Oracle Application Server 管理者ガイド 10gリリース3(10.1.3.1.0) B31834-01 |
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この付録では、Oracle Application Serverを使用しているときに発生する可能性のある障害のトラブルシューティング方法について説明します。この付録の項目は次のとおりです。
関連項目
Oracle Application Serverコンポーネントは、起動および停止情報、エラー、警告メッセージ、HTTPリクエスト時のアクセス情報など、すべての種類のイベントを記録するメッセージが格納されたログ・ファイルを生成します。このログ・ファイルを、障害の特定と診断に使用できます。ログ・ファイルの使用と読取りの詳細は、第5章「ログ・ファイルの管理」を参照してください。
この項では、一般的な障害と解決策について説明します。この項の項目は次のとおりです。
アプリケーションのパフォーマンスが遅くなるか、アプリケーションが応答しなくなります。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Containers for J2EE構成および管理ガイド』のガベージ・コレクションの一時停止によって影響を受けるアプリケーションのパフォーマンスに関する項を参照してください。
高負荷の状況では(アプリケーション・サーバーへの同時接続ユーザー数が短期間に急増した場合など)、サーバーから次のようなエラー・メッセージが返されることがあります。
IOException in sending request - Connection refused
同時接続ユーザー数が増加した場合に、リクエスト処理に可能なOracle HTTP Serverの最大子プロセス数がすべて使用されることがあります。
Oracle HTTP ServerのMaxClientsディレクティブ値を大きくする必要があります。MaxClientsディレクティブにより、同時接続が可能なクライアント数が制限されます。
これが原因かどうかを調べるには、次のいずれかの方法を使用します。
server reached MaxClients setting, consider raising the MaxClients setting
デフォルトでは、エラー・ログ・ファイルは次の場所にあります。
(UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/logs/error_log (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥logs¥error_log
http://httpd.apache.org/docs/mod/mod_status.html
さらには、保留中の接続に適用する最大キュー長(ListenBackLogディレクティブ)の値を大きくすることや永続的な接続(KeepAliveディレクティブ)の影響についても調べます。
Oracle HTTP Serverディレクティブとその値の変更方法の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』を参照してください。Oracle HTTP Serverプロセスのチューニングの詳細は、『Oracle Application Serverパフォーマンス・ガイド』を参照してください。
ポートの競合が原因でOracle HTTP Serverを起動できない場合は、次のエラーが表示されることがあります。
[crit] (98) Address already in use: make_sock: could not bind to port 7778
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の付録「Oracle HTTP Serverのトラブルシューティング」の「ポートの競合によりOracle HTTP Serverが起動できない」を参照してください。
1台のマシン上で実行中のhttpdプロセスが多すぎると、レスポンス時間が急激に低下します。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle HTTP Server管理者ガイド』の付録「Oracle HTTP Serverのトラブルシューティング」の「多数のHTTPDプロセスによるマシンのオーバーロード」を参照してください。
OPMNを使用して、Oracle Application Serverプロセスを起動できません。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の第A.1.1項「Oracle Application Serverプロセスが起動しない」を参照してください。
一部のコンピュータでは、OPMNの起動時にCPU使用率が大幅に上昇します。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Process Manager and Notification Server管理者ガイド』の「OPMNの起動時にCPU使用率が増加する」を参照してください。
ページを表示できないエラーがブラウザに表示されます。
Oracle Web Cacheリリース2(10.1.2)をリバース・プロキシとして使用する場合、この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server Web Cache管理者ガイド』の「ページを表示できないエラーがブラウザに表示される」を参照してください。
OracleAS Disaster Recoveryスタンバイ・サイトのOracleAS Metadata Repositoryが、プライマリ・サイトのOracleAS Metadata Repositoryと同期化されない場合があります。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server高可用性ガイド』の第A.1.1項「スタンバイ・サイトが同期化されない」を参照してください。
スタンバイ・インスタンスが、フェイルオーバーまたはスイッチオーバー操作の後に起動しません。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Server高可用性ガイド』の第A.1.2項「フェイルオーバーまたはスイッチオーバー後にスタンバイ・インスタンスの起動に失敗する」を参照してください。
それまで問題なくデータを取得していたアプリケーションが、突然「Connection Reset By Peer」、「Connection Closed」、「Socket Reset By Peer」などのJDBCエラーをスローし始めます。
この問題の原因と解決策の詳細は、『Oracle Application Development Framework開発者ガイド』で、それまで動作していたADF Business Componentsを使用するアプリケーションがJDBCエラーをスローし始める問題に関する項を参照してください。
