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Oracle Application Server Microsoft Officeとの相互運用性開発者ガイド
10gリリース3(10.1.3.1.0)
B31842-01
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2 Microsoft Office 2003の拡張性テクノロジについて

この章では、Microsoft Office 2003が提供する各種の拡張性および相互運用性テクノロジを区別して説明します。この章は、Microsoft Officeテクノロジに関する十分な実用的知識があることを前提としています。


関連資料:

様々なMicrosoft Officeテクノロジの詳細は、次の場所にあるMicrosoft OfficeのWebページを参照してください。

http://www.microsoft.com/office/


この章の内容は次のとおりです。

旧バージョンと比較すると、Microsoft Office 2003は、拡張性と相互運用性が大幅に向上しています。旧バージョンからの機能拡張として、次の点などがあげられます。

この章では、Microsoft Office 2003においてMicrosoft社から提供されている特定の拡張性テクノロジおよびインタフェースについて説明します。

2.1 XMLスキーマ

Microsoft Office 2003は、次の2つの方法でXMLをサポートしています。

2.1.1 XMLリファレンス・スキーマ

定義

XMLリファレンス・スキーマは、完全に文書化され、公開されているスキーマです。このスキーマには、Microsoft Officeドキュメントのデータが含まれ、開発者は、Microsoft Office 2003に含まれるプログラムを使用しなくても、業界標準XMLを処理できる任意のソフトウェアを使用してドキュメントを理解し、操作することができます。これは、サーバー・ベースのドキュメント作成、ドキュメントの索引付け/検索、異なるシステム間でのデータ共有、必要に応じた情報の形式変更などを可能にするため、アプリケーション開発者にとっては利点となります。これらすべてを、サーバー上にMicrosoft Officeがなくても、また複雑なドキュメント・オブジェクト・モデル・プログラミングを使用しなくても、実行できるようになりました。次の各種XMLリファレンス・スキーマが提供されています。

  • WordprocessingML: Microsoft Word 2003用のスキーマ

  • SpreadsheetML: Microsoft Excel 2003用のスキーマ

  • FormTemplate Schemas: Microsoft InfoPath 2003用のスキーマ

テクノロジ

次の各Microsoft Officeアプリケーションは、XMLリファレンス・スキーマをサポートしています。

Microsoft Word 2003 WordprocessingML(Microsoft Word 2003 XML形式またはスキーマ)は、すべてのバージョンのMicrosoft Word 2003で利用できます。このスキーマは、Microsoft Wordのバイナリ形式で保存されるすべての情報を保存し、.docバイナリ・ファイル形式に類似した形式を持ちます。Microsoft WordまたはMicrosoft Wordに含まれる特定のテンプレートは、デフォルトでWordprocessingML形式で保存されるように構成することができます。ドキュメントをWordprocessingMLとして保存して再び開く場合、Microsoft Wordによってすべてのドキュメント機能が保持されます。Microsoft WindowsエクスプローラまたはMicrosoft Internet ExplorerからWordprocessingMLファイルを開くと、Microsoft Wordで直接XMLファイルが開かれます。これは、Microsoft WordがWordprocessingMLファイルを保存する際に、ファイルの先頭に処理命令が挿入されるためです。Microsoft WordドキュメントをXMLとして保存すると、いくつかの名前空間を持つ詳細なXMLファイルが作成されます。ただし、単純なWordprocessingMLドキュメントの構造には、5つの要素と1つの名前空間しかありません。

ドキュメントの詳細の大半は、テキストとして格納されます。イメージ、Microsoft ActiveXコントロール、(テキストとして保存するためのMicrosoft Word用のメカニズムを提供しない)Microsoft Visual Basic for Applicationプロジェクトなどのアイテムは、BASE64エンコーディングを使用して格納されます。

Microsoft Excel 2003 SpreadsheetML(Microsoft Excel 2003 XML形式またはスキーマ)は、すべてのバージョンのMicrosoft Excel 2003で利用できます。WordprocessingMLとは異なり、SpreadsheetMLでは、ワークブックに関連するすべての詳細が保存されるわけではありません。WindowsエクスプローラまたはInternet ExplorerからSpreadsheetMLファイルを開くと、Microsoft Excel 2003でXMLファイルが開かれます。これは、この機能のために、Microsoft ExcelがSpreadsheetMLファイルを保存する際に、ファイルの先頭に処理命令が挿入されるためです。このスキーマのコンテンツには、ワークブック、ワークシート、式、書式設定などに関する情報が含まれます。

Microsoft InfoPath 2003 InfoPathによって取得された情報は、InfoPathソリューション開発者によって定義されたXML形式で保存されます。このため、InfoPathは、ファイル形式を定義しませんが、InfoPathフォームのレイアウトを定義するためにFormTemplate Schemas(ファイル拡張子は.xsf)を使用します。InfoPathは、InfoPath設計者によって作成されたソリューション用のファイルを自動的に作成して管理します。InfoPathフォーム内で使用される情報(ユーザー・インタフェース・カスタマイズ、XMLスキーマ、ビュー、ビジネス・ロジック、イベント、デプロイ設定など)は、FormTemplateで定義されます。.xsfファイルには、フォームの構成、使用、およびデプロイ方法に関する情報が格納されます。

