ヘッダーをスキップ

Oracle Application Server 管理者ガイド
10gリリース3(10.1.3.1.0)

B31834-01
目次
目次
索引
索引

戻る 次へ

4 ポートの管理

この章では、Oracle Application Serverのポート番号の表示および変更方法について説明します。この章の項目は次のとおりです。

4.1 ポートの管理について

Oracle Application Serverの多くのコンポーネントやサービスはポートを使用します。管理者はこれらのサービスが使用するポート番号を把握し、ホスト内で同じポート番号が2つのサービスに使用されないようにすることが重要です。

ポート番号のほとんどはインストール時に割り当てられます。すべてのコンポーネントとサービスにはポート範囲が割り当てられています。Oracle Application Serverはこのポート範囲内にあるポート番号を使用してポートを割り当てます。Oracle Application Serverはポート範囲内の最も小さい番号から次のチェックを実行します。

これらのチェック項目に1つでも該当するものがある場合、Oracle Application Serverは割り当てられたポート範囲内の次に大きなポート番号に進み、空いているポートが見つかるまでチェックを続けます。

このポートの割当てを無効にして、インストール時にポート番号を指定することもできます。その場合は、staticports.iniというテンプレート・ファイルを編集し、特別なオプションを指定してOracle Universal Installerを起動します。

関連項目

割り当てられるポート範囲の詳細は、付録Dを参照してください。staticports.iniを使用してインストール時のポートの割当てを無効にする方法の詳細は、Oracle Application Serverのインストレーション・ガイドを参照してください。 

4.2 ポート番号の表示

次のコマンドを使用して、現行のポート番号を表示できます。

(UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl status -l
(Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl status -l

また、Application Server Controlコンソールを使用してポート番号を表示することもできます。それには、「クラスタ・トポロジ」ページから「ランタイム・ポート」を選択します。

4.3 中間層のポートの変更

この項では、中間層インスタンスのポート番号を変更する手順の詳細について説明します。ポート番号の変更方法とその影響を受ける他のコンポーネントの更新方法についても説明します。


注意

ポート番号は、未使用であるポートの任意のポート番号に変更できます。コンポーネントに割り当てられているポート範囲内のポート番号を使用する必要はありません。割当て済のポート範囲の詳細は、付録Dを参照してください。 


この項の項目は次のとおりです。

4.3.1 OC4Jリスナー・ポートの変更

「基本インストール」オプションを選択した場合、Oracle HTTP Serverはインストールされませんが、OC4JによってHTTPリスナーが提供されます。OC4Jリスナーは、Application Server Controlコンソールを使用するか、または手動で変更できます。

4.3.2 その他のOC4Jポートの変更

この項では、次のOC4Jポート番号を変更する方法について説明します。

Oracle Application Serverのデフォルトの設定では、OC4Jポートのタイプごとに1つのポート番号が使用されるわけではありません。かわりに、OC4Jポートのタイプごとにポート範囲が指定され、そのポート範囲がホスト上のすべてのOC4Jインスタンスに適用されます。つまり、実行時にホスト上の各OC4Jインスタンスには、ポート範囲内の空きポートから1つずつ割り当てられます。たとえば、ホスト上のすべてのOC4Jインスタンスに対するデフォルトのAJPの範囲は12501-12600です。そのため、各OC4JインスタンスにはこのAJPのポート範囲内の空きポートから1つずつ割り当てられます。

OC4Jポート番号を変更するときは、通常、新しいポート範囲を指定します。範囲の指定には、単純なポート範囲(12501-12600)、カンマ区切りのポート・リスト(12501, 12504, 12507)またはその両方の組合せ(12501-12580, 12583, 12590-12600)を使用できます。ポート範囲のデフォルトのポート数は、100ポートです。指定されたポート範囲が狭い場合は、OC4Jインスタンスの起動時に問題が生じる場合があります。AJPおよびRMIポート範囲は必須ですが、他はオプションです。


注意

IIOP、IIOPS1およびIIOPS2の各ポートは、デフォルトでは構成されないため、opmn.xmlファイルに一覧表示されていない場合があります。これらを構成するには、ファイルに手動で追加する必要があります。

詳細は、『Oracle Containers for J2EEサービス・ガイド』を参照してください。 


OC4Jのポート範囲は、Application Server Controlコンソールを使用するか、または手動で変更できます。

4.3.3 Oracle HTTP Serverリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP Serverリスニング・ポート(非SSLまたはSSL)を変更するには、Oracle HTTP Server Listenディレクティブを変更します。これを行うときは、多くの場合、関連する依存関係も設定する必要があります。たとえば、Oracle Web Cacheリリース2(10.1.2)を使用してOracle Application Serverインスタンスのパフォーマンスを向上させている場合は、Oracle HTTP Serverリスニング・ポートを変更すると、Oracle Web Cacheのオリジナル・サーバーの設定も変更する必要があります。

次の各項では、Oracle HTTP ServerのHTTPまたはHTTPSリスニング・ポートを変更する方法について説明します。

4.3.3.1 1024未満に設定されたポート使用時のOracle HTTP Serverのroot実行の有効化(UNIXのみ)

UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、Oracle HTTP Serverのリスニング・ポート番号を変更する前に、次の手順を実行します。

デフォルトでは、Oracle HTTP Serverは非rootユーザー(Oracle Application Serverをインストールしたユーザー)として実行されます。UNIXシステムでは、Oracle HTTP Serverリスニング・ポート番号を1024未満の値に変更する場合は、次のようにrootとして実行するようにOracle HTTP Serverを有効にする必要があります。

  1. rootとしてログインします。

  2. 中間層のOracleホームで次のコマンドを実行します。

    cd ORACLE_HOME/Apache/Apache/bin
    chown root .apachectl
    chmod 6750 .apachectl
    

4.3.3.2 Oracle HTTP Serverの非SSLリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP Serverの非SSL(HTTP)リスニング・ポートを変更するには、次の作業を実行します。UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、第4.3.3.1項の手順を実行する必要があります。

