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Oracle Application Server 管理者ガイド
10gリリース3(10.1.3.1.0)

B31834-01
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G Oracle Application Serverのリリース番号の確認

この付録では、Oracle Application Serverのリリース番号の表記方法について説明します。

この付録の項目は次のとおりです。

G.1 リリース番号の書式

Oracleで使用されるリリース・レベルの命名体系を理解するには、図G-1に示したOracle Application Serverのリリース番号の例を確認してください。

図G-1    Oracle Application Serverのリリース番号の例


画像の説明

図G-1の各数字のラベルの意味は次のとおりです。

G.2 Oracle Application Serverインストールのリリース番号の確認

すべてのOracle Application Serverインストールにはリリース番号があります。この番号は、パッチ・セット・リリースの適用時やインストールのアップグレード時に更新されます。

Oracle Application Serverインストールのリリース番号を確認するには、Oracle Universal Installerで次の操作を行います。

  1. Oracle Universal Installerを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller.sh
    (Windows) ORACLE_HOME¥oui¥bin¥setup.exe
    
    
  2. インストール済の製品」をクリックして、「インベントリ」ページを表示します。

  3. 「インベントリ」ページで、「Oracleホーム」を展開します。ホスト上のすべてのインストールのエントリが表示されます。

  4. 目的のインストールの「Oracleホーム」エントリを展開します。

  5. 元のインストールのリリース番号が付いたエントリと、これまでに適用されたすべてのパッチ・セットのエントリが表示されます。

G.3 コンポーネント・リリース番号の確認

すべてのOracle Application Serverのコンポーネントにはリリース番号があり、コンポーネントの多くはリリース番号を持つサービスを備えています。これらの番号は、パッチ・セット・リリースの適用時やインストールのアップグレード時に更新されることがあります。

コンポーネントとそのサービスのリリース番号は、次の方法で確認できます。

ファイル・システムの使用

UNIXでは、次のコマンドを実行すると、コンポーネント・リリース番号を確認できます。

cd ORACLE_HOME/inventory
ls -d Components*/*/*
Oracle Universal Installerの使用

Oracle Universal Installerを使用してOracle Application Serverをインストールした場合、コンポーネント・リリース番号を表示するには次の操作を行います。

  1. Oracle Universal Installerを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oui/bin/runInstaller.sh
    (Windows) ORACLE_HOME¥oui¥bin¥setup.exe
    
    
  2. インストール済の製品」をクリックして、「インベントリ」ページを表示します。

  3. 「インベントリ」ページで、「Oracleホーム」を展開します。ホスト上のすべてのインストールのエントリが表示されます。

  4. 目的のインストールの「Oracleホーム」エントリを展開します。

  5. 元のインストールのリリース番号が付いたエントリと、これまでに適用されたすべてのパッチ・セットのエントリが表示されます。

  6. 最初のエントリを展開して、インストール時のコンポーネント・リリース番号を確認します。以降のパッチ・セットのエントリがある場合は、そのエントリを展開して、パッチ・セットごとに更新されたコンポーネント・リリース番号を確認します。

G.4 OPatchユーティリティの使用方法

OPatchユーティリティは、Oracle Application ServerなどのOracle製品に対して、個別パッチの適用とロールバックを可能にするツールです。OPatchユーティリティの最新情報、および更新の確認は、次のOracleMetaLinkを参照してください。

http://www.oracle.com/support/metalink/index.html

G.4.1 要件

OPatchユーティリティの要件は次のとおりです。

G.4.2 OPatchユーティリティの実行

OPatchユーティリティは、ORACLE_HOME/OPatchディレクトリにあります。OPatchユーティリティの構文を次に示します。

path_to_opatch/opatch option -command_line_arguments

前述の例では、次のようになります。

オプションの詳細情報を表示するには、次のコマンドを使用します。

path_to_OPatch/opatch option -help

Perlを使用している場合は、次のコマンドを使用します。

perl opatch.pl option -help

G.4.2.1 applyオプション

applyオプションは、指定したOracleホームに個別パッチを適用します。ORACLE_HOME環境変数は、パッチが適用されるOracleホームに設定する必要があります。このオプションは、次の構文で使用します。

path_to_opatch/opatch apply [patch_location] [-delay (value)] [-force] ¥
[-invPtrLoc (path)] [-jdk (location)] [-jre (location)] [-local] ¥
[-minimize_downtime] [-no_bug_superset] [-no_inventory] ¥
[-oh (Oracle home location)] ¥
[-post (options to be passed into post) [-opatch_post_end]]¥
[-pre (options to be passed into pre) [-opatch_pre_end]] ¥
[-retry (value)] [-silent] [-verbose] 