利点

旧バージョンでは、Microsoftプログラムでのドキュメント・コンテンツの使用が制限されていました。これは、バイナリ・ファイル形式が使用されていたため、コンテンツを解析するために、適切なMicrosoft Officeプログラムを起動し、オブジェクト・モデルを使用して自動化する必要があったことによります。また、サーバーからのMicrosoft Officeプログラムの作成または実行はサポートされていませんでした。XMLファイル形式の導入により、Microsoft Officeプログラムの外部から、XML規格をサポートするツールまたは技術を使用して、XMLファイルを読み込み、操作することが可能になりました。

これは、次のような点で開発者の役に立つ場合があります。

  • Microsoft Wordドキュメント、Microsoft Excelスプレッドシート、またはInfoPathフォーム・テンプレートを、サーバーで、XMLを使用して操作することができます。XML変換(XSLT)をデータベースまたはWebサービスからの情報に適用し、形式と構造を追加して、高度なドキュメントを作成することができます。この技術は、たとえば、レポート(オンデマンドのカスタマイズされたレポート、カスタマイズされた情報を持つドキュメントなど)を定期的に作成する際に役立ちます。

  • Microsoft Office 2003以上では、類似したプロジェクトのプランやスケジュールを作成する際に、情報を再利用できます。情報は、既存のドキュメントから特に同じテンプレートによって作成されたドキュメントにコピーされることがよくあります。たとえば、プロジェクト・プランおよびスケジュールは、頻繁に作成されますが、多くの場合、そのドキュメントの大部分は前のバージョンと同じです。これまでは、関連情報を持つ適切なドキュメントを検出することが困難でした。検出できたとしても、情報を新しいドキュメントに手動でコピーする必要がありました。また、バイナリ・ファイル形式では情報へのアクセスが困難であるために、ユーザーに役立つソリューションの構築も困難でした。XMLファイル形式の使用により、Microsoft Office 2003ドキュメントはテキスト・ファイルとして保存されます。これらのファイルは、必要な情報を検索するために処理することが可能で、既存のドキュメントから必要なセクションのみを抽出することができます。これにより、旧バージョンで直面していた困難や短所はすべて排除されます。XMLベース・ソリューションの使用により、XMLに関する知識をあまり持たないユーザーでも、タスクをより効率的に完了できるようになりました。

  • XMLドキュメントはテキスト・ベースなので、すべてのプラットフォームで読み取ることができます。バイナリ・ドキュメントは、プラットフォームに依存するため、簡単に共有することはできません。XMLにより、クロス・プラットフォーム・コンピュータ・ベースの処理が可能になります。ドキュメントは、多くの課題を解決する優れた転送形式を持つようになりました。

  • 情報がMicrosoft Wordドキュメントで提示される場合、書式設定は考慮する必要がある主要な側面ですが、レポートを生成する場合などのように、データベースからのコンテンツは、特定の書式を使用せずに何回も表示されることがあります。XML変換を使用すると、開発者は、XMLデータ・ストリームを特定の書式に関連付けることができます。これにより、変換されたXMLデータが、必要な書式でMicrosoft Wordに表示されます。このため、非常に退屈な作業となる場合もある定型的な書式設定作業を、簡単に実行できるようになります。

2.1.2 カスタム定義XMLスキーマ

定義

XMLドキュメントに含まれる各要素のデータおよび構造のタイプは、スキーマで定義されます。開発者は、特定のアプリケーションに必要な情報用のカスタム形式を、スキーマで定義することによって指定することができます。その後、このスキーマを使用することにより、有効なXMLデータが取得され、書式設定されることが保証されます。

テクノロジ

Microsoft Office 2003の新しいユーザー・インタフェースは、スキーマからMicrosoft WordおよびMicrosoft Excelドキュメントの特定のセクションやInfoPathフォームのコントロールへのデータ要素のマッピングをサポートしています。XMLタグは、ソリューションでは表示されません。XML機能は、ユーザー・インタフェースから、オブジェクト・モデル・サポートを使用することによって定義できます。カスタム定義XMLスキーマの情報は、XMLドキュメント形式で保持されます。このため、カスタムXMLデータ固有の追加処理が可能です。各主要Microsoft Officeアプリケーションでのカスタム定義XMLスキーマのサポートは、次のような方法で実現されています。

Microsoft Word 2003 スペル・チェック、変更履歴の記録、オートコレクトなどの高度な編集機能を使用できる機能の保持に加えて、XMLは、次の方法で、Microsoft Wordドキュメントに構造を追加します。