作業1: Oracle HTTP Server HTTP Listenディレクティブの変更

Oracle HTTP Server HTTP Listenディレクティブを変更する手順は次のとおりです。

  1. httpd.confファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/httpd.conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥httpd.conf
    
    
  2. Listenディレクティブを新しいポート番号で更新します。

    このファイルに複数のListenディレクティブが存在する場合があります。SSL仮想ホスト・コンテナで囲まれていないListenディレクティブを変更します。正しいListenディレクティブを最も簡単に探すには、ファイルの古いポート番号を検索します。

  3. 中間層インスタンスがOracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用していない場合、Portディレクティブを更新します。

    ListenおよびPortの値には、同じポート番号を指定します。次の例では、リスニング・ポートを7779に変更しています。

    Listen 7779
    Port 7779
    
    

    中間層インスタンスがOracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用している場合、Portディレクティブを更新する必要はありません。

作業2: Oracle Web Cacheの更新

中間層インスタンスがリリース2(10.1.2)のOracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用している場合は、Oracle Web Cacheを更新する必要があります。

たとえば、リリース2(10.1.2)のOracle Web Cacheスタンドアロン・インスタンスの場合、次の手順を実行します。

  1. リリース2(10.1.2)インスタンスのOracle Web Cache Managerで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」→「Origin Servers」を選択します。

  2. HTTPポートを選択し、「Edit Selected」をクリックします。

  3. 「Edit Application Web Server」ダイアログ・ボックスで、「Port」フィールドの数値を変更します。

  4. Submit」をクリックします。

  5. Apply Changes」をクリックします。

  6. Restart」をクリックします。

作業3: 中間層インスタンスの再起動

アプリケーション・サーバー・インスタンスを再起動します。

4.3.3.3 Oracle HTTP ServerのSSLリスニング・ポートの変更

Oracle HTTP ServerのSSL(HTTPS)リスニング・ポートを変更するには、次の作業を実行します。UNIXシステムでリスニング・ポートを1024未満の番号に変更する場合は、第4.3.3.1項の手順を実行する必要があります。

作業1: Oracle HTTP Server Listenディレクティブの変更

HTTPSポートを変更する場合は、Oracle HTTP Serverのssl.confファイルにあるSSLのListenディレクティブとPortディレクティブの両方を新しいポート番号に変更します。

  1. 次の場所にあるssl.confファイルを編集します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf
    
    
  2. SSLのListenおよびPortディレクティブ、またVirtualHost _defaultディレクティブを新しいポート番号で更新し、ファイルを保存します。

    Listen、PortおよびVirtualHost _defaultの値には、同じポート番号を指定します。次の例では、ディレクティブをポート4445に変更しています。

    Listen 4445
    Port 4445
    <VirtualHost _default_:4445>
    
    

    ファイルを保存して閉じます。

  3. 中間層インスタンスを再起動します。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
      
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
      
作業2: Oracle Web Cacheの更新

中間層インスタンスがリリース2(10.1.2)のOracle Web Cacheをリバース・プロキシとして使用している場合は、Oracle Web Cacheを更新する必要があります。次の手順に従います。

  1. リリース2(10.1.2)インスタンスのOracle Web Cache Managerで、「Origin Servers, Sites, and Load Balancing」→「Origin Servers」を選択します。

  2. HTTPSポートを選択し、「Edit Selected」をクリックします。

  3. 「Edit Application Web Server」ダイアログ・ボックスで、「Port」フィールドの数値を変更します。

  4. Submit」をクリックします。

  5. Apply Changes」をクリックします。

  6. Restart」をクリックします。

作業3: mod_ossoの再登録

Oracle Single Sign-On認証を有効にした場合(つまり、mod_ossoを登録した場合)、mod_ossoを再登録する手順は次のとおりです。

  1. Identity Managementホストで、ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数を設定します。

  2. Identity Managementホストで、ssoregスクリプトを-remote_midtierオプションを使用して実行します。このスクリプトは、次のディレクトリにあります。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
    (Windows)ORACLE_HOME¥sso¥bin¥ssoreg.batp
    
    

    たとえばLinuxでは、次のように指定します。

    $ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh -oracle_home_path $ORACLE_HOME 
     -config_mod_osso TRUE 
     -site_name myhost.com:7778  
     -remote_midtier 
     -config_file $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/myosso.conf 
     -mod_osso_url http://myhost.com:7778
    
    

    作成される構成ファイル(この例ではmysso.conf)は、不明瞭化されたosso構成ファイルです。

  3. 不明瞭化されたosso構成ファイルを、10gリリース3(10.1.3.1.0)の中間層インスタンスにコピーします。

  4. 中間層ホストで、次のスクリプトを実行して登録を完了させます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/bin/osso1013 config_file
    (Windows) perl ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥bin¥osso1013 config_file
    
作業4: 中間層インスタンスの再起動

アプリケーション・サーバー・インスタンスを再起動します。

4.3.4 Oracle HTTP Server診断ポートの変更

Oracle HTTP Server診断ポート番号を変更する手順は次のとおりです。

  1. dms.confファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/dms.conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥dms.conf
    
    
  2. ファイルに出現する古いポート番号をすべて新しいポート番号に変更して、ファイルを保存します。これには、Listenディレクティブ、OpmnHostPortディレクティブ、Redirectディレクティブ、およびVirtualHostが含まれます。

  3. Oracle HTTP Serverを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
    
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server 
    

4.3.5 Java Object Cacheポートの変更

すべてのインストール・タイプでJava Object Cacheポート番号を変更する手順は次のとおりです。

  1. javacache.xmlファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/javacache/admin/javacache.xml
    (Windows) ORACLE_HOME¥javacache¥admin¥javacache.xml
    
    
  2. <communication>要素で、<coordinator>要素のdiscovery-portパラメータを新しいポート番号で更新し、ファイルを保存します。

    例:

    <coordinator discovery-port="7010" />
    
    
  3. Java Object Cacheを使用するJ2EEアプリケーションを含むすべてのOC4Jインスタンスを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=OC4J_instance_name
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl restartproc process-type=OC4J_instance_name
    