次の表に、applyオプションのコマンドライン引数を示します。

引数  説明 

delay 

前にエラーがあった場合に、インベントリのロックを試行するまでに待機する秒数を指定します。 

force 

競合するパッチをシステムから削除します。競合があるためにパッチの適用が妨げられている場合は、-force引数を使用するとパッチを適用できます。 

invPtrLoc 

oraInst.locファイルの場所を指定します。この引数は、インストール時に-invPtrLoc引数が使用された場合に必要です。プラットフォームでデフォルトになっている中央インベントリを使用することをお薦めします。 

jdk 

Oracleホーム・ディレクトリのデフォルトの場所でなく、使用する特定のJDK(jar)の場所を指定します。 

jre 

Oracleホーム・ディレクトリのデフォルトの場所でなく、使用する特定のJRE(Java)の場所を指定します。 

local 

OPatchユーティリティがローカル・ノードにパッチを適用し、ローカル・ノードのインベントリを更新することを指定します。パッチ、またはインベントリの更新は、他のノードに伝播しません。

この引数は、Oracle Real Application Clusters環境およびクラスタリングされていない環境で使用できます。パッチを適用する前にクラスタ全体が停止した場合、この引数は、ローリング以外のパッチに使用できます。 

minimize_downtime 

OPatchユーティリティでパッチを適用するノードの順序を指定します。

この引数は、Oracle Real Application Clusters環境にのみ適用されます。-local引数とともに使用したり、ローリング・パッチで使用することはできません。 

no_bug_superset 

現在のパッチの修正対象バグが、Oracleホーム・ディレクトリにインストール済のパッチの修正済バグと同じか、そのスーパーセットである場合に、エラーを出力するように指定します。 

no_inventory 

インベントリの読取りと更新を迂回します。この引数は、-local引数とともに使用することはできません。この引数により、インストールはサポートされない状態になります。 

oh 

デフォルトのかわりに使用するOracleホーム・ディレクトリを指定します。 

opatch_post_end 

postオプションの最後をマークします。この引数は、post引数とともに使用されます。この引数を使用しない場合は、postの後にあるものがすべて、postに渡されます。 

opatch_pre_end 

preオプションの最後をマークします。この引数は、pre引数とともに使用されます。この引数を使用しない場合は、preの後にあるものがすべて、preに渡されます。 

post 

標準的なパラメータ以外に、postスクリプト内に渡されるパラメータを指定します。  

pre 

標準的なパラメータ以外に、preスクリプト内に渡されるパラメータを指定します。  

retry 

インベントリのロックが失敗した場合に、OPatchユーティリティが試行する回数を指定します。 

patch_location 

個別パッチのディレクトリを指定します。これは、パッチと同じ名前のディレクトリにする必要があります。 

silent 

ユーザーが操作する手間を減らし、あらゆる答えに「はい」をデフォルト設定します。 

verbose 

結果を画面とログ・ファイルに出力します。 


注意

パッチがSQLによる変更で構成されている場合、それらの変更のみがステージングされます。パッチに付属している手順に従って、影響を受けるインスタンスに対して手動でパッチを適用してください。一部の製品では、SQLアプリケーションは、このツールによってステージング後のアクションとして実行されます。このようなパッチはロールバックできません。 


G.4.2.2 lsinventoryオプション

lsinventoryオプションは、特定のOracleホーム・ディレクトリ、またはすべてのインストールについて、システムに何がインストールされているかを報告します。このオプションは、次の構文で使用します。

path_to_opatch/opatch lsinventory [-all] [-detail] [-invPrtLoc (path)] ¥
[-jre (location)] [-oh (Oracle home location)]

次の表に、lsinventoryオプションのコマンドライン引数を示します。

引数  説明 

all 

検出されたOracleホーム・ディレクトリごとに、その名前とインストール・ディレクトリを報告します。 

detail 

インストールされた製品などの詳細を報告します。この引数は、-all引数とともに使用することはできません。 

invPtrLoc 

oraInst.locファイルの場所を指定します。この引数は、インストール時に-invPtrLocコマンドライン引数が使用された場合に必要です。プラットフォームでデフォルトになっている中央インベントリを使用することをお薦めします。 

jre 

Oracleホーム・ディレクトリのデフォルトの場所でなく、使用する特定のJRE(Java)の場所を指定します。 

oh 

デフォルト・ディレクトリのかわりに使用するOracleホーム・ディレクトリを指定します。 

opatch lsinventory -detailの出力例を次に示します。

ORACLE_HOME      LOCATION
-----------      --------
Home1            /private/phi_local/OraHome1
   There is no Interim Patch
Home2            /private/phi_local/OraHome2
   There is no Interim Patch
Home3           /private/phi_local/OraHome6
   Installed Patch List:
    =====================
    1) Patch 20 applied on Mon Jul 11 15:53:51 PDT 2006
       [ Base Bug(s): 21  ]
    2) Patch 80 applied on Fri Jul 01 16:15:52 PDT 2006
       [ Base Bug(s): 80 81  ]