  • Microsoft Word 2003の作業ウィンドウ: 作業ウィンドウを使用して、スキーマ要素をMicrosoft Wordドキュメントまたはテンプレートの特定のセクションにマッピングすることができます。ドキュメントを編集する際、タグ付き表示と標準表示を切り替えることにより、構造を目的の表示と比較することができます。Microsoft Wordは、ドキュメント・データが入力または編集される際に、アタッチされるスキーマに対してドキュメント・データの有効性を検証し、ユーザー・インタフェースを通じてエラーをフラグで示し、エラー検証イベントを開始します。ドキュメント内のXMLタグは、XML要素の正確な位置を示します。要素は、ドキュメント内において、スキーマ内と同じ順序で存在する必要があります。目的のドキュメント・レイアウトと同じ構造を持たないスキーマを使用する場合、開発者は、ドキュメント・レイアウトに適合するスキーマを作成してから、データをドキュメント内に挿入したりドキュメントから転送したりする際にXSLT変換を使用してデータの形式を変更する必要があります。

  • WordprocessingML: 入力データ・ストリームは、有効なWordprocessingMLとなるように変換して、Microsoft Wordに挿入することができます。カスタム定義スキーマを使用するドキュメントは、データのみ保存することができます。この場合、Microsoft Wordは、カスタム・スキーマの構造に基づいて、XMLデータのみをファイルに保存します。また、ドキュメントは、完全なMicrosoft Word XMLスキーマ(WordprocessingML)を使用して保存することもできます。WordprocessingML形式で保存することにより、すべてのカスタムXML要素が組み込まれるので、保存されたXMLファイルに対して標準XML技術を使用して、任意のWordprocessingMLまたはカスタムXMLマークアップにアクセスし、変更することができます。WordprocessingMLは、任意の有効なMicrosoft Word書式設定特性を持つドキュメントに挿入できます。カスタムXMLタグを持つ既存のMicrosoft Wordテンプレートにデータのみを挿入する方法は2つあります。1つは、XMLをWordprocessingMLに変換し、これを選択項目と置き換える方法で、もう1つは、要素ごとにXMLデータをコピーする方法です。

  • スキーマ・ライブラリ: スキーマ・ライブラリは、コンピュータ上で複数のカスタム・スキーマを管理する機能や、Microsoft Wordを構成し、変換を適用してXMLを処理する機能を提供します。これは、スキーマが名前空間に従って編成され、変換(XSLTファイル)とスマート・ドキュメントを名前空間に関連付けるメカニズムが提供されることによって実現されます。

Microsoft Excel 2003 XMLを使用すると、データを収集して解析できるMicrosoft Excelソリューションを構築することができます。Microsoft Excelでは、1つ以上のスプレッドシートに含まれるW3Cに準拠した任意のカスタム定義XMLスキーマの要素をマッピングできます。

  • ビジュアルなデータ・マッピング・ツール: Microsoft Excelの作業ウィンドウでは、ビジュアルなデータ・マッピング・ツールを使用することができます。Microsoft Excelでは、マッピングされた要素は、青色の印刷されないセル罫線で示されます。個々の要素は、スキーマによる定義に従って、単一のセルにマッピングされ、繰返しのセルは新しいリスト機能にマッピングされます。

  • Microsoft Excelリスト: Microsoft Excelリストには、オブジェクト・モデルを使用してプログラム的にアクセスできます。ただし、別の繰返し要素に含まれる繰返し要素を持つXMLは、簡単に操作することはできません。

  • 複数のスキーマのマッピング: 複数の要素を同じセル位置にマッピングすることができます。また、複数のスキーマを同じワークブックにマッピングすることができます。Microsoft Excelを使用すると、XMLデータをスキーマ・マップにインポートしたりスキーマ・マップからエクスポートしたりすることが非常に容易です。たとえば、データをあるスキーマにインポートして別のスキーマからエクスポートすることができます。

  • SpreadsheetML: スキーマへの参照を持たないXMLファイルをMicrosoft Excelで開くと、Microsoft Excelは、XMLデータおよび構造からスキーマを推測します。ワークブックをSpreadsheetMLとして保存する場合、Microsoft Excelは、各スキーマの完全なコピーを保存し、ファイル形式のマップの詳細も保存します。

  • データ検証およびWebサービス: スプレッドシートの2次元レイアウトでは、ユーザーが最後に作業を行った場所を特定することが困難であるため、Microsoft Excelの使用時には、アタッチされるスキーマに対するリアルタイムの検証は実行されません。ただし、要求することにより、ソリューションの特定の段階で、いつでも検証が実行され、エラーがユーザーに通知されます。Microsoft Excelは、Webサービスのネイティブ・サポートを提供しませんが、ワークシート内のXMLマップは表示変換のように機能するため、コードを使用してWebサービスからデータを受信することは容易です。その後、Microsoft Excelオブジェクト・モデルの1つのメソッドを使用してデータをマップ内に直接配置することができます。