4.3.6 OPMNポート(ONS Local、Request、Remote)の変更

この項では、次のポート番号を変更する方法について説明します。

これらのポートを変更する手順は次のとおりです。

  1. Application Server Controlコンソール、OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを停止します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
    (Windows)ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
    
    
  2. opmn.xmlファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥conf¥opmn.xml
    
    
  3. <notification-server>要素で、変更するポートに応じて<port>要素のlocalremoteまたはrequestパラメータを変更し、ファイルを保存します。

    例:

    <port local="6101" remote="6201" request="6004"/>
    
    
  4. Application Server Controlコンソール、OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
    

4.3.7 ポート・トンネリング・ポートの変更

ポート・トンネリング・ポート番号を変更する手順は次のとおりです。

  1. Application Server Controlコンソール、OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを停止します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
    (Windows)ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
    
    
  2. opmn.xmlファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/conf/opmn.xml
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥conf¥opmn.xml
    
    
  3. <ias-component id="IASPT">要素で、<port>要素のrangeパラメータを新しい範囲で更新します。たとえば、次のように指定します。

    <port id="ajp" range="7501-7553"/>
    
    

    opmn.xmlで指定したポート番号の範囲はiaspt.confで指定したポート番号より優先されます。そのため、opmn.xmlのポート番号を更新するだけで済みます。

  4. Application Server Controlコンソール、OPMNおよびOPMNが管理するすべてのプロセスを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
    

4.4 10.1.4または10.1.2のInfrastructureポートの変更

この項の項目は次のとおりです。

4.4.1 10.1.4または10.1.2のOracleAS Metadata Repository Netリスナー・ポートの変更

環境に10.1.4または10.1.2のOracleAS Metadata Repositoryが含まれるときに、そのリスナー・ポート番号を変更する場合は、この項で説明する手順を実行します。

最初に、OracleAS Metadata Repositoryのリスナー・ポート番号の変更が必要かどうかを判断します。ホスト上に同じポートを使用する別のデータベースがある場合でも、OracleAS Metadata Repositoryと他のデータベースで同じポートを使用できます。

同じホスト上の複数のデータベースが使用するポートに対しては、次に示すガイドラインを参考にしてください。

OracleAS Metadata Repositoryリスナー・ポートの変更が必要な場合は、この項の手順に従います。OracleAS Metadata Repositoryには、様々な使用方法があります。次の表を参照して、各自の使用方法に応じた変更手順を実行してください。

Metadata Repositoryの使用方法  Oracle Netリスナー・ポートの変更に必要な作業 
  • ID管理リポジトリおよび製品メタデータ・リポジトリ

  • Oracle Internet Directoryに登録済

 

作業1: 中間層インスタンスの停止

作業2: OracleAS Metadata Repository Oracle Netリスナー・ポートの変更

作業3: Oracle Internet Directoryの更新

作業4: Oracle Single Sign-Onの更新

作業5: OracleAS Certificate Authorityの更新

作業6: Application Server Controlコンソールの更新

作業7: 中間層インスタンスの更新 

  • ID管理リポジトリのみ

  • Oracle Internet Directoryに登録済

 

作業1: 中間層インスタンスの停止

作業2: OracleAS Metadata Repository Oracle Netリスナー・ポートの変更

作業3: Oracle Internet Directoryの更新

作業4: Oracle Single Sign-Onの更新

作業5: OracleAS Certificate Authorityの更新

作業6: Application Server Controlコンソールの更新 

  • 製品メタデータ・リポジトリ

  • Oracle Internet Directoryに登録済

 

作業1: 中間層インスタンスの停止

作業2: OracleAS Metadata Repository Oracle Netリスナー・ポートの変更

作業3: Oracle Internet Directoryの更新

作業7: 中間層インスタンスの更新 

作業1: 中間層インスタンスの停止

各中間層のOracleホームで次のコマンドを実行して、Metadata Repositoryを使用するすべての中間層インスタンスを停止します。

(UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
(Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
作業2: OracleAS Metadata Repository Oracle Netリスナー・ポートの変更

OracleAS Metadata Repositoryホストで、次の手順を実行します。

  1. ORACLE_HOMEおよびORACLE_SID環境変数が設定されていることを確認します。

  2. OPMNが実行されている場合は停止します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
    
    
  3. OracleAS Metadata Repositoryリスナーを停止します。

    lsnrctl stop
    
    
  4. 次の場所にあるlistener.oraファイルを編集します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/network/admin/listener.ora
    (Windows) ORACLE_HOME¥network¥admin¥listener.ora
    
    

    LISTENERエントリの下にあるPORTの値を更新します。ファイルを保存します。

  5. tnsnames.oraファイルを編集します。デフォルトの場所は次のとおりです。

    (UNIX) ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
    (Windows) ORACLE_HOME¥network¥admin¥tnsnames.ora
    
    

    ファイルに次の変更を加えます。

    1. OracleAS Metadata Repositoryに適用される各エントリのPORT値を更新します。

    2. 次のエントリを追加します。

      newnetport =
        (DESCRIPTION =
          (ADDRESS = (PROTOCOL = tcp) (HOST = hostname) (PORT = port)))
      
      

      この例で、hostnameは完全修飾のホスト名、portは新しいポート番号です。

  6. OracleAS Metadata Repositoryリスナーを起動します。

    lsnrctl start
    
    
  7. SQL*Plusを使用して、SYSDBA権限を持つSYSTEMユーザーとしてOracleAS Metadata Repositoryにログインし、次のコマンドを実行します。

    SQL> ALTER SYSTEM SET local_listener='newnetport' scope=spfile;
    
    
  8. SQL*Plusを使用して、OracleAS Metadata Repositoryを再起動します。

    SQL> SHUTDOWN
    SQL> STARTUP
    
    
  9. Oracle Internet Directoryを起動します。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl start
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc ias-component=OID
      
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥opmn¥bin/opmnctl start
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startproc ias-component=OID
      
作業3: Oracle Internet Directoryの更新

Identity Managementホストで、Oracle Internet Directoryを新しいOracle Netリスナー・ポート番号によって更新します。