次の各項では、10gリリース3(10.1.3)のApplication Server Controlを使用したときに発生する問題について説明します。
Oracle Application Serverのインスタンスを管理するには、管理者(oc4jadmin
)の現在のパスワードを使用してApplication Server Controlコンソールにログインする必要があります。
oc4jadmin
のパスワードを忘れてしまった場合やパスワードを知らされていない場合は、Application Server Controlコンソールでアプリケーション・サーバーまたはそのコンポーネントの監視や管理を行うことはできません。
oc4jadmin
のパスワードを再設定するには、Oracle Application Serverインスタンスをインストールしたユーザーとしてログインして、次の手順を実行します。
アプリケーション・サーバー・インスタンスのOracleホームで次のコマンドを入力します。
(UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=OC4J (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=OC4J
(UNIX)ORACLE_HOME/j2ee/home/config/system-jazn-data.xml (Windows)ORACLE_HOME¥j2ee¥home¥config¥system-jazn-data.xml
oc4jadmin
ユーザーの資格証明プロパティを定義している行を見つけます。system-jazn-data.xml
のセクションの例を次に示します。太字の部分が、暗号化されたcredentials
エントリです。
<jazn-realm> <realm> <name>jazn.com</name> <users> . . . <user> <name>oc4jadmin</name> <display-name>OC4J Administrator</display-name> <description>OC4J Administrator</description> <credentials>{903}4L50lHJWIFGwLgHXTub7eYK9e0AnWLUH</credentials> </user>
パスワードの前に感嘆符(!)を必ず付けてください。次に例を示します。
<credentials>!mynewpassword123</credentials>
oc4jadmin
ユーザーのパスワードは、次のガイドラインに従って作成してください。
(UNIX) ORACLE_HOME/j2ee/oc4jinstance/persistence/ascontrol/ascontrol/securestore/ (Windows) ORACLE_HOME¥j2ee¥oc4jinstance¥persistence¥ascontrol¥ascontrol¥securestore/
Application Server Controlの再起動後は、管理者(oc4jadmin
)の新しいパスワードが使用されます。このパスワードは、system-jazn-data.xml
ファイルの中に暗号化されて格納されます。
Microsoft Internet Explorer 6.0またはNetscape 7.0を使用しているときにOC4Jアプリケーションをデプロイしようとすると、ファイルのアップロードに極端に時間がかかることがあります(たとえば、Netscape 7.1なら15秒でアップロードできる45 MBの.ear
ファイルが、アップロードに10分かかる)。
Netscape Navigatorを使用している場合は、Netscape 7.1にアップグレードしてください。
Internet Explorerを使用している場合は、この障害の対処方法を記述した次のMicrosoftサポート技術情報を参照してください。
http://support.microsoft.com/default.aspx?scid=kb;en-us;329781
OC4Jインスタンスにデプロイするアプリケーションのサイズや数によっては、メモリー不足エラーが発生する場合があります。
OC4Jプロセス用のJava Virtual Machine(JVM)のヒープ・サイズを調整します。
Application Server Controlコンソールで、Webモジュールをテストして、正しく機能していることを確認できます。ただし、多くの場合、「モジュールのテスト」または「サービスのテスト」のボタンをクリックすると、次のエラーがWebブラウザで発生します。
403 Forbidden - Directory browsing not allowed
You are not authorized to view this page. You might not have permission to view this directory or page using the credentials you supplied.
Application Server Controlでは、テストしているWebモジュールまたはWebサービスの完全なURLを判断できない場合があります。かわりに、Application Server ControlではWebモジュールまたはWebサービスのルート・コンテキストに関する情報に基づいて、URLを組み立てます。
この問題を回避するには、「Webモジュールのテスト」ページまたは「Webサービスのテスト」ページのテキスト・フィールドを使用してアプリケーションの完全なURLを入力し、「モジュールのテスト」または「サービスのテスト」をクリックします。
「クラスタ・トポロジ」ページでOC4Jインスタンスの名前をクリックすると、管理者資格証明を入力するように求められます。ただし、適切な管理者資格証明を入力しても、Application Server Controlに次のエラーが表示されます。
Administrator credentials were saved but they cannot be used to make a connection. Enter new credentials or cancel.
管理OC4Jインスタンスが安全なRemote Method Invocation(RMIS)プロトコルを使用するように構成されていることを確認します。管理しているリモートOC4JインスタンスがRMIS用に構成されていない場合、構成によっては、OC4Jホーム・ページにアクセスできないことがあります。
Application Server ControlコンソールのRMIS接続を有効にする方法の詳細は、第A.3項「Application Server Controlコンソールのセキュリティの構成」を参照してください。
この他の解決策は、OracleMetaLink(http://metalink.oracle.com)で公開されています。発生した障害の解決策が見つからない場合は、サービス・リクエストを発行してください。
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