Microsoft InfoPath 2003 ほとんどのMicrosoft InfoPathフォーム・ソリューションは、カスタム定義XMLスキーマに基づいています。スキーマによって定義されたXML要素はMicrosoft InfoPathフォームのコントロールにマッピングされ、Microsoft InfoPathは、スキーマに基づいて、取得された情報の有効性を実装します。Microsoft InfoPathで取得された情報は、カスタム定義XMLスキーマの形式でXMLファイルに格納されます。Microsoft InfoPathには、特定のファイル形式はありません。フォームは、1つのスキーマにのみ基づくことができます。Microsoft InfoPathには、次の利点があります。

  • カスタム定義スキーマからフォームを設計する際、InfoPathは、スキーマによって指定されるデータ型に基づくコントロールを提供されます。たとえば、XSD日付型に対して日付コントロールが提案されます。

  • 取得された情報をInfoPathでXMLファイルとして保存すると、ドキュメントが常に特定のフォーム・テンプレートと接続されるように、適切なテンプレート・ソリューションを検出するXML処理命令がドキュメントの先頭に挿入されます。同様に、InfoPathフォーム・テンプレートでその名前空間の任意のXMLファイルを開くことができます。

利点

Microsoft Office 2003でカスタム定義XMLスキーマを使用することにより、開発者は、Microsoft Officeドキュメントのプレーン・テキスト・アイテムのかわりに、スキーマで定義された特定のビジネス・ルールに基づいてマークされるデータを使用して作業することができます。以前、まだカスタム定義XMLスキーマがサポートされていなかった時点では、このデータは、スプレッドシートのセル内の数字として、またはMicrosoft Wordドキュメント領域内のどこかでしか使用できませんでした。アイテムをドキュメント内の別の位置に移動する際は、その値を使用するすべてのコード行を検出して変更する退屈な作業が必要でした。この作業は、XMLスキームをドキュメントにマッピングすることにより不要になります。スキーマに基づくXPath文を参照することによって値を読み取ったり設定したりすることは容易です。この方法でデータにアクセスする場合、XML構造を直接参照するため、ドキュメント内のデータの位置を知る必要はありません。

XMLスキーマを使用して作業するこれらの利点により、次のことが可能になります。

  • ドキュメント内のデータへのプログラム的なアクセス

  • Microsoft Office 2003に組み込まれるデータの書式設定

  • 外部ソースからのデータの組込み

  • ドキュメントまたはファイルからのデータの抽出

さらに、Microsoft WordおよびMicrosoft Excelでは、ドキュメント内のカスタム定義XML構造に関連するイベントを提供することにより、よりインテリジェントなソリューションを作成することができます。このマニュアルで後述するスマート・ドキュメント・ソリューション・モデルは、その例です。Microsoft WordおよびMicrosoft Excelベースのソリューションは、Webサービスと情報をより直接的に交換できます。ドキュメントと企業データおよびビジネス・プロセスの統合は、XMLとカスタム定義XMLスキーマを使用することで簡素化されます。

2.2 スマート・テクノロジ

スマート・テクノロジとは、適応性と応答性に優れた高度な対話環境を構築し、異なるタイプのデータソースへの接続を可能にするために使用されるテクノロジです。スマート・テクノロジには、スマート・ドキュメント、スマート・タグ、およびスマート・クライアントが含まれます。この項の内容は次のとおりです。

2.2.1 スマート・ドキュメント

定義

スマート・ドキュメントは、Microsoft Officeドキュメントを使用して作業する際のユーザー・エクスペリエンスを拡張するソリューションです。スマート・ドキュメントにより、開発者は、次のことができます。

  • ドキュメントへのデータの自動入力

  • 外部データへの自動アクセスおよびそのデータのドキュメント内への適切な配置

  • 複雑なドキュメントの準備において知識労働者を支援するコンテキスト・ヘルプの提供

  • 異なるタイプのシステムおよびアプリケーション間でのスマート・ドキュメントに含まれる情報の共有

スマート・ドキュメントは、ユーザーに、ドキュメント内の指定されたセクションに対するヘルプや追加情報、様々なアクション、カスタム・ツール、さらにはカスタム設計ActiveXコントロールを提供します。ユーザーがドキュメントのそのセクションで作業をすると、これらのアイテムが、「Document Actions」作業ウィンドウを通じて動的に提供されます。この機能は、ドキュメントの使用方法を定義するプログラミング・ロジックを使用することにより、また、それによってドキュメント内のデータの操作方法を制御することにより実現されます。スマート・ドキュメント・ソリューションは、Microsoft Word 2003およびMicrosoft Excel 2003でサポートされており、これらの製品のカスタム定義XMLスキーム機能を利用します。

テクノロジ

ここでは、スマート・ドキュメントが機能する方法について説明します。

概要 スマート・ドキュメントは、Microsoft WordまたはMicrosoft Excelでの出張許可願いや欠勤定型書式の管理などのような様々な作業に使用できます。