  1. Oracle Directory Managerを起動します。

    • UNIXの場合は、次のコマンドを使用します。

      ORACLE_HOME/bin/oidadmin
      
      
    • Windowsの場合は、Oracle Directory Manager(「スタート」→「プログラム」→「Oracle Application Server Infrastructure - Oracle_Home」→「Integrated Management Tools」→「Oracle Directory Manager」)にナビゲートします。

  2. Oracle Directory Managerにログインします。

  3. 「システム・オブジェクト」フレームで、次の手順を実行します。

    1. エントリ管理」を開きます。

    2. cn=Oracle Context」を開きます。

    3. OracleAS Metadata RepositoryのDBNameを選択します。たとえば、DBNameがデフォルトのorclの場合は、「cn=ORCL」を選択します。

    4. 「プロパティ」タブで、「orclnetdescstring」フィールドのPORTパラメータを新しいポート番号で更新します。

  4. 適用」をクリックします。

  5. 「システム・オブジェクト」フレームで、次の手順を実行します。

    1. cn=Oracle Context」の下にある、OracleAS Metadata RepositoryのDBNameを選択します。たとえば、DBNameがデフォルトのorclの場合は、「cn=ORCL」を選択します。

    2. cn=DESCRIPTION_0」を開きます

    3. cn=ADDRESS_0」を選択します。

    4. 「プロパティ」タブで、「orclnetaddressstring」フィールドのPORTパラメータを新しいポート番号で更新します。

  6. 適用」をクリックします。

  7. Oracle Internet DirectoryのOracleホームにあるOPMNを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall 
    
作業4: Oracle Single Sign-Onの更新

Oracle Single Sign-OnのOracleホームで、次の手順を実行します。

  1. UNIXシステムの場合は、LD_LIBRARY_PATH、LD_LIBRARY_PATH_64、LIB_PATHまたはSHLIB_PATH環境変数を、表1-1に示されている適切な値に設定します。実際に設定が必要な環境変数および値は、UNIXオペレーティング・システムのタイプによって異なります。

  2. 次のコマンドを実行して、新しいリポジトリ・ポート番号でOracle Single Sign-Onを更新します。

    • UNIXの場合:

      $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -jar $ORACLE_HOME/sso/lib/ossoca.jar reassoc -repos 
      $ORACLE_HOME
      
      
    • Windowsの場合:

      %ORACLE_HOME%¥jdk¥bin¥java -jar %ORACLE_HOME%¥sso¥lib¥ossoca.jar reassoc -repos 
      %ORACLE_HOME%
      
      
  3. OC4Jを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc ias-component=OC4J
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl restartproc ias-component=OC4J 
    
作業5: OracleAS Certificate Authorityの更新

Identity ManagementインストールにOracleAS Certificate Authorityが構成されている場合は、次の手順を実行します。

  1. 次のコマンドを実行します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl updateconnection
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl updateconnection
    
    
  2. OracleAS Certificate Authorityを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl stop
    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl start
    
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl stop
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl start
    
    

OracleAS Certificate Authorityが構成されているかどうかわからない場合は、Application Server Controlのホーム・ページの「コンポーネント」セクションに一覧表示されているかどうかを調べます。

作業6: Application Server Controlコンソールの更新

Application Server Controlコンソールを新しいポート番号で更新します。

  1. Identity ManagementのOracleホームで、次のファイルを編集します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xml
    (Windows) ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml
    
    
  2. 元のOracleAS Metadata Repositoryポート番号を新しいポート番号で更新します。

    1. oracle_ldapターゲットを探し、ConnectDescriptor値のPORTパラメータを新しいポート番号で更新します。このターゲットを見つける最も簡単な方法は、元のポート番号でファイル検索することです。

    2. ファイルを保存します。

  3. Application Server Controlコンソールをリロードします。

    (UNIX) ORACLE_HOME/bin/emctl reload
    (Windows) ORACLE_HOME¥bin¥emctl reload
    
作業7: 中間層インスタンスの更新

OracleAS Metadata Repositoryを使用する各中間層のOracleホームで、次の手順を実行します。

  1. 次のファイルを新しいOracle Netリスナー・ポート番号で更新します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/network/admin/tnsnames.ora
    (Windows) ORACLE_HOME¥network¥admin¥tnsnames.ora
    
    
  2. 次のファイルをチェックします。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/modplsql/conf/dads.conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥modplsql¥conf¥dads.conf
    
    

    PlsqlDatabaseConnectStringで始まる行を探します。

    • その行がServiceNameFormatまたはSIDFormatで終わる場合は、その行を新しいOracleAS Metadata Repositoryのポート番号で更新し、ファイルを保存してOracle HTTP Serverを再起動します。

    • その行がNetServiceNameFormatで終わる場合は、何もする必要ありません。

  3. 中間層インスタンスを起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
    

4.4.1.1 IPCリスナーのKEY値の変更

2つのリスナーのIPCプロトコル・アドレスに同じKEY値の使用が構成されている場合は、それらを同時に実行できません。デフォルトでは、OracleAS Metadata RepositoryリスナーのIPC KEY値はEXTPROCに設定されます。したがって、EXTPROCキーを使用するIPCリスナーが他にもある場合は、EXTPROC1などの別のキー値を使用するようにOracleAS Metadata Repositoryリスナーを構成する必要があります。

IPCリスナーのKEY値を変更する手順は次のとおりです。

  1. リスナーを停止します(ORACLE_HOME環境変数が設定されていることを確認します)。

    lsnrctl stop
    
    
  2. listener.oraおよびtnsnames.oraファイルを編集します。各ファイルで、次の行を探します。

    (ADDRESS = (PROTOCOL = IPC)(KEY = EXTPROC))
    
    

    この行を次のように変更します。

    (ADDRESS = (PROTOCOL = IPC)(KEY = EXTPROC1))
    
    
  3. リスナーを再起動します。

    lsnrctl start
    

4.4.2 10.1.4または10.1.2のOracle Internet Directoryポートの変更

10gリリース3(10.1.3.1.0)の中間層インスタンスは、リリース10.1.4または リリース2(10.1.2)のIdentity Managementサービスに関連付けることができます。