G.4.2.3 queryオプション

queryオプションは、特定のパッチに特定の詳細を問い合せます。これによって、パッチおよびパッチの対象となるシステムの情報が得られます。このオプションは、次の構文で使用します。

path_to_opatch/opatch query [-all] [-get_base_bug] [-get_component] ¥
[-get_date] [-get_os] [-get_system_change] [-is_rolling]

次の表に、queryオプションのコマンドライン引数を示します。

引数  説明 

all 

パッチについてのすべての情報を取得します。これは、すべてのコマンドライン引数を設定した場合と同じです。 

get_base_bug 

パッチによって修正される基本バグを記述します。 

get_component 

オプションも必須も含め、パッチを適用するOracleコンポーネントを記述します。 

get_date 

パッチのビルド日付を示します。 

get_os 

パッチでサポートされるオペレーティング・システムを記述します。 

get_system_change 

パッチによってシステムに行われる変更を記述します。この引数は使用できません。 

is_rolling 

パッチがOracle Real Application Clusters用のローリング・パッチであるかどうかを指定します。パッチのセットを、クラスタ全体に同時に適用する必要はありません。パッチは、選択したノードのセットに対して一度に適用できます。 

G.4.2.4 rollbackオプション

rollbackオプションは、特定の個別パッチを該当するOracleホーム・ディレクトリから削除します。このオプションは、次の構文で使用します。

path_to_opatch/opatch rollback -id patch_id -ph (patch directory) ¥
[-delay] (value) [-invPtrLoc (path)] [-jdk (location)] [-jre (location)]¥
[-local] [-oh (Oracle home location)] ¥
[-post (options to be passed into post) [-opatch_post_end]] ¥
[-pre (options to be passed into pre) [-opatch_pre_end]] [-retry (value)] ¥
[-silent] [-verbose] 

次の表に、rollbackオプションのコマンドライン引数を示します。

引数  説明 

delay 

-retry引数がapplyオプションとともに使用されている場合に、OPatchユーティリティがインベントリのロックを再試行するまでに待機する秒数を指定します。  

id 

ロールバックするパッチを指示します。すべてのパッチIDを表示するには、-lsinventoryオプションを使用します。パッチを正常にロールバックするには、パッチIDを指定する必要があります。 

invPtrLoc 

oraInst.locファイルの場所を指定します。この引数は、インストール時に-invPtrLocコマンドライン引数が使用された場合に必要です。プラットフォームでデフォルトになっている中央インベントリを使用することをお薦めします。 

jdk 

Oracleホーム・ディレクトリのデフォルトの場所でなく、使用する特定のJDK(jar)の場所を指定します。 

jre 

Oracleホーム・ディレクトリのデフォルトの場所でなく、使用する特定のJRE(Java)の場所を指定します。 

local 

OPatchユーティリティがローカル・ノードにパッチを適用し、ローカル・ノードのインベントリを更新することを指定します。パッチ、またはインベントリの更新は、他のノードに伝播しません。

この引数は、Oracle Real Application Clusters環境およびクラスタリングされていない環境で使用できます。パッチを適用する前にクラスタ全体が停止した場合、この引数は、ローリング以外のパッチに使用できます。 

oh 

デフォルト・ディレクトリのかわりに使用するOracleホーム・ディレクトリを指定します。 

opatch_post_end 

postオプションの最後をマークします。この引数は、post引数とともに使用されます。この引数を使用しない場合は、postの後にあるものがすべて、postに渡されます。 

opatch_pre_end 

preオプションの最後をマークします。この引数は、pre引数とともに使用されます。この引数を使用しない場合は、preの後にあるものがすべて、preに渡されます。 

ph 

有効なパッチ・ディレクトリ領域を指定します。このユーティリティでは、パッチ・ディレクトリ内で検出されるコマンド・タイプを使用して、現行オペレーティング・システムに対して使用するコマンドが特定されます。 

post 

標準的なパラメータ以外に、postスクリプト内に渡されるパラメータを指定します。  

pre 

標準的なパラメータ以外に、preスクリプト内に渡されるパラメータを指定します。  

retry 

インベントリのロックが失敗した場合に、OPatchユーティリティが試行する回数を指定します。 

silent 

ユーザーが操作する手間を減らし、あらゆる答えに「はい」をデフォルト設定します。 

verbose 

結果を画面とログ・ファイルに出力します。 

G.4.2.5 versionオプション

versionオプションは、OPatchユーティリティの現行バージョン番号を表示します。このオプションは、次の構文で使用します。

path_to_opatch/opatch version

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