スマート・ドキュメントの開発 スマート・ドキュメント・ソリューションは、既存のドキュメントを使用して構築することも、最初から構築することもできます。

スマート・ドキュメントを開発する手順は、次のとおりです。

  1. 基礎となるXMLスキーマにドキュメントをアタッチします。ドキュメントは、このXMLスキーマを、対応するXML要素でドキュメントにマーキングするための基準として使用します。

  2. XML要素にマッピングされているドキュメント領域にユーザーの挿入ポイントが入ったときに開始されるイベントに応答するコードを作成します。このコードによって、作業ウィンドウでカスタム・ユーザー・インタフェースを提供することができます。

  3. XML拡張パックを作成します。これには、ソリューション・コード、そのバージョン、およびソリューションが機能できるインストール方法(サーバーへ、クライアントへ、または特定のディレクトリへのインストール)に関する情報が含まれます。

  4. スマート・ドキュメント・コード、拡張パック、およびスマート・ドキュメントによって使用されるすべてのファイルを、信頼済の場所に配置します。

  5. ユーザー・インタフェースから、XML拡張パックを参照し、ソリューションをドキュメントまたはワークブックにアタッチします。ユーザーがこのタイプのスマート・ドキュメントを開くと、Microsoft Office 2003の拡張パック・テクノロジは、ソリューション全体が利用可能であり、動作可能であり、セキュリティ保護されていることと、すべての新しいファイルが必要に応じてダウンロードされていることを保証するために、拡張パックを検査します。

  6. このスマート・ドキュメントまたはワークブックをテンプレートとして使用できるようにします。このテンプレートを使用することにより、スマート・ドキュメントとスマート・ドキュメントが使用するすべてのサポート・ファイルがユーザーのコンピュータにダウンロードされ、登録されます。

ドキュメントまたはテンプレートとソリューションを制御するコードは相互に独立しており、このために、スマート・ドキュメントのデプロイおよびメンテナンスは容易になっています。新しいバージョンを作成してこれらのドキュメントを個別に更新することは、さらに容易です。

スマート・ドキュメントは、次のような異なる技術を使用して作成できます。

  • ISmartDocumentインタフェース

  • Visual Studio Tools for Microsoft Office

  • Information Bridge Framework

各技術は異なるテクノロジに基づいており、異なるソリューションのニーズに適合します。

スマート・ドキュメントのデプロイ スマート・ドキュメント・ソリューションは、ユーザーがドキュメントを開くときにオンデマンドでソリューション・コードをダウンロードするメカニズムを使用してデプロイされます。

スマート・ドキュメント・ソリューションは、Microsoft Officeのセキュリティ設定に従うセキュリティを実装でき、デプロイ・サイト用の信頼済サーバーを要求し、すべてのソリューション・コードが署名済であることを必要とします。

また、スマート・ドキュメントは、それ自体を信頼済サーバーの位置から自動的に更新できるため、ソリューションのアップグレードも容易です。クライアント側のコードを直接インストールまたは管理する必要はありません。

利点

スマート・ドキュメントには、次のような重要な利点があります。

  • 生産性: スマート・ドキュメントを使用すると、ドキュメント内での移動とともに作業ウィンドウにコンテンツが表示され、データを検索または入力したりヘルプを参照したりする時間を節約できるので、生産性が向上します。

  • 使いやすさ: 使い慣れているMicrosoft WordやMicrosoft Excelで作業を続けることができるので、便利で簡単です。

  • 拡張性: 他のプロセスやシステムとのドキュメントのシームレスな相互運用を実現するソリューションを作成し、多様なユーザー・インタフェースを提供し、ユーザーがドキュメントの特定のセクション内で実行する必要がある特定のタスクに関連するコンテンツを提供することができます。これが可能であるのは、プログラム可能な作業ウィンドウに、任意の種類のデータ、ヘルプ、共通コントロール(ボタン、チェック・ボックス、オプション・ボタン、リスト・ボックスなど)、ハイパーリンク、イメージ、自由文などを含めることができるためです。作業ウィンドウ・イベントを管理してユーザーのかわりにアクションを実行することもできます。これらの機能により、企業では、高度な統合性を実現しながら情報を管理することができます。

2.2.2 スマート・タグ

定義

スマート・タグは、ドキュメントを使用して作業するユーザーが関心を持つ用語や領域を識別するためにプログラムされるドキュメント内のポインタです。スマート・タグは点線の下線で表示され、マークされた領域をクリックするか領域上にマウス・カーソルを移動すると、その横にメニュー・アイコンが表示されます。スマート・タグのコンテキスト・メニューには、スマート・タグが表示されるテキスト、セル、またはドキュメント領域に関連するアクションが表示されます。スマート・タグは、Microsoft Outlookの個人用メニューおよびMicrosoft Office 2003の各作業ウィンドウを使用することにより、個人名で使用できます。また、開発者は、Webページに埋め込まれたスマート・タグに対して、Microsoft Internet Explorerでスマート・タグのアクションを使用することもできます。