Identity ManagementのインストールでOracle Internet DirectoryのHTTPまたはHTTPSポートを変更する場合は、Identity Managementインストールを使用する中間層インスタンスをすべて更新する必要があります。

次の作業では、Oracle Internet Directoryポート番号を更新する方法について説明します。Infrastructureのその他のコンポーネントの更新や、そのポートを使用する中間層インスタンスの更新についても説明します。

作業1: 中間層インスタンスの準備

Identity Managementを使用する10gリリース3(10.1.3.1.0)の各中間層インスタンスが起動していることを確認します。

起動していない場合は、次のコマンドを使用してすべてのプロセスを起動します。

(UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
(Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
作業2: Infrastructureインスタンスの準備

次の手順を実行して、Infrastructureインスタンスを準備します。

  1. ポート番号を変更するInfrastructureで、Identity Managementおよび関連するOracleAS Metadata Repositoryが起動していることを確認します。

  2. 製品メタデータに異なるOracleAS Metadata Repositoryを使用する中間層インスタンスがある場合は、それらのリポジトリが起動していることを確認します。つまり、環境内のすべてのMetadata Repositoryが起動していることを確認します。

作業3: Oracle Internet Directoryポートの変更

次の手順を実行して、Oracle Internet Directoryポートを変更します。

  1. Oracle Internet Directoryホストで、次の手順を実行します。

    1. mod.ldifというファイルを作成し、次の内容を記述します。ファイルは任意のディレクトリに作成できます。

      HTTPの場合:

      dn: cn=configset0, cn=osdldapd, cn=subconfigsubentry
      changetype: modify
      replace: orclnonsslport
      orclnonsslport: new_nonssl_port_number
      
      

      HTTPSの場合:

      dn: cn=configset0, cn=osdldapd, cn=subconfigsubentry
      changetype: modify
      replace: orclsslport
      orclsslport: new_ssl_port_number
      
      
    2. 次のコマンドを実行します。

      HTTP(非SSL)ポートの場合:

      ldapmodify -D "cn=orcladmin" -w password -p oid_port -f mod.ldif
      
      

      HTTPS(SSL)ポートの場合:

      ldapmodify -D "cn=orcladmin" -w password -p oid_port -U SSLAuth -f mod.ldif
      
      

      oid_portは、Oracle Internet Directoryの古いポート番号です。HTTPSポートを変更する場合は、-U引数を追加してSSL認証モードを指定する必要があります。SSLAuthの値には、認証が不要な場合は1、一方向の認証が必要な場合は2、双方向の認証が必要な場合は3を使用します。

  2. Oracle Internet Directoryのホストで、Application Server Controlコンソールだけでなく、Oracle Internet Directoryの入っているインスタンス全体を停止します。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/bin/emctl stop iasconsole
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopall
      
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥bin¥emctl stop iasconsole
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopall
      
      
  3. Oracle Internet DirectoryのOracleホームで次の手順を実行します。このOracle Internet Directoryに登録したその他のOracleホームにOracleAS Metadata Repositoryがインストールされている場合は、そのOracleホームでもこの手順を実行してください。

    1. ldap.oraファイルを開きます。

      (UNIX) ORACLE_HOME/ldap/admin/ldap.ora
      (Windows) ORACLE_HOME¥ldap¥admin¥ldap.ora
      
      
    2. 新しいポート番号を含むように次の行を更新し、ファイルを保存します。

      DIRECTORY_SERVERS=(myhost.myco.com:non_ssl_port:ssl_port)
      
      
    3. ias.propertiesファイルを開きます。

      (UNIX) ORACLE_HOME/config/ias.properties
      (Windows) ORACLE_HOME¥config¥ias.properties
      
      
    4. OIDport(HTTPポートの変更の場合)またはOIDsslport(HTTPSポートの変更の場合)の値を新しいポート番号に変更し、ファイルを保存します。

  4. Oracle Internet Directoryのホストで、Oracle Internet Directoryの入っているインスタンスを起動し、Application Server Controlコンソールを起動します。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
      ORACLE_HOME/bin/emctl start iasconsole
      
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
      ORACLE_HOME¥bin¥emctl start iasconsole
      
      
  5. Oracle Single Sign-OnのOracleホームで次の手順を実行します。

    1. UNIXシステムの場合は、LD_LIBRARY_PATH、LD_LIBRARY_PATH_64、LIB_PATHまたはSHLIB_PATH環境変数を、表1-1に示されている適切な値に設定します。実際に設定が必要な環境変数および値は、UNIXオペレーティング・システムのタイプによって異なります。

    2. Oracle Single Sign-OnのOracleホームで次のコマンドを実行します。

      $ORACLE_HOME/jdk/bin/java -jar $ORACLE_HOME/sso/lib/ossoca.jar reassoc -repos 
      $ORACLE_HOME
      
作業4: OracleAS Certificate Authorityの再構成

OracleAS Certificate Authorityを使用している場合は、この作業を実行します。

  1. OracleAS Certificate Authorityが別のOracleホームで実行されている場合は、OracleAS Certificate AuthorityのOracleホームで次の手順を実行します。

    1. ias.propertiesファイルを開きます。

      (UNIX) ORACLE_HOME/config/ias.properties
      (Windows) ORACLE_HOME¥config¥ias.properties
      
      
    2. OIDport(HTTPポートの変更の場合)またはOIDsslport(HTTPSポートの変更の場合)の値を新しいポート番号に変更し、ファイルを保存します。

  2. OracleAS Certificate AuthorityのOracleホームで次のコマンドを実行して、OracleAS Certificate Authorityを新しいOracle Internet Directoryポート番号で更新します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    
    

    この例では、portnumは、OracleAS Certificate Authority Server Authentication Virtual Host(SSL)ポートで、デフォルトは6600です。

