、LDAPベースのレプリカを使用します。このレプリカでは、マスターとレプリカ間のデータ転送がLDAPプロトコルで行われます。

関連項目

ディレクトリのレプリケーションとLDAPベースのレプリカの詳細は、『Oracle Internet Directory管理者ガイド』を参照してください。 

この手順では、マスターとレプリカのディレクトリは、これらのディレクトリが含まれるIdentity ManagementインストールとこれらのディレクトリをサポートするMetadata Repositoryで構成される、より大きな環境の一部になります。これはLDAPベースのレプリカ環境と呼ばれ、次の要素で構成されています。

図F-1に、LDAPベースのレプリカ環境を示します。

図F-1    LDAPベースのレプリカ環境


画像の説明

F.1.2 Infrastructureサービスの変更におけるLDAPベースのレプリカの使用方法

一般にLDAPベースのレプリカは、ディレクトリ・ユーザーに高可用性を提供し、パフォーマンスを強化するために使用されます。

第8.3項「新しいホストへの10.1.4または10.1.2 Identity Managementの移動」のInfrastructureサービスの変更を目的とする場合、LDAPベースのレプリカは、あるホストから別のホストへIdentity Managementを移行する手段として作成されます。Masterは元のIdentity Managementインストールであり、Replicaは新しいIdentity Managementインストールになります。この場合は、レプリケーションによって元のIdentity Managementの同一コピーが新しいホストに作成されます。これにより、古いIdentity Management(Master)から新しいIdentity Management(Replica)に中間層を移行し、Masterを廃棄することができます。

F.2 LDAPベースのレプリカのインストールと設定

この項では、LDAPベースのレプリカ環境をインストールおよび設定する方法について説明します。

F.2.1 構成にあたっての注意

次の重要な留意点を確認してから手順を開始してください。

F.2.2 手順

この項では、LDAPベースのレプリカを設定する手順を説明します。この項は、次の作業で構成されています。

作業1: MasterおよびMaster Repositoryの取得

ほとんどの場合、MasterおよびMaster Repositoryはすでに取得されています。

第8.3項「新しいホストへの10.1.4または10.1.2 Identity Managementの移動」の手順を実行する場合、MasterおよびMaster Repositoryは新しいホストへ移行するインストールであり、LDAPベースのレプリカは再配置のインストールです。

最初から始める場合は、MasterおよびMaster Repositoryを次のようにインストールできます。

  1. Oracle Universal Installerを使用してOracle Application Serverをインストールします。

  2. Infrastructureインストールを選択します。

  3. Identity ManagementおよびOracleAS Metadata Repositoryのインストールを選択します。

  4. Oracle Internet Directory、Oracle Single Sign-On、Delegated Administration ServicesおよびDirectory Integration and Provisioningの各コンポーネントを構成するように選択します。

作業2: 中間層インスタンスのインストール(オプション)

ほとんどの場合、Identity ManagementサービスのMasterを使用する中間層インスタンスはすでにインストールされています。これらのインスタンスはそのまま使用できますが、必要な場合は、Masterを使用するための追加インスタンスのインストールと構成をここで行うか、Replicaの構成後、手順の最後に行うこともできます(またはその両方)。

これらの中間層インスタンスでは、製品メタデータのMaster Repositoryを使用することも、別のリポジトリを使用することもできます。

作業3: Replicaのインストールと構成

Oracle Universal Installerを使用してReplicaをインストールおよび構成できます。Replicaは、Masterとは別のホストにインストールしてください。

関連項目

Oracle Internet Directoryのレプリカのインストールについては、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。 

インストールが終了すると、レプリケーションが構成され、すべてのコンポーネントが起動します。作業を開始した主要な手順(第8.3項「新しいホストへの10.1.4または10.1.2 Identity Managementの移動」)に戻ることができます。


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