図2-1は、スマート・タグを使用するMicrosoft Wordドキュメントの例を示しています。

図2-1 スマート・タグを使用するドキュメントの例

図2-1の説明が続きます
「図2-1 スマート・タグを使用するドキュメントの例」の説明

テクノロジ

Microsoft Office 2003の中でスマート・タグ機能を使用できるのは、Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft Access、Microsoft PowerPoint、およびMicrosoft Outlook(Microsoft Word 2003を電子メール・エディタとして使用する場合)。

スマート・タグを実装するには、次のものが必要です。

  • テキストを認識してマークするためのレコグナイザ

  • アクションを実行するためのアクション・ハンドラ

Microsoft Officeシステムには、日時、ストック・ティッカ記号、人名、およびアドレスのレコグナイザに加えて、ローカル・ハードディスク上の専用テキスト・ファイルに格納されている用語を識別するレコグナイザも含まれています。これらのテキスト・ファイルを編集して、Microsoft Officeアプリケーションが認識する語句を追加または削除することができます。

Microsoft Office 2003は、次のテクノロジによるスマート・タグの構築をサポートしています。

  • COM DLL

  • プライマリ相互運用機能アセンブリ

  • Microsoft Officeスマート・タグ・リスト(MOSTL)を使用したXMLファイル

レコグナイザとアクション・ハンドラは、これらのテクノロジを組み合せて使用して実装できます。

利点

スマート・タグは、ドキュメントや電子メール・メッセージ内の主要データ用語を認識する機能を提供します。これにより、ユーザーは、特定のデータ要素に関連するカスタム・アクションを、効率的に、ドキュメント内から直接実行することができます。スマート・タグは、ユーザーを関連する企業データにリンクしたり、煩雑な作業を合理化したり、タグ付けされたデータに関連する任意の操作を実行したりすることができます。

2.2.3 スマート・ドキュメントとスマート・タグの違い

スマート・ドキュメントはスマート・タグApplication Programming Interface(API)に基づいていますが、スマート・タグがコンテンツの構造に焦点を当てているのに対してスマート・ドキュメントはドキュメントの構造に焦点を当てており、その機能はスマート・タグとは異なります。スマート・ドキュメントは、データを使用して作業する(データベースやその他の場所からデータを取得して保存する)場合に便利です。

スマート・ドキュメントでは、実行時のスキーマ要素へのアクセスと、ドキュメント内の特定領域の対応要素への移入が行われます。ユーザーは、他のプロセスやシステムとの相互運用を実現するためにドキュメントを拡張するソリューションを作成し、ユーザーがドキュメントの特定のセクション内で実行する必要がある特定のタスクに関連するコンテンツを提供することができます。

スマート・タグでは、スマート・タグ・レコグナイザが、スマート・タグをマッピングできる情報についてドキュメントのコンテンツを調べます。コンテキスト・メニューには、スマート・タグが表示されるテキスト、セル、またはドキュメント領域に関連するアクションが表示されます。スマート・タグは、ユーザーを関連する企業データにリンクしたり、煩雑な作業を合理化したり、タグ付けされたデータに関連する任意の操作を実行したりすることができます。

2.2.4 スマート・クライアント

スマート・クライアントは、ローカル・リソースを最適化して、適応性と応答性に優れた高度な対話環境を提供し、異なるタイプのデータソースに接続するクライアント・アプリケーションです。スマート・クライアントは、容易にデプロイおよび管理できます。

優れたユーザー・エクスペリエンスを提供するために、スマート・クライアント・アプリケーションには、次のものが含まれています。

ローカル・リソース

スマート・クライアントは様々な機能を提供しますが、その1つに、ストレージ、処理、またはデータ取得用のハードウェアなどのローカル・リソースを最適化する機能があります。スマート・クライアントは、Microsoft Windowsプラットフォームが提供するすべてのものを拡張します。よく知られているスマート・クライアント・アプリケーションの例は、Microsoft WordおよびMicrosoft Excelです。スマート・クライアント・アプリケーションは、ユーザーのローカル・コンピュータにイストールされ、オンラインまたはオフラインで使用されます。スマート・クライアント・アプリケーションはオフラインでもオンラインでも効率的に使用できますが、オンライン時により優れたユーザー・エクスペリエンスを提供します。

接続性

スマート・クライアント・アプリケーションを使用すると、企業またはイントラネット全体のシステムと容易に接続して、これらのシステムとデータを交換することができます。Webサービスを持つスマート・クライアント・ソリューションは、XML、HTTP、SOAPなどの業界標準プロトコルを利用してリモート・システムと情報を交換します。また、スマート・クライアントにより、様々なバックエンド・システム間での情報の同期化や交換が可能になります。

オフライン機能

Microsoft Outlookなどのスマート・クライアント・アプリケーションは、オフラインでもオンラインでも使用できます。ローカル・キャッシュ/処理機能が拡張され、ネットワーク接続を利用できない期間やネットワーク接続が断続的に中断される期間にも機能します。これは、スマート・クライアントの非常に重要な機能です。