    関連項目

    詳細は、『Oracle Application Server Certificate Authority管理者ガイド』を参照してください。 

作業5: Identity Managementインスタンスの再起動

Identity Managementインスタンスを再起動します。

作業6: 新しいポート番号を使用するための中間層インスタンスの更新

Identity Managementインストールを使用する各中間層インスタンスで、ID管理の変更ウィザードを実行し、インスタンスを起動します。

  1. Application Server Controlコンソールを使用して、中間層インスタンスのOC4Jホーム・ページにナビゲートします。

  2. 管理」をクリックします。

  3. 表の「タスク名」列で「セキュリティ」が閉じている場合は、それを開きます。「ID管理」行で、「タスクに移動」アイコンをクリックします。

  4. 「ID管理」ページで、「変更」をクリックします。

  5. ウィザードの手順に従って、新しいIdentity Managementの情報を指定します。詳細は、第6.6項を参照してください。

  6. 操作が完了したら、「再起動」をクリックして、OC4Jインスタンスを再起動します。その後、「確認」ページで「はい」をクリックします。

また、Identity Managementを使用するリリース2(10.1.2)の中間層インスタンスは、すべて更新する必要があります。リリース2(10.1.2)の中間層インスタンスを更新する方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の「ポートの管理」を参照してください。

4.4.3 10.1.4または10.1.2のIdentity ManagementインストールのHTTP Serverポートの変更

この項では、10.1.4または10.1.2のIdentity ManagementインストールでOracle HTTP ServerのHTTPまたはHTTPSリスニング・ポートを変更する方法について説明します。このポート番号を変更するときは、Oracle Single Sign-Onポート番号も関連付けて変更します。これは、Oracle Single Sign-Onポートを使用するすべての中間層インスタンスを更新する必要があることを意味します。

次の作業では、Identity ManagementでOracle HTTP Serverポート番号を更新する方法について説明します。Infrastructureのその他のコンポーネントの更新や、そのポートを使用する中間層インスタンスの更新についても説明します。

作業1: 中間層インスタンスの準備

Identity Managementを使用する10gリリース3(10.1.3.1.0)の各中間層インスタンスが起動していることを確認します。

起動していない場合は、次のコマンドを使用してすべてのプロセスを起動します。

(UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startall
(Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startall
作業2: Infrastructureインスタンスの準備

次の手順を実行して、Infrastructureを準備します。

  1. ポート番号を変更するInfrastructureで、Identity Managementおよび関連するOracleAS Metadata Repositoryが起動していることを確認します。

  2. 製品メタデータに異なるMetadata Repositoryを使用する中間層インスタンスがある場合は、それらのリポジトリが起動していることを確認します。つまり、環境内のすべてのMetadata Repositoryが起動していることを確認します。

作業3: Oracle HTTP ServerのListenおよびPortディレクティブの変更

HTTPポートを変更する場合は、Oracle HTTP Serverのhttpd.confファイルで、ListenディレクティブとPortディレクティブの両方を新しいポート番号に変更します。この作業は、次に示すようにApplication Server Controlコンソールで実行できます。または、リリース2(10.1.2)のIdentity Managementインスタンスで、手動で実行することもできます。

HTTPSポートを変更する場合は、Oracle HTTP Serverのssl.confファイルにあるSSLのListenディレクティブとPortディレクティブの両方を新しいポート番号に変更します。この手順は、次のように手動で実行する必要があります。

  1. 次の場所にあるssl.confファイルを編集します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/ssl.conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥ssl.conf
    
    
  2. SSLのListenおよびPortディレクティブを新しいポート番号で更新し、ファイルを保存します。

    ListenおよびPortの値には、同じポート番号を指定します。次の例では、ディレクティブを4445に変更しています。

    Listen 4445
    Port 4445
    
    

    ファイルを保存して閉じます。

  3. 次のコマンドを実行します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct ohs
    (Windows) ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl updateConfig -ct ohs
    
作業4: 1024未満のポート使用時のOracle HTTP Serverのroot実行の有効化(UNIXのみ)

UNIXでポート番号を1024未満の番号に変更する場合は、この作業を実行します。

デフォルトでは、Oracle HTTP Serverは非rootユーザー(Oracle Application Serverをインストールしたユーザー)として実行されます。UNIXシステムでは、Oracle Application Serverの非SSLリスニング・ポート番号を1024未満の値に変更する場合は、次のようにrootとして実行するようにOracle HTTP Serverを有効にする必要があります。

  1. rootとしてログインします。

  2. InfrastructureのOracleホームで次のコマンドを実行します。

    cd ORACLE_HOME/Apache/Apache/bin
    chown root .apachectl
    chmod 6750 .apachectl
    
作業5: Application Server Controlコンソールの更新

Application Server Controlコンソールを新しいポート番号で更新します。

  1. targets.xmlファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sysman/emd/targets.xml
    (Windows) ORACLE_HOME¥sysman¥emd¥targets.xml
    
    
  2. 古いOracle HTTP Serverリスニング・ポート番号のそれぞれを新しいポート番号で更新し、ファイルを保存します。

    構成によっては、このファイルにOracle HTTP Serverリスニング・ポートが存在しない場合や、多数のポート番号が存在する場合があります。リスニング・ポートは、ポート自身のパラメータである場合やURLの一部である場合があります。このファイルを最も簡単に編集するには、古いOracle HTTP Serverリスニング・ポート番号すべてを検索し、それらの番号を新しいポート番号で置換します。

  3. Application Server Controlコンソールをリロードします。

    (UNIX) ORACLE_HOME/bin/emctl reload
    (Windows) ORACLE_HOME¥bin¥emctl reload
    
作業6: Oracle Single Sign-Onの更新

ポートを変更するインストールでOracle Single Sign-OnがOracle HTTP ServerのHTTPリスニング・ポートを使用するように構成されている場合は、この作業を実行します。

  1. UNIXシステムの場合は、LD_LIBRARY_PATH、LD_LIBRARY_PATH_64、LIB_PATHまたはSHLIB_PATH環境変数を、表1-1に示されている適切な値に設定します。実際に設定が必要な環境変数および値は、UNIXオペレーティング・システムのタイプによって異なります。