デスクトップ・ソリューションは、オフライン・アーキテクチャを利用して、ユーザー・インタフェースの応答性を維持し、全体的なユーザー・エクスペリエンスを向上させることにより、バックエンド・システムを更新できます。このアーキテクチャは、コスト効率の優れたハイパフォーマンス・システムを提供します。

2.3 作業ウィンドウ

Microsoft Officeアプリケーションを使用する場合、ツールバーからは提供されない情報やオプションが必要になることがあります。この課題を解消するために、Microsoft Office 2003には、追加の情報およびオプションのための共通エリアを提供する作業ウィンドウがあります。この項では、作業ウィンドウとその使用方法を説明します。

説明

作業ウィンドウは、Microsoft Officeアプリケーション(Microsoft Word、Microsoft Excel、Microsoft PowerPoint、Microsoft Outlook、Microsoft Accessなど)の作業領域の右側に固定ダイアログ・ボックスとして表示されます。ほとんどの作業ウィンドウからは、Microsoft OfficeのオンラインWebサイトにアクセスして、Microsoft Officeのテンプレートやヘルプを検索することができます。作業ウィンドウは、ドキュメントを作成および配置したり、情報、ツール、およびサービスを検索したり、ドキュメントの書式を設定したり、リサーチしたり、同僚と共同作業したりするための機能を提供します。次の作業ウィンドウは、これらのMicrosoft Officeプログラムの1つ以上で表示されます。

さらに、Microsoft Office 2003には、「Research and Reference」と呼ばれる新しい作業ウィンドウがあります。この作業ウィンドウを使用すると、作業中に情報をリサーチしたり、内部リソースと外部リソースの両方の参照情報を検索したりすることができます。

「Research and Reference」作業ウィンドウは、CookieおよびキャッシュをMicrosoft Internet Explorerと共有します。

「Research and Reference」作業ウィンドウは、検索Webサービスを使用して、リサーチ&リファレンス・サービスを提供します。Microsoft Office 2003は、特定の基本タスク(結果の表示やクリップボードへのアイテムのコピー)をサポートしています。これらのタスクには、クライアント側のコードは不要です。ただし、特定の追加タスクを実行することにより、ドキュメントの相互作用を拡張するスマート・タグ・アクションを含むようにリサーチ&リファレンス・サービスを構成できます。スマート・タグをドキュメントに組み込むには、Dynamic Link Library(DLL)をローカル・インストールする必要があります。

2.4 リサーチ&リファレンス・サービス

定義

リサーチ&リファレンス・サービスは、Microsoft Office 2003で導入された新機能です。この機能は作業ウィンドウによって提供され、多数の情報源の語句の検索をMicrosoft Officeアプリケーション内から実行することを可能にします。リサーチ&リファレンス・サービスは、Microsoft Officeアプリケーション内からのMicrosoft Internet Explorerベースの検索機能を提供します。この機能により、Microsoft Officeドキュメントを使用して作業する際に、情報を検索するために断続的にアプリケーションを切り替える必要がなくなります。

「Research and Reference」作業ウィンドウは、すべてのMicrosoft Officeアプリケーションで同じです。

テクノロジ

Microsoft Office 2003アプリケーションには、デフォルトで、いくつかの検索サービスが登録されており、利用することができます。これには、Microsoft Office 2003に付属の「Search」オプション、基本リソース(複数言語の類語辞典、辞書など)、言語翻訳、オンライン百科事典、Web検索などが含まれます。

さらに、エンタープライズ・アプリケーションから「Research and Reference」作業ウィンドウに情報を公開するために、カスタム・リサーチ・サービスを作成することができます。これには、Webサービスおよび「Research and Reference」作業ウィンドウ・アドインが必要です。

検索は、ローカルおよびリモート・データソースにアクセスするように構成できます。データソースは、企業のファイアウォールの内側にもインターネット上にも配置できます。リサーチ&リファレンス・サービスを使用する際は、セキュリティに関する特別な考慮は不要です。ただし、認証が必要になる可能性のあるサービス(レスポンスに統合スマート・タグ機能のインストール・プログラムへのリンクが含まれている場合など)については、Microsoft Windows認証またはインターネット・パスワードを使用できます。

利点

リサーチ&リファレンス機能はほとんどのMicrosoft Officeプログラムで使用できるので、ユーザーは、アプリケーション内の情報を検索できます。このサービスは、ユーザー・ドキュメントのコンテキスト内の用語を検索したり、ドキュメントにコンテンツを挿入したりする際に便利です。企業には、エンタープライズ情報を該当するすべてのユーザーの作業ウィンドウで利用可能にできる利点があります。利用できるサービスは、サーバーから、またはポリシーを使用して設定および更新できます。