  2. Oracle Single Sign-OnのOracleホームで、次のコマンドのいずれかまたは両方を実行します。

    非SSLポートを変更する場合は、次のコマンドを実行します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sso/bin/ssocfg.sh http hostname new_non_ssl_port_number
    (Windows) ORACLE_HOME¥sso¥bin¥ssocfg.bat http hostname new_non_ssl_port_number
    
    

    SSLポートを変更する場合は、次のコマンドを実行します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/sso/bin/ssocfg.sh https hostname new_ssl_port_number
    (Windows) ORACLE_HOME¥sso¥bin¥ssocfg.bat https hostname new_ssl_port_number
    
    

    この例では、次のようになります。

    • hostnameは、Oracle Single Sign-Onが稼動するホストです。

    • new_non_ssl_port_numberは、Oracle HTTP Serverの新しい非SSLリスニング・ポート番号です。

    • new_ssl_port_numberは、Oracle HTTP Serverの新しいSSLリスニング・ポート番号です。

作業7: mod_ossoの再登録

mod_ossoを再登録する手順は次のとおりです。

  1. 環境変数を設定します。

    • UNIXシステムの場合は、LD_LIBRARY_PATH、LD_LIBRARY_PATH_64、LIB_PATHまたはSHLIB_PATH環境変数を、表1-1に示されている適切な値に設定します。実際に設定が必要な環境変数および値は、UNIXオペレーティング・システムのタイプによって異なります。

    • Windowsシステムの場合は、PATH=%PATH%;%ORACLE_HOME%¥bin;%ORACLE_HOME%¥libのように設定します。

  2. Oracle HTTP Serverのリスニング・ポートを変更する場合、Identity ManagementのOracleホームで次のコマンドを実行して、デフォルトのパートナ・アプリケーションを処理するようにmod_ossoを再登録します。

    UNIXの場合:

    ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
    -oracle_home_path identity_management_oracle_home
    -site_name identity_management_hostname:new_port_number
    -config_mod_osso TRUE
    -mod_osso_url mod_osso_url
    
    

    Windowsの場合:

    ORACLE_HOME¥sso¥bin¥ssoreg.bat
    -oracle_home_path identity_management_oracle_home
    -site_name identity_management_hostname:new_port_number
    -config_mod_osso TRUE
    -mod_osso_url mod_osso_url
    
    

    たとえば、UNIXでは、ホストmyhostでOracle HTTP Serverのリスニング・ポートを7779に変更する場合は、次のように実行します。

    $ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
    -oracle_home_path /disk1/oracleas
    -site_name myhost:7779
    -config_mod_osso TRUE
    -mod_osso_url http://myhost.mydomain:7779
    
    
  3. Oracle HTTP Server SSLリスニング・ポートを変更する場合は、次の手順を実行します。

    1. 中間層のOracleホームで次のコマンドを実行して、mod_ossoを新しいポート番号で再登録します。

      UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
      -oracle_home_path identity_management_oracle_home
      -site_name identity_management_hostname:new_port_number
      -config_mod_osso TRUE
      -update_mode MODIFY
      -remote_midtier
      -config_file path/osso-https.conf
      -mod_osso_url mod_osso_url
      
      

      Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥sso¥bin¥ssoreg.bat
      -oracle_home_path identity_management_oracle_home
      -site_name identity_management_hostname:new_port_number
      -config_mod_osso TRUE
      -update_mode MODIFY
      -remote_midtier
      -config_file path¥osso-https.conf
      -mod_osso_url mod_osso_url
      
      

      たとえば、UNIXでは、myhostでOracle HTTP ServerのSSLリスニング・ポートを4445に変更する場合は、次のように実行します。

      $ORACLE_HOME/sso/bin/ssoreg.sh
      -oracle_home_path /disk1/oracleas
      -site_name myhost:4445
      -config_mod_osso TRUE
      -update_mode MODIFY
      -remote_midtier
      -config_file $ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/osso/osso-https.conf
      -mod_osso_url http://myhost.mydomain:7778
      

      関連項目

      mod_ossoの登録の詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』を参照してください。 

    2. 不明瞭化されたosso構成ファイルを、10gリリース3(10.1.3.1.0)の中間層インスタンスにコピーします。

    3. 中間層ホストで、次のスクリプトを実行して登録を完了させます。

      (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/bin/osso1013 config_file
      (Windows) perl ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥bin¥osso1013 config_file
      
      
    4. 次の場所にあるmod_osso.confファイルを編集します。

      (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/mod_osso.conf
      (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥mod_osso.conf
      
      

      mod_osso.confファイルの次のディレクティブがコメントアウトされていない場合は、それをコメントアウトします。

      UNIXの場合:

      LoadModule osso_module libexec/mod_osso.so
      
      

      Windowsの場合:

      LoadModule osso_module modules¥ApacheModuleOsso.dll
      
      
    5. 同じディレクトリ(conf)にあるhttpd.confファイルに、前の手順でコメントアウトしたディレクティブを追加していない場合は、それを追加します。デフォルトの設定では、このディレクティブを次の行の直後に追加します。

      LoadModule wchandshake_module libexec/mod_wchandshake.so
      
      
  4. Oracle HTTP Serverを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc process-type=HTTP_Server
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl restartproc process-type=HTTP_Server
    
    
  5. その他のパートナ・アプリケーションを構成または変更した場合は、そのアプリケーションも再登録する必要があります。

    関連項目

    mod_ossoの登録の詳細は、『Oracle Application Server Single Sign-On管理者ガイド』を参照してください。 

作業8: Oracle Delegated Administration Servicesの更新

Oracle Delegated Administration Servicesを構成して新しいポート番号を使用する場合は、次の手順を実行して、Oracle Internet DirectoryのOracle Delegated Administration ServicesのURLエントリを更新します。

次のコマンドを実行すると、Oracle Delegated Administration Servicesが使用するポートを検出できます。

ldapsearch -h oid_host -p oid_port -D "cn=orcladmin"
-w "password" -b "cn=OperationURLs,cn=DAS,cn=Products,cn=OracleContext"
-s base "objectclass=*" orcldasurlbase

Oracle Delegated Administration Servicesを更新する手順は次のとおりです。

  1. 次の内容を記述したmod.ldifというファイルを作成します(任意のディレクトリに作成できます)。

    dn:cn=OperationURLs,cn=DAS,cn=Products,cn=OracleContext
    changetype:modify
    replace:orcldasurlbase
    orcldasurlbase:http://hostname:new_http_port_number/
    
    

    orcldasurlbase URLの最後にスラッシュを入力してください。

  2. 次のコマンドを実行します。

    ldapmodify -D cn=orcladmin -w password -p oid_port -f mod.ldif
    
作業9: OracleAS Certificate Authorityの更新

OracleAS Certificate Authorityを使用している場合は、次の手順を実行します。

  1. OracleAS Certificate AuthorityのOracleホームで次のコマンドを実行し、OracleAS Certificate AuthorityをOracle Single Sign-Onサーバーに再登録します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    
    

    この例では、portnumは、OracleAS Certificate Authority Server Authentication Virtual Host(SSL)ポートで、デフォルトは6600です。

    関連項目

    『Oracle Application Server Certificate Authority管理者ガイド』 

  2. OracleAS Certificate AuthorityがOracle Single Sign-Onサーバー以外のOracleホームに配置されている場合は、OracleAS Certificate AuthorityのOracleホームでOracle HTTP Serverとocaインスタンスを再起動します。

    • UNIXの場合:

      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl stopproc process-type=oca
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
      ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl startproc process-type=oca
      
      
    • Windowsの場合:

      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc ias-component=HTTP_Server
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl stopproc process-type=oca
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startproc ias-component=HTTP_Server
      ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl startproc process-type=oca
      
作業10: Identity Managementインスタンスの再起動

Identity Managementインスタンスを再起動します。

作業11: OracleAS Certificate Authorityの再起動

このインスタンスでOracleAS Certificate Authorityを構成している場合は、OracleAS Certificate Authorityを再起動します。

(UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl start
(Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl start
作業12: 新しいポート番号を使用するための中間層インスタンスの更新

Identity ManagementインストールでOracle HTTP Serverポートを変更したので、すべての中間層インスタンスを更新して、新しいポート番号を使用する必要があります。この手順では、ID管理の変更ウィザードによってポート番号が内部的に取得されるため、HTTPまたはHTTPSポート番号を明示的に指定する必要はありません。

Identity Managementを使用する10gリリース3(10.1.3.1.0)の各中間層インスタンスで、次の作業を行います。

  1. Application Server Controlコンソールを使用して、中間層インスタンスのOC4Jホーム・ページにナビゲートします。

  2. 管理」をクリックします。

  3. 表の「タスク名」列で「セキュリティ」が閉じている場合は、それを開きます。「ID管理」行で、「タスクに移動」アイコンをクリックします。

  4. 「ID管理」ページで、「変更」をクリックします。

  5. Oracle Internet Directoryの現在の情報を入力します。詳細は、第6.6項を参照してください。

  6. OK」をクリックします。

  7. 操作が完了したら、「再起動」をクリックして、OC4Jインスタンスを再起動します。その後、「確認」ページで「はい」をクリックします。

また、Identity Managementを使用するリリース2(10.1.2)の中間層インスタンスは、すべて更新する必要があります。リリース2(10.1.2)の中間層インスタンスを更新する方法の詳細は、『Oracle Application Server管理者ガイド』の「ポートの管理」を参照してください。

4.4.4 10.1.4または10.1.2のOracleAS Certificate Authorityポートの変更

この項では、次のポート番号を変更する方法について説明します。

これらのポート番号を変更する手順は次のとおりです。

  1. OracleAS Certificate Authorityが配置されたInfrastructureのOracleホームにあるocm_apache.confファイルを開きます。

    (UNIX) ORACLE_HOME/Apache/Apache/conf/ocm_apache.conf
    (Windows) ORACLE_HOME¥Apache¥Apache¥conf¥ocm_apache.conf
    
    
    1. ServerまたはMutualポート、あるいはその両方を変更し、ファイルを保存します。

      このファイルでは、これらのポート番号が次の2箇所に指定されていることに注意してください。

      • Listenディレクティブとして

      • デフォルトの仮想ホストとして

      これらの箇所を探す最も簡単な方法は、元のポート番号でファイルを検索することです。

    2. 次のコマンドを実行します。

      (UNIX) ORACLE_HOME/dcm/bin/dcmctl updateConfig -ct ohs
      (Windows) ORACLE_HOME¥dcm¥bin¥dcmctl updateConfig -ct ohs
      
      
  2. 次のコマンドを実行します(ORACLE_HOME環境変数が設定されていることを確認します)。

    sqlplus oca/oca_admin_password @$ORACLE_HOME/oca/sql/ocaportchg
    
    
    1. プロンプトが表示されたら、サーバー認証のみのポートを入力します。このポート番号を変更しない場合は、元のポート番号を入力します。

    2. プロンプトが表示されたら、相互認証ポートを入力します。このポート番号を変更しない場合は、元のポート番号を入力します。

  3. OracleAS Certificate AuthorityのOracleホームで次のコマンドを実行し、OracleAS Certificate AuthorityをOracle Single Sign-Onサーバーに再登録します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl changesecurity -server_auth_port portnum
    
    

    この例では、portnumは、OracleAS Certificate Authority Server Authentication Virtual Host(SSL)ポートで、デフォルトは6600です。

    関連項目

    『Oracle Application Server Certificate Authority管理者ガイド』  

  4. Oracle HTTP Serverを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc type=ohs
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl restartproc type=ohs
    
    
  5. OracleAS Certificate Authority OC4Jインスタンスを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/opmn/bin/opmnctl restartproc type=oc4j instancename=oca
    (Windows) ORACLE_HOME¥opmn¥bin¥opmnctl restartproc type=oc4j instancename=oca
    
    
  6. Oracle Application Server Certificate Authorityを再起動します。

    (UNIX) ORACLE_HOME/oca/bin/ocactl start
    (Windows) ORACLE_HOME¥oca¥bin¥ocactl start
    

戻る 次へ
Oracle
Copyright © 2002, 2006, Oracle.

All Rights Reserved.
目次
目次
索引
索引