2.5 Microsoft Office 2003 Webサービス・ツールキット

定義

Webサービスは、次の目的で使用される業界標準です。

Webサービスは、オープンなXMLベース規格と転送プロトコルを使用してアプリケーションとデータを交換します。

テクノロジ

Microsoft Officeアプリケーションは、Microsoft Office 2003 Webサービス・ツールキットを使用することにより、Webサービスとの相互運用が可能になります。このツールキットは、基本Webサービスとのインタフェースをとるために必要なコードを作成することによって、Webサービスの検索やそれらのMicrosoftアプリケーションとの統合の際に役立ちます。Simple Object Access Protocol(SOAP)は、Webサービスとの通信のタイプを定義する主要プロトコルの1つです。開発者は、SOAPメッセージを手動で解析することによって、Webサービスとやり取りできます。

利点

Webサービスを使用することにより、レガシー・システムのデータを企業内の許可されたユーザーに公開することができます。以前、まだWebサービスがそのようなソリューションで使用されていなかった時点では、ユーザーはそのような有益な情報にアクセスすることが困難でした。

2.6 プライマリ相互運用機能アセンブリ

マネージ・コード(.NET Frameworkで動作するコード)を使用してソリューションを構築すると、生産性が非常に高くなります。マネージ・コードをCOMインタフェース(Microsoft Officeオブジェクト・モデルなど)と相互運用するには、COMインタフェースの型を記述するマネージ・アセンブリを使用する必要があります。

プライマリ相互運用機能アセンブリは、そのようなマネージ・アセンブリの1つです。これにより、.NET Frameworkの実行時インタフェースが提供され、アプリケーションはコンパイル時にCOM型にバインドできます。開発者が簡単にVisual Studio .NETを使用してコードを作成し、Microsoft Officeアプリケーションを自動化できるように、Microsoft Office 2003のインストールにプライマリ相互運用機能アセンブリが含まれています。ただし、これを利用するには、Microsoft .NET Frameworkバージョン1.1がインストールされている必要があります。プライマリ相互運用機能アセンブリは、スマート・タグおよびISmartDocumentインタフェースに対しても利用できます。

2.7 ドキュメントのネットワーク・デプロイ

コード・ソリューションは、ネットワーク・サーバーからデプロイすると、より容易に管理できます。これが、Webベース・ソリューションが普及している最大の理由です。Microsoft社は、ネットワーク・サーバーからMicrosoft OfficeクライアントへのMicrosoft Officeドキュメントのデプロイをサポートしています。

テクノロジ

Microsoft Office 2003は、ネットワークから次のタイプのソリューションのコードをデプロイするために2つのテクノロジを提供します。

どちらのテクノロジも、Microsoft WordおよびMicrosoft Excelのドキュメント・ベース・ソリューションのみをサポートします。ソリューション・コードは、信頼済サーバー上に配置され、ユーザーには、そのソリューションのドキュメントまたはテンプレートが与えられます。ネットワーク・ユーザーがドキュメントを開くと、適切なセキュリティ・チェックが実行されます。すべてのセキュリティ・チェックが完了し、問題がなければ、カスタム・コードがローカル・コンピュータにダウンロードされます。定期的に、ユーザーがドキュメントを開くと、サーバーに更新があるかどうかチェックされます。

ISmartDocumentインタフェースを使用して構築されたスマート・ドキュメントのサーバー・デプロイ ISmart documentインタフェースを使用して構築されたスマート・ドキュメントには、XMLソリューション・マニフェスト・ファイルへの参照を持つカスタム・ドキュメント・プロパティが含まれます。Microsoft Office 2003は、このドキュメントについて、次の点を確認します。

スマート・ドキュメントとともに、コードも信頼済サーバーの位置に存在する必要があります。さらに、スマート・ドキュメント・ソリューションがマネージ・コードを使用して構築されている場合は、.NETベース・セキュリティ・チェックも実行されます。

ドキュメントのセキュリティ・チェックが問題なく完了すると、ソリューションの構成に応じて、ソリューション・コードをサーバーに保存したり、ローカル・インストールしたりすることができます。ソリューション・コードがローカル・インストールされ、ソリューションが他のネットワーク・リソースを必要としない場合は、ソリューションをオフラインで使用できます。ソリューションは、XMLソリューション・マニフェスト・ファイルの各個別ファイルのバージョン番号に基づいて更新されます。ソリューション内のXML要素は、サーバーに更新があるかどうかをチェックする頻度に関する情報を提供します。

Visual Studio Tools for Microsoft Officeを使用して構築されたドキュメントのサーバー・デプロイ この方法で構築されたドキュメントにも、この場合は、主要なインタフェース・アセンブリをポイントするカスタム・ドキュメント・プロパティが含まれます。ドキュメントのセキュリティ・チェックが問題なく完了すると、ソリューションがInternet Explorerキャッシュにダウンロードされます。ソリューションにはキャッシュからアクセスでき、オフラインで動作します。システムが接続されている場合は、新しいバージョンが利用可能になると、ローカル・キャッシュされているコピーが更新されます。

利点

Microsoft Officeドキュメントのネットワーク・デプロイには、次の3つの重要な利